ハカイジ

フロイライン

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「平野さん

日本は法治国家で、すべての国民は等しく守られている…

なんて、甘い考えは持っていませんよね?」


レンの前に座り、冷静な口調で淡々と語る男は、書類を差し出した。


「見て下さい。
これがあなたがウチに借りたお金の額です。」


「1,000万…

こんな額、僕は借りてません!」


「平野さん
我々は、あなたの身内でも何でもありませんよ。

借りたお金には利息も付きます。

そして、あなたはここ数ヶ月、その利息分さえも返済出来ずに、我々から逃げようとした。

違いますか?」


「いえ…

合っています。」


「ネットなんかに、借金免除や過払金がどうとかを語る情報が溢れていますが、あんなのはまやかしですよ。

自分で言うのは何ですが、ウチのようなところからお金を借りると、後々にこのような事になるのが常です。

もう、あなたは詰んでいるんですよ。」


「…

あの、僕はどうなるんですか?」


「平野さん、あなたはいくつですか?」


「二十歳です。」


「ウチの債務者の中では、格段に若い。

若さはあなたの強い武器になります。」


「…」


「よろしい。
あなたがこれからどのような処遇を受けるかお話ししましょう。

まず、あなたの債務

つまり、我々の債権は、慈愛夢グループに譲渡されます。

まあ、ウチも慈愛夢グループの傘下にいるのですがね。」


「慈愛夢グループって?」


「ご存知でしょう?

パチンコなどのレジャー産業の経営を多角的に行い、国が推し進めているIRにも参加する事が決定しています。」


「そこで、僕はどうなるんでしょうか?」


「さあ、私にはわかりません。

行けばわかりますよ。

そろそろ迎えの車が来ます。」


男は立ち上がり、レンも立つように促した。


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