25 / 71
フェルミンの第三勢力編
第23話 お前ら、命ナメてんのか
しおりを挟む
「気づいてたんですか?」
「あぁ。なんなら、男どもはみんなモモコを見てるぞ」
「えっ、ほんとですか?」
「……なんでちょっと嬉しそうなの?」
モモコちゃんは、右手を頬っぺたに当てると、チラチラと周囲に目線を配った。この子、何気に人から注目されるのが好きなんだな。
「しかし、どういう訳なんでしょうね。俺たち、何か悪い事しましたっけ」
「分からんが、男女混合のパーティが珍しいんじゃねえか?この街の連中は、どこも性別を統一しているように見えるぜ」
言われてみれば、確かにそうだ。と言うか、分かってたなら先に教えてくださいよ。
そんなことを考えて、照れているモモコちゃんを眺めていると、次第にこんな言葉が聞こえてくるようになった。
「メーヨ」
あまり聞きなれないモノだったけど、チッターが絡んでいるという事は、何かよくない意味を持っているのだろう。一体何のことかと考えを巡らせていると、一人の女冒険者が俺たちの元へやって来た。
「ねぇ、あなたたちのパーティには、どうして女が一人しかいないの?」
「適合者の集まりだからな。人材は限られてるんだ」
「あなた、勇者って事?なら、尚更問題だわ。それって、女の適合者を集める努力を怠ってるって事でしょ?」
「……すまん。マジで意味が分からん」
シロウさんがお手上げって、かなりレアケースなんじゃないだろうか。
気が付くと、彼女の後ろには女の群れが出来上がっていたが、反対にシロウさんの後ろには男の群れが出来上がっている。そして、その妄言を待っていたと言わんばかりに、後ろの男の一人が口を開いた。
「男の方が、有能だからに決まってんだろ。歴史を見ても、名前を残してる奴は男の方が多いからな」
「いや、そんな事ねぇけど」
同感だ。それは、何百年も前の話、同一種族で役割が決まっていた過去の頃の価値観だし、そもそも、視点を変えれば、その頃から女の方が有能で名前を残している分野なんて腐る程ある。
それに、今の人間は性別だけで測れる程単純じゃない。オーガやドワーフの血が濃ければ、性別に関係なく力持ちになるし、他の能力だってその例に漏れないんだ。
「あぁ、気持ち悪い。そうやって決めつけるのが、本当に浅ましいわ。第一、男って女を弱いと思っているにも関わらず虐げるって、どうかしてるんじゃないの?」
「お前も決めつけてるじゃねえか」
どうして、彼らは自分で物を調べる事をしないんだろうか。たったこれだけのやり取りで、互いに感情だけで話しているのが手に取るように分かる。
そして、ヒートアップした両者には、もうシロウさんの声は届いていない。すぐにどっちが優れているかなんて言い合いを、それも他人のフンドシを使って、互いを貶めるやり方で始めて、場はあっという間にカオスになってしまった。
「男って、本当に生まれつきドラッグをやっているとしか思えない、視野の狭い奴しかいないわね。平等って言葉、知らないの?」
「お前らの言う平等って、本当に女に都合いいよな。サーカスのレディースデイとか未だにあるけど、あぁ言うのは平等なのか?」
「あれは、運営が勝手にやってることじゃない」
「そういう、自分に有利な事だけは見逃して、少しでも不利な事には文句ばっかり言うお前ら『トリアツ』の態度が、本当にムカついてんだよ」
「あら、私たちだって、あなたたち『テイカン』のカビの生えたような価値観にはうんざりしてる。一人暮らしで全ての家事をこなしてるのは、男だけだとでも思ってるの?」
「なんだと!?」
「なによ!?」
言い合って、収まりがつかなくなった互いの先頭に立つ冒険者が、腰から剣を抜いたその時だった。シロウさんのこめかみ辺りから、ブヂッ!という音が聞こえたのは。
「ちょっ、落ち着いて!シロ……」
言った時には、もう遅かった。シロウさんは二人の胸倉を掴むと、捩じ上げるようにして持ち上げ、宙づりにし顔を見上げた。しかし、言葉は何もない。ただ、彼の形相があまりにも恐ろしくて、俺にはとても直視する事は叶わなかった。
当然、周りの冒険者たちも同様だ。それを止める者はいないし、持ち上げられた当人も言葉を忘れたように、青白い顔面で目を逸らしている。店の中には、極度の冷気が漂っている。あの時とは比べ物にならない程の、全身の毛が逆立つような、とんでもない冷たさだ。
「そんな下らねえ理由で、人間同士で殺し合いしてんじゃねえぞ。お前ら、命ナメてんのか?」
その言葉で、ようやく息を吸う事を思い出したかのように、彼らは咳き込んでシロウさんの手を掴んだ。声を出そうとしているが、あれは謝っているのだろうか。目には、涙が滲んでいる。
「し、シロウさん。それ以上は……」
俺とモモコちゃんがシロウさんの背中に手を当てると、彼は静かに手を離した。
「俺は、勇者のシロウだ。文句ある奴は、出てこいよ」
問いには、誰も答えられなかった。そして、シロウさんはその様子を見渡して歪に笑うと、バーテンダーのいるカウンターの中に入っていって、チッターの紋章が刻まれた木の盾を掴み、拳で叩き割った。
「悪かったな、店主」
言って、金を置くと、俺たちに「行くぞ」と呟いたから、後を追って店を出た。しばらくは黙って歩いていたのだが、シロウさんは唐突に足を止めると、俺たちに振り返って口を開いた。
「キータ、モモコ。お前たちはアオヤを連れて、先にこの街から出とけ」
「どういう、ことですか?」
「あいつらを助ける。このままじゃ、マジで殺し合いを始めちまう」
それを聞いて、俺はシロウさんが何をしようとしているのか、すぐに解った。だから。
「手伝いますよ。俺たち、仲間じゃないですか」
「私もです。そんな寂しい事、言わないでください」
「……悪いな」
そして、俺たちはアオヤ君を迎えに、マリンちゃんの館へ向かった。もう、彼を悠長に待っている時間は無さそうだ。
―――――――――――――――――――――――――――――
TIPS
キータの服装:防塵用のカーキのマント・襟元を閉じることの出来る暗い色のカットソー・ブラウンのベルト(通常戦闘用のダガーナイフを装着)・分厚い生地で、動きやすいようにストレッチの効いた暗い色のパンツ・つま先が丸く固い、ブラウンのロングブーツ
キータの鞄(肩掛け)の中身:着替え用のシャツ×1・下着×1・回復用のハイポーション×3・強化用のハイパワーポーション×3・ホーリーボゥ用のスタビライザー・スコープ・双眼鏡・財布(3万ゴールド)・スキットル・肉切りナイフ・ホットラインクリスタル(ヒマリと話す用)・ひげ剃り・洗剤×2・ちょうどいいサイズの石×5(ダンジョン内で、魔物の意識を逸らす為)・暇つぶし用の小説(恋愛モノ)・魔法のランタン・おやつジャーキー
※彼のみ、矢筒(12本入り)を持ち歩く為、他のメンバーのよりも鞄が少し小さい。
※金は、基本的に冒険者ギルドのバンクに預金してある。
「あぁ。なんなら、男どもはみんなモモコを見てるぞ」
「えっ、ほんとですか?」
「……なんでちょっと嬉しそうなの?」
モモコちゃんは、右手を頬っぺたに当てると、チラチラと周囲に目線を配った。この子、何気に人から注目されるのが好きなんだな。
「しかし、どういう訳なんでしょうね。俺たち、何か悪い事しましたっけ」
「分からんが、男女混合のパーティが珍しいんじゃねえか?この街の連中は、どこも性別を統一しているように見えるぜ」
言われてみれば、確かにそうだ。と言うか、分かってたなら先に教えてくださいよ。
そんなことを考えて、照れているモモコちゃんを眺めていると、次第にこんな言葉が聞こえてくるようになった。
「メーヨ」
あまり聞きなれないモノだったけど、チッターが絡んでいるという事は、何かよくない意味を持っているのだろう。一体何のことかと考えを巡らせていると、一人の女冒険者が俺たちの元へやって来た。
「ねぇ、あなたたちのパーティには、どうして女が一人しかいないの?」
「適合者の集まりだからな。人材は限られてるんだ」
「あなた、勇者って事?なら、尚更問題だわ。それって、女の適合者を集める努力を怠ってるって事でしょ?」
「……すまん。マジで意味が分からん」
シロウさんがお手上げって、かなりレアケースなんじゃないだろうか。
気が付くと、彼女の後ろには女の群れが出来上がっていたが、反対にシロウさんの後ろには男の群れが出来上がっている。そして、その妄言を待っていたと言わんばかりに、後ろの男の一人が口を開いた。
「男の方が、有能だからに決まってんだろ。歴史を見ても、名前を残してる奴は男の方が多いからな」
「いや、そんな事ねぇけど」
同感だ。それは、何百年も前の話、同一種族で役割が決まっていた過去の頃の価値観だし、そもそも、視点を変えれば、その頃から女の方が有能で名前を残している分野なんて腐る程ある。
それに、今の人間は性別だけで測れる程単純じゃない。オーガやドワーフの血が濃ければ、性別に関係なく力持ちになるし、他の能力だってその例に漏れないんだ。
「あぁ、気持ち悪い。そうやって決めつけるのが、本当に浅ましいわ。第一、男って女を弱いと思っているにも関わらず虐げるって、どうかしてるんじゃないの?」
「お前も決めつけてるじゃねえか」
どうして、彼らは自分で物を調べる事をしないんだろうか。たったこれだけのやり取りで、互いに感情だけで話しているのが手に取るように分かる。
そして、ヒートアップした両者には、もうシロウさんの声は届いていない。すぐにどっちが優れているかなんて言い合いを、それも他人のフンドシを使って、互いを貶めるやり方で始めて、場はあっという間にカオスになってしまった。
「男って、本当に生まれつきドラッグをやっているとしか思えない、視野の狭い奴しかいないわね。平等って言葉、知らないの?」
「お前らの言う平等って、本当に女に都合いいよな。サーカスのレディースデイとか未だにあるけど、あぁ言うのは平等なのか?」
「あれは、運営が勝手にやってることじゃない」
「そういう、自分に有利な事だけは見逃して、少しでも不利な事には文句ばっかり言うお前ら『トリアツ』の態度が、本当にムカついてんだよ」
「あら、私たちだって、あなたたち『テイカン』のカビの生えたような価値観にはうんざりしてる。一人暮らしで全ての家事をこなしてるのは、男だけだとでも思ってるの?」
「なんだと!?」
「なによ!?」
言い合って、収まりがつかなくなった互いの先頭に立つ冒険者が、腰から剣を抜いたその時だった。シロウさんのこめかみ辺りから、ブヂッ!という音が聞こえたのは。
「ちょっ、落ち着いて!シロ……」
言った時には、もう遅かった。シロウさんは二人の胸倉を掴むと、捩じ上げるようにして持ち上げ、宙づりにし顔を見上げた。しかし、言葉は何もない。ただ、彼の形相があまりにも恐ろしくて、俺にはとても直視する事は叶わなかった。
当然、周りの冒険者たちも同様だ。それを止める者はいないし、持ち上げられた当人も言葉を忘れたように、青白い顔面で目を逸らしている。店の中には、極度の冷気が漂っている。あの時とは比べ物にならない程の、全身の毛が逆立つような、とんでもない冷たさだ。
「そんな下らねえ理由で、人間同士で殺し合いしてんじゃねえぞ。お前ら、命ナメてんのか?」
その言葉で、ようやく息を吸う事を思い出したかのように、彼らは咳き込んでシロウさんの手を掴んだ。声を出そうとしているが、あれは謝っているのだろうか。目には、涙が滲んでいる。
「し、シロウさん。それ以上は……」
俺とモモコちゃんがシロウさんの背中に手を当てると、彼は静かに手を離した。
「俺は、勇者のシロウだ。文句ある奴は、出てこいよ」
問いには、誰も答えられなかった。そして、シロウさんはその様子を見渡して歪に笑うと、バーテンダーのいるカウンターの中に入っていって、チッターの紋章が刻まれた木の盾を掴み、拳で叩き割った。
「悪かったな、店主」
言って、金を置くと、俺たちに「行くぞ」と呟いたから、後を追って店を出た。しばらくは黙って歩いていたのだが、シロウさんは唐突に足を止めると、俺たちに振り返って口を開いた。
「キータ、モモコ。お前たちはアオヤを連れて、先にこの街から出とけ」
「どういう、ことですか?」
「あいつらを助ける。このままじゃ、マジで殺し合いを始めちまう」
それを聞いて、俺はシロウさんが何をしようとしているのか、すぐに解った。だから。
「手伝いますよ。俺たち、仲間じゃないですか」
「私もです。そんな寂しい事、言わないでください」
「……悪いな」
そして、俺たちはアオヤ君を迎えに、マリンちゃんの館へ向かった。もう、彼を悠長に待っている時間は無さそうだ。
―――――――――――――――――――――――――――――
TIPS
キータの服装:防塵用のカーキのマント・襟元を閉じることの出来る暗い色のカットソー・ブラウンのベルト(通常戦闘用のダガーナイフを装着)・分厚い生地で、動きやすいようにストレッチの効いた暗い色のパンツ・つま先が丸く固い、ブラウンのロングブーツ
キータの鞄(肩掛け)の中身:着替え用のシャツ×1・下着×1・回復用のハイポーション×3・強化用のハイパワーポーション×3・ホーリーボゥ用のスタビライザー・スコープ・双眼鏡・財布(3万ゴールド)・スキットル・肉切りナイフ・ホットラインクリスタル(ヒマリと話す用)・ひげ剃り・洗剤×2・ちょうどいいサイズの石×5(ダンジョン内で、魔物の意識を逸らす為)・暇つぶし用の小説(恋愛モノ)・魔法のランタン・おやつジャーキー
※彼のみ、矢筒(12本入り)を持ち歩く為、他のメンバーのよりも鞄が少し小さい。
※金は、基本的に冒険者ギルドのバンクに預金してある。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】奇跡のおくすり~追放された薬師、実は王家の隠し子でした~
いっぺいちゃん
ファンタジー
薬草と静かな生活をこよなく愛する少女、レイナ=リーフィア。
地味で目立たぬ薬師だった彼女は、ある日貴族の陰謀で“冤罪”を着せられ、王都の冒険者ギルドを追放されてしまう。
「――もう、草とだけ暮らせればいい」
絶望の果てにたどり着いた辺境の村で、レイナはひっそりと薬を作り始める。だが、彼女の薬はどんな難病さえ癒す“奇跡の薬”だった。
やがて重病の王子を治したことで、彼女の正体が王家の“隠し子”だと判明し、王都からの使者が訪れる――
「あなたの薬に、国を救ってほしい」
導かれるように再び王都へと向かうレイナ。
医療改革を志し、“薬師局”を創設して仲間たちと共に奔走する日々が始まる。
薬草にしか心を開けなかった少女が、やがて王国の未来を変える――
これは、一人の“草オタク”薬師が紡ぐ、やさしくてまっすぐな奇跡の物語。
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
掃除婦に追いやられた私、城のゴミ山から古代兵器を次々と発掘して国中、世界中?がざわつく
タマ マコト
ファンタジー
王立工房の魔導測量師見習いリーナは、誰にも測れない“失われた魔力波長”を感じ取れるせいで奇人扱いされ、派閥争いのスケープゴートにされて掃除婦として城のゴミ置き場に追いやられる。
最底辺の仕事に落ちた彼女は、ゴミ山の中から自分にだけ見える微かな光を見つけ、それを磨き上げた結果、朽ちた金属片が古代兵器アークレールとして完全復活し、世界の均衡を揺るがす存在としての第一歩を踏み出す。
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます
山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。
でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。
それを証明すれば断罪回避できるはず。
幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。
チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。
処刑5秒前だから、今すぐに!
本物の聖女じゃないと追放されたので、隣国で竜の巫女をします。私は聖女の上位存在、神巫だったようですがそちらは大丈夫ですか?
今川幸乃
ファンタジー
ネクスタ王国の聖女だったシンシアは突然、バルク王子に「お前は本物の聖女じゃない」と言われ追放されてしまう。
バルクはアリエラという聖女の加護を受けた女を聖女にしたが、シンシアの加護である神巫(かんなぎ)は聖女の上位存在であった。
追放されたシンシアはたまたま隣国エルドラン王国で竜の巫女を探していたハリス王子にその力を見抜かれ、巫女候補として招かれる。そこでシンシアは神巫の力は神や竜など人外の存在の意志をほぼ全て理解するという恐るべきものだということを知るのだった。
シンシアがいなくなったバルクはアリエラとやりたい放題するが、すぐに神の怒りに触れてしまう。
無属性魔法使いの下剋上~現代日本の知識を持つ魔導書と契約したら、俺だけが使える「科学魔法」で学園の英雄に成り上がりました~
黒崎隼人
ファンタジー
「お前は今日から、俺の主(マスター)だ」――魔力を持たない“無能”と蔑まれる落ちこぼれ貴族、ユキナリ。彼が手にした一冊の古びた魔導書。そこに宿っていたのは、異世界日本の知識を持つ生意気な魂、カイだった!
「俺の知識とお前の魔力があれば、最強だって夢じゃない」
主従契約から始まる、二人の秘密の特訓。科学的知識で魔法の常識を覆し、落ちこぼれが天才たちに成り上がる! 無自覚に甘い主従関係と、胸がすくような下剋上劇が今、幕を開ける!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる