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理想の囚人
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和人は、安田から目をつけられただけあって、まさに逸材と言えた。
乳房の発育も驚くほどのスピードで膨らんでいき、女性と見間違えて焦る看守も出るくらいのレベルに達した。
「不思議なもんだね。」
和人は、同室の片山達にポツリと語りかけた。
「どうしたの?」
片山が和人の方を見て聞くと
「ホルモンやり続けて、去勢もされてさあ、それでも根本的な部分は変わらないって思ってたんだけど…」
と、寂しそうに呟いた。
「心境に変化が生じたってこと?」
「うん。」
「やったじゃん!」
「別に嬉しくないし。」
「でもさあ、いつまでもこころが男でいたら、辛いだけじゃん。
気持ちが少しでも女の子に近づいていけば、気が楽になるんじゃない?」
「あ、なるほど。
そういう考え方もあるかあ。」
「そうよ。
だって、桑原さんて、会長と…
いつくらいの予定?」
「実は、今日の診察で、胸もかなり成長したからって、会長に報告するって言われたんだよ。」
「えっ!
じゃあ、もう呼ばれるじゃん!」
「あー、憂鬱だなあ
一体俺、どうなっちゃうんだろ…」
「桑原さん、チャンスよ!
もし、そこで会長に気に入られたらここを出られるかもよ。」
「気に入られなかったら?」
「それは…
またここに戻されるんじゃない?」
片山がそう言うと、和人は大きなため息をついた。
乳房の発育も驚くほどのスピードで膨らんでいき、女性と見間違えて焦る看守も出るくらいのレベルに達した。
「不思議なもんだね。」
和人は、同室の片山達にポツリと語りかけた。
「どうしたの?」
片山が和人の方を見て聞くと
「ホルモンやり続けて、去勢もされてさあ、それでも根本的な部分は変わらないって思ってたんだけど…」
と、寂しそうに呟いた。
「心境に変化が生じたってこと?」
「うん。」
「やったじゃん!」
「別に嬉しくないし。」
「でもさあ、いつまでもこころが男でいたら、辛いだけじゃん。
気持ちが少しでも女の子に近づいていけば、気が楽になるんじゃない?」
「あ、なるほど。
そういう考え方もあるかあ。」
「そうよ。
だって、桑原さんて、会長と…
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「実は、今日の診察で、胸もかなり成長したからって、会長に報告するって言われたんだよ。」
「えっ!
じゃあ、もう呼ばれるじゃん!」
「あー、憂鬱だなあ
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「桑原さん、チャンスよ!
もし、そこで会長に気に入られたらここを出られるかもよ。」
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片山がそう言うと、和人は大きなため息をついた。
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