2 / 88
慈愛夢
しおりを挟む
「会長、わざわざこんなところまで足を運んでいただき、恐縮しております。」
「何を言っている?
ここは私の肝いりで作った施設だよ。
この目で確かめんでどうする?」
慈愛夢グループ会長の安田 宝顕は、案内役の施設の人間に不機嫌そうに言った。
安田は、今年五十五歳で、一代にしてこの慈愛夢グループを築き上げ、ここまでの巨大な組織にした。
パチンコ、サラ金などの事業展開を主体とし、昨今のパチンコ不況をも乗り越え、カジノを含めた統合型リゾート施設(IR)構想にも食い込んでいる。
そんな、安田の趣味は、この施設を訪れる事だった。
安田が自身の趣味で、郊外に建てた施設で、外からはわからないが、広大な地下が存在する。
その地下の通路を歩きながら左右をみる安田だったが、ふと、立ち止まり、案内役の男に質問した。
「あれは?」
「半年前に来た者です。」
「ほう。
名前は?」
「平野 蓮といいます。」
「レンか…
いい名前だ。
今、体の状態はどうなっている?」
「はい。
女性ホルモンの投与と去勢手術を受けさせておりまして、数値は全て順調に推移しております。」
「なるほどな。」
安田は、ドアの窓から中を覗き込みながら呟いた。
「今日は、四則演算はあるのか。」
「あ、いえ、予定はしておりませんでしたが…」
「さっきの平野レンのが見たいんだが、連れてきてくれるか。」
「わかりました。
他の人間は?」
「そうだな。
多い方が面白いだろ?」
「はい。
それでは、すぐに準備致します。」
男は深々と頭を下げ、その場から去っていった。
「何を言っている?
ここは私の肝いりで作った施設だよ。
この目で確かめんでどうする?」
慈愛夢グループ会長の安田 宝顕は、案内役の施設の人間に不機嫌そうに言った。
安田は、今年五十五歳で、一代にしてこの慈愛夢グループを築き上げ、ここまでの巨大な組織にした。
パチンコ、サラ金などの事業展開を主体とし、昨今のパチンコ不況をも乗り越え、カジノを含めた統合型リゾート施設(IR)構想にも食い込んでいる。
そんな、安田の趣味は、この施設を訪れる事だった。
安田が自身の趣味で、郊外に建てた施設で、外からはわからないが、広大な地下が存在する。
その地下の通路を歩きながら左右をみる安田だったが、ふと、立ち止まり、案内役の男に質問した。
「あれは?」
「半年前に来た者です。」
「ほう。
名前は?」
「平野 蓮といいます。」
「レンか…
いい名前だ。
今、体の状態はどうなっている?」
「はい。
女性ホルモンの投与と去勢手術を受けさせておりまして、数値は全て順調に推移しております。」
「なるほどな。」
安田は、ドアの窓から中を覗き込みながら呟いた。
「今日は、四則演算はあるのか。」
「あ、いえ、予定はしておりませんでしたが…」
「さっきの平野レンのが見たいんだが、連れてきてくれるか。」
「わかりました。
他の人間は?」
「そうだな。
多い方が面白いだろ?」
「はい。
それでは、すぐに準備致します。」
男は深々と頭を下げ、その場から去っていった。
3
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる