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1話
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「と、言う訳だ…すまない」
「お母さんが突然やってきた理由がようやく分かったよ…」
後日、サリナとアルトは中庭にて休憩時間を過ごしていた。
話しになっているのは、先日起こった「クロイツ家庶子と第三王子婚約」という、とんでもない出来事についてだ。
突然カナリアが来訪し、平民クラスの友人と編み物をしていたサリナは驚いたのだ。
「サリナ、アルト殿下と交際してるの!?」
「え、何がどうしてそうなった?」
それを聞いて勘違いした噂好きのサリナの友人は、「サリナとアルト殿下が婚約された」と広めてしまったのだ。
現に釣書がクロイツ公爵家に送られてきているためあながち間違えではないが、ロナルドが了承していないためまだ未定だった。
「僕が迂闊な発言をしたからこんなに事が大きくなってしまった…」
「まぁ、迂闊な発言は誰にでもあるからしょうがないとして、問題は…」
「どうやって撤回するか、だな」
「だね~」
サリナ、アルトは同時にため息をつく。
2人には恋愛感情は無い、政略結婚する分には問題無いだろう。
しかし、事が大きすぎる為2人は頭を抱える事態になったのだ。
そんな中、サリナは「あ」と声を上げる。
「いっそ利用しちゃう?」
「どういうことだ?」
「私は恋愛結婚したい、アルトは魔法省で勤めたい」
「?」
「つまり、お互いのために“仮初めの恋人”を演じて、目的達成まで婚約を放置するの」
そういうサリナに対してアルトは手を顎に当てる仕草をする。
「僕らが交際してれば、お前に近寄る権力貪欲者は遠ざかる。婚姻しなければ僕は魔法省へ就職できる可能性がある…?」
「私も魔法省へ就職するつもりだし、国内で2番目に権力がある場所だから、すぐに結婚云々にならないはずだよ」
「なるほど…」
アルトはそう言うと軽く頷く。
「そうと決まれば仮初めだが、恋人として過ごすか」
「決まったね」
「所で」とアルトは続ける。
「恋人とは、何をするんだ?」
「がはっ!?」
サリナはバランスを崩しかける。
アルトは幼少期から王宮で過ごし、ラピス魔法学校へ来るまで同じ年の交流を持ったことがない。
その為一般的な“交際”というものを知らなかったのだ。
「私もよくは知らないけど。一緒に過ごしたり、勉強したり、ご飯食べたり…」
「それ、普段と変わらなくないか?」
「あれ?言われてみれば…」
困惑の色を見せる2人。
恋愛レベル1の2人はしばらく沈黙に襲われる。
「これから模索しよう!恋人っぽい事を探ればいずれそれっぽくなるでしょ!」
「それもそうだな!」
こうして、不安が残るが互いの利害一致の為に“恋人のフリ”をすることになった2人。
しかし、2人は気づかない。
そんな2人を遠目から見ている怪しい影に…。
「お母さんが突然やってきた理由がようやく分かったよ…」
後日、サリナとアルトは中庭にて休憩時間を過ごしていた。
話しになっているのは、先日起こった「クロイツ家庶子と第三王子婚約」という、とんでもない出来事についてだ。
突然カナリアが来訪し、平民クラスの友人と編み物をしていたサリナは驚いたのだ。
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「え、何がどうしてそうなった?」
それを聞いて勘違いした噂好きのサリナの友人は、「サリナとアルト殿下が婚約された」と広めてしまったのだ。
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「どうやって撤回するか、だな」
「だね~」
サリナ、アルトは同時にため息をつく。
2人には恋愛感情は無い、政略結婚する分には問題無いだろう。
しかし、事が大きすぎる為2人は頭を抱える事態になったのだ。
そんな中、サリナは「あ」と声を上げる。
「いっそ利用しちゃう?」
「どういうことだ?」
「私は恋愛結婚したい、アルトは魔法省で勤めたい」
「?」
「つまり、お互いのために“仮初めの恋人”を演じて、目的達成まで婚約を放置するの」
そういうサリナに対してアルトは手を顎に当てる仕草をする。
「僕らが交際してれば、お前に近寄る権力貪欲者は遠ざかる。婚姻しなければ僕は魔法省へ就職できる可能性がある…?」
「私も魔法省へ就職するつもりだし、国内で2番目に権力がある場所だから、すぐに結婚云々にならないはずだよ」
「なるほど…」
アルトはそう言うと軽く頷く。
「そうと決まれば仮初めだが、恋人として過ごすか」
「決まったね」
「所で」とアルトは続ける。
「恋人とは、何をするんだ?」
「がはっ!?」
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その為一般的な“交際”というものを知らなかったのだ。
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「あれ?言われてみれば…」
困惑の色を見せる2人。
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「これから模索しよう!恋人っぽい事を探ればいずれそれっぽくなるでしょ!」
「それもそうだな!」
こうして、不安が残るが互いの利害一致の為に“恋人のフリ”をすることになった2人。
しかし、2人は気づかない。
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