【完結】第2の人生始めちゃいます〜楽しくいける、、ハズ?

さくら

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12 痴女爆誕

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そろそろ痴女爆誕するのでは?と戦々恐々しつつグレゴリー様を胸いっぱいに堪能している、
ココ・ル・クレモン です。
みなさまいかがおすごしでしょうか。

4~5歳と言えども、貴族だからか?
立派に、嘲の表情をマスターしている女の子たち。そんな中で社交なんて、むりむりむり、できる気がしない。

前世の記憶があるからなのか。もしなかったら、なんの疑問もなくわたしもあんな風になっていたのだろうか。

いや、うちの家族の甘々ぶりを見るに、もっと酷かったかも。53歳の記憶がなかったら、やさしい虐待になりかねない。

「ココ!」
ニコラ様だー! んっ?ちょっと焦ってる?

「ココ、どうしたの?なんで父上に抱っこされてるの?おいで?」

なぜか、ちょっぴり、ひんやり空気を伴って、私に向かって両手を広げました。いやいやいや、きっとニコ様に抱っこは無理だ。間に受けて飛び込んだが最後、公爵令息をすってんころりんさせた罪に問われてしまう。

グレゴリー様の腕の中で、フルフルと首を振りましたが、ニコ様の、こっちにおいで圧がすごい。

仕方がないので(決してニコ様の圧に負けたんじゃないやい)、下ろしてもらい、ニコ様の手を繋ぎました。ニコ様はちょっぴり不満そうでしたが。

「おい、ニコラ、守ると言うことは、心も守らねばならん。侯爵家の敷地と言えども、大勢出入りするところ、ココ嬢から目を離してはならん」

「ココ、なにかあった?」心配そうに覗き込んできました。

「いっいえ、ちょっと、、、わたしがちょっと、、弱すぎました」
えへへ

と少しの愛想笑いを入れつつ白状しました。思い返すとあのぐらいのこと、泣くほどのことでもなかったな。

疲れと緊張、そして初めての悪意にへこたれたのかもしれません。あまあま令嬢でした。反省、反省。

「ココ、、」

繋いでいた手が離れ、そっと抱きしめられました。身長差があるので、ニコ様は少し上体をかがめ囲うように、隠すようにふわっと。

「ココ、目が赤いよ。泣いた?私のいないところで、父上の腕の中で泣いたの?」
耳元でささやくように。

「だれ?どのゴミが何を言った?」
耳元で刺すように。

ゴミ??? ゴミはお話ししませんよ??
顔を傾けてチラッとニコ様を見ると、満面の笑みでした。目が笑ってないような、、いえ、気のせいでしょう。うん。

「ニコ様、ニコ様が来てくれたので、わたしはたった今元気になりました!ちょっと人あたりしちゃったのかな~」
えへ。

「ちょびっーっと寂しかったのかもです。」
えへへ。

やっぱりニコ様はスゴイ!
落ち込んでた気分が、ほわっ~っと霧散しました!ニコ様は体からマイナスイオンがでてるのでしょうか。

ニコ様は耳を真っ赤にして、顔を手で覆いながら天を見ていました。んっ?何か飛んでますか?一緒になって天を見てみましたが、これでもか!ってほどの青!どこまでも青一色の空があるばかり。はて?

くっ
「なんでもないよ。行こう?」

ニコ様はグレゴリー様から言われたことを気にしたのか、この後はずっと手を繋いでいてくれました。

おかげで、イヤーなクスクス笑いもなく(睨むような視線はいただきましたが。)平和に?パーティーが終わりました。





「ニコラ、わしはなココ嬢には憂なくいつもふわふわと笑ってほしいのだよ」

「公爵家の妻として強さも必要。同年代の嫌味ぐらい交わせなくてどうするの。と言う意見もあるかと思うのだけれど、ココちゃんのあのふんわり笑顔をまだ奪いたくないわ。」

「えぇ、ココは公爵家に差し出すつもりはありません。私だけの妻です。」

父上から大体のことをお聞きしました。
まさか、4歳の子供がネチネチと嫌味を言うとは思いませんでした。
4歳の令嬢が嘲りの笑みを習得しているとは思いませんでした。
まるで成人女性のようです。

もったいない、天真爛漫な笑顔は子供のうちの特権なのに。
今回は4歳の令嬢ばかりだったので油断しました。
次は容赦しません。
ココが涙を流せば、その倍以上の涙を流すぐらいの報復を。



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