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ある貴族の謝罪

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 今日はもう遅いので、私と同じ宿にレオと叔父さんが泊まる事になった。

 部屋はもちろん別々、叔父さんが結婚するまでは『キス』までにしてほしいと懇願したからだ。

 私とレオは今まで会えないと思っていたし、何十年ぶりと言って良い程の運命の再開をしたのだから、あと数年だったら我慢する事をレオと話し合った。

「レオ、叔父さん、来てくれて嬉しかった。
 ありがとう。
 おやすみなさい」

 レオは私のオデコにキスをして、私が部屋に入ったのを確認してから就寝した。

 隣にはレオと叔父さんがいるんだ、そう思うだけで気持ちが楽になるし安心して眠れる。

 レオ、叔父さん、来てくれて本当にありがとう。

 私は心の底からも感謝をし、私も就寝した。

 
 朝日が眩しくて、目を擦りながら大きな欠伸をして起床し、身支度を整え部屋を出るのと同時に、叔父さんも部屋から出てきた。

「ミオ、おはよう。
 昨夜はゆっくり眠れたかい?」

「叔父さん、おはよう。
 うん、隣にレオと叔父さんがいると思ったら凄く嬉しいかったし、安心して眠れたよ」

「ははははっ、それは良かった。
 レオも起きてるから、朝食の後、レオとデートして来ると良いよ」

「デ、デート!
 なんか久しぶりすぎて、緊張しちゃうかも」

「ミオ、大丈夫だ。
 いつもの可愛いお姫様の話し方、行動で良いんだよ。
 お昼になったら、皆の所へ帰ろう。
 皆ミオの事を心配しているから、特にダンは凄く心配していたよ。
 一緒に帰ろうな」

 私はいつもの笑顔で頷いた。

「悪い、遅くなった。
 ミオ、おはよう」

「フフフッ!
 うん、レオ、おはよう」

 3人で食堂で朝食を楽しく食べていると、あの貴族が来た!

「あ、あの。
 昨日は大変申し訳ありませんでした。
 両親に酷く怒られ、反省しています。
 本当に申し訳ありませんでした!」

 レオと叔父さんは無表情で、朝食を食べている。

 私は、この貴族にされた事は凄く傷付いた、けど……反省したって気持ちは伝わってくるよ。

 私は、フォークを置き、ゆっくりと椅子から立ち、貴族の方へ向いた。

 レオと叔父さんは私が自ら、貴族の方へ向いた事に黙って見守っていてくれた。

「私は、貴方にされた事は許せなかった。
 でも、今は反省して自ら私達の所へ出向き、謝罪をしてくれた事を受け入れます。
 これからは、女性の気持ちを考えて、本当に好きな相手の方だけに『キス』をしてあげて下さいね。
 もちろん、強引なのは駄目ですよ?」

「はい、お優しいお言葉をありがとうございます。
 これからは、心を入れかえて誠実な男になります!」

 私は頷き、手を振って見送った。

 レオと叔父さんは微笑んでくれ、美味しい朝食を楽しく会話しながら食べた。

 この後は、レオと久しぶりのデートだ。

 凄く楽しみ、何処に行こうか悩むけど、ここはレオに任せる事にした。
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