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黒鯨号
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*登場人物*
菊
寒村に暮らす姉妹の姉。
やや太り気味でありソバカスも多く妹と比べると器量は劣るものの、よく見れば愛らしい顔立ちをしている。
責任感が強く、妹の凛を何よりも大切に思っている。
知的な少女であり、かつて村にやってきた善良な宣教師から南蛮の言葉も学んでおり、ある程度の日常会話であれば可能である。
育った村を奴隷狩りにより焼かれ、両親は目の前で斬首された後に港町へと連行される。
そして奴隷として黒鯨号に乗せられてしまう。
凛
菊の妹。やや幼い顔立ちであり、村で評判の美少女だった。
素直な性格でいつも菊と一緒にいる。
気弱な一面もあり、困るとすぐに姉に助けを求めるので両親は自立できるか心配に思っていた。
姉と共に黒鯨号に乗せられて見知らぬ土地へ奴隷として売り飛ばされてしまう。
姉妹の両親
ある有力大名行った奴隷狩りにより家族揃って捕われる。
商品としては価値が無いからと夫婦共々、姉妹の目の前で首を切り落とされ絶命した。
ビロード
若い船乗り。貧しい家族を食べさせるため比較的高給な奴隷商船の船乗りとして日本へ。
帰りの船旅で菊と出会うものの、南蛮の宗教観に影響を受けており、彼女を未開の異教徒として見下す。
童貞だが船長の許可なく商品である少女奴隷には手を出せないため悶々とした日々を送っていた。
船長
中年の南蛮人。
奴隷商船”黒鯨号”の船長。
日本に武器火薬を輸出しその対価として金銀財宝や女奴隷を受け取っている。
いわゆる死の商人であり、対立する2つの大名家双方を商売相手として勢力が拮抗するように仕向けることが得意。
残虐な性格で、反抗的な”商品”を機嫌次第で拷問し殺すことも厭わない。
船長室には彼が持ち込んだ様々な淫具、拷問具が並べられておりまるで魔女狩りの拷問室さながらである。
***
菊と凛の姉妹は山間の寒村で仲睦まじく静かに暮らしていた。
しかしそんな平穏な暮らしはある日の朝唐突に終焉を迎えたのである。
山の向こうの有力大名が”奴隷狩り”と称して彼女たちの暮らす村を襲撃し、一家揃って捕らえられてしまった。
彼女たちの両親は売り物にならないからとその場で斬首され、姉妹は処女のほうが高値で売れるからとその場では犯されず港町まで連行される。
そして待機していた大型商船に乗せられると、あっという間に彼女たちは慣れ親しんだ日本の土地から話され見知らぬ異国へ連れ去られてしまった。
「お姉ちゃん・・お姉ちゃん・・」
「うん、大丈夫・・大丈夫だから・・私が近くに居るから大丈夫よ」
「ふええぇ・・怖いよぉ・・」
姉妹は黒鯨号の船倉に閉じ込められていた。
そこには彼女たち以外にも、同じくらいの年齢の少女が多くひしめいており皆一様に暗い表情をして啜り泣いていた。
彼女たちの足首には足枷。
それは短い鎖で隣の少女の物と連結しており、数珠繋ぎとなって船倉の少女全員が繋がれている。
しかしここは大海原の上だ、果たして一体どこへ逃げられるというのだろうか。
「わ、私達どうなっちゃうのか・・南蛮人は生き血を啜って人肉を食べるって言うけど・・私達も殺されて食べられの・・? ひっく・・ひっく・・」
「そ、そんなことは無いわ! 大丈夫だから! きっと・・きっと私が逃げる方法を見つるから、凛は泣かないで気を強く持って!」
すすり泣く少女はか細く可憐で、隣で勇気づける少女は対象的にそばかすで日に焼け、健康的な体格だ。
よく見れば顔立ちは似ており姉妹とわかるが、薄暗い船倉ではぱっと見では血の繋がりのない他人にも見えるだろう。
「ウルサイゾ! シズカニシロ!」
「ひいっ!」
突然船倉から上へゆく扉が開かれ、武装した南蛮人の船乗りが怒鳴り込んできた。
髭の長い不潔な印象の男で、手には酒瓶を持っている。
彼は階級の低い船乗りでありいわゆる看守の役割を任されていた。
船に乗り込むときは若い日本人の女と好きにセックス出来ると言われて意気揚々と乗り込んでみたものの、現実は”商品”である女性を好きにできるのは船長かあるいは航海士くらいのもので、階級の低い彼らが売り物に手を出そうものなら上官からの折檻は確実で、そのせいもあり彼は鬱憤が溜まっていたのだ。
「クソッ! 異教徒の売女どもめ!」
船底がシーンとなったのを確認すると彼はバタンと大きな音を立てて扉を閉めた。
そしてまた持っていた強い酒をあおりはじめたのだ。
「ううぅ・・怖いよぉ・・」
「大丈夫・・私がついているわ」
声を押し殺して無く妹を慰めながら、姉である菊はここからの脱出計画を考えた。
(足の枷はどうしようもないわね。となると甲板に出たときが好機かしら。あの見張りはあまり階級が高くないようだし・・利用するならもっと上の立場の人間ね。・・せめて、せめて私が身体を売ってでも、凛だけは守らないと・・!)
菊は自分が持っている唯一の武器は己の身体しか無いと悟っていた。
そして大切な妹を守るためなら、処女を奪われてもいいと思った。
***
船長室。
高級なワインをグラスに注ぎながら、船長は今回の取引の成功を一人で祝っていた。
彼は対立する複数の大名家の戦力バランスが均衡するよう巧みに操り武器を売り払い、その対価として多額の利益を上げていた。
そして今回の船旅も大成功であり、取引相手の大名は金銀が尽きたからと近隣の村を襲い少女を捕らえて売り渡してきたのだ。
中には没落した大名の姫だった奴隷も居て、付加価値も高く付くだろうと船長は心を踊らせる。
南蛮の国々にとっては非常に珍しい東洋人の少女奴隷であり需要は非常に高い。
日本人の女は従順であり家事奴隷としても利用価値は期待できる。さらには仮にどれほど痛めつけても異教徒なので良心が傷まない。
死んでもそれは異教徒である彼女たちの罪を洗い流す為であり罪には問われない。
彼はほくそ笑みながら取引相手のリストを眺める。
想定以上の奴隷を仕入れることに成功し、今回も大きな利益が得られる。
これなら多少が運行中の不幸な事故で損失しても懐は傷まないだろう。
いや、むしろ多すぎると疫病の原因や食料の不足に繋がる可能性もある。
船長は万年筆を舐め、どれ位の数の奴隷なら本国に届かなくても問題ないかと邪悪な計算をした。
***
昼。
暑い日差しの照りつける甲板にて。
(眩しいし、暑い・・それに・・み、見るなっ・・!)
「ううぅ・・お姉ちゃん・・恥ずかしいよぉ・・」
「早く脱げ!」
「奴隷に服は必要ない! さっさとしないと鞭をくれてやるぞ!」
「脱いだ服は海に捨てろ! 日本のことは忘れて奴隷として一日も早く従順になれ!」
菊と凛は他の少女たちとともに甲板に連行されていた。
彼女たちは服を脱ぐよう強制させられると、一本の長い紐を首に巻かれ数珠つなぎにされた。
夏の強い日光が照りつける昼間の甲板にて菊と凛は一糸まとわぬ清らかな肢体を船員たちに見られる。
「ヘヘヘ」
「ヒヒ・・見てみろよ、ジパングの女はマンコの毛も黒色だぜ」
「それに揃って胸は小せぇ。ケツも小せえしガキとヤルみてぇになるな」
「ひひっ、それが良いって貴族様は多いんじゃねぇか?」
「ケツと胸が一番でけぇなのは・・あのソバカスの太っちょ娘か?」
「そうみたいだな。顔は隣のチビのがマシだけど、まあどっちにしても暗い船内で後ろから突く分には問題ねぇな」
(・・ひ、ひどい! ・・なんて下品な連中なの!)
「おいそこの太っちょ! てめぇの指でその薄汚いマンコの中身を拡げて俺たちに見せてみろよ! そうしたらチップをやるぜ」
「「「ハハハ!」」」
「な、なんて言ってるの・・お姉ちゃんを指さして笑ってるけど・・怖いよぉ)
(あいつら! 私達が外国語を話せないと思って馬鹿にして!)
「な、なんでも無いわよ! 凛は安心して」
菊はある程度は南蛮の言葉もわかる。
だがそれが奴隷商に知れれば凛と離れ離れになる可能性もあり、更には警戒されるのではと考えて彼女はその事を伏せていたのだ。
しかし船乗りたちはそんなことは知らず次々に下品な言葉を菊や凛へと投げつけ続けた。
「東洋の最果ての島国の奴隷だしオレらの言葉が分かんねぇか? おい誰か日本語喋れるやつ通訳してやれよ」
「いいぜ! おい! そこの太っちょ女! 指で開いてまんこの中身を俺らに見せたら小銭をやるぜ!」
「くっ・・」
「嫌なら隣のチビにやらせるぜ! お前ら仲が良さそうだな、もしかして姉妹か?」
ガシッ!
「きゃあっ!」
「なっ! や、やめなさい!」
突如、日本語を話せる船員が凛に後ろから抱きつき、太ももを下品に撫で回した。
「ヘイ! このチビは肌もスベスベだし中々具合も良さそうだ! 太っちょが生意気な態度だったらこいつを反逆容疑で痛めつけてやろうぜ!」
「助けてっ! お姉ちゃん助けて!」
「やめなさい! ・・わかったわよ・・ア、アソコを見せればいいんでしょ・・くっ・・」
「お、お姉ちゃん・・。そんな・・う、うう・・どうして・・どうして私達がこんな事に・・」
菊は顔を真赤にさせながらガニ股になると両手を震わせながら自身の陰唇を左右に拡げた。
そしてまだ未開通の膣穴を下劣な南蛮人の船員に見せたのだ。
「おいおい! この太っちょマジでマンコ見せやがったぜ! こいつぁとんでもねぇ淫乱な仔豚ちゃんだな! それとも日本人女はみんなこいつみてぇに男の前で平気でマンコの中身を晒すのか?」
「そんなに俺らのデカマラで犯されてぇのか? しょうがねぇエロ娘だな」
「けどよぉ、内側はサーモンピンクできれいじゃねぇか? もしかして処女か?」
「こんな変態の癖にバージンかよ! ヘイ! 初体験のお相手は何がいい? 犬か? 豚か? それとも馬か? ・・おいおい、まさか俺ら人間様が相手してくれると思ってねぇよな?」
「「「ゲヒャヒャヒャ!」」」
(く・・このゲス連中が・・)
羞恥と怒りに震えながらも菊が性器を白日に晒し続ける。
しばらくすると囚われの少女全員が甲板に並べ終わったタイミングで船員がバケツを持って現れた。
菊がバケツを覗き込むとそこには海水と思われる水が入っていた。
(海水・・まさかこれで身体を洗うのかしら)
「オイ太っちょ! お前はその情けない姿勢のままで水浴びだ! 小汚いマンコを念入りに洗ってやる!」
ジャバッ! ビシャッ!
「え・・きゃあっ!」
菊が身構えるよりも早く、彼女は船員がバケツから放った冷たい海水を頭から浴びた。
そして追い打ちをかけるように別の船員が菊の性器目掛けて勢いよくバケツの海水を飛ばし、菊は衝撃と刺激で思わず前傾姿勢になってしまった。
「姿勢を変えるな! 隣のチビに同じ事をさせるぞ!」
「ううぅ・・くぅ」
菊は指で陰唇を拡げた情けない姿のまま執拗に海水を浴びせられ続け、それからゴワゴワの汚れたタオルを渡されるとそれで身体を拭き取った。
(うぅ・・。これじゃ水浴び前より汚いじゃない。南蛮人の衛生観念はどうなってるの・・)
隣を見れば凛も海水を頭から浴びせられてビショビショになり、小さな身体を震わせながら懸命に海水を拭き取っている。
「ぎゃははっ! 小汚い山猿どもが少しはきれいになったぜ」
「こんな汚い奴隷どもと一緒に居て疫病になったら敵わんからな。毎日しっかり水浴びさせてやらねぇと」
(こ、こいつら・・! 自分たちもろくに風呂に行かないせいで酷い体臭のくせに・・!)
菊はさらなる怒りを覚えたが反論しようとすればどんな仕打ちが待っているか想像も出来ないので堪えた。
それから、少女たちには食事を与えられた。
しかしそれはとても貧相な物である。
連日メニューは変わらず、干し肉と乾燥野菜を薄味のスープにしたものと歯が欠けるかと思うような酷い硬さのパンであった。
菊と凛はパンをスープに浸してなんとか食べられるようにして胃を満たす。
食後には全員揃って全裸のまま船倉に戻された。
これは武器や鍵を隠し持たないよう対策するとともに、少女たちに自身は奴隷であり一切の人権は剥奪された存在であると自覚させるために船長が指示したものである。
***
夜。
船倉には足枷を嵌められた全裸の少女たちが寝返りも出来ないようなひどい狭さで敷き詰められている。
菊と凛は一番扉側の隅に配置されていた。
「ひっく・・ひっく・・ すぅ・・ すぅ・・」
(ふう、やっと寝てくれたわね)
涙目の凛を寝かしつけると、菊は薄暗い船倉で一人思慮を巡らせていた。
船倉を見渡すと昼の飲んだくれの船員は眠っている様子で、真面目そうな若い船員が一人看守に付いて船倉内の樽に腰掛けている。
どうも目のやり場に困っている様子で、時折横たわる少女たちの肢体を見ては顔を赤めて目をそらしている。
経験の浅い船乗りで、ひょっとしたら女性経験も無いのだろうか、と菊は思った。
(どうすれば脱走出来るの・・? このままだと船の上で凛が乱暴されるかも・・せめて凛の安全だけでも・・)
菊は凛を起こさないよう優しく頬を撫でると、意を決して見張りの若い船員に小声の南蛮語で話しかけた。
「ねぇ、ねぇ。貴方はどこの国の人? お名前は」
「・・え!? き、君は日本人なのに外国語が話せるの?」
「ちょっとだけだけどね。宣教師の方が村に来て教えてくれたのよ。えっと、それで、貴方のお名前な?」
「あー・・ごめん、契約で”商品”とは接触が禁止されていて、会話も許可されていないんだ」
「別にいいでしょ? みんな寝ているし、起きていても私達の会話はわからないわよ。貴方のお仲間も居ないし、何も問題無いでしょ」
「そういう問題じゃないんだけどなぁ・・、まあいいか。僕の名前はビロードだよ。君は?」
「私は菊よ。・・貴方、南蛮人なのになんだか優しい雰囲気ね。まるで私の村に来た宣教師の人みたいよ」
「そうかい、君も異教徒の上に奴隷なのに他の少女と違ってずいぶんと落ち着いているね。これからどこに運ばれて、それからどうなるのか考えてもいないのかい?」
ビロードは気丈に振る舞う菊を見て興味が湧いた様子だ。
(危険は承知だけども彼に取り入って、ちょっとでも情報を集めないと)
「正直怖いわよ・・村が突然襲われて気づいたらこんな船の奥底で裸で繋がれているのよ。それに日中は怖い人達に脅されてとっても恥ずかしい目に遭わされたし。本当は今すぐ泣きたいくらいよ」
「そこは気の毒に思うよ。けど君たちは異教徒だ。神の名において君たちに何をしてもそれは罪に問われないと船長も船乗りもみんな考えているよ」
「みんな? 貴方自身は?」
「僕だって異教徒に優しくしようだなんて思わないさ。それに僕だって腹を空かせた兄弟を食べさせるために言われたとおりに働かないといけないんだ。だから君を助けようだなんて思わないよ
」
「別に私がどうなったっていいわ。・・けども、隣で寝ている妹だけはせめて酷い目に遭って欲しくないの。だから教えて、どうすれば大切な妹を守れるの?」
ジャララ
菊が動くとそれに合わせて足首を縛る鎖が音を立てた。
「わわっ! 起き上がらないでよ! め、目のやり場に困っているんだから・・」
菊が上体を起こすと、剥き出しの乳房が目に入って気まずいのかビロードが顔をそむけた。
「手で隠すからいいでしょ。それよりもどうすればいいのか教えて。例えば非常用の小さい脱出船とか無いのかしら?」
「そ、そんなの教えたら僕が船長から殺されちゃうよ! ・・船長はとっても怖いんだからね」
ビロードが冷や汗をかいた。
どうやら本当に恐ろしい男なのだろうと菊は感じ取り、失敗は許されないと心に刻んだ。
「・・ねえお願い。どうしても妹だけでも助けたいの。それじゃせめて、妹が酷い目に遭わないように貴方から便宜をはかってくれる? それと・・船に乗せられてからやつれてきて心配なの。妹の分だけ食事の量を少しだけ増やして欲しいの。お願いよ。」
「ま、まあ少し位なら普段の食事を増やせるよ。・・け、けどもさ・・タダで特別扱いしてもらおうだなんて虫がいいとは思わないかい?」
「うっ・・」
「妹が大切ならそれ相応の代償を用意してからだよ」
だんだんと慣れてきたのだろう。
ビロードが菊と向かい合い、堂々と話し始めるようになってきた。
そしてそれに伴い、段々と彼の心中に良からぬ考えが浮かび上がってきたのだ。
この女なら簡単にヤれる。
ずっと捨てたかった童貞を捨てて一人前になれる。
異教徒の女となら婚前に姦淫しても別に問題ない。
そんな下劣な思考が次々と湧き上がり、彼のペニスはムクムクと硬くなっていった。
「嫌なら別にいいさ。けども船長や乱暴な船員たちから妹がどんな惨たらしい扱いをされることになっても、僕は何もしないよ。見たところ器量は良さそうだし、幼い顔立ちだから船長の好みだと僕は思うな」
「・・そう、対価が必要なのね」
(ジロジロと私の身体を見てる・・きっと、彼が言っているのはそういう意味よね・・)
「へへっ・・そうさ。僕だって暑苦しい船倉で雑用ばかり押し付けられてきたんだ。・・ちょっとくらい”役得”があっても神様は見逃してくれるはずさ」
「けど、見ての通り私は何も渡せるものは持ってないわよ。着ていた服だって海に捨てられちゃったの貴方も知っているでしょ」
「何を言っているんだい。君はとても素晴らしい”物”を持っているじゃないか。それで僕を愉しませてくれって話をしているんだよ」
(ああ、真面目そうに見えたけど彼も結局は下品な男なのね・・。けど、背に腹は代えられないわ)
「・・わかったわよ。けど、せめて・・妹に気づかれない場所でお願い・・」
「へへへっ! 安心してよ! 僕は非常用に君たちの足枷の鍵を持っているんだ。なーに、ちょっと”便所休憩”に行くだけだよ。もちろん君を連れて、ね」
(うう、私の処女はこんなところで・・。けど、これも凛を守るためよ。耐えないと)
「黙っているけど取引成立ってことでいいのかな。それじゃ早速便所に案内するよ。おいで」
ガチャ
ビロードは菊の足枷を外すと、逃さないよう腕を強く掴んで便所へと向かった。
「この時間は僕と飲んだくれしか見張りが居ないから便所の鍵を掛けたらバレやしないよ。もちろん、君の妹にもねバレないね」
「わかったわよ・・ねぇ、お願いだけど、私まだ処女だから・・その・・優しくして頂戴」
「ああ、多分そうするよ。そらこっちだ、早く早く」
(彼は本当にわかってるの・・? ううぅ、大丈夫かしら)
ビロードは性欲で頭が一杯になり菊の懇願は右から左だった。
そして菊はビロードに連れられて船倉隣の船員用便所へと入った。
(う・・く、臭い・・)
船倉のため換気用の小窓が無い小部屋には腰掛けるタイプの木製便座が据えられていた。
船員の衛生管理は酷いものであり、便器は排泄物がこびりついて変色した酷い状態だ。
(嘘でしょ・・こんな・・こんな最低な場所で・・)
覚悟を決めたつもりでも実際に劣悪な便所で処女を散らされると思うと菊は身じろいだ。
「そらさっさと入ってくれよ。交代の時間に間に合わないとバレて僕も折檻されちゃうんだ」
バンッ!
「きゃ!」
ガチャ
ビロードが菊の上体を無理やり部屋奥へと押しやり、それから便所の鍵を閉めた。
菊はビロードに命じられ、彼に向けて尻を突き出し手を壁に付けた、いわゆる立ちバックの姿勢を取らされた。
カチャカチャとベルトを外す音とズボンを下ろす音が聞こる。
次に菊の性器に熱く硬い物体が触れる感覚が伝わった。
ピトッ
「ひぃ!」
「い、入れるよ! ええっと・こ、この穴で合ってるよね?」
「え・・ま、待って! せ、せめて濡らしてから・・っ!」
「えい!」
ブチッ! ブチブチブチッ!
「いっ、痛いぃっ・・! く、くうぅっ! あっ、あっ、あぁ・・」
一切の前戯すら無く、ビロードは若さに任せて怒張した己の分身を無理やり菊の女性器に捩じ込んだ。
彼女の未経験の膣穴は最初こそは懸命に抵抗したが男の力で強引にペニスが押し込まれては防ぎようもなく、ブチブチと大きな音を立てて菊の処女膜は破れ去った。
ずちゅっ! ぐちゅ! ずりゅ!
「あっ! かっ! は・・ああっ!」
(い、痛いいいぃ! お、大き・・大き過ぎる・・む、無理っ!)
「ははっ! は、入ったね・・。わかるかい? 君のマンコの奥深くまで僕のペニスが貫いてるよ! ああっ! もう我慢できない! やるよ!」
パンパンパンパンパン!
「あっ! あっ! い、いたっ! いたいっ! や、やめっ! せ、せめてゆっくり・・ああっ!」
ビロードは逃げられないよう菊の腰をがっしりと掴んでから激しいピストン運動を開始した。
彼が腰を前後させるのに連動して菊の大きな乳房は前へ後ろへ激しく振り子運動する。
ぐちゅ! ぐちゅ! パン! パン! メリ・・メリ・・
「ひっ! ひっぐ! ああっ! い、いだいっ! あ、あそこがっ! あそこが・・拡がっちゃうっ!」
南蛮人のペニスは日本人のそれよりも二周りは大きい。
日本人で、しかも未経験の菊の膣にはあまりにも大きすぎるサイズの肉棒が挿入されたことで彼女の膣壁はチミチミと音を立てながら南蛮人サイズのペニスが納まる形へと強制的に変貌させられた。
「ん・・んんっ・・んぐっ!」
「ああ! ああいいよ! とても良い! これがセックスなんだね! 僕のペニスが君のアソコに吸い込まれるようだ! とっても気持ちいいよ!」
「くっ・・ううぅ・・んっ・・!」
悲鳴をあげるとバレる恐れもある。
菊は強烈な痛みに悶ながらもなるべく口を閉ざして音を立てないよう務めた。
ビロードはそんな事はお構いなしに性欲に任せて腰を振り続けた。
「あっ・・ああっ! ビ、ビロード! お願い・・私を好きにしていいから・・い、妹に便宜を・・お願い!」
「任せてよ! へへっ! も、もうすぐ出るよ!」
パンパンパン! グチュ! ぶちゅ! クチャ!
「ううっ! あっ、ああっ!」
性交の音にも徐々に淫靡な湿り気が混ざり始めてきた。
最初は菊の膣から流れた破瓜の血が潤滑剤であったが今はビロードの先走り汁と膣壁から分泌された愛液で結合部は濡れており、菊も僅かながらに性的な快感を感じて顔が火照っている。
そして遂に。
「だ、出すよ! 君の奥に、子宮に出すからね!」
「ま、待って・・! せ、せめて外に・・!」
「とてもじゃないけと待てないよ! い、イクよ!」
「や、や・・あああっ!」
びゅるるるっ! びゅる! びゅる!
大きな音がしてビロードの若く健康的な精子が菊の中で放たれた。
ドクンッ! ドクンッ!
「ぁ・・うぅ・・」
菊は中出しされてしまったと悟る。
そして交換条件とは言え処女をこんな形で失ったことや、妊娠への恐怖、その他多くの感情で頭が一杯になり一筋の涙を流した。
じゅぽっ!
「ふぅ・・。とても良かったよ」
「んあっ!」
ひどく下品な音を立てながらビロードのペニスが菊の膣穴から引き抜かれた。
「うう、うぅ・・」
「ふぅ。菊、君の膣はとっても具合が良かったよ。これなら毎晩でも飽きないね。・・あぁ、いけない! もう交代の時間目前じゃいか! 菊! なにをボーっとしているんだい、早く船倉に戻るんだ!」
「え・・きゃ! ちょ、ちょっと! お願い! あそこを洗わせて! 私の中が貴方の精液酷い状態なのよ!」
夜勤の交代の時間が迫っていると気づいたビロードは血相を変えてズボンを履くと膣内射精されたばかりで放心していた菊の腕を掴む。
ガチャ
そして足早に元の船倉まで連れてゆき、陰部から白濁液を垂らしたままの菊を足枷で拘束すると持ち場へと足早に戻っていた。
(嘘でしょ・・やだっ! あそこからどんどんアイツの精液が出てくるじゃない・・こ、これじゃ臭いでばれちゃうかも。さ・・最悪だけど・・ごまかすにはこれしか・・ぅう・・)
このままでは朝になって性交したのが凛や周りの奴隷少女、そして監視の船乗りにも丸わかりだ。
そうなれば脱出どころか船員との姦淫を疑われ凛にも累が及ぶかも知れない。
考えた末に菊は意を決して指先で白濁液を掬い取りそれを口元へやった。
(ペロ・・ペロ・・ゴクン! う、うええぇ・・生臭い・・気持ち悪い・・けどなんとか隠さないと・・。ペロ・・ジュル・・ジュルル・・)
彼女は、自身が最低の行為をしていると自覚しつつも流れ出てくる精液を飲み込んで隠蔽することにしたのだ。
***
翌朝には菊の努力の甲斐あってか昨晩の性交は誰にも勘付かれなかった。
そして姉妹は前日と同じように日中は甲板で日光浴兼水浴びをする以外っは暗く空気の澱んだ船倉で拘束されたまま過ごしたのだ。
その日の夜。皆が寝静まってから。
「やあ菊。昨日は悪かったね。けどもバレなくて良かったよ」
「・・良かったじゃないわよ。貴方が後始末しないで私を元の場所に戻すから、あの後大変だったのよ」
「悪い悪い。けど僕も酔っ払いの相方にバレないよう便所で何か物音がしても無視するよう賄賂渡したり、それなりに大変だったんだよ」
「その程度じゃ大変の内に入らないわよ! そ、それに・・中出しなんてして、私が妊娠したらどう責任取るのよ」
「・・へへっ、よっぽどのひどい嵐に遭遇して足止めでも食らわない限り、君の妊娠が発覚する頃に君は僕の国の貴族なりに奴隷として買われてるさ。そうなったら孕んだ子種が僕のものかその貴族様のものかだなんて誰にもわからないさ」
「ビロード・・最低よ、貴方」
「おいおい、その最低な僕に取引を持ちかけたのは君さ。・・それに僕なんて優しい方だよ。知ってるかい?もうこの船から何人か”下船”していることを」
「・・下船? どういう意味?」
ビロードは菊の耳元で囁くように話す。
「これは絶対に内緒だけどね、君と一緒に乗船した奴隷の何人かはもうすでに船長や上級船員の餌食になって・・レイプされたり気まぐれで拷問されて、死んだり壊れたりしたらそのまま海に捨てられているんだよ。脅しじゃなくて本当さ、だって僕は・・そんな少女の死体を何体も海に捨ててサメの餌にするよう船長から命令されたんだもの」
「そ、そんな酷いことを本当に・・?」
「ああ。酷いもんさ。特に君は注意した方がいい。どうも船長はちょっとでも反抗的だったり逃げようと考えたり、あるいは機嫌が悪い日なんかだったりすると難癖を付けて反逆罪で拷問にかける人らしい。常に鞭を持ち歩いていて、まるで皇帝かのようにワガママで乱暴で、そして若い異教徒の女性を犯すのが好きなんだって」
菊は戦慄した。
まさか自分と妹がそんな極悪非道な悪魔の船に乗せられていただなんて。
「酷い・・どうしてそんな・・」
「さあね。異教徒だから何をしてもいいと思っているのは間違えないさ」
ビロードは一通り話し終えると、血の気が引いて蒼くなっている菊の耳元で囁いた。
「・・さてそれじゃ。今晩も僕と”便所”に行こうか。もちろん嫌だなんて言わないよね? 僕がその気になったら君の妹だって、”反逆罪”で船長に売り渡すことも出来るんだよ」
「・・わ、わかったわ・・わかった・・けどお願い。せめて貴方のアレを入れるのは私のあそこが濡らしてからにしてくれないかしら?」
「おいおい、時間は限られているんだよ! 僕は毎晩この時間になったら来るから、その前に君が自分でオナニーして濡らしておけばいいじゃないか」
「い、妹のすぐ隣で出来るわけ無いでしょ!」
「別に僕はどっちでも良いさ。ほら、さっさといくよ」
ガチャ
(私は・・私はどうしたらこの地獄の船から凛と一緒に逃げられるの・・)
この晩も菊は乱暴に犯された。
そしてまたしても膣内射精された上に拭き取ることさえしてもらえず、白濁液に塗れた膣のままで船倉へと戻されたのであった。
菊
寒村に暮らす姉妹の姉。
やや太り気味でありソバカスも多く妹と比べると器量は劣るものの、よく見れば愛らしい顔立ちをしている。
責任感が強く、妹の凛を何よりも大切に思っている。
知的な少女であり、かつて村にやってきた善良な宣教師から南蛮の言葉も学んでおり、ある程度の日常会話であれば可能である。
育った村を奴隷狩りにより焼かれ、両親は目の前で斬首された後に港町へと連行される。
そして奴隷として黒鯨号に乗せられてしまう。
凛
菊の妹。やや幼い顔立ちであり、村で評判の美少女だった。
素直な性格でいつも菊と一緒にいる。
気弱な一面もあり、困るとすぐに姉に助けを求めるので両親は自立できるか心配に思っていた。
姉と共に黒鯨号に乗せられて見知らぬ土地へ奴隷として売り飛ばされてしまう。
姉妹の両親
ある有力大名行った奴隷狩りにより家族揃って捕われる。
商品としては価値が無いからと夫婦共々、姉妹の目の前で首を切り落とされ絶命した。
ビロード
若い船乗り。貧しい家族を食べさせるため比較的高給な奴隷商船の船乗りとして日本へ。
帰りの船旅で菊と出会うものの、南蛮の宗教観に影響を受けており、彼女を未開の異教徒として見下す。
童貞だが船長の許可なく商品である少女奴隷には手を出せないため悶々とした日々を送っていた。
船長
中年の南蛮人。
奴隷商船”黒鯨号”の船長。
日本に武器火薬を輸出しその対価として金銀財宝や女奴隷を受け取っている。
いわゆる死の商人であり、対立する2つの大名家双方を商売相手として勢力が拮抗するように仕向けることが得意。
残虐な性格で、反抗的な”商品”を機嫌次第で拷問し殺すことも厭わない。
船長室には彼が持ち込んだ様々な淫具、拷問具が並べられておりまるで魔女狩りの拷問室さながらである。
***
菊と凛の姉妹は山間の寒村で仲睦まじく静かに暮らしていた。
しかしそんな平穏な暮らしはある日の朝唐突に終焉を迎えたのである。
山の向こうの有力大名が”奴隷狩り”と称して彼女たちの暮らす村を襲撃し、一家揃って捕らえられてしまった。
彼女たちの両親は売り物にならないからとその場で斬首され、姉妹は処女のほうが高値で売れるからとその場では犯されず港町まで連行される。
そして待機していた大型商船に乗せられると、あっという間に彼女たちは慣れ親しんだ日本の土地から話され見知らぬ異国へ連れ去られてしまった。
「お姉ちゃん・・お姉ちゃん・・」
「うん、大丈夫・・大丈夫だから・・私が近くに居るから大丈夫よ」
「ふええぇ・・怖いよぉ・・」
姉妹は黒鯨号の船倉に閉じ込められていた。
そこには彼女たち以外にも、同じくらいの年齢の少女が多くひしめいており皆一様に暗い表情をして啜り泣いていた。
彼女たちの足首には足枷。
それは短い鎖で隣の少女の物と連結しており、数珠繋ぎとなって船倉の少女全員が繋がれている。
しかしここは大海原の上だ、果たして一体どこへ逃げられるというのだろうか。
「わ、私達どうなっちゃうのか・・南蛮人は生き血を啜って人肉を食べるって言うけど・・私達も殺されて食べられの・・? ひっく・・ひっく・・」
「そ、そんなことは無いわ! 大丈夫だから! きっと・・きっと私が逃げる方法を見つるから、凛は泣かないで気を強く持って!」
すすり泣く少女はか細く可憐で、隣で勇気づける少女は対象的にそばかすで日に焼け、健康的な体格だ。
よく見れば顔立ちは似ており姉妹とわかるが、薄暗い船倉ではぱっと見では血の繋がりのない他人にも見えるだろう。
「ウルサイゾ! シズカニシロ!」
「ひいっ!」
突然船倉から上へゆく扉が開かれ、武装した南蛮人の船乗りが怒鳴り込んできた。
髭の長い不潔な印象の男で、手には酒瓶を持っている。
彼は階級の低い船乗りでありいわゆる看守の役割を任されていた。
船に乗り込むときは若い日本人の女と好きにセックス出来ると言われて意気揚々と乗り込んでみたものの、現実は”商品”である女性を好きにできるのは船長かあるいは航海士くらいのもので、階級の低い彼らが売り物に手を出そうものなら上官からの折檻は確実で、そのせいもあり彼は鬱憤が溜まっていたのだ。
「クソッ! 異教徒の売女どもめ!」
船底がシーンとなったのを確認すると彼はバタンと大きな音を立てて扉を閉めた。
そしてまた持っていた強い酒をあおりはじめたのだ。
「ううぅ・・怖いよぉ・・」
「大丈夫・・私がついているわ」
声を押し殺して無く妹を慰めながら、姉である菊はここからの脱出計画を考えた。
(足の枷はどうしようもないわね。となると甲板に出たときが好機かしら。あの見張りはあまり階級が高くないようだし・・利用するならもっと上の立場の人間ね。・・せめて、せめて私が身体を売ってでも、凛だけは守らないと・・!)
菊は自分が持っている唯一の武器は己の身体しか無いと悟っていた。
そして大切な妹を守るためなら、処女を奪われてもいいと思った。
***
船長室。
高級なワインをグラスに注ぎながら、船長は今回の取引の成功を一人で祝っていた。
彼は対立する複数の大名家の戦力バランスが均衡するよう巧みに操り武器を売り払い、その対価として多額の利益を上げていた。
そして今回の船旅も大成功であり、取引相手の大名は金銀が尽きたからと近隣の村を襲い少女を捕らえて売り渡してきたのだ。
中には没落した大名の姫だった奴隷も居て、付加価値も高く付くだろうと船長は心を踊らせる。
南蛮の国々にとっては非常に珍しい東洋人の少女奴隷であり需要は非常に高い。
日本人の女は従順であり家事奴隷としても利用価値は期待できる。さらには仮にどれほど痛めつけても異教徒なので良心が傷まない。
死んでもそれは異教徒である彼女たちの罪を洗い流す為であり罪には問われない。
彼はほくそ笑みながら取引相手のリストを眺める。
想定以上の奴隷を仕入れることに成功し、今回も大きな利益が得られる。
これなら多少が運行中の不幸な事故で損失しても懐は傷まないだろう。
いや、むしろ多すぎると疫病の原因や食料の不足に繋がる可能性もある。
船長は万年筆を舐め、どれ位の数の奴隷なら本国に届かなくても問題ないかと邪悪な計算をした。
***
昼。
暑い日差しの照りつける甲板にて。
(眩しいし、暑い・・それに・・み、見るなっ・・!)
「ううぅ・・お姉ちゃん・・恥ずかしいよぉ・・」
「早く脱げ!」
「奴隷に服は必要ない! さっさとしないと鞭をくれてやるぞ!」
「脱いだ服は海に捨てろ! 日本のことは忘れて奴隷として一日も早く従順になれ!」
菊と凛は他の少女たちとともに甲板に連行されていた。
彼女たちは服を脱ぐよう強制させられると、一本の長い紐を首に巻かれ数珠つなぎにされた。
夏の強い日光が照りつける昼間の甲板にて菊と凛は一糸まとわぬ清らかな肢体を船員たちに見られる。
「ヘヘヘ」
「ヒヒ・・見てみろよ、ジパングの女はマンコの毛も黒色だぜ」
「それに揃って胸は小せぇ。ケツも小せえしガキとヤルみてぇになるな」
「ひひっ、それが良いって貴族様は多いんじゃねぇか?」
「ケツと胸が一番でけぇなのは・・あのソバカスの太っちょ娘か?」
「そうみたいだな。顔は隣のチビのがマシだけど、まあどっちにしても暗い船内で後ろから突く分には問題ねぇな」
(・・ひ、ひどい! ・・なんて下品な連中なの!)
「おいそこの太っちょ! てめぇの指でその薄汚いマンコの中身を拡げて俺たちに見せてみろよ! そうしたらチップをやるぜ」
「「「ハハハ!」」」
「な、なんて言ってるの・・お姉ちゃんを指さして笑ってるけど・・怖いよぉ)
(あいつら! 私達が外国語を話せないと思って馬鹿にして!)
「な、なんでも無いわよ! 凛は安心して」
菊はある程度は南蛮の言葉もわかる。
だがそれが奴隷商に知れれば凛と離れ離れになる可能性もあり、更には警戒されるのではと考えて彼女はその事を伏せていたのだ。
しかし船乗りたちはそんなことは知らず次々に下品な言葉を菊や凛へと投げつけ続けた。
「東洋の最果ての島国の奴隷だしオレらの言葉が分かんねぇか? おい誰か日本語喋れるやつ通訳してやれよ」
「いいぜ! おい! そこの太っちょ女! 指で開いてまんこの中身を俺らに見せたら小銭をやるぜ!」
「くっ・・」
「嫌なら隣のチビにやらせるぜ! お前ら仲が良さそうだな、もしかして姉妹か?」
ガシッ!
「きゃあっ!」
「なっ! や、やめなさい!」
突如、日本語を話せる船員が凛に後ろから抱きつき、太ももを下品に撫で回した。
「ヘイ! このチビは肌もスベスベだし中々具合も良さそうだ! 太っちょが生意気な態度だったらこいつを反逆容疑で痛めつけてやろうぜ!」
「助けてっ! お姉ちゃん助けて!」
「やめなさい! ・・わかったわよ・・ア、アソコを見せればいいんでしょ・・くっ・・」
「お、お姉ちゃん・・。そんな・・う、うう・・どうして・・どうして私達がこんな事に・・」
菊は顔を真赤にさせながらガニ股になると両手を震わせながら自身の陰唇を左右に拡げた。
そしてまだ未開通の膣穴を下劣な南蛮人の船員に見せたのだ。
「おいおい! この太っちょマジでマンコ見せやがったぜ! こいつぁとんでもねぇ淫乱な仔豚ちゃんだな! それとも日本人女はみんなこいつみてぇに男の前で平気でマンコの中身を晒すのか?」
「そんなに俺らのデカマラで犯されてぇのか? しょうがねぇエロ娘だな」
「けどよぉ、内側はサーモンピンクできれいじゃねぇか? もしかして処女か?」
「こんな変態の癖にバージンかよ! ヘイ! 初体験のお相手は何がいい? 犬か? 豚か? それとも馬か? ・・おいおい、まさか俺ら人間様が相手してくれると思ってねぇよな?」
「「「ゲヒャヒャヒャ!」」」
(く・・このゲス連中が・・)
羞恥と怒りに震えながらも菊が性器を白日に晒し続ける。
しばらくすると囚われの少女全員が甲板に並べ終わったタイミングで船員がバケツを持って現れた。
菊がバケツを覗き込むとそこには海水と思われる水が入っていた。
(海水・・まさかこれで身体を洗うのかしら)
「オイ太っちょ! お前はその情けない姿勢のままで水浴びだ! 小汚いマンコを念入りに洗ってやる!」
ジャバッ! ビシャッ!
「え・・きゃあっ!」
菊が身構えるよりも早く、彼女は船員がバケツから放った冷たい海水を頭から浴びた。
そして追い打ちをかけるように別の船員が菊の性器目掛けて勢いよくバケツの海水を飛ばし、菊は衝撃と刺激で思わず前傾姿勢になってしまった。
「姿勢を変えるな! 隣のチビに同じ事をさせるぞ!」
「ううぅ・・くぅ」
菊は指で陰唇を拡げた情けない姿のまま執拗に海水を浴びせられ続け、それからゴワゴワの汚れたタオルを渡されるとそれで身体を拭き取った。
(うぅ・・。これじゃ水浴び前より汚いじゃない。南蛮人の衛生観念はどうなってるの・・)
隣を見れば凛も海水を頭から浴びせられてビショビショになり、小さな身体を震わせながら懸命に海水を拭き取っている。
「ぎゃははっ! 小汚い山猿どもが少しはきれいになったぜ」
「こんな汚い奴隷どもと一緒に居て疫病になったら敵わんからな。毎日しっかり水浴びさせてやらねぇと」
(こ、こいつら・・! 自分たちもろくに風呂に行かないせいで酷い体臭のくせに・・!)
菊はさらなる怒りを覚えたが反論しようとすればどんな仕打ちが待っているか想像も出来ないので堪えた。
それから、少女たちには食事を与えられた。
しかしそれはとても貧相な物である。
連日メニューは変わらず、干し肉と乾燥野菜を薄味のスープにしたものと歯が欠けるかと思うような酷い硬さのパンであった。
菊と凛はパンをスープに浸してなんとか食べられるようにして胃を満たす。
食後には全員揃って全裸のまま船倉に戻された。
これは武器や鍵を隠し持たないよう対策するとともに、少女たちに自身は奴隷であり一切の人権は剥奪された存在であると自覚させるために船長が指示したものである。
***
夜。
船倉には足枷を嵌められた全裸の少女たちが寝返りも出来ないようなひどい狭さで敷き詰められている。
菊と凛は一番扉側の隅に配置されていた。
「ひっく・・ひっく・・ すぅ・・ すぅ・・」
(ふう、やっと寝てくれたわね)
涙目の凛を寝かしつけると、菊は薄暗い船倉で一人思慮を巡らせていた。
船倉を見渡すと昼の飲んだくれの船員は眠っている様子で、真面目そうな若い船員が一人看守に付いて船倉内の樽に腰掛けている。
どうも目のやり場に困っている様子で、時折横たわる少女たちの肢体を見ては顔を赤めて目をそらしている。
経験の浅い船乗りで、ひょっとしたら女性経験も無いのだろうか、と菊は思った。
(どうすれば脱走出来るの・・? このままだと船の上で凛が乱暴されるかも・・せめて凛の安全だけでも・・)
菊は凛を起こさないよう優しく頬を撫でると、意を決して見張りの若い船員に小声の南蛮語で話しかけた。
「ねぇ、ねぇ。貴方はどこの国の人? お名前は」
「・・え!? き、君は日本人なのに外国語が話せるの?」
「ちょっとだけだけどね。宣教師の方が村に来て教えてくれたのよ。えっと、それで、貴方のお名前な?」
「あー・・ごめん、契約で”商品”とは接触が禁止されていて、会話も許可されていないんだ」
「別にいいでしょ? みんな寝ているし、起きていても私達の会話はわからないわよ。貴方のお仲間も居ないし、何も問題無いでしょ」
「そういう問題じゃないんだけどなぁ・・、まあいいか。僕の名前はビロードだよ。君は?」
「私は菊よ。・・貴方、南蛮人なのになんだか優しい雰囲気ね。まるで私の村に来た宣教師の人みたいよ」
「そうかい、君も異教徒の上に奴隷なのに他の少女と違ってずいぶんと落ち着いているね。これからどこに運ばれて、それからどうなるのか考えてもいないのかい?」
ビロードは気丈に振る舞う菊を見て興味が湧いた様子だ。
(危険は承知だけども彼に取り入って、ちょっとでも情報を集めないと)
「正直怖いわよ・・村が突然襲われて気づいたらこんな船の奥底で裸で繋がれているのよ。それに日中は怖い人達に脅されてとっても恥ずかしい目に遭わされたし。本当は今すぐ泣きたいくらいよ」
「そこは気の毒に思うよ。けど君たちは異教徒だ。神の名において君たちに何をしてもそれは罪に問われないと船長も船乗りもみんな考えているよ」
「みんな? 貴方自身は?」
「僕だって異教徒に優しくしようだなんて思わないさ。それに僕だって腹を空かせた兄弟を食べさせるために言われたとおりに働かないといけないんだ。だから君を助けようだなんて思わないよ
」
「別に私がどうなったっていいわ。・・けども、隣で寝ている妹だけはせめて酷い目に遭って欲しくないの。だから教えて、どうすれば大切な妹を守れるの?」
ジャララ
菊が動くとそれに合わせて足首を縛る鎖が音を立てた。
「わわっ! 起き上がらないでよ! め、目のやり場に困っているんだから・・」
菊が上体を起こすと、剥き出しの乳房が目に入って気まずいのかビロードが顔をそむけた。
「手で隠すからいいでしょ。それよりもどうすればいいのか教えて。例えば非常用の小さい脱出船とか無いのかしら?」
「そ、そんなの教えたら僕が船長から殺されちゃうよ! ・・船長はとっても怖いんだからね」
ビロードが冷や汗をかいた。
どうやら本当に恐ろしい男なのだろうと菊は感じ取り、失敗は許されないと心に刻んだ。
「・・ねえお願い。どうしても妹だけでも助けたいの。それじゃせめて、妹が酷い目に遭わないように貴方から便宜をはかってくれる? それと・・船に乗せられてからやつれてきて心配なの。妹の分だけ食事の量を少しだけ増やして欲しいの。お願いよ。」
「ま、まあ少し位なら普段の食事を増やせるよ。・・け、けどもさ・・タダで特別扱いしてもらおうだなんて虫がいいとは思わないかい?」
「うっ・・」
「妹が大切ならそれ相応の代償を用意してからだよ」
だんだんと慣れてきたのだろう。
ビロードが菊と向かい合い、堂々と話し始めるようになってきた。
そしてそれに伴い、段々と彼の心中に良からぬ考えが浮かび上がってきたのだ。
この女なら簡単にヤれる。
ずっと捨てたかった童貞を捨てて一人前になれる。
異教徒の女となら婚前に姦淫しても別に問題ない。
そんな下劣な思考が次々と湧き上がり、彼のペニスはムクムクと硬くなっていった。
「嫌なら別にいいさ。けども船長や乱暴な船員たちから妹がどんな惨たらしい扱いをされることになっても、僕は何もしないよ。見たところ器量は良さそうだし、幼い顔立ちだから船長の好みだと僕は思うな」
「・・そう、対価が必要なのね」
(ジロジロと私の身体を見てる・・きっと、彼が言っているのはそういう意味よね・・)
「へへっ・・そうさ。僕だって暑苦しい船倉で雑用ばかり押し付けられてきたんだ。・・ちょっとくらい”役得”があっても神様は見逃してくれるはずさ」
「けど、見ての通り私は何も渡せるものは持ってないわよ。着ていた服だって海に捨てられちゃったの貴方も知っているでしょ」
「何を言っているんだい。君はとても素晴らしい”物”を持っているじゃないか。それで僕を愉しませてくれって話をしているんだよ」
(ああ、真面目そうに見えたけど彼も結局は下品な男なのね・・。けど、背に腹は代えられないわ)
「・・わかったわよ。けど、せめて・・妹に気づかれない場所でお願い・・」
「へへへっ! 安心してよ! 僕は非常用に君たちの足枷の鍵を持っているんだ。なーに、ちょっと”便所休憩”に行くだけだよ。もちろん君を連れて、ね」
(うう、私の処女はこんなところで・・。けど、これも凛を守るためよ。耐えないと)
「黙っているけど取引成立ってことでいいのかな。それじゃ早速便所に案内するよ。おいで」
ガチャ
ビロードは菊の足枷を外すと、逃さないよう腕を強く掴んで便所へと向かった。
「この時間は僕と飲んだくれしか見張りが居ないから便所の鍵を掛けたらバレやしないよ。もちろん、君の妹にもねバレないね」
「わかったわよ・・ねぇ、お願いだけど、私まだ処女だから・・その・・優しくして頂戴」
「ああ、多分そうするよ。そらこっちだ、早く早く」
(彼は本当にわかってるの・・? ううぅ、大丈夫かしら)
ビロードは性欲で頭が一杯になり菊の懇願は右から左だった。
そして菊はビロードに連れられて船倉隣の船員用便所へと入った。
(う・・く、臭い・・)
船倉のため換気用の小窓が無い小部屋には腰掛けるタイプの木製便座が据えられていた。
船員の衛生管理は酷いものであり、便器は排泄物がこびりついて変色した酷い状態だ。
(嘘でしょ・・こんな・・こんな最低な場所で・・)
覚悟を決めたつもりでも実際に劣悪な便所で処女を散らされると思うと菊は身じろいだ。
「そらさっさと入ってくれよ。交代の時間に間に合わないとバレて僕も折檻されちゃうんだ」
バンッ!
「きゃ!」
ガチャ
ビロードが菊の上体を無理やり部屋奥へと押しやり、それから便所の鍵を閉めた。
菊はビロードに命じられ、彼に向けて尻を突き出し手を壁に付けた、いわゆる立ちバックの姿勢を取らされた。
カチャカチャとベルトを外す音とズボンを下ろす音が聞こる。
次に菊の性器に熱く硬い物体が触れる感覚が伝わった。
ピトッ
「ひぃ!」
「い、入れるよ! ええっと・こ、この穴で合ってるよね?」
「え・・ま、待って! せ、せめて濡らしてから・・っ!」
「えい!」
ブチッ! ブチブチブチッ!
「いっ、痛いぃっ・・! く、くうぅっ! あっ、あっ、あぁ・・」
一切の前戯すら無く、ビロードは若さに任せて怒張した己の分身を無理やり菊の女性器に捩じ込んだ。
彼女の未経験の膣穴は最初こそは懸命に抵抗したが男の力で強引にペニスが押し込まれては防ぎようもなく、ブチブチと大きな音を立てて菊の処女膜は破れ去った。
ずちゅっ! ぐちゅ! ずりゅ!
「あっ! かっ! は・・ああっ!」
(い、痛いいいぃ! お、大き・・大き過ぎる・・む、無理っ!)
「ははっ! は、入ったね・・。わかるかい? 君のマンコの奥深くまで僕のペニスが貫いてるよ! ああっ! もう我慢できない! やるよ!」
パンパンパンパンパン!
「あっ! あっ! い、いたっ! いたいっ! や、やめっ! せ、せめてゆっくり・・ああっ!」
ビロードは逃げられないよう菊の腰をがっしりと掴んでから激しいピストン運動を開始した。
彼が腰を前後させるのに連動して菊の大きな乳房は前へ後ろへ激しく振り子運動する。
ぐちゅ! ぐちゅ! パン! パン! メリ・・メリ・・
「ひっ! ひっぐ! ああっ! い、いだいっ! あ、あそこがっ! あそこが・・拡がっちゃうっ!」
南蛮人のペニスは日本人のそれよりも二周りは大きい。
日本人で、しかも未経験の菊の膣にはあまりにも大きすぎるサイズの肉棒が挿入されたことで彼女の膣壁はチミチミと音を立てながら南蛮人サイズのペニスが納まる形へと強制的に変貌させられた。
「ん・・んんっ・・んぐっ!」
「ああ! ああいいよ! とても良い! これがセックスなんだね! 僕のペニスが君のアソコに吸い込まれるようだ! とっても気持ちいいよ!」
「くっ・・ううぅ・・んっ・・!」
悲鳴をあげるとバレる恐れもある。
菊は強烈な痛みに悶ながらもなるべく口を閉ざして音を立てないよう務めた。
ビロードはそんな事はお構いなしに性欲に任せて腰を振り続けた。
「あっ・・ああっ! ビ、ビロード! お願い・・私を好きにしていいから・・い、妹に便宜を・・お願い!」
「任せてよ! へへっ! も、もうすぐ出るよ!」
パンパンパン! グチュ! ぶちゅ! クチャ!
「ううっ! あっ、ああっ!」
性交の音にも徐々に淫靡な湿り気が混ざり始めてきた。
最初は菊の膣から流れた破瓜の血が潤滑剤であったが今はビロードの先走り汁と膣壁から分泌された愛液で結合部は濡れており、菊も僅かながらに性的な快感を感じて顔が火照っている。
そして遂に。
「だ、出すよ! 君の奥に、子宮に出すからね!」
「ま、待って・・! せ、せめて外に・・!」
「とてもじゃないけと待てないよ! い、イクよ!」
「や、や・・あああっ!」
びゅるるるっ! びゅる! びゅる!
大きな音がしてビロードの若く健康的な精子が菊の中で放たれた。
ドクンッ! ドクンッ!
「ぁ・・うぅ・・」
菊は中出しされてしまったと悟る。
そして交換条件とは言え処女をこんな形で失ったことや、妊娠への恐怖、その他多くの感情で頭が一杯になり一筋の涙を流した。
じゅぽっ!
「ふぅ・・。とても良かったよ」
「んあっ!」
ひどく下品な音を立てながらビロードのペニスが菊の膣穴から引き抜かれた。
「うう、うぅ・・」
「ふぅ。菊、君の膣はとっても具合が良かったよ。これなら毎晩でも飽きないね。・・あぁ、いけない! もう交代の時間目前じゃいか! 菊! なにをボーっとしているんだい、早く船倉に戻るんだ!」
「え・・きゃ! ちょ、ちょっと! お願い! あそこを洗わせて! 私の中が貴方の精液酷い状態なのよ!」
夜勤の交代の時間が迫っていると気づいたビロードは血相を変えてズボンを履くと膣内射精されたばかりで放心していた菊の腕を掴む。
ガチャ
そして足早に元の船倉まで連れてゆき、陰部から白濁液を垂らしたままの菊を足枷で拘束すると持ち場へと足早に戻っていた。
(嘘でしょ・・やだっ! あそこからどんどんアイツの精液が出てくるじゃない・・こ、これじゃ臭いでばれちゃうかも。さ・・最悪だけど・・ごまかすにはこれしか・・ぅう・・)
このままでは朝になって性交したのが凛や周りの奴隷少女、そして監視の船乗りにも丸わかりだ。
そうなれば脱出どころか船員との姦淫を疑われ凛にも累が及ぶかも知れない。
考えた末に菊は意を決して指先で白濁液を掬い取りそれを口元へやった。
(ペロ・・ペロ・・ゴクン! う、うええぇ・・生臭い・・気持ち悪い・・けどなんとか隠さないと・・。ペロ・・ジュル・・ジュルル・・)
彼女は、自身が最低の行為をしていると自覚しつつも流れ出てくる精液を飲み込んで隠蔽することにしたのだ。
***
翌朝には菊の努力の甲斐あってか昨晩の性交は誰にも勘付かれなかった。
そして姉妹は前日と同じように日中は甲板で日光浴兼水浴びをする以外っは暗く空気の澱んだ船倉で拘束されたまま過ごしたのだ。
その日の夜。皆が寝静まってから。
「やあ菊。昨日は悪かったね。けどもバレなくて良かったよ」
「・・良かったじゃないわよ。貴方が後始末しないで私を元の場所に戻すから、あの後大変だったのよ」
「悪い悪い。けど僕も酔っ払いの相方にバレないよう便所で何か物音がしても無視するよう賄賂渡したり、それなりに大変だったんだよ」
「その程度じゃ大変の内に入らないわよ! そ、それに・・中出しなんてして、私が妊娠したらどう責任取るのよ」
「・・へへっ、よっぽどのひどい嵐に遭遇して足止めでも食らわない限り、君の妊娠が発覚する頃に君は僕の国の貴族なりに奴隷として買われてるさ。そうなったら孕んだ子種が僕のものかその貴族様のものかだなんて誰にもわからないさ」
「ビロード・・最低よ、貴方」
「おいおい、その最低な僕に取引を持ちかけたのは君さ。・・それに僕なんて優しい方だよ。知ってるかい?もうこの船から何人か”下船”していることを」
「・・下船? どういう意味?」
ビロードは菊の耳元で囁くように話す。
「これは絶対に内緒だけどね、君と一緒に乗船した奴隷の何人かはもうすでに船長や上級船員の餌食になって・・レイプされたり気まぐれで拷問されて、死んだり壊れたりしたらそのまま海に捨てられているんだよ。脅しじゃなくて本当さ、だって僕は・・そんな少女の死体を何体も海に捨ててサメの餌にするよう船長から命令されたんだもの」
「そ、そんな酷いことを本当に・・?」
「ああ。酷いもんさ。特に君は注意した方がいい。どうも船長はちょっとでも反抗的だったり逃げようと考えたり、あるいは機嫌が悪い日なんかだったりすると難癖を付けて反逆罪で拷問にかける人らしい。常に鞭を持ち歩いていて、まるで皇帝かのようにワガママで乱暴で、そして若い異教徒の女性を犯すのが好きなんだって」
菊は戦慄した。
まさか自分と妹がそんな極悪非道な悪魔の船に乗せられていただなんて。
「酷い・・どうしてそんな・・」
「さあね。異教徒だから何をしてもいいと思っているのは間違えないさ」
ビロードは一通り話し終えると、血の気が引いて蒼くなっている菊の耳元で囁いた。
「・・さてそれじゃ。今晩も僕と”便所”に行こうか。もちろん嫌だなんて言わないよね? 僕がその気になったら君の妹だって、”反逆罪”で船長に売り渡すことも出来るんだよ」
「・・わ、わかったわ・・わかった・・けどお願い。せめて貴方のアレを入れるのは私のあそこが濡らしてからにしてくれないかしら?」
「おいおい、時間は限られているんだよ! 僕は毎晩この時間になったら来るから、その前に君が自分でオナニーして濡らしておけばいいじゃないか」
「い、妹のすぐ隣で出来るわけ無いでしょ!」
「別に僕はどっちでも良いさ。ほら、さっさといくよ」
ガチャ
(私は・・私はどうしたらこの地獄の船から凛と一緒に逃げられるの・・)
この晩も菊は乱暴に犯された。
そしてまたしても膣内射精された上に拭き取ることさえしてもらえず、白濁液に塗れた膣のままで船倉へと戻されたのであった。
2
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