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お披露目当日の朝
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なんだかんだあったがとうとうお披露目会当日になった。
コンコンッ…カチャ。
「夏梅、起きてるか?」
「はい、起きてます。」
「やっとアクセサリーが完成したから持ってきたぞ。今日はこれを身につけるんだ。」
そう言ってテラージ様はネックレス・イヤリング・ブレスレットを取り出した。
どれも綺麗な石がはめ込まれているとても美しいデザインをしている。
「ッ?!こんな高価なもの…、私のためにわざわざこのようなものまで作って下さり、ありがとうございます。」
「いんや、これしき構わん。このアクセサリーにはそれぞれ防御・対魔法・ワープの魔法が練りこまれている。」
「ッ?!それは凄いですね。でもそんなたくさんの魔法必要なのでしょうか?だって陛下からはちょっと王宮に顔を出して美味しいご飯食べて綺麗なお庭を見るだけだって聞きました。」
「本当にそれだけで終わるならいいんだ。だがしかし、世の中には短時間で女を誘拐する猛者がいる。充分に気を付けておいて損はないだろう。しかも夏梅のその容姿なら、いくら兄上と私の娘だからといっても、あわよくばと考える輩もいることだろう。夏梅は危機感が足りなすぎる。充分に気を付けておくように。」
「…はい、わかりました。」
(今更ながら凄い危険なところに転移してしまったのかもしれない…)
夏梅が初めて危機感を覚えた瞬間だった。
(ご飯食べて帰るだけなのに襲われるかも知れないって何なのよ?!)
-----------------------------------------------------------
朝から衝撃的な事を聞いてちょっと気分が落ち込んだ夏梅。
気分が冴えないままドレスに着替える。
一人で着脱ができるこのドレスはほんとに素晴らしい。
一人で着替えていたところにセバスチャンさんが来た。
コンコンッ…カチャ。
「夏梅様、着替えは終わりましたか?」
「はい、今終わりました。ここに脱いだもの入れておくんですよね?」
「はい、そうです。下着も全て入れておいて下さいね。後で片付けておきますから。」
カァァッ…
「…はい。わかりました。」
男性に下着のことを言われて少し恥ずかしくなる夏梅。
そこでふと前々から気になってたことを聞いてみた。
「あの…、私の下着とかは誰が洗濯して下さっているのでしょうか?」
ちょっと恥ずかしい質問だが聞きたい。
「あぁ、それは私が全て洗濯しておりますよ。夏梅様の身に着けるものは全て私が管理しております。そんなの当たり前じゃあないですか。何故どこの誰かも分からない奴に夏梅様の身につけるものを触らせますか。勿論下着も全部私が選んだものだけを着ていただいております。そういえば夏梅様、下着の着心地はいかがですか?サイズや締め付け感は問題ないですか?何か要望があれば何でも言って下さいね。」
「?!?!……ありがとうございます…。問題ないです…。」
セバスチャンさんの迫力に圧倒されて何も言えなかった夏梅。
かなりのヤバい発言をしているが、夏梅はビックリしすぎて気が付いていない。
「それは良かったです。着心地の良いものを選びましたからね。サイズ感も問題ないようで良かったです。(まぁ当然ですがね、毎日確認してますから。今日も確認しないと…。)」
「では、脱いだものはそのまま置いといて、朝ご飯を軽く食べてから行きましょうね。あんまり食べ過ぎると王宮のご飯が食べられなくなってしまいますから。」
「はい、ちゃんと控えめに食べます。王宮で出るご飯楽しみにしてたんです!」
鼻息荒く意気込む夏梅。
「ふふふ…、そんなに楽しみにしていたんですね。確かに王宮の料理は王国一の料理人が作っていますからね、たくさん食べて帰りましょうね。料理を食べた後は庭を散策するのでしょう?ヒールの低い靴を用意してますのでそれに履き替えましょうか。」
「はい!ありがとうございます!」
--------------------------------------------
ヒールの低い靴に履き替え、セバスチャンさんが持ってきた果物を少しつまむだけで朝食を終わらせた夏梅。
いよいよ王宮に行く時間がやってきた。
この世界では舞踏会など皆が集まるパーティーは午前中から夕方にかけて行うらしい。
理由はわざわざ夜にやる意味がないからだ。朝の方が皆が集まりやすいし疲れてもいないので、パーティーを全力で楽しめれる。また、女性を守るためにも朝にパーティーをやって夜になるまでに家に帰し、夜はなるべく外出しないようにという配慮だそうだ。
(よく考えたら、夜にやったとて眠いだけだし、肌も荒れるし明日に響くし、いい事ないよね。)
非常に合理的だと思った夏梅であった。
コンコンッ…カチャ。
テラージ様が入ってきた。
「夏梅、用意できているか?」
「はい、できています。」
「そうか。渡したアクセサリーは全て身に付けているか?」
「はい、ちゃんと身に付けています。」
「そうか、ちゃんと肌身離さず付けておくように。そのアクセサリーを身に付けていると、どんな攻撃にも対抗できるし、最悪ワープもできる。夏梅の身に危機が迫った時、強制的にこの屋敷にワープするようになっている。セバスチャンは本日屋敷に待機しているから、お前がワープしてもすぐ対応できるぞ。分かったな。」
「はい!わかりました!」
「よろしい、いい返事だ。向こうで何かあったらいつでも陛下や私を頼るのだぞ。誰と話ししていようが何していようが遠慮せずいつでも声をかけろ。陛下もそのつもりでいるから安心していい。」
「はい!ありがとうございます!」
「うむ、よろしい。では行くぞ。」
「はい!」
こうして夏梅とテラージはワープ魔法を使って王宮に向かった。
コンコンッ…カチャ。
「夏梅、起きてるか?」
「はい、起きてます。」
「やっとアクセサリーが完成したから持ってきたぞ。今日はこれを身につけるんだ。」
そう言ってテラージ様はネックレス・イヤリング・ブレスレットを取り出した。
どれも綺麗な石がはめ込まれているとても美しいデザインをしている。
「ッ?!こんな高価なもの…、私のためにわざわざこのようなものまで作って下さり、ありがとうございます。」
「いんや、これしき構わん。このアクセサリーにはそれぞれ防御・対魔法・ワープの魔法が練りこまれている。」
「ッ?!それは凄いですね。でもそんなたくさんの魔法必要なのでしょうか?だって陛下からはちょっと王宮に顔を出して美味しいご飯食べて綺麗なお庭を見るだけだって聞きました。」
「本当にそれだけで終わるならいいんだ。だがしかし、世の中には短時間で女を誘拐する猛者がいる。充分に気を付けておいて損はないだろう。しかも夏梅のその容姿なら、いくら兄上と私の娘だからといっても、あわよくばと考える輩もいることだろう。夏梅は危機感が足りなすぎる。充分に気を付けておくように。」
「…はい、わかりました。」
(今更ながら凄い危険なところに転移してしまったのかもしれない…)
夏梅が初めて危機感を覚えた瞬間だった。
(ご飯食べて帰るだけなのに襲われるかも知れないって何なのよ?!)
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朝から衝撃的な事を聞いてちょっと気分が落ち込んだ夏梅。
気分が冴えないままドレスに着替える。
一人で着脱ができるこのドレスはほんとに素晴らしい。
一人で着替えていたところにセバスチャンさんが来た。
コンコンッ…カチャ。
「夏梅様、着替えは終わりましたか?」
「はい、今終わりました。ここに脱いだもの入れておくんですよね?」
「はい、そうです。下着も全て入れておいて下さいね。後で片付けておきますから。」
カァァッ…
「…はい。わかりました。」
男性に下着のことを言われて少し恥ずかしくなる夏梅。
そこでふと前々から気になってたことを聞いてみた。
「あの…、私の下着とかは誰が洗濯して下さっているのでしょうか?」
ちょっと恥ずかしい質問だが聞きたい。
「あぁ、それは私が全て洗濯しておりますよ。夏梅様の身に着けるものは全て私が管理しております。そんなの当たり前じゃあないですか。何故どこの誰かも分からない奴に夏梅様の身につけるものを触らせますか。勿論下着も全部私が選んだものだけを着ていただいております。そういえば夏梅様、下着の着心地はいかがですか?サイズや締め付け感は問題ないですか?何か要望があれば何でも言って下さいね。」
「?!?!……ありがとうございます…。問題ないです…。」
セバスチャンさんの迫力に圧倒されて何も言えなかった夏梅。
かなりのヤバい発言をしているが、夏梅はビックリしすぎて気が付いていない。
「それは良かったです。着心地の良いものを選びましたからね。サイズ感も問題ないようで良かったです。(まぁ当然ですがね、毎日確認してますから。今日も確認しないと…。)」
「では、脱いだものはそのまま置いといて、朝ご飯を軽く食べてから行きましょうね。あんまり食べ過ぎると王宮のご飯が食べられなくなってしまいますから。」
「はい、ちゃんと控えめに食べます。王宮で出るご飯楽しみにしてたんです!」
鼻息荒く意気込む夏梅。
「ふふふ…、そんなに楽しみにしていたんですね。確かに王宮の料理は王国一の料理人が作っていますからね、たくさん食べて帰りましょうね。料理を食べた後は庭を散策するのでしょう?ヒールの低い靴を用意してますのでそれに履き替えましょうか。」
「はい!ありがとうございます!」
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ヒールの低い靴に履き替え、セバスチャンさんが持ってきた果物を少しつまむだけで朝食を終わらせた夏梅。
いよいよ王宮に行く時間がやってきた。
この世界では舞踏会など皆が集まるパーティーは午前中から夕方にかけて行うらしい。
理由はわざわざ夜にやる意味がないからだ。朝の方が皆が集まりやすいし疲れてもいないので、パーティーを全力で楽しめれる。また、女性を守るためにも朝にパーティーをやって夜になるまでに家に帰し、夜はなるべく外出しないようにという配慮だそうだ。
(よく考えたら、夜にやったとて眠いだけだし、肌も荒れるし明日に響くし、いい事ないよね。)
非常に合理的だと思った夏梅であった。
コンコンッ…カチャ。
テラージ様が入ってきた。
「夏梅、用意できているか?」
「はい、できています。」
「そうか。渡したアクセサリーは全て身に付けているか?」
「はい、ちゃんと身に付けています。」
「そうか、ちゃんと肌身離さず付けておくように。そのアクセサリーを身に付けていると、どんな攻撃にも対抗できるし、最悪ワープもできる。夏梅の身に危機が迫った時、強制的にこの屋敷にワープするようになっている。セバスチャンは本日屋敷に待機しているから、お前がワープしてもすぐ対応できるぞ。分かったな。」
「はい!わかりました!」
「よろしい、いい返事だ。向こうで何かあったらいつでも陛下や私を頼るのだぞ。誰と話ししていようが何していようが遠慮せずいつでも声をかけろ。陛下もそのつもりでいるから安心していい。」
「はい!ありがとうございます!」
「うむ、よろしい。では行くぞ。」
「はい!」
こうして夏梅とテラージはワープ魔法を使って王宮に向かった。
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