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③本編↓未工事(すごいえちえち)背後注意でお楽しみください。
燃夏くん、お仕置きです 後編
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ーーお仕置き、と言われて若干期待してる
自分がいる……。
静かに覚悟を決めた燃夏は、どんとこい…
そんな気持ちで両手を前に出す。
今日はお仕置きする側の由海広さんは
リストバンドタイプの手錠を…
慎重に、俺の手首に装着した。
「……っ、…。」
慣れない手元の圧迫感に、どうしても
背筋がヒヤリと冷えてしまう。
過去の他人に、ひどくされた記憶が
鮮明に脳裏に浮かんでしまうが、
頭を左右に振って動揺を誤魔化す。
落ち着け…相手は海さんだ。
俺が嬉々とお仕置きをする時も彼は
素直に体を預けてくれる。
自分が信用されているように
俺も、彼を信じるんだ…!
「…こわい?モカくん。…震えてる。」
「…っぅ…、」
ひたりと胸に手を当てられて
初めて…体が震えていることに気づく。
「手錠はあくまで保険だから、外す?」
整った綺麗な眉を八の字に歪めて
心配する海さんは、
汗ばんだ手錠の金具に手を伸ばす。
焦って返事をした。
「だいっ…、じょうぶです…。」
声は上ずっていたが、何故か平気になる。
徐々に鼓動も落ち着いて、本当に大丈夫だ。
「ちゃんと俺に…お仕置きして下さい…。」
ちょっと恥ずかしい…。
伏し目がちに答えると、呆けた顔で
じっと見ていた海さんは
ほっとしたように微笑んでくれる。
「…っ、うん、分かったよ。」
あぁ、喜ぶ彼が愛しくて、
俺の体が悦んでいるのが…分かる。
…癖になったらどうしよう。
今さらそんなことを心配しても手遅れだ…。
「す、すごいドキドキする…。」
ベッドの頭側に背をつけた
海さんがそわそわしている。
俺は彼の指示で足元にちょこんと座る。
「あ…、モカくん。手錠してるけど、
念のため…。手、出しちゃだめだよ?♡」
「…っ?」
いやらしい企みをチラつかせて
口角を上げる海さんの表情はとてつもなく
色っぽいけど、意図が分からず首を傾げる。
「お返事は?」
「…っ、はい。」
低い声で促されて、慌てて答えた。
「ん、いいこ♡」
手を伸ばして軽く頭を撫でられると
気恥ずかしくなって俯く。
しゅる…
「…!!」
海さんがバスローブを
ほどく音に勢いよく顔を上げた。
「ふふ、」
く…っ、よく分かっている…!
俺が好きな乱れ具合を把握している
海さんは、すべすべの左肩と絶妙な胸元、
その間に散りばめたキスマークを
焦らすように少しだけ見せつける。
勃ちそうだ…。
視線が鎖骨に釘付けになる。
白い太ももをアピールする海さんの
膝はまだ、ガーゼで覆われている。
マラソンで怪我をした時の…
痛々しい傷…。早く治って欲しい…。
「大丈夫、そんなに痛くないよ。」
心配していることを察したように、
彼は軽く膝をさする。
じりじり、と裾を持ち上げると
彼が下着を着けていないことが分かる。
「…っ。」
ごくり、と喉を鳴らすと同時に
「手を出してはいけない」
その言葉を思い出す。
あと少し思い出すのが遅ければ
いつも通り触れていたかもしれない…。
独りで盛り上がって修羅場をくぐり抜け、
肝を冷やす。
「……っ、おじさんのこんな姿、嫌かな?」
葛藤に眉を歪めて困った様子の海さん。
俺の答えは、本心は決まってる…。
「…海さんのどんな姿もドキドキします」
「…っ!あ、ありがとう…。」
ふわっと紅くなる、その頬に
キスが出来ないなんてつらい…!
「ん、よし…。」
俺の答えに決心した海さんは、
片膝を立てて体制を寛がせる。
バスローブから僅かに覗く
下半身に手を伸ばし…、
「ん…っ♡」
「!!!」
色っぽく眉をしかめて、
差し込んだ手を上下に動かす。
「ん、あっ…ん、…ふっ♡」
おずおず、と足を広げて自慰を見せつける。
濡れた唇から漏れる吐息がいやらしい。
「う、み、さん…っ!?」
「は、ふ…っ。…触っちゃ、だめだよ?♡」
「あ…っ!!」
無意識に伸ばしていた手を、
必死に理性で押さえつける。
だめだ、だめだこれはお仕置きだから…!
…これは予想してなかった。
あまりに胸がくるしい…!
「んっ♡ん、ん…は、…んぅ…。」
ぎゅっと目をつむり、快楽を堪える表情…。
刺激に頭を持ち上げた彼の昂りが
バスローブを膨らませる。
それでも彼の指は、自分を追い詰めている…
こんなの勃起しないわけがない!!
「…っく、…!」
ズボンの中で張り詰めていたむ屹立を
庇うように前屈みになる。
手錠の両手をシーツにつけると
ますます海さんとの距離が縮まり、
彼の一人エッチを目の当たりにする…。
「は…はっ、ん、は…んんっ♡」
「海さん…っ。」
オナニーする彼は尋常じゃなく
セクシーだけど…。
切なさと、嫉妬で悲しくなる。
俺が触りたい…。
彼の感じる部分を指で、
体で全て刺激して善がらせたい。
好きな人の指に焼きもちを
妬くことになるなんて…!
「ん、んーっ!♡」
顔を上に向けてのけ反る彼は、
足の先を突っ張らせる。
それでも指を止めずに、むしろ激しく
くちくちと弱い部分を刺激している。
亀頭を指で引っ掻いているようだ…。
「はぁ…っ、はぁ、あっ、ん…んぅっ♡
こ、こ…、モカくんに、いじめられるの…
すき…♡すごくすき…っ♡」
「くぅ…っ。」
卑猥な言葉遊びに興奮してしまい、
手首が痛むほど手錠を押さえつけていた。
今すぐ拘束を解いて貰えば、
彼が悦ぶ快感を全て与えるのに…!
それが許されない、「お仕置き」。
頭で何度も繰り返して理性を保つ。
「海さん、見せて…っ?
気持ちよくなってるところ、
もっとよく俺に見せて下さい…!」
抗えない本能に流されつつお願いする。
「んぅ…いいよ♡」
恥ずかしさにためらいながらも
彼はバスローブをずらし、
先走りで濡れて光る屹立を見せた。
あまりのえろさに息を飲む。
「海さん、やらしいです…!」
「あ…っ♡そ、そんなに見られてると…
イッちゃいそう…っ!♡」
顔を紅くして切ない声で訴えるのに、
自らを高ぶらせる指は止まらない。
「海さん、俺を見て…?お願い、
他のことを考えてイカないで下さい…!」
「ん、ふ…っ♡あたりまえ、でしょ?
モカくん…っん、♡に、触ってもらう…
ことを考えながら…♡シテ、るよ?♡」
「…っ!!」
「ここも…っ、あ、あイク…っんんっ♡」
ひくつく後孔に人差し指を
優しく抜き挿ししながら、
海さんは艶かしく身をよじる。
「そこ、そこを…どうされるのが、
好きなんですか…っ!?」
思わず聞いてしまった。
彼のいやらしさに、声を震わせてしまう。
「やだ…♡恥ずかしい…っ♡」
彼は小さな声で首を左右に振った。
ますます聞きたくなる…!
「教えて下さい…!お願い、海さん…!」
「…っん」
息を飲む音が聞こえた。
「んぅ…っ、ふ、ぁ…♡も、モカくんの、
おちんぽで…♡いっぱい、きもちいいこと
してもらうのが…、す、すき…っ♡あ!
あっ♡あぁあーーっっ!!♡」
言いながら、高い声を上げて
快感に善がり、射精してしまう海さん…。
はだけた胸を突きだして、
首筋に汗を伝わせて…
爪先が白くなるほど力を入れ、
びくびく震えて絶頂に浸っている…。
後孔に捩じ込んだ指を根本まで
埋め込んで、ひくつかせた。
「んんっん、ん~~っっ♡」
今さら唇を噛み締めて
甘い声を誤魔化しても遅い…。
痴態を俺の目の前で晒し、
射精しているのだから…
「えっろ…。」
素直な感想だった。
「……はずかしい…。」
これじゃあ、どっちのお仕置きなのか…。
真っ赤に火照る顔を片手で隠す海さん。
後孔に挿いった指はそのままだ…。
ごくり、と喉が鳴る。
「……海さん、指、動かして下さい。」
「ふぇ…っ!?」
驚いて目を丸くする海さんと視線が合う。
勃起しすぎて、正直つらいけど…
もっと、はしたない彼が見たい…
好奇心と、興奮が治まらない…。
「まだいやらしいとこ、
見せてくれるんでしょ?」
「ぅ、う…うん…。」
戸惑いながらも、素直に頷く彼が可愛い。
「ん、んっ…♡あ、…っぅ、う…♡」
普段は真面目にきゅっ、と締まっている
尻孔は、彼の指に割り開かれて
快楽に緩み、だらしなくクチを開けている。
じっと見つめられて高ぶっているのか…、
淫らな指先を激しく動かしている。
「くす、…自分の指できもちよく
なっちゃう海さん…、かわいい…。」
「……っ。」
恥ずかしさで目尻に涙を溜めた彼は、
そっと二本目の指を秘孔に宛てる。
「モカくんに…シテもらうほうが…、
きもちいいんだよ…?」
「っ!!…は、反則です…っ!」
「んふふ♡」
反撃を食らって、あまりのえろさに
目が眩みそうだ…。
上機嫌な彼は、慎重に二本指を動かす。
少し、くるしそうに前を扱く。
「は、ん…っ、ん、ん…っふ、…」
「海さん、つらいんですか?」
「ん、ん…っ、だって…モカくんのじゃ
ないと…、ちゃんと、きもちいいとこ…
あたらないから…っ♡」
「~~~っっ!」
心配したのに、反撃二回目…。
彼の言葉だけで、もう射精しそうだ。
手錠を揺らす手が握りしめすぎて痺れる…。
「そろそろいいかな…?」
「…!」
若干、自分の拘束が解かれると期待して
顔を上げるが、違った…。
海さんは、リアルなカタチのオモチャを
引き出しから取り出した。
あげたのは俺なんだけど…
随分、お気に入りの様子…。
「お気に入りなんですね。」
つい、不機嫌な声で尋ねた。
嫉妬してるのがバレてしまう…。
「ふふ、モカくんのおちんちんに…
似てるから♡実は同棲する前は…、
これでずっとモカくんを、想像して…。」
懐かしそうにバイブを見つめる彼の顔が、
かあーっと真っ赤に染まる。
あのバイブ、捨てたら怒るかな…。
「ん、ん…っふ、ん、んく…っ。」
柔らかく解れた尻孔に、
無機質なオモチャが押し込まれる。
「うぅ…っ。」
恨めしそうに彼を見る。
彼の深いところを犯していいのは、
俺だけでありたいのに…!
「だぁめ♡まだ…だよ?」
海さんは優しく、しっかりと言った。
大人しく引き下がる…。
しかしえっちだ…。
「あ、あっ…あ、あ、…っふ、…うぅ♡」
円形に拡がった後孔のシワがひくひくと、
収縮する度にオモチャが深く挿いっていく。
「あ、あっ♡これ…っどうしよ♡うん…っ
ん、あ…っい、イキそう…っっ♡」
突然の絶頂感に戸惑っているようだ。
快感に体を反らせる彼は、不安そうに
顔を覆って、指の隙間からオモチャを見た。
「は、はっ…ぅ、う♡あっ…♡い、イク…
いくいく…っい、イッちゃう…っ♡」
「………っ。」
じりじりっと、彼の正面までにじり寄る。
「…、大丈夫。海さん、イッて下さい?」
「あ、あ…っっ!」
慎重に…手が触れないように気をつけて、
彼の首の後ろに手を回した。
いつもの癖なのか、
反射的に抱擁を返す海さんは
俺の腕の中でびくびく体を震わせて…。
「いく…っ、い、あ、…っあ、
あぁああーーっっ!!♡」
「……っ♡」
胸にすがり付きながら、海さんは絶頂した。
「あ、ひ…、あ…っ、ぁ…♡」
乱れた呼吸を整えようと、
上下する肩までいやらしい…。
「も、モカくん…っ。」
「まだ、触ってないですよ。」
体をぱっと引き離し、すっとぼける。
「あ、あ、う…っ」
怒りかけた彼は迷いながらも
最終的には納得してくれた。
危ない…。セーフだったみたいだ。
ほとんど屁理屈だったけど…。
「それじゃ…、まぁだだよ?」
「え…?」
歌うように呟いた彼は、まだ、と言って
俺のズボンの留め具に手を伸ばす。
「んっ…♡」
「あ、く…っ」
困惑していると、海さんは屈んで
下着の上から俺の屹立にキスをした。
布越しの感覚がもどかしい…っ。
「ん♡ん…、ちょっと、しょっぱい…」
「ん、…、っく、海さん…っ!」
とっくの昔に限界を迎えていた昂りを、
彼の舌先が自由に弄ぶ。
肌にピッタリ張り付いたパンツの、
たった一枚の布が感覚をぼやけさせて
なんて勿体ない…!
「んっん♡ちゅ…ん、んちゅ…っ」
「く、…くっ、う、…っ」
くっきり浮かんだ怒張に舌を這わせ、
幹を挟んだ唇が左右に滑る。
時々亀頭を甘噛みされても痛みが全くない。
快楽だけが、与えられていく。
頭を動かして口に含む角度を変える度に
揺れる腰がめちゃくちゃえろい。
「ちゅ…っ♡ん、ぷ…っあ…、ん…っ♡」
屹立を刺激しながら、
海さんも自分の昂りを扱いている。
視覚的にもエロさが押し寄せてくる…!
「は、…っはぁ、…っみ、さん…っ!」
カリ首の膨らんだ部分に尖らせた唇で
柔らかいキスを何度も繰り返される。
「やば…っ、あ、もう…っ、むり…っ
海さん、俺、もう、…っイキそう…!」
「ん、いいよ、らして…♡」
下着に唾液を塗り込む彼は、
口を開けたまま答えた。
くちゅくちゅ、濡れた水音が
はっきり聞こえて、自分自身も
高ぶらせていると分かる。
「あ、…、っ、く、く…っうぅ…っ」
「ん、ちゅ…っ、ちゅ、く…ちゅるっ…♡」
下着を突き破らんばかりの怒張の
先端にぴったり唇で密閉されて
くぐもった音を立てて吸われている。
僅かに残った理性で両手を高く上げて、
まだ触れることを許されていない…!と
自分に言い聞かせる。
「い、い…っ、いく…っ!、~~っ!」
「ん、んーーっっ♡」
俺の射精と同時に、海さんも
セクシーに眉をしかめて射精した…。
荒い呼吸を何度も繰り返す。
やばい…しぬほどきもちよかった…。
「あっ…、あ、まだ、だめ…っ。」
「んん♡」
俺が慌てて海さんを止めた。
絶頂して敏感な亀頭を下着から
引きずり出されて、キスをされる。
いつも以上に、柔らかい舌先の感覚が
鮮明に…ちんぽに伝わって、
完全にフル勃起してしまう。
「ん、ん…っ、っ…ひ、」
まだお仕置きは続くのか…?
正直、快感に泣きそうになる。
「ん、んっ…。」
しかし…海さんはそっと頭を撫でてくれた。
「海さん…?」
「…偉いね、ちゃんと最後まで
お仕置き我慢できたね。」
「っ!!」
膝をついた彼が、俺を胸に抱き寄せて
優しく何度も頭を撫でてくれる。
温かい…しあわせでいっぱいだ…。
「んんぅ…。」
えっちなお仕置きのくるしさが
全部吹き飛ぶくらいの多幸感に身を委ねた。
海さんに撫でてもらうのが大好きだ…。
甘えてすり寄ると、手錠を外された。
「…?」
自由な両手を見つめて、一瞬呆ける。
海さんは、聖母のように微笑みながら、
情欲に満ちた淫らに濡れた瞳で俺を見た。
「お仕置きはアメとムチが大事だもんね、
ご褒美あげるよ…モカくん、何がいい?」
「なっ…!!」
そんなの…この状況で、
分かりきったことじゃないか!!
「海さんを下さい!!!」
迷わず、ほぼ即答した。
「ふふ…♡」
海さんは引き抜いたオモチャを
シーツに転がして、
勃起した俺のちんぽを牝孔に宛がった。
「んっ…ふ♡」
くにゅ…と先端を埋め込んだだけで、
俺の首の後ろにするりと手を回した。
「ん…っ♡」
「…っん、」
触れるだけの短いキス。
濡れた唇を舐める仕草がえろい…。
海さんは、挑発的に微笑んだ。
「…おいで?モカくん♡」
「…っ!!、はい!」
ぶわっ、と体が熱くなる。
興奮に全身が震えている。
だってこれは…!
好きにしていいって彼の合図だ。
傷つけないように、
彼をベッドに押し倒した。
「あ♡あっ!…あんっ…!♡ん、あ!♡」
「…っく!」
最奥まで滑る怒張を熱くうねって蕩けた
牝孔に根本まで捩じ込んだ。
「ちょうだい…っモカくん…!♡」
「く…っ、海さん…っ!
もう…!大好きです!!」
「~~っ!あぁああっ!!♡あぁんっ♡」
背中をかき抱いて善がる彼の、
奥の奥へと腰を打ち付ける。
「っは、…っ海さん、きもちいぃ…っ♡」
「んんっ♡あ!♡あっ、私、も…っ!♡」
膝を高く抱えて、何度も腰を揺さぶった。
何度も、何度も二人で射精して…
一日中海さんにご褒美を貰った…。
「けほっ…、んん…。」
真夜中、全身にキスマークで
俺の印をつけた海さんは、
体を重そうに台所まで引きずりながら、
掠れた喉をさすり、お湯を沸かしていた。
ほんの少し残った高級茶葉を
ポットで蒸らし、二人分準備してくれた。
「ん…モカくん。」
「ありがとう、海さん。」
俺の方はアイスティーのグラスに
してくれた優しさに惚れ直す。
ソファーの隣に座る彼を抱き寄せて、
ぴったりくっついて座る。
お疲れの海さんは、そっと頭を寄せた。
そして、綺麗な赤色の紅茶を一口味わう。
「ん…美味しいよ。」
「俺も、頂きます。」
コクリ、とグラスを傾けてお茶を飲む。
「んん…っ、美味しいですね!」
「んふ…、よかった。」
苦味が少なくて、深い香りが口一杯に
広がるのに、飲み込んだ後は
さっぱりと爽やかだ。
あとでちゃんと、注文しとこう。
申し訳なさに胸を痛めて、反省する。
海さんも嬉しそうにちびちび味わって
いるけど、今にも寝てしまいそうだ。
「モカくん…私はね。
一番お気に入りの紅茶よりも…、
君と、お茶を飲むことが…今は…
一番しあわせなんだよ…。
だから…、いつも…ありがと…。」
「…っ!う、海さん…っ、」
「ん、ん……すー…すぅ…」
力なく、テーブルにカップを置いた
海さんは、動揺する俺にもたれかかって
健やかに眠ってしまう。
「………っ。しあわせだ…。」
大事な彼を抱き締めて…心から、そう思う。
俺も…世界でたった一つの幸せを
もっともっと、大事にしよう。
真冬の季節に深く深く、
暖かい夜を…二人で過ごした。
おしまい
↓↓作者コメント↓↓
10月8日の25時に投稿できて
良かったです(震え声)。
お待たせしました(*´∀人)💦
自分がいる……。
静かに覚悟を決めた燃夏は、どんとこい…
そんな気持ちで両手を前に出す。
今日はお仕置きする側の由海広さんは
リストバンドタイプの手錠を…
慎重に、俺の手首に装着した。
「……っ、…。」
慣れない手元の圧迫感に、どうしても
背筋がヒヤリと冷えてしまう。
過去の他人に、ひどくされた記憶が
鮮明に脳裏に浮かんでしまうが、
頭を左右に振って動揺を誤魔化す。
落ち着け…相手は海さんだ。
俺が嬉々とお仕置きをする時も彼は
素直に体を預けてくれる。
自分が信用されているように
俺も、彼を信じるんだ…!
「…こわい?モカくん。…震えてる。」
「…っぅ…、」
ひたりと胸に手を当てられて
初めて…体が震えていることに気づく。
「手錠はあくまで保険だから、外す?」
整った綺麗な眉を八の字に歪めて
心配する海さんは、
汗ばんだ手錠の金具に手を伸ばす。
焦って返事をした。
「だいっ…、じょうぶです…。」
声は上ずっていたが、何故か平気になる。
徐々に鼓動も落ち着いて、本当に大丈夫だ。
「ちゃんと俺に…お仕置きして下さい…。」
ちょっと恥ずかしい…。
伏し目がちに答えると、呆けた顔で
じっと見ていた海さんは
ほっとしたように微笑んでくれる。
「…っ、うん、分かったよ。」
あぁ、喜ぶ彼が愛しくて、
俺の体が悦んでいるのが…分かる。
…癖になったらどうしよう。
今さらそんなことを心配しても手遅れだ…。
「す、すごいドキドキする…。」
ベッドの頭側に背をつけた
海さんがそわそわしている。
俺は彼の指示で足元にちょこんと座る。
「あ…、モカくん。手錠してるけど、
念のため…。手、出しちゃだめだよ?♡」
「…っ?」
いやらしい企みをチラつかせて
口角を上げる海さんの表情はとてつもなく
色っぽいけど、意図が分からず首を傾げる。
「お返事は?」
「…っ、はい。」
低い声で促されて、慌てて答えた。
「ん、いいこ♡」
手を伸ばして軽く頭を撫でられると
気恥ずかしくなって俯く。
しゅる…
「…!!」
海さんがバスローブを
ほどく音に勢いよく顔を上げた。
「ふふ、」
く…っ、よく分かっている…!
俺が好きな乱れ具合を把握している
海さんは、すべすべの左肩と絶妙な胸元、
その間に散りばめたキスマークを
焦らすように少しだけ見せつける。
勃ちそうだ…。
視線が鎖骨に釘付けになる。
白い太ももをアピールする海さんの
膝はまだ、ガーゼで覆われている。
マラソンで怪我をした時の…
痛々しい傷…。早く治って欲しい…。
「大丈夫、そんなに痛くないよ。」
心配していることを察したように、
彼は軽く膝をさする。
じりじり、と裾を持ち上げると
彼が下着を着けていないことが分かる。
「…っ。」
ごくり、と喉を鳴らすと同時に
「手を出してはいけない」
その言葉を思い出す。
あと少し思い出すのが遅ければ
いつも通り触れていたかもしれない…。
独りで盛り上がって修羅場をくぐり抜け、
肝を冷やす。
「……っ、おじさんのこんな姿、嫌かな?」
葛藤に眉を歪めて困った様子の海さん。
俺の答えは、本心は決まってる…。
「…海さんのどんな姿もドキドキします」
「…っ!あ、ありがとう…。」
ふわっと紅くなる、その頬に
キスが出来ないなんてつらい…!
「ん、よし…。」
俺の答えに決心した海さんは、
片膝を立てて体制を寛がせる。
バスローブから僅かに覗く
下半身に手を伸ばし…、
「ん…っ♡」
「!!!」
色っぽく眉をしかめて、
差し込んだ手を上下に動かす。
「ん、あっ…ん、…ふっ♡」
おずおず、と足を広げて自慰を見せつける。
濡れた唇から漏れる吐息がいやらしい。
「う、み、さん…っ!?」
「は、ふ…っ。…触っちゃ、だめだよ?♡」
「あ…っ!!」
無意識に伸ばしていた手を、
必死に理性で押さえつける。
だめだ、だめだこれはお仕置きだから…!
…これは予想してなかった。
あまりに胸がくるしい…!
「んっ♡ん、ん…は、…んぅ…。」
ぎゅっと目をつむり、快楽を堪える表情…。
刺激に頭を持ち上げた彼の昂りが
バスローブを膨らませる。
それでも彼の指は、自分を追い詰めている…
こんなの勃起しないわけがない!!
「…っく、…!」
ズボンの中で張り詰めていたむ屹立を
庇うように前屈みになる。
手錠の両手をシーツにつけると
ますます海さんとの距離が縮まり、
彼の一人エッチを目の当たりにする…。
「は…はっ、ん、は…んんっ♡」
「海さん…っ。」
オナニーする彼は尋常じゃなく
セクシーだけど…。
切なさと、嫉妬で悲しくなる。
俺が触りたい…。
彼の感じる部分を指で、
体で全て刺激して善がらせたい。
好きな人の指に焼きもちを
妬くことになるなんて…!
「ん、んーっ!♡」
顔を上に向けてのけ反る彼は、
足の先を突っ張らせる。
それでも指を止めずに、むしろ激しく
くちくちと弱い部分を刺激している。
亀頭を指で引っ掻いているようだ…。
「はぁ…っ、はぁ、あっ、ん…んぅっ♡
こ、こ…、モカくんに、いじめられるの…
すき…♡すごくすき…っ♡」
「くぅ…っ。」
卑猥な言葉遊びに興奮してしまい、
手首が痛むほど手錠を押さえつけていた。
今すぐ拘束を解いて貰えば、
彼が悦ぶ快感を全て与えるのに…!
それが許されない、「お仕置き」。
頭で何度も繰り返して理性を保つ。
「海さん、見せて…っ?
気持ちよくなってるところ、
もっとよく俺に見せて下さい…!」
抗えない本能に流されつつお願いする。
「んぅ…いいよ♡」
恥ずかしさにためらいながらも
彼はバスローブをずらし、
先走りで濡れて光る屹立を見せた。
あまりのえろさに息を飲む。
「海さん、やらしいです…!」
「あ…っ♡そ、そんなに見られてると…
イッちゃいそう…っ!♡」
顔を紅くして切ない声で訴えるのに、
自らを高ぶらせる指は止まらない。
「海さん、俺を見て…?お願い、
他のことを考えてイカないで下さい…!」
「ん、ふ…っ♡あたりまえ、でしょ?
モカくん…っん、♡に、触ってもらう…
ことを考えながら…♡シテ、るよ?♡」
「…っ!!」
「ここも…っ、あ、あイク…っんんっ♡」
ひくつく後孔に人差し指を
優しく抜き挿ししながら、
海さんは艶かしく身をよじる。
「そこ、そこを…どうされるのが、
好きなんですか…っ!?」
思わず聞いてしまった。
彼のいやらしさに、声を震わせてしまう。
「やだ…♡恥ずかしい…っ♡」
彼は小さな声で首を左右に振った。
ますます聞きたくなる…!
「教えて下さい…!お願い、海さん…!」
「…っん」
息を飲む音が聞こえた。
「んぅ…っ、ふ、ぁ…♡も、モカくんの、
おちんぽで…♡いっぱい、きもちいいこと
してもらうのが…、す、すき…っ♡あ!
あっ♡あぁあーーっっ!!♡」
言いながら、高い声を上げて
快感に善がり、射精してしまう海さん…。
はだけた胸を突きだして、
首筋に汗を伝わせて…
爪先が白くなるほど力を入れ、
びくびく震えて絶頂に浸っている…。
後孔に捩じ込んだ指を根本まで
埋め込んで、ひくつかせた。
「んんっん、ん~~っっ♡」
今さら唇を噛み締めて
甘い声を誤魔化しても遅い…。
痴態を俺の目の前で晒し、
射精しているのだから…
「えっろ…。」
素直な感想だった。
「……はずかしい…。」
これじゃあ、どっちのお仕置きなのか…。
真っ赤に火照る顔を片手で隠す海さん。
後孔に挿いった指はそのままだ…。
ごくり、と喉が鳴る。
「……海さん、指、動かして下さい。」
「ふぇ…っ!?」
驚いて目を丸くする海さんと視線が合う。
勃起しすぎて、正直つらいけど…
もっと、はしたない彼が見たい…
好奇心と、興奮が治まらない…。
「まだいやらしいとこ、
見せてくれるんでしょ?」
「ぅ、う…うん…。」
戸惑いながらも、素直に頷く彼が可愛い。
「ん、んっ…♡あ、…っぅ、う…♡」
普段は真面目にきゅっ、と締まっている
尻孔は、彼の指に割り開かれて
快楽に緩み、だらしなくクチを開けている。
じっと見つめられて高ぶっているのか…、
淫らな指先を激しく動かしている。
「くす、…自分の指できもちよく
なっちゃう海さん…、かわいい…。」
「……っ。」
恥ずかしさで目尻に涙を溜めた彼は、
そっと二本目の指を秘孔に宛てる。
「モカくんに…シテもらうほうが…、
きもちいいんだよ…?」
「っ!!…は、反則です…っ!」
「んふふ♡」
反撃を食らって、あまりのえろさに
目が眩みそうだ…。
上機嫌な彼は、慎重に二本指を動かす。
少し、くるしそうに前を扱く。
「は、ん…っ、ん、ん…っふ、…」
「海さん、つらいんですか?」
「ん、ん…っ、だって…モカくんのじゃ
ないと…、ちゃんと、きもちいいとこ…
あたらないから…っ♡」
「~~~っっ!」
心配したのに、反撃二回目…。
彼の言葉だけで、もう射精しそうだ。
手錠を揺らす手が握りしめすぎて痺れる…。
「そろそろいいかな…?」
「…!」
若干、自分の拘束が解かれると期待して
顔を上げるが、違った…。
海さんは、リアルなカタチのオモチャを
引き出しから取り出した。
あげたのは俺なんだけど…
随分、お気に入りの様子…。
「お気に入りなんですね。」
つい、不機嫌な声で尋ねた。
嫉妬してるのがバレてしまう…。
「ふふ、モカくんのおちんちんに…
似てるから♡実は同棲する前は…、
これでずっとモカくんを、想像して…。」
懐かしそうにバイブを見つめる彼の顔が、
かあーっと真っ赤に染まる。
あのバイブ、捨てたら怒るかな…。
「ん、ん…っふ、ん、んく…っ。」
柔らかく解れた尻孔に、
無機質なオモチャが押し込まれる。
「うぅ…っ。」
恨めしそうに彼を見る。
彼の深いところを犯していいのは、
俺だけでありたいのに…!
「だぁめ♡まだ…だよ?」
海さんは優しく、しっかりと言った。
大人しく引き下がる…。
しかしえっちだ…。
「あ、あっ…あ、あ、…っふ、…うぅ♡」
円形に拡がった後孔のシワがひくひくと、
収縮する度にオモチャが深く挿いっていく。
「あ、あっ♡これ…っどうしよ♡うん…っ
ん、あ…っい、イキそう…っっ♡」
突然の絶頂感に戸惑っているようだ。
快感に体を反らせる彼は、不安そうに
顔を覆って、指の隙間からオモチャを見た。
「は、はっ…ぅ、う♡あっ…♡い、イク…
いくいく…っい、イッちゃう…っ♡」
「………っ。」
じりじりっと、彼の正面までにじり寄る。
「…、大丈夫。海さん、イッて下さい?」
「あ、あ…っっ!」
慎重に…手が触れないように気をつけて、
彼の首の後ろに手を回した。
いつもの癖なのか、
反射的に抱擁を返す海さんは
俺の腕の中でびくびく体を震わせて…。
「いく…っ、い、あ、…っあ、
あぁああーーっっ!!♡」
「……っ♡」
胸にすがり付きながら、海さんは絶頂した。
「あ、ひ…、あ…っ、ぁ…♡」
乱れた呼吸を整えようと、
上下する肩までいやらしい…。
「も、モカくん…っ。」
「まだ、触ってないですよ。」
体をぱっと引き離し、すっとぼける。
「あ、あ、う…っ」
怒りかけた彼は迷いながらも
最終的には納得してくれた。
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「んっ…♡」
「あ、く…っ」
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布越しの感覚がもどかしい…っ。
「ん♡ん…、ちょっと、しょっぱい…」
「ん、…、っく、海さん…っ!」
とっくの昔に限界を迎えていた昂りを、
彼の舌先が自由に弄ぶ。
肌にピッタリ張り付いたパンツの、
たった一枚の布が感覚をぼやけさせて
なんて勿体ない…!
「んっん♡ちゅ…ん、んちゅ…っ」
「く、…くっ、う、…っ」
くっきり浮かんだ怒張に舌を這わせ、
幹を挟んだ唇が左右に滑る。
時々亀頭を甘噛みされても痛みが全くない。
快楽だけが、与えられていく。
頭を動かして口に含む角度を変える度に
揺れる腰がめちゃくちゃえろい。
「ちゅ…っ♡ん、ぷ…っあ…、ん…っ♡」
屹立を刺激しながら、
海さんも自分の昂りを扱いている。
視覚的にもエロさが押し寄せてくる…!
「は、…っはぁ、…っみ、さん…っ!」
カリ首の膨らんだ部分に尖らせた唇で
柔らかいキスを何度も繰り返される。
「やば…っ、あ、もう…っ、むり…っ
海さん、俺、もう、…っイキそう…!」
「ん、いいよ、らして…♡」
下着に唾液を塗り込む彼は、
口を開けたまま答えた。
くちゅくちゅ、濡れた水音が
はっきり聞こえて、自分自身も
高ぶらせていると分かる。
「あ、…、っ、く、く…っうぅ…っ」
「ん、ちゅ…っ、ちゅ、く…ちゅるっ…♡」
下着を突き破らんばかりの怒張の
先端にぴったり唇で密閉されて
くぐもった音を立てて吸われている。
僅かに残った理性で両手を高く上げて、
まだ触れることを許されていない…!と
自分に言い聞かせる。
「い、い…っ、いく…っ!、~~っ!」
「ん、んーーっっ♡」
俺の射精と同時に、海さんも
セクシーに眉をしかめて射精した…。
荒い呼吸を何度も繰り返す。
やばい…しぬほどきもちよかった…。
「あっ…、あ、まだ、だめ…っ。」
「んん♡」
俺が慌てて海さんを止めた。
絶頂して敏感な亀頭を下着から
引きずり出されて、キスをされる。
いつも以上に、柔らかい舌先の感覚が
鮮明に…ちんぽに伝わって、
完全にフル勃起してしまう。
「ん、ん…っ、っ…ひ、」
まだお仕置きは続くのか…?
正直、快感に泣きそうになる。
「ん、んっ…。」
しかし…海さんはそっと頭を撫でてくれた。
「海さん…?」
「…偉いね、ちゃんと最後まで
お仕置き我慢できたね。」
「っ!!」
膝をついた彼が、俺を胸に抱き寄せて
優しく何度も頭を撫でてくれる。
温かい…しあわせでいっぱいだ…。
「んんぅ…。」
えっちなお仕置きのくるしさが
全部吹き飛ぶくらいの多幸感に身を委ねた。
海さんに撫でてもらうのが大好きだ…。
甘えてすり寄ると、手錠を外された。
「…?」
自由な両手を見つめて、一瞬呆ける。
海さんは、聖母のように微笑みながら、
情欲に満ちた淫らに濡れた瞳で俺を見た。
「お仕置きはアメとムチが大事だもんね、
ご褒美あげるよ…モカくん、何がいい?」
「なっ…!!」
そんなの…この状況で、
分かりきったことじゃないか!!
「海さんを下さい!!!」
迷わず、ほぼ即答した。
「ふふ…♡」
海さんは引き抜いたオモチャを
シーツに転がして、
勃起した俺のちんぽを牝孔に宛がった。
「んっ…ふ♡」
くにゅ…と先端を埋め込んだだけで、
俺の首の後ろにするりと手を回した。
「ん…っ♡」
「…っん、」
触れるだけの短いキス。
濡れた唇を舐める仕草がえろい…。
海さんは、挑発的に微笑んだ。
「…おいで?モカくん♡」
「…っ!!、はい!」
ぶわっ、と体が熱くなる。
興奮に全身が震えている。
だってこれは…!
好きにしていいって彼の合図だ。
傷つけないように、
彼をベッドに押し倒した。
「あ♡あっ!…あんっ…!♡ん、あ!♡」
「…っく!」
最奥まで滑る怒張を熱くうねって蕩けた
牝孔に根本まで捩じ込んだ。
「ちょうだい…っモカくん…!♡」
「く…っ、海さん…っ!
もう…!大好きです!!」
「~~っ!あぁああっ!!♡あぁんっ♡」
背中をかき抱いて善がる彼の、
奥の奥へと腰を打ち付ける。
「っは、…っ海さん、きもちいぃ…っ♡」
「んんっ♡あ!♡あっ、私、も…っ!♡」
膝を高く抱えて、何度も腰を揺さぶった。
何度も、何度も二人で射精して…
一日中海さんにご褒美を貰った…。
「けほっ…、んん…。」
真夜中、全身にキスマークで
俺の印をつけた海さんは、
体を重そうに台所まで引きずりながら、
掠れた喉をさすり、お湯を沸かしていた。
ほんの少し残った高級茶葉を
ポットで蒸らし、二人分準備してくれた。
「ん…モカくん。」
「ありがとう、海さん。」
俺の方はアイスティーのグラスに
してくれた優しさに惚れ直す。
ソファーの隣に座る彼を抱き寄せて、
ぴったりくっついて座る。
お疲れの海さんは、そっと頭を寄せた。
そして、綺麗な赤色の紅茶を一口味わう。
「ん…美味しいよ。」
「俺も、頂きます。」
コクリ、とグラスを傾けてお茶を飲む。
「んん…っ、美味しいですね!」
「んふ…、よかった。」
苦味が少なくて、深い香りが口一杯に
広がるのに、飲み込んだ後は
さっぱりと爽やかだ。
あとでちゃんと、注文しとこう。
申し訳なさに胸を痛めて、反省する。
海さんも嬉しそうにちびちび味わって
いるけど、今にも寝てしまいそうだ。
「モカくん…私はね。
一番お気に入りの紅茶よりも…、
君と、お茶を飲むことが…今は…
一番しあわせなんだよ…。
だから…、いつも…ありがと…。」
「…っ!う、海さん…っ、」
「ん、ん……すー…すぅ…」
力なく、テーブルにカップを置いた
海さんは、動揺する俺にもたれかかって
健やかに眠ってしまう。
「………っ。しあわせだ…。」
大事な彼を抱き締めて…心から、そう思う。
俺も…世界でたった一つの幸せを
もっともっと、大事にしよう。
真冬の季節に深く深く、
暖かい夜を…二人で過ごした。
おしまい
↓↓作者コメント↓↓
10月8日の25時に投稿できて
良かったです(震え声)。
お待たせしました(*´∀人)💦
0
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