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キータの誓い編
第15話 キータ、一目惚れする
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店へ向かう途中、アオヤ君とモモコちゃんが前で話している隙を見計らって、俺はシロウさんに話しかけた。
「らしくないですね、あんなに熱くなるなんて」
「……悪かった」
シロウさんは、前を向いたままそう答えた。
「別に、謝ってもらいたい訳じゃないんですよ。なんなら、聞いてて正直スカッとしましたし。ただ、少なくとも、言っても無駄な奴に必死に何かを教えるなんて。そんな事、俺の知ってるシロウという男はしません」
「お前は、無駄だと思うか」
「思います。だって、最後の行動見ましたか?シロウさん、マジで殺される一歩手前だったんですよ?あなたが命捨てるようなマネしちゃ、絶対にダメですよ」
「そうだな。でも、俺はあれが正しいと思ったんだ。後悔はしてねえよ」
「……きっと、クロウはもう追放されたこと自体はどうだっていいんですよ。頭にキテるのは、プライドを傷つけられたからであって。だから、恥をかかされただなんて理由であんなこと言うんですよ。それくらい、シロウさんにだって分かってますよね?」
「分かってるよ。だから、熱くなっちまったんだ」
そう答えるシロウさんの表情はなんだか切なくて、だから俺は落ち込んだ時にいつも彼がしてくれるように、けれど肩は高いから、背中を二回叩いた。
「こいつ、元気出るじゃねえか」
「いつものお返しですよ」
すると、俺はくしゃくしゃと頭を撫でられてしまった。やっぱり、こういう頼りがいのある表情が、この人にはよく似あう。
「それじゃ、早く行きましょう」
言って、俺は店の前でソワソワと待つ二人を指さした。
× × ×
翌々日。俺は、止まっている宿屋の部屋をノックする音で目を覚ました。
「キータさん。ちょっと来てくださいよ~」
言われ、洗面器で歯ブラシを咥えてから扉を開けると、そこにはアオヤ君の姿があった。
「どうしたの?今日は休みでしょ」
「だから来たんですよ。キータさん、カジノ行きましょうよ」
「カジノ?この街、カジノがあるの?」
「そうなんすよ。さっき、下でうさ耳のお姉さんにフライヤー渡されました。どうやら、今日はシンソウカイテンっぽいですよ」
「しんそ……えっ?」
アオヤ君が言う言葉をまとめると、今日のカジノは客が儲かりやすい日であるらしい。
「へぇ、じゃあ行ってみようかな」
肉を食べた日、シロウさんが帰った後に、調子に乗って二人に酒を奢ったせいで俺の財布は既に底を尽きる寸前になっているのだ。
「そう言ってくれると思ってましたよ。僕、ギャンブルだけは得意なんすよね~」
という事で、俺たちはカジノへやって来た。まだ昼下がりだと言うのに、入口の看板はピカピカと光って賑やかしい。実は、俺の住んでいたトーコクにはカジノが無かったため、遊ぶのは初めてだ。
「まずは、スロットの様子見ますか~」
「アオヤ君、随分慣れてるね」
「無職だった頃、よくカジノに入り浸ってたんすよ。カジプーなんて呼ばれてました」
そう言って、彼はスロットにまつわるエトセトラを話してくれた。全然理解出来なかったけど。
「まぁ、よく分かんないけど、なんか勝ちやすいヤツ教えてよ」
「じゃあ、これなんてどうすか?」
そう言って案内されたのは、ボタンが三つついているスロットマシンだった。
「これがいいの?」
「はい。データもばっちりだし、なんで捨ててあるのか分からないレベルです。ここの客、多分カモですよ」
「へぇ。じゃあ、ちょっと遊んでみようかな」
……普通に負けた。
ピカピカと光りまくって、何が起こってるのか分からないうちに、俺のなけなしのゴールドは一瞬で溶けた。おまけに、隣でバカ勝ちするアオヤ君を見ているのが悲しくなってきて、だから今は、休憩スペースのソファで大いに盛り上がっているルーレットコーナーを眺めている。
「……もう、一生やらない」
まぁ、いい社会勉強になったと思って、ここは甘んじて受け入れよう。理由はどうあれ、勝負の結果は絶対だ。
「はぁ……」
「はぁ……」
……ふと、誰かとため息が重なったのが聞こえた。その声の方を見ると、いつの間に俺の隣に座ったのか、そこには少し大人びた、大きな紫色の目をした長い銀髪の美女が座っていた。歳は、同じくらいだろうか。
「あの……」
話しかけたのは、俺だった。特に理由はないけど、彼女も負けて落ち込んでいるような気がしたんだ。
「……なに?」
「あなたも、負けたんですか?」
「そうなの!ちょっと聞いてよ!」
「えっ。あ、はい。聞きます」
予想以上の反応に驚いていると、彼女はソファの間を詰め、捲し立てるように自分の不幸を説明した。
どうやら、彼女は友達の付き添いで初めてカジノへ遊びに来たのだが、ビギナーズラックもへったくれも無く負けて、おまけに隣で勝ちまくる友達を見ているのが惨めになってきてしまったと言うのだ。
……どこかで聞いた話だ。
「ホント、最悪だよ。私、今日は儲かるって言われたから来たのに」
「あ、俺も同じです。まったく、ツイてないですね」
「ホントだよね。……ふふっ」
一瞬、俺の顔を見たかと思うと、彼女は突然吹き出して、口に手を当てながら声を上げて笑った。
「ど、どうしたんですか?」
「なんか、みっともないなって!あはは!お金なくなって、負けた者同士でさ!あぁ、おっかし!」
「……ははっ。確かに、その通りですね」
「あ~ぁ。……なんか、笑ったらちょっと元気になっちゃった。ありがとね?」
「いえ、とんでもない。俺も、ちょっと元気になりましたよ」
そう言って、二人で笑い合っていると、彼女の友達と思われる女性がやって来て、俺たちを見比べてから、「どうしたの?」と呟いた。
「ううん、何でもない。キミ、今日はアリガト。助かったよ」
そう言ってウィンクをする彼女の顔は、まるで全ての者を恋に落とすような、そんな妖艶な笑顔だった。それに見惚れ、遠ざかっていく彼女に名前を聞くのも忘れてぼーっとしていると、しばらくしてからパンパンの財布を持ってアオヤ君が現れた。
「いやぁ、すいませんね。キータさんの台、絶対勝てると思ったんですけどね。今日は俺が奢るんで、許して……。キータさん?」
「アオヤ君」
「はい、なんすか?」
「今日は、ありがとう」
「……負けすぎて、おかしくなったんですか?」
「まぁ、そんな感じ」
そう、多分そんな感じだと思うけど。
もしかしたら、ちょっとヤバいかもしれない。
―――――――――――――――――――――――――――――
TIPS
人間:一口に人間とはいっても、レフトの人間は様々な容姿をしている。顔や体格が違うという意味ではなく、獣の耳が生えていたり、岩のように固い皮膚を持っていたりという具合にだ。
それは、嘗て亜人(エルフやノーム、リザードマンなど)と呼ばれていた種族の名残である。
レフトが統一国家になったことによって境界が無くなり、種族を越えた恋愛が一般化され、結果数えきれない程の数の混血種族が存在する事となったのだ。
ハーフやクォーターを含めるとキリがないため、今では悪魔以外の二足歩行の知的生物を、総じて『人間』と呼ぶようになった。
「らしくないですね、あんなに熱くなるなんて」
「……悪かった」
シロウさんは、前を向いたままそう答えた。
「別に、謝ってもらいたい訳じゃないんですよ。なんなら、聞いてて正直スカッとしましたし。ただ、少なくとも、言っても無駄な奴に必死に何かを教えるなんて。そんな事、俺の知ってるシロウという男はしません」
「お前は、無駄だと思うか」
「思います。だって、最後の行動見ましたか?シロウさん、マジで殺される一歩手前だったんですよ?あなたが命捨てるようなマネしちゃ、絶対にダメですよ」
「そうだな。でも、俺はあれが正しいと思ったんだ。後悔はしてねえよ」
「……きっと、クロウはもう追放されたこと自体はどうだっていいんですよ。頭にキテるのは、プライドを傷つけられたからであって。だから、恥をかかされただなんて理由であんなこと言うんですよ。それくらい、シロウさんにだって分かってますよね?」
「分かってるよ。だから、熱くなっちまったんだ」
そう答えるシロウさんの表情はなんだか切なくて、だから俺は落ち込んだ時にいつも彼がしてくれるように、けれど肩は高いから、背中を二回叩いた。
「こいつ、元気出るじゃねえか」
「いつものお返しですよ」
すると、俺はくしゃくしゃと頭を撫でられてしまった。やっぱり、こういう頼りがいのある表情が、この人にはよく似あう。
「それじゃ、早く行きましょう」
言って、俺は店の前でソワソワと待つ二人を指さした。
× × ×
翌々日。俺は、止まっている宿屋の部屋をノックする音で目を覚ました。
「キータさん。ちょっと来てくださいよ~」
言われ、洗面器で歯ブラシを咥えてから扉を開けると、そこにはアオヤ君の姿があった。
「どうしたの?今日は休みでしょ」
「だから来たんですよ。キータさん、カジノ行きましょうよ」
「カジノ?この街、カジノがあるの?」
「そうなんすよ。さっき、下でうさ耳のお姉さんにフライヤー渡されました。どうやら、今日はシンソウカイテンっぽいですよ」
「しんそ……えっ?」
アオヤ君が言う言葉をまとめると、今日のカジノは客が儲かりやすい日であるらしい。
「へぇ、じゃあ行ってみようかな」
肉を食べた日、シロウさんが帰った後に、調子に乗って二人に酒を奢ったせいで俺の財布は既に底を尽きる寸前になっているのだ。
「そう言ってくれると思ってましたよ。僕、ギャンブルだけは得意なんすよね~」
という事で、俺たちはカジノへやって来た。まだ昼下がりだと言うのに、入口の看板はピカピカと光って賑やかしい。実は、俺の住んでいたトーコクにはカジノが無かったため、遊ぶのは初めてだ。
「まずは、スロットの様子見ますか~」
「アオヤ君、随分慣れてるね」
「無職だった頃、よくカジノに入り浸ってたんすよ。カジプーなんて呼ばれてました」
そう言って、彼はスロットにまつわるエトセトラを話してくれた。全然理解出来なかったけど。
「まぁ、よく分かんないけど、なんか勝ちやすいヤツ教えてよ」
「じゃあ、これなんてどうすか?」
そう言って案内されたのは、ボタンが三つついているスロットマシンだった。
「これがいいの?」
「はい。データもばっちりだし、なんで捨ててあるのか分からないレベルです。ここの客、多分カモですよ」
「へぇ。じゃあ、ちょっと遊んでみようかな」
……普通に負けた。
ピカピカと光りまくって、何が起こってるのか分からないうちに、俺のなけなしのゴールドは一瞬で溶けた。おまけに、隣でバカ勝ちするアオヤ君を見ているのが悲しくなってきて、だから今は、休憩スペースのソファで大いに盛り上がっているルーレットコーナーを眺めている。
「……もう、一生やらない」
まぁ、いい社会勉強になったと思って、ここは甘んじて受け入れよう。理由はどうあれ、勝負の結果は絶対だ。
「はぁ……」
「はぁ……」
……ふと、誰かとため息が重なったのが聞こえた。その声の方を見ると、いつの間に俺の隣に座ったのか、そこには少し大人びた、大きな紫色の目をした長い銀髪の美女が座っていた。歳は、同じくらいだろうか。
「あの……」
話しかけたのは、俺だった。特に理由はないけど、彼女も負けて落ち込んでいるような気がしたんだ。
「……なに?」
「あなたも、負けたんですか?」
「そうなの!ちょっと聞いてよ!」
「えっ。あ、はい。聞きます」
予想以上の反応に驚いていると、彼女はソファの間を詰め、捲し立てるように自分の不幸を説明した。
どうやら、彼女は友達の付き添いで初めてカジノへ遊びに来たのだが、ビギナーズラックもへったくれも無く負けて、おまけに隣で勝ちまくる友達を見ているのが惨めになってきてしまったと言うのだ。
……どこかで聞いた話だ。
「ホント、最悪だよ。私、今日は儲かるって言われたから来たのに」
「あ、俺も同じです。まったく、ツイてないですね」
「ホントだよね。……ふふっ」
一瞬、俺の顔を見たかと思うと、彼女は突然吹き出して、口に手を当てながら声を上げて笑った。
「ど、どうしたんですか?」
「なんか、みっともないなって!あはは!お金なくなって、負けた者同士でさ!あぁ、おっかし!」
「……ははっ。確かに、その通りですね」
「あ~ぁ。……なんか、笑ったらちょっと元気になっちゃった。ありがとね?」
「いえ、とんでもない。俺も、ちょっと元気になりましたよ」
そう言って、二人で笑い合っていると、彼女の友達と思われる女性がやって来て、俺たちを見比べてから、「どうしたの?」と呟いた。
「ううん、何でもない。キミ、今日はアリガト。助かったよ」
そう言ってウィンクをする彼女の顔は、まるで全ての者を恋に落とすような、そんな妖艶な笑顔だった。それに見惚れ、遠ざかっていく彼女に名前を聞くのも忘れてぼーっとしていると、しばらくしてからパンパンの財布を持ってアオヤ君が現れた。
「いやぁ、すいませんね。キータさんの台、絶対勝てると思ったんですけどね。今日は俺が奢るんで、許して……。キータさん?」
「アオヤ君」
「はい、なんすか?」
「今日は、ありがとう」
「……負けすぎて、おかしくなったんですか?」
「まぁ、そんな感じ」
そう、多分そんな感じだと思うけど。
もしかしたら、ちょっとヤバいかもしれない。
―――――――――――――――――――――――――――――
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人間:一口に人間とはいっても、レフトの人間は様々な容姿をしている。顔や体格が違うという意味ではなく、獣の耳が生えていたり、岩のように固い皮膚を持っていたりという具合にだ。
それは、嘗て亜人(エルフやノーム、リザードマンなど)と呼ばれていた種族の名残である。
レフトが統一国家になったことによって境界が無くなり、種族を越えた恋愛が一般化され、結果数えきれない程の数の混血種族が存在する事となったのだ。
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