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episode-2 真実を求める怪盗と暗殺者
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夕日は街中を真っ赤に染め、普段とは違う景色を創り上げている。ルナは自宅に戻ると昼間の一件を思い返す。なぜ、終夜は自分に依頼してきたのか。そして終夜が言った「真実を暴く正義の怪盗」とは一体どういうことなのか。彼女の中では怪盗=悪という認識しかない。それが何故「正義」、善となるのだろうか。考えれば考えるほど分からなくなる。気づけば約束の時間に近づいていた。ルナは慌てて家を飛び出していった。
先ほどまで真っ赤だった街は、日は落ちて道は暗くなっていて街並みがほとんど見えなくなっている。だが、彼女の目の前の道は満月の優しく包み込むような光によって暗闇を照らす幻想的な一本の光が彼女が進む道を照らしている。そして、終夜と約束した場所へと向かう。目的地はこの月下中央都市アルバルファのシンボル「キルサラ時計塔」。この時計塔の前は待ち合わせ場所などとして、昼夜ともに大勢の人が集まる場所としても有名な場所だ。しかし今宵は満月の夜。住民全員、大教会に祈祷をしに行っているため周りには誰もいない。怪盗としての血がうずいているルナは、わくわくが止まらなかった。だが、今回はグッと我慢することにし、月明かりに照らされた道を進んで行った。
目的地に到着したが、肝心の彼の姿は見当たらない。もしかしたら、昼間の時のように突然現れるかもしれない。そう思ったルナはある程度聞こえる程度の小声でこう囁いた。
「もう居るなら、姿を現してくれないか?」
すると、その言葉に答えるかの如く昼間の時と似たような強烈な風がゴウッ‼という音と共に吹き荒れた。そして、彼女の目の前に終夜が現れた。彼はルナを見るなりこう言った。
「お前なら来てくれるだろうと思っていた。人も気配もない…では今回の依頼について話そう。」
ルナは終夜に依頼の内容について尋ねた。
「昼間にも言っていたが、依頼というのはどんな内容なんだ?殺し…とかなら流石に勘弁してほしいんだが…。」
「なぁに、安心しろ。殺しなどの生命に関わるようなことはさせない。ルナ、お前にはいつも通り怪しい人物から盗んでもらうだけだ。俺が指定する場所でな。」
ルナは基本ノリと勢いだけで決めることが多いため、指定された場所で盗むを行うことに少々抵抗があった。第一に、彼が言った正義の怪盗からは遠のいている。そう思う理由、それはただ盗みをするのと変わりがないからだ。しかしまだ何を盗むかを聞いていない。
「私が君の指定する場所で動くことは分かった。じゃあ何を盗めばいいんだ?」
どこかいやそうな顔でルナは聞いた。終夜は真剣な表情でこう答えた。
「盗むものは、とある館の有名な人物が持っているものだ。どうもそいつが悪行を行っているらしい。それを決定づける証拠を盗んでほしい。俺にはそこまでの盗む実力はほぼ無いに等しい。そこで、お前なら出来ると思うが…どうだ?」
その言葉で、ルナの中の何かが動いた。今までに無かった何かが…。ただ遊び半分で行ってきた盗みとは全く違う。人間の悪を決定づける証拠を盗む…。これこそ彼のいう「正義の怪盗」なのではないかと理解した。今までとは全く違う、この世に蔓延る悪を裁く。まさに「悪の根絶活動」と言っても過言ではない。ルナは自然に首を縦に振っていた。「正義」のために刀を振るい悪を断つ暗殺者と、「正義」のために盗みを働かせる怪盗のコンビが生まれた瞬間である。
返事に答えるかの如く、終夜は標的について話し始めた。この月下中央都市アルバルファから東の方向にあるカルソール地方の方面に進んだところにある「黒湖」という湖があり、その横に建つ「ゲッテル・カタストロイア」という伯爵の館がある。その館内の何処かには、若いころ探検家としての彼が人生を注いで手に入れた金銀財宝が隠されており、その財宝の中には奇妙な物があるといわれている。「黒い宝玉」、その宝玉は伯爵が40年程前にカルソール地方にある「古代英雄の遺跡」で新たに発見された「古の大英雄・狼牙」の秘宝玉の一つである。それを手に入れた伯爵は一躍有名となったが、伯爵の人格が何故か豹変し悪行でもう一つの名を残す。今では「悪魔の伯爵」と言われている。悪魔の伯爵となった伯爵が最近不可思議な行動をとっているとの情報が出回っている。伯爵の人格豹変の原因は十中八九「黒い宝玉」であることは確実である。今回の標的はその「黒い宝玉」だと終夜は言った。ルナは内容を理解し彼について行った。彼らの運命の物語はここからである。
先ほどまで真っ赤だった街は、日は落ちて道は暗くなっていて街並みがほとんど見えなくなっている。だが、彼女の目の前の道は満月の優しく包み込むような光によって暗闇を照らす幻想的な一本の光が彼女が進む道を照らしている。そして、終夜と約束した場所へと向かう。目的地はこの月下中央都市アルバルファのシンボル「キルサラ時計塔」。この時計塔の前は待ち合わせ場所などとして、昼夜ともに大勢の人が集まる場所としても有名な場所だ。しかし今宵は満月の夜。住民全員、大教会に祈祷をしに行っているため周りには誰もいない。怪盗としての血がうずいているルナは、わくわくが止まらなかった。だが、今回はグッと我慢することにし、月明かりに照らされた道を進んで行った。
目的地に到着したが、肝心の彼の姿は見当たらない。もしかしたら、昼間の時のように突然現れるかもしれない。そう思ったルナはある程度聞こえる程度の小声でこう囁いた。
「もう居るなら、姿を現してくれないか?」
すると、その言葉に答えるかの如く昼間の時と似たような強烈な風がゴウッ‼という音と共に吹き荒れた。そして、彼女の目の前に終夜が現れた。彼はルナを見るなりこう言った。
「お前なら来てくれるだろうと思っていた。人も気配もない…では今回の依頼について話そう。」
ルナは終夜に依頼の内容について尋ねた。
「昼間にも言っていたが、依頼というのはどんな内容なんだ?殺し…とかなら流石に勘弁してほしいんだが…。」
「なぁに、安心しろ。殺しなどの生命に関わるようなことはさせない。ルナ、お前にはいつも通り怪しい人物から盗んでもらうだけだ。俺が指定する場所でな。」
ルナは基本ノリと勢いだけで決めることが多いため、指定された場所で盗むを行うことに少々抵抗があった。第一に、彼が言った正義の怪盗からは遠のいている。そう思う理由、それはただ盗みをするのと変わりがないからだ。しかしまだ何を盗むかを聞いていない。
「私が君の指定する場所で動くことは分かった。じゃあ何を盗めばいいんだ?」
どこかいやそうな顔でルナは聞いた。終夜は真剣な表情でこう答えた。
「盗むものは、とある館の有名な人物が持っているものだ。どうもそいつが悪行を行っているらしい。それを決定づける証拠を盗んでほしい。俺にはそこまでの盗む実力はほぼ無いに等しい。そこで、お前なら出来ると思うが…どうだ?」
その言葉で、ルナの中の何かが動いた。今までに無かった何かが…。ただ遊び半分で行ってきた盗みとは全く違う。人間の悪を決定づける証拠を盗む…。これこそ彼のいう「正義の怪盗」なのではないかと理解した。今までとは全く違う、この世に蔓延る悪を裁く。まさに「悪の根絶活動」と言っても過言ではない。ルナは自然に首を縦に振っていた。「正義」のために刀を振るい悪を断つ暗殺者と、「正義」のために盗みを働かせる怪盗のコンビが生まれた瞬間である。
返事に答えるかの如く、終夜は標的について話し始めた。この月下中央都市アルバルファから東の方向にあるカルソール地方の方面に進んだところにある「黒湖」という湖があり、その横に建つ「ゲッテル・カタストロイア」という伯爵の館がある。その館内の何処かには、若いころ探検家としての彼が人生を注いで手に入れた金銀財宝が隠されており、その財宝の中には奇妙な物があるといわれている。「黒い宝玉」、その宝玉は伯爵が40年程前にカルソール地方にある「古代英雄の遺跡」で新たに発見された「古の大英雄・狼牙」の秘宝玉の一つである。それを手に入れた伯爵は一躍有名となったが、伯爵の人格が何故か豹変し悪行でもう一つの名を残す。今では「悪魔の伯爵」と言われている。悪魔の伯爵となった伯爵が最近不可思議な行動をとっているとの情報が出回っている。伯爵の人格豹変の原因は十中八九「黒い宝玉」であることは確実である。今回の標的はその「黒い宝玉」だと終夜は言った。ルナは内容を理解し彼について行った。彼らの運命の物語はここからである。
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