ハカイジ

フロイライン

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面接

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短期コースへの採用を願い、地下に来たレンは、エレベーターを出てすぐのところにある部屋に入った。


さっきと同じように、中には一人の男がいたが、違っていたのは、今度の男は、細身で肌の色も青白く、少し神経質そうな感じだった事だ。


「平野蓮さんですね。
こちらにお掛けください。」




男に促されたレンは、頭を下げると、向かい側に腰掛けた。


「このフロアの責任者の倉田です。

よろしく。」


「よろしくお願いします。」


レンは、そう言うとまた、深々と頭を下げた。


「ラクにして下さい。

面接といっても、私が何個か、簡単な質問するだけですので、そう構えず、自然体でお願いします。」


「はい。
わかりました。」


「平野蓮さん

年齢は二十歳、愛知県出身
身長170㎝体重56Kg」


倉田は、書類に目を通し、続いてレンの顔に視線を向けた。


「ちょっと申し訳ないですが、服を脱いでもらえますか?」


「えっ、服をですか?」


「そうです。」


レンは、言われた通り、服を脱ぎ、上半身裸になった。


「細いですね。
筋肉もない。

運動は嫌いですか?」


「ええ、そうですね。
あまり好きではありません。」


「そうですか。

わかりました。

もう結構です。

服を着て下さい。」


倉田は、何やら書類に書き込みながら、レンに言った。


レンは慌ててシャツを着て、上着を羽織った。


「平野さん、合格です。」


「えっ…」


「合格です。

どうされますか。」


「いいんですか?」


「ええ、決定権はあなたにあります。

このフロアで勤務してもらってもいいですし、地上階の工場に行ってもらってもかまいません。」


「いえ、こちらでお世話になりたいです。

どうかよろしくお願い致します。」

レンは、慌てて頭を下げた。
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