２０３０年未来の旅

１章新世界より

京での果し合い～バカボンド～

ロン毛のパーカーを着た祐介は旅の途中、京で旅の目的のひとつの名門川西道場に果し合いに来ていた。
道場は和風の書院造りになっていて、
さすがに名門、大きい所だった。
山に近く、門から石の階段になっている。
祐介は道場の入り口で書院造の門の掃除をしているお爺さんに話しかける。

「道場の人はいないか？」
「待ってください」

道場の者が出てきた。

「君は何用ですか？」
「俺は名を渡瀬祐介と言う者、名門川西道場の師範、川西宏明殿と１対１の３本勝負の果し合いを願いたい」

道場の稽古をしていた者が驚く。

「では、こちらにお入りになってください」

道場の門弟が言う。祐介は１室に通された。
祐介は出された、カフェオレを飲むと、
祐介は言った、

「川西流は天下一の名門と聞く、ぜひ試合を」
「祐介さんはどれくらいの腕の持ち主ですか」
「今までネットで見つけた破ってきたや剣や槍の道場は５６です」
「それは凄い」門弟達は驚く。剣道を習っているせいか坊主が多い。
「田舎の道場ばかりです」カフェオレを飲みながら祐介は言う。
「川西道場は仕事休みの日に京での剣術の豪傑が集まる名門、趣味でやっている人より上です。全国の剣道大会優勝多く輩出しています」
道場は多くのトロフィーや表彰状が飾られている。
「宏明さんだけは川西流の超１流ですよ、流派は何ですか」
「北川一刀流」
「宏明殿ではなく、まず腕前を知りたい、門弟からお相手しよう」
「わかった」

試し試合は１時間あけて行われた。
３本勝負、二人は勝負服の着物に着替えると少し茶髪の門弟は激しい戦いをできるよう全身局所麻酔を打つ。（全身局所麻酔は激しい戦いになってもいいよう、戦争や武術の礼儀になっている。安全のため刀の突きは反則。こんな感じで先に体に当て５ポイントの剣闘士のスポーツ中継もある、ただしその中継に使うのは木刀）

「俺はいらない、感覚が衰える」祐介は言う。

祐介の目は獣の目になる。
祐介と門弟は木刀で最初の試し試合を行う。

「初め！」審査員が言う。

二人はにらみ合い、隙を見つけて、門弟は打ってかかる、
そこを見逃さず、祐介は門弟を打ち倒す。
３本勝負だったが、
それを見た道場の門弟の責任者が、

「し、失礼した、私がお相手する」

二人はにらみ合い、１度刀を合わせたが、簡単に祐介は討ちはたす。

「これでは勝負にならない、師範の宏明殿と勝負したい」刀を収めて、祐介は言う。
招かれて宏明は出てきた。
天下の名門川西流、川西宏明、カッコいい容姿。ロン毛で髪を後ろで束ねている。殺気があり天才の風貌を感じさせてた。

「果し合いは１か月後の１２月7日に行おう、ゆっくり休みをとれ」酒を少し飲みながら宏明は言う。

その夜は宏明は京都で白人の外国人女を抱いていた。

「ヒロアキ、ハタシアイッテ？」
「地方の剣豪と言われる祐介とゆう男が俺に果し合いを申し込んできた。門下は破れた。名門の維持をかけて、見事うち果たしてみせる」宏明は言った。

その頃、海辺で祐介は剣を振って練習していた。練習が終われば海辺で酒を少し飲む。
海鳥が近くによって飛んできた。海辺で詩織が祐介の剣の練習と海をボ～ツと見つめていた。
祐介は練習を終えた後、京の寺にお参りをして、自分の勝利を願う。
住職が出てきた。

「名前は何ですか」
「渡瀬祐介。京都で川西流の師範川西宏明に勝つ事を祈願して参りました」
「凄い、日本の名門とですか。仏に参りになさったのですね」
「そうです」

住職は言った、
「剣は水のごとくさわやかで、風のごとく早く、野獣のごとく大胆で隙を見つければいい。
そうすれば宏明さんに勝てる」住職は言った。
「祐介さんの剣を見たけど全て揃っています。祐介さんはまさに天下の剣豪」

祐介はその後、バスに乗って、京都の各地を詩織と回る。
京都で団子を買って、詩織と一緒に食べる。

そして12月7日、雪の降っている京の山間で一面雪化粧の中、祐介は川西宏明との決戦を迎えていた。
多くの川西道場の門弟が果し合いを見にきていた。
祐介は宏明との果し合いの試合に臨む。
祐介が来て、
「いざ勝負」祐介は刀に手をかける。
「待ちかねました、今宵は冷える、はよ参れ、早う、早う」宏明は言う。宏明は刀を抜き、酒を刀に吹き付け士気が高まっていた。
好敵手に恵まれていなかった宏明は「生涯なかなか出会えない素晴らしき好敵手、この宏明から見事その刃で3本取ってみろ」
二人の試合は京でまたとない決戦になっていた。
「いくぞ」祐介言う。
「来い、祐介」宏明は言う。
「では、尋常に」黒子の審査員は言う、

果たし試合はバイオマスプラスチックの鉄と風切りの音が出る構造の切れない日本刀で３本１本勝負で行われた。
「１本目」
祐介と宏明は雪の中、身構えた。
「勝負」

凄い戦いがはじまった。

「凄い」

川西道場の門弟も驚く。
凄まじい斬りあいの中、宏明の日本刀が祐介を捉える。

「１本」宏明の赤旗が上がり、黒子が言う。
ふう・・・呼吸を落ち着かせて、祐介は身構えた。
「２本目」
続けて激しい激戦、宏明の刀をかわして、祐介が宏明の胸元に刀を食らわせた。
「やあ！」祐介は声を上げ、呼吸を整える。
祐介の青旗が上がる。
ふう。二人はタオルで汗をぬぐう、

「これで互角だな」祐介は言う。
祐介は刀をシャキッと身構える。
「お二人、これで準備できましたか、最後の３本目です」黒子は言う。
祐介は、これで宏明を倒して、日本に名前をとどろかせよう。思う。
「３本目」

二人は身構える。
「初め」
二人の戦いは相当時間がかかる、走っての斬りあいなど、
激戦の末、祐介の剣が宏明を捉える。
「お見事！勝負あり」
黒子は言う。
「負けか・・・」宏明は言う。
勝った・・・川西流を破った。祐介は思う。
宏明は言う、「俺に勝ったなら、お前は天下の剣豪」
「おい」宏明は門弟を呼ぶ、
「俺を破ったのは実に見事な事だ。証を発行してやろう、お前は天下の剣豪だ」
「すまない」祐介は言った。

北川１刀流の名は全国に知れわたった。名門川西流と並んだ。
二人のオーストラリアへの旅ははじまったばかりだ。