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綺麗な花には棘がある
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しおりを挟むその日、学校から帰って来た私は、クラスメイトに教えて貰ったドラマを、リビングで見ていた。
お母さんからは、仕事で遅くなると連絡が来ていて、家には、私一人だけだった。
テレビから流れるドラマを眺めながら、今日の夕飯はどうしようかな、と考えていた所に、玄関の扉を荒々しく開ける音が、響き渡って来た。
「っく。帰ったぞ…」
呂律が回っていない、品性の欠片も感じられない声が、リビングまで無遠慮に届く。
あの人が、帰って来たのだ。
「…おい。だれも、いないのかぁ」
お母さんは、何で、あんな人と結婚したんだろう。
いつもギャンブルと酒に明け暮れては、帰ってくるなり怒鳴り散らして、お母さんを殴る。
お母さんは、その度に、『ごめんなさいごめんなさい』と謝る。
見るからに、辛そうなのに、お母さんは、あの人から、離れようとしない。
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