【完結】第2の人生始めちゃいます〜楽しくいける、、ハズ？

24 いざっ出陣！！

ニコ様と手を繋いで入学式に臨んでいる
ココ・ル・クレモン　です。
みなさまいかがおすごしでしょうか。

そうなんです。手を繋いでいるんです。
入学式は自由席らしく、ニコ様とお隣同士で着席しました。席に着くまではもちろん手を繋いで寮のお部屋からテクテク来たのですが、着席しても、あれれ？手が、手が外せません。良いのでしょうか？学園長に　コラァ～ちゃんとせんかー　って壇上から怒られないでしょうかね？

チラッとニコ様を見ると。にこっと頷きました。良いみたいです。ちょっと安心して私からもぎゅっぎゅっとしました。いつもの好きの合図です。これは私の勝手な合図なのですが、バレてる気がします。合図をするとニコ様のお顔がパァーッと明るくなるので。安定の脳内盗聴器ですね！

ニコ様のお顔を見て学園長の眠くなるお話しを乗り切りました。ありがたい。持つべきはずっと見ていられる婚約者ですな。

手を繋いだまま教室へ入り、こちらも自由席なので窓側の1番後ろを陣取りました！もちろん隣同士です。しかも、机をくっつけての隣同士です。勝手に良いのでしょうか？

チラッ
こくん

良いみたいです。
他の方々もチラホラ座り出し、ここの2席だけくっついてるのを不思議がってました。

ですよねー

机上にある手が繋がれているのを見て、手と顔、手と顔、二往復してから各自席に座ってます。

きっとバカップルと思われているに違いない。
この世界にそんな言葉ないけど。

全員が着席するころ担任が入ってきました。
自己紹介として、名前と婚約者がいれば紹介するようにとおっしゃいました。婚約者持ちと知らずちょっかいをかけないように。との配慮らしいです。

ニコ様の番になり、いまだ手を繋いだままなので、つられて私も立ち上がりました。2人一緒に自己紹介です。なんか恥ずかしい。

先生も
「お前たち仲良いなぁーこの年頃で人前でも仲が良いのは珍しいよ」
と。はて？婚約者なら仲良しだと思うのですが？

キョトン顔の私に
「仲良くしたり、優しくするのが恥ずかしい年頃なのさ！」

「大好きなら伝えなきゃもったいないのになぁ。明日どうなってるかわからないのに。伝えとけば良かったなんて思いたくないです。」

「まぁなぁ素直になるのも勇気がいるんだろうよ。男は意地と女は駆け引きか？」

意地と駆け引きで気持ちを伝えてもらえない、伝えない、なんて寂しいなぁ
ちょっと不満顔で着席しました。

「ココ、僕はいつも伝えるよ。ココも伝えてくれるしね。僕たちはこれで良いんだよ。これからも変わらないんだから寂しそうにしないで。ねっ？」

うん。私たちは大丈夫ね！良かったー

一通りの自己紹介と学園の説明、そして係を決めて解散となった。本格的な授業は明日からみたい。
もちろん、係はニコ様と一緒の園芸係になりました。

ニコ様はもちろん、私もそこそこ成績が良かったので、（謙遜しました、入学時試験はニコ様1位、私が2位でした）生徒会に勧誘される前にクラスの係に立候補しました！誘われるかどうかはもちろん分かりませんが、備えあれば憂いなし！

クラスの係と生徒会は掛け持ちできないのです。優秀な人に仕事って集まるので、そんな生徒を守るためらしい。

園芸係とは、順番でお当番を決めて、お花に水をやったり、雑草を抜いたり。当番が待ち遠しいです！

でも、良いのでしょうか。
公爵家ご嫡男に雑草を抜かせた罪に問われませんかね？

5分休憩の合間にニコ様と園芸係楽しみですね！と話していると、カツカツと足音が聞こえ私たちの前に立ちました。正確にはニコ様の前に、ですが。どなたでしょう？

「ちょっとあなた、クレモン様？どいてくださる？ニコラ様にお話しがありますの」

えっ？
「あっはっはい」
席を立つため手を離そうとしましたが外れません。あれれ？ニコ様は私をじっと見てご令嬢には見向きもしません。

前からはイラッとした雰囲気が私へ。どっどうしましょう？焦りと恐怖でプチパニックです。

まず手を離さねば！ガッチリ手が繋がれてびくともしないので、親指で手のひらをこしょこしょ

「ププッなに？かわいっ」
「だっだって、どっどいてって、なっなのに、はな、離せないんですもの。こちらの方がお話しがって、、、」
カミカミのうえ、段々尻窄みになっていきます。

「それでコショコショ？なにそれかわいい。振り払う選択肢はなかったの？」

「えっ？振り払うなんてしたくないです。だって、、、本当は離したくないし、、どんな状況でも私から振り払うのはしたくないですぅぅ」

「ココッ！」

ガバッって絶対吹き出しが出てる！チラッと右斜め上を見たけど、もちろんそんなものは出ていません。そんな勢いで抱きつかれました。

プチパニック引き起こし令嬢が目の前にいるのにも関わらず、ニコ様の腕の中でほんわかしてしまいました。

ポカポカやぁ