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「あーっ、最悪ですよぉ
片山さん…」
食堂で、隣に座った片山に、レンは頭を抱えながら話しかけた。
「何言ってんのよ、会長の部屋に呼ばれたじゃない。
すごく名誉な事よ。」
片山がそう言うと、レンは不満そうに
「刑期短縮がよかった…」
と、顔を顰めて言った。
「バカね。
会長の相手をして気に入られたら、刑期短縮よりもっとすごい事が起きるのよ。
それを狙いなさい、それを。」
「そんなのムリです。
今まで会長に呼ばれて、気に入られた人なんて一人もいなかったじゃないですか。」
「まあ、たしかにね。
でも、アンタが来る前にはいたのよ。
ただ一人だけね。」
「会長がさっき言ってた和人って人ですか?」
「そうよ。
和人がここに来た時には、地下の施設なんてなかったの。
全員がキツイ労働をさせられるだけだったから。
でも、和人があまりにもキレイな顔をしていたのを、たまたまここを訪れていた会長の目に留まり、地下施設が作られることになった。
そのおかげかどうかはわからないけど、少し遅れてワタシもこっちに移動させられたって話よ。」
「なるほど…」
「和人のためにこんな施設を地下に作っちゃうほどだから、彼女、すぐに会長に呼ばれて、ここを出たのよ。」
「で、釈放されたんですね。」
「多分ね
ううん…
その辺の事はよくわかんないわ。
情報が入ってこないし。」
「出られてない可能性もあると?」
「わからない。
何もわからないわ。」
「うわあ、最悪。
だったら俺も消されてしまうかもしれないって事ですね。」
「コラコラ
誰も和人が抹殺されたとは言ってないでしょ?
本当に自由の身になったかもしれないし…
ホントにわからないのよ。
それと、レンちゃん
自分の事を俺って言うのをやめなさい。
会長が一番嫌う事よ。」
「すいません。
ついつい…」
「とにかく、上手くやりなさい。
半年で呼ばれるなんて、あり得ない事なんだから。」
「でも、胸とか触られたくないなあ。
飛び上がるくらい痛いのに。」
「それも我慢よ。
耐えて、少しでも会長の心象を良くしなさい。」
片山のアドバイスに、レンは頷き、深く感謝した。
片山さん…」
食堂で、隣に座った片山に、レンは頭を抱えながら話しかけた。
「何言ってんのよ、会長の部屋に呼ばれたじゃない。
すごく名誉な事よ。」
片山がそう言うと、レンは不満そうに
「刑期短縮がよかった…」
と、顔を顰めて言った。
「バカね。
会長の相手をして気に入られたら、刑期短縮よりもっとすごい事が起きるのよ。
それを狙いなさい、それを。」
「そんなのムリです。
今まで会長に呼ばれて、気に入られた人なんて一人もいなかったじゃないですか。」
「まあ、たしかにね。
でも、アンタが来る前にはいたのよ。
ただ一人だけね。」
「会長がさっき言ってた和人って人ですか?」
「そうよ。
和人がここに来た時には、地下の施設なんてなかったの。
全員がキツイ労働をさせられるだけだったから。
でも、和人があまりにもキレイな顔をしていたのを、たまたまここを訪れていた会長の目に留まり、地下施設が作られることになった。
そのおかげかどうかはわからないけど、少し遅れてワタシもこっちに移動させられたって話よ。」
「なるほど…」
「和人のためにこんな施設を地下に作っちゃうほどだから、彼女、すぐに会長に呼ばれて、ここを出たのよ。」
「で、釈放されたんですね。」
「多分ね
ううん…
その辺の事はよくわかんないわ。
情報が入ってこないし。」
「出られてない可能性もあると?」
「わからない。
何もわからないわ。」
「うわあ、最悪。
だったら俺も消されてしまうかもしれないって事ですね。」
「コラコラ
誰も和人が抹殺されたとは言ってないでしょ?
本当に自由の身になったかもしれないし…
ホントにわからないのよ。
それと、レンちゃん
自分の事を俺って言うのをやめなさい。
会長が一番嫌う事よ。」
「すいません。
ついつい…」
「とにかく、上手くやりなさい。
半年で呼ばれるなんて、あり得ない事なんだから。」
「でも、胸とか触られたくないなあ。
飛び上がるくらい痛いのに。」
「それも我慢よ。
耐えて、少しでも会長の心象を良くしなさい。」
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