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追放した回復術師が、ハーレムを連れて「ざまぁ」と言いに来た。編
第50話 再会
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× × ×
シロウさんに指示された三日後の朝。俺たちは、街の中心の丸い広場に集まっていた。
ヒマリは、ミレイとともに故郷へ帰っていった。あの二人は最後まで俺にコツを教えていてくれたのだが、結局アトムをスキルに結び付ける事が出来ず、新しい術を唱える事は叶わなかった。というのも、俺の得意な強化系統のスキルって、イマイチ何と結び付ければいいのかが分からなかったからだ。
逆に、「よく分からない」と言いつつもあっさりとコツを掴んだアオヤ君とモモコちゃんの二人は、見た目を見るからに強そうに変えていた。覚えたスキルで稼いだ金で、装備を更に新調したのだろう。当初に見に付けていたボロいマントと重たいブーツは無くなって、代わりに最高品質の防具で身を固めている。
「キータさんとシロウさんは、装備あんまり変えなかったんすね」
「見つからない恰好がいいからね。でも、内側の帷子をもっと軽くて固いのに変えたよ」
「おじさんはサイズがなかった」
俺は後衛だし、そもそも狙撃手なんだから軽くて地味なくらいがちょうどいい。シロウさんは、筋肉が鎧みたいなモンだから。そりゃ、胸と関節守るくらいで十分だ。
「それじゃあ、行きましょう。山の反対側の麓に、ダンジョンの入口があります」
道中は、これまでの敵とは明らかに異質なシャインが、行き先を阻むように配置されていた。ロード率いるゴブリン部隊だったり、巨大なスライムキングだったり。真っ二つに切り裂いても死なないオオムカデだったり。どれもこれも、ナロピアではダンジョンでボスを張っていたような連中だ。
「アオヤ君、右だ」
「了解です」
現れたオオムカデの体に矢を打ち込んで、体内で爆発を起こす。体が四散してそれぞれが別々の方向から襲い掛かってくるのを、アオヤ君は一歩身を引いて重なった瞬間に串刺しに、その塊にモモコちゃんが火を放つ。
「キータ、頭を捉えたぜ」
「気を付けてください。毒を持っています」
黒光りする水晶程の目玉をソードオフで砕いたシロウさんは、バフを受けた体で鋭い顎を引っ張る。トラ挟みが閉じるのと逆の方向に開かれた右側の顎の先端からは、毒の液が彼の手に嵌めてある手袋を一瞬で溶かした。
「義手で良かったぜ」
ゴギッという音ともに、大ムカデは紫色の血を噴き出して超音波のような哭き声を漏らす。瞬間、ホーリーセイバーを上から突き刺して動けないように地面に張り付けにし、千切るように強烈な蹴りをブチ込んだ。オオムカデの頭は、もう動かなかった。
「お疲れ様です」
言って、回復を施す。最近では火力を増したアオヤ君がアタッカーに周ってシロウさんがタンク役になったのだ。その方が、効率がいいから。
「サンキュな」
ボスラッシュを超えて行きついたのは、細い一本道。サイドには切り立った山の崖と巨大な湖が広がっている。おまけに、いくつものトラップが仕掛けて合って、そのどれもが即死を免れないレベルの凶悪なモノだった。
「かなり本気だな。こりゃ、ボスは地獄の場所を知ってそうだ」
「ですね。……あ、足元、危ないですよ」
「おぉ、サンキュ」
言って、シロウさんは足元を飛び越えた。瞬間、俺たち三人とシロウさんとの間に深い穴が生まれ、周囲の草や岩を吸い込んでから静かに閉じた。
「もうそろそろか?」
安全を知らせるように、大きな声で言う。
「そうですね。この先に川を跨ぐ橋が設置されているようで、そこを渡れば着きます」
穴が開いたせいで少し開いた距離を、シロウさんは地図を見ながら待っている。そんな俺たちの会話を聞いた時、ひそひそと後ろで二人の会話が聞こえて来た。
「なんか、キータさんもいつの間にか人やめてない?」
「それ、僕も思ってた。最近、この人もおかしいよね」
そういうのは、本人に聞こえないように話そうね。
しかし、今のはただ単に過去の教訓を生かして、俺たちの足元にレベル3のスキル、「サイレム」を展開させていただけだ。これは、憲兵がよく唱える壁の向こう側の犯人の居場所を探るスキルだ。魔力を感知して、脳内に警告音を響かせてくれる。ただし、範囲は展開した方向の約45度の角度だけ。
「そうじゃなくてですね」
それくらい知ってますよと、モモコちゃんは苦笑いを浮かべた。
「凄く、冷静だなって」
「熱くなったって、どうしようもないからね」
それから間もなくして、俺たちはダンジョンの入口へたどり着いた。これまでの場所とは違う、ひっそりとした隠れ家のような入口。木々の狭間に隠されたそこからは、冷たい風が吹き抜けている。
「調子はどうだ?装備は?頭は働いてるか?」
「大丈夫っす」
「私も、行けます」
言って、三人は俺の方に振り返った。
「行けます。任せてください」
「おっしゃ。じゃあ、殺しに行こうか」
静かに、中へと侵入していく。厳かな雰囲気は、このダンジョンがシャインたちにとって重要なモノである事を物語っていた。
警備の数も、半端ではなかった。中にいるのは全てが悪魔で、一体一体が意志を持って、まるで人間のように協力して俺たちに襲い掛かってくる。アタッカーに、回復役に、司令塔。まるで、俺たちと同じパーティのようだ。
「……こいつらに、今の俺たちの倍率ってのを聞いてみてえな」
重ねた死体の山を越えて、シロウさんが呟く。悪魔たちの戦闘のスタイルが、とうとう俺たちに生まれ持っての力だけで対抗する事を諦めたのだと教えている。銃や爆薬を使う事を覚えた俺たちと同様に、シャインたちもまた、連携する事を俺たちから覚えたようだ。
戦闘を繰り返して、気が付けば二時間以上もの時間が経っていた。途中で手に入れたマップによれば、そろそろ最深部のハズだ。
「アオヤ、モモコ。大丈夫か?」
「大丈夫ですよ。安心してください」
「僕もっす。それより、シロウさんこそ大丈夫ですか?」
言われ、シロウさんは何とも言えないような表情で笑い、嬉しそうに彼の頭を撫でた。
「大丈夫だ、安心してくれ。ありがとうな」
訪れた、戦火の中の僅かな平和の途中。突如、来た道の方角から物音が聞こえて来た。聞こえたのは、どうやら俺だけだったみたいだ。
見据えて、弓を持つ。しかし、扉を開いて中へ入って来たのは、予想もしていなかった人物であった。
「……久しぶりだな」
それは、嘗ての俺が心から羨んだ男の姿。しかし、どうしてだろう。こんなにも、あいつの顔が幼く見えるのは。
シロウさんに指示された三日後の朝。俺たちは、街の中心の丸い広場に集まっていた。
ヒマリは、ミレイとともに故郷へ帰っていった。あの二人は最後まで俺にコツを教えていてくれたのだが、結局アトムをスキルに結び付ける事が出来ず、新しい術を唱える事は叶わなかった。というのも、俺の得意な強化系統のスキルって、イマイチ何と結び付ければいいのかが分からなかったからだ。
逆に、「よく分からない」と言いつつもあっさりとコツを掴んだアオヤ君とモモコちゃんの二人は、見た目を見るからに強そうに変えていた。覚えたスキルで稼いだ金で、装備を更に新調したのだろう。当初に見に付けていたボロいマントと重たいブーツは無くなって、代わりに最高品質の防具で身を固めている。
「キータさんとシロウさんは、装備あんまり変えなかったんすね」
「見つからない恰好がいいからね。でも、内側の帷子をもっと軽くて固いのに変えたよ」
「おじさんはサイズがなかった」
俺は後衛だし、そもそも狙撃手なんだから軽くて地味なくらいがちょうどいい。シロウさんは、筋肉が鎧みたいなモンだから。そりゃ、胸と関節守るくらいで十分だ。
「それじゃあ、行きましょう。山の反対側の麓に、ダンジョンの入口があります」
道中は、これまでの敵とは明らかに異質なシャインが、行き先を阻むように配置されていた。ロード率いるゴブリン部隊だったり、巨大なスライムキングだったり。真っ二つに切り裂いても死なないオオムカデだったり。どれもこれも、ナロピアではダンジョンでボスを張っていたような連中だ。
「アオヤ君、右だ」
「了解です」
現れたオオムカデの体に矢を打ち込んで、体内で爆発を起こす。体が四散してそれぞれが別々の方向から襲い掛かってくるのを、アオヤ君は一歩身を引いて重なった瞬間に串刺しに、その塊にモモコちゃんが火を放つ。
「キータ、頭を捉えたぜ」
「気を付けてください。毒を持っています」
黒光りする水晶程の目玉をソードオフで砕いたシロウさんは、バフを受けた体で鋭い顎を引っ張る。トラ挟みが閉じるのと逆の方向に開かれた右側の顎の先端からは、毒の液が彼の手に嵌めてある手袋を一瞬で溶かした。
「義手で良かったぜ」
ゴギッという音ともに、大ムカデは紫色の血を噴き出して超音波のような哭き声を漏らす。瞬間、ホーリーセイバーを上から突き刺して動けないように地面に張り付けにし、千切るように強烈な蹴りをブチ込んだ。オオムカデの頭は、もう動かなかった。
「お疲れ様です」
言って、回復を施す。最近では火力を増したアオヤ君がアタッカーに周ってシロウさんがタンク役になったのだ。その方が、効率がいいから。
「サンキュな」
ボスラッシュを超えて行きついたのは、細い一本道。サイドには切り立った山の崖と巨大な湖が広がっている。おまけに、いくつものトラップが仕掛けて合って、そのどれもが即死を免れないレベルの凶悪なモノだった。
「かなり本気だな。こりゃ、ボスは地獄の場所を知ってそうだ」
「ですね。……あ、足元、危ないですよ」
「おぉ、サンキュ」
言って、シロウさんは足元を飛び越えた。瞬間、俺たち三人とシロウさんとの間に深い穴が生まれ、周囲の草や岩を吸い込んでから静かに閉じた。
「もうそろそろか?」
安全を知らせるように、大きな声で言う。
「そうですね。この先に川を跨ぐ橋が設置されているようで、そこを渡れば着きます」
穴が開いたせいで少し開いた距離を、シロウさんは地図を見ながら待っている。そんな俺たちの会話を聞いた時、ひそひそと後ろで二人の会話が聞こえて来た。
「なんか、キータさんもいつの間にか人やめてない?」
「それ、僕も思ってた。最近、この人もおかしいよね」
そういうのは、本人に聞こえないように話そうね。
しかし、今のはただ単に過去の教訓を生かして、俺たちの足元にレベル3のスキル、「サイレム」を展開させていただけだ。これは、憲兵がよく唱える壁の向こう側の犯人の居場所を探るスキルだ。魔力を感知して、脳内に警告音を響かせてくれる。ただし、範囲は展開した方向の約45度の角度だけ。
「そうじゃなくてですね」
それくらい知ってますよと、モモコちゃんは苦笑いを浮かべた。
「凄く、冷静だなって」
「熱くなったって、どうしようもないからね」
それから間もなくして、俺たちはダンジョンの入口へたどり着いた。これまでの場所とは違う、ひっそりとした隠れ家のような入口。木々の狭間に隠されたそこからは、冷たい風が吹き抜けている。
「調子はどうだ?装備は?頭は働いてるか?」
「大丈夫っす」
「私も、行けます」
言って、三人は俺の方に振り返った。
「行けます。任せてください」
「おっしゃ。じゃあ、殺しに行こうか」
静かに、中へと侵入していく。厳かな雰囲気は、このダンジョンがシャインたちにとって重要なモノである事を物語っていた。
警備の数も、半端ではなかった。中にいるのは全てが悪魔で、一体一体が意志を持って、まるで人間のように協力して俺たちに襲い掛かってくる。アタッカーに、回復役に、司令塔。まるで、俺たちと同じパーティのようだ。
「……こいつらに、今の俺たちの倍率ってのを聞いてみてえな」
重ねた死体の山を越えて、シロウさんが呟く。悪魔たちの戦闘のスタイルが、とうとう俺たちに生まれ持っての力だけで対抗する事を諦めたのだと教えている。銃や爆薬を使う事を覚えた俺たちと同様に、シャインたちもまた、連携する事を俺たちから覚えたようだ。
戦闘を繰り返して、気が付けば二時間以上もの時間が経っていた。途中で手に入れたマップによれば、そろそろ最深部のハズだ。
「アオヤ、モモコ。大丈夫か?」
「大丈夫ですよ。安心してください」
「僕もっす。それより、シロウさんこそ大丈夫ですか?」
言われ、シロウさんは何とも言えないような表情で笑い、嬉しそうに彼の頭を撫でた。
「大丈夫だ、安心してくれ。ありがとうな」
訪れた、戦火の中の僅かな平和の途中。突如、来た道の方角から物音が聞こえて来た。聞こえたのは、どうやら俺だけだったみたいだ。
見据えて、弓を持つ。しかし、扉を開いて中へ入って来たのは、予想もしていなかった人物であった。
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