たとえクソガキと罵られても

わこ

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48.リスペクトⅡ

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 お腹が減ってくる四時間目。化学の授業で小テストの返却があった。出席番号順に名前を呼ばれて教壇までゾロゾロ取りに行くスタイル。
 俺の前の出席番号は晃で、その前は畑山さんという女子。その女子が教壇までプリントを取りに行くと、多小田が畑山さんの頭を唐突にポンポンと撫でた。

「えらいぞー畑山、がんばったがんばった。女子なのに満点だ」

 瞬間、バッとクラスの女子達が声を上げた。一斉に湧き起こったブーイング。それに合わせて囃し立てる男子も、やっちまったなーとかなんとか面白おかしく騒ぎに乗った。
 そこですぐさま声を張ったのは武士道の真田くんだ。正義に熱いみんなの人気者がザワつくクラスを代表してくれる。

「先生、今の発言は良くないです。女子は化学苦手だと決めつけてます。あと頭触るのセクハラです」
「あー、マジか現代。スマンスマン」

 みんなに向けて適当に謝りながら、流れに任せるまま解答用紙を次の晃にヒラリと渡した。それを受け取った晃も女子の大ブーイングに乗り、先生サイテーと笑いながら一言。

 多小田が軽いのはいつもの事だ。女子勢の止まない批判にのんびりした様子でユルッと謝り、それでもやっぱり返却作業は中断されないので次は俺の番。
 背後からはちゃんと謝れと女子達からの厳しい声が飛んできてる。

「おー分かったよゴメン許して悪かったって超反省してる。ほい次、藤波ー」

 すごくヤル気ない。適当な教師から適当にテストを返された。そして頭をポンッとされた。

「えらいなあ藤波。男子なのに満点。よくできました」

 瞬間、バッとクラスの女子が湧き立った。どこが反省してんだふざけんなと一斉に責め立てられる。
 俺の頭から手を離した多小田は不可解そうに首をかしげた。

「え、よくねえ? 男じゃん」

 するとすぐにまた真田くんが言った。

「先生、みんなの前で点数公表するはそもそも時代に合ってません。あと女子なのに満点って言って怒られたからって男子なのに満点って言えば帳尻合う訳じゃないです」
「マジか俺どうすりゃいいの。褒めたんじゃねえか、自慢しちゃえよ」

 多小田がヤジられている間に晃は一番後ろの席に戻っている。背もたれに少々寄り掛かかりながら、真田くんの指摘に続いて声を張った。

「せんせー。俺を褒めるの飛ばした瞬間に俺が満点じゃないのもバレちゃってんすよ」
「お前は超凡ミスで九十八点だけど頑張った」
「言うんじゃねえよー」

 そこでとうとうつられた女子勢もクスッと笑ってしまったから、多小田は晴れて無罪放免。
 本日の化学の授業もこうしてほんわかと始まった。





 チャイムと同時に授業が始まらない事はあってもチャイムと同時にキッカリ授業を終えるから多小田は割と人気ある。
 お腹減った。ようやく昼休み。朝から長い大演説を聞かされたので今日はより消耗した気がする。

 最近席替えをしたところ、俺はクジ運がとても悪いので一番前の席になった。しかも教卓のド真ん前。
 チャイムが鳴ると一番後ろにいた晃がコンビニ袋を引っさげながらこっちに真っすぐやって来る。腰を上げた隣の席の女子と入れ替わりにドサッと座った。

 その最中にも小テストやら教科書やらを持って数人が多小田の周りに集まっていく。いくら適当でヤル気もなくて集会であくびしちゃう不良教師でも、生徒の質問にはちゃんと答えてくれる。
 毎日気だるそうではあるが教え方は異様に上手い。こっちが理解できないのを理解したうえで教えてくれる。だからすんなり頭にも入ってくる。

 しかしながらそこは多小田だ。親戚の兄ちゃんのような気安さがあるから慕われてはいるけれど、崇拝されるような人徳者ではない。生徒が持ってきたプリントやノートや教科書に直接書き込もうとして汚すんじゃねえと怒られていた。やむなく黒板を振り返ってあれこれと始まる解説。

 俺は弁当を開きながら、晃はコンビニの袋からおにぎりとパンを取り出しながら、何気なくその光景を眺めた。位置的に目の前だから否が応でも視界に入る。
 生徒からしょっちゅうブーイングを食らっているけど、多小田はよく人から囲まれている。学年に化学担当は多小田を含めて二人いて、多小田じゃない方はハズレの組だと生徒からは秘かに言われている。

「多小田ってさ……」
「んー?」
「なんか謎じゃない?」
「うーん?」
「好かれてるんだかなんなんだか」
「んー。この学校の先生の中じゃ俺らと一番年近いし?」
「ああ……それもあるかもだけど、なんつーか……」
「いつもダルそうな代わりに教師特有の上から感もゼロだしな」
「なるほど」

 それだ。

「あのゆるーい感じを前にしたら仮に敵意があっても三秒後には削ぎ落されてるよ。さっきみたいなジェンダー発言しちゃっても普段からチャラくてヤル気ないのを皆見てるからそこまで怒られない」
「確かに。何言っても本気度が伝わってこないな」
「適当なのが逆にいい感じに作用してるよね」

 しょうがねえなって思ってもらえる人はどこに行っても生きやすい。
 五百ミリのペットボトルも袋から出しながら晃は続けて言った。

「これがもし直村だったらって想像してみ」
「…………ムカつく」
「人柄って大事だと思う」

 多小田は愛想がいい訳じゃないし愛嬌振りまくはずもないけど、それでもお得な人柄だ。この雰囲気の十分の一でも直村に備わっていたら、長ったらしいお説教も多少は受け入れられたかもしれない。

「朝の体育館の聞いてた?」
「聞くわけないだろ。これ以上バカになりたくない」
「ああいうのがいるから教師は非常識で頭おかしいとか言われるんだろうな」
「たまに多小田みたいのもいるからちょうどよく中和されるんじゃない?」
「多小田ってあんなんでも実は最後の砦だったんだ……」
「楽しそうな国に生まれてよかったよ」

 つまらなそうに嫌味をぶん投げた晃は塩むすびのフィルムをガサッと破いた。

「確かあのころ陽向休んでたから知らないと思うんだけど、直村って去年離婚してるんだよ」
「あ、そうなの?」
「うん。本人は隠してるつもりっぽいけど奥さんが突然家出てったんだって。高校生の娘さん連れて」
「へえ。何情報?」
「七海ちゃん情報」
「体育の?」
「そう。ある日忽然と二人の荷物が消えてて数日後に弁護士事務所から離婚届だけ郵送されてきたとか」
「情報が細かすぎて怖い」
「体育倉庫の掃除手伝った時に教えてもらった」
「そんなペラペラと……口軽すぎない?」
「七海ちゃん噂話好きだから。俺はそれを聞くのが好き」

 担当のクラスが違うから俺は直接教わったことはないが、小出七海先生は女バレ顧問のハツラツとした体育教師だ。元気のいいお母さんみたいな感じだから、多小田とはまた違った雰囲気で生徒からよく囲まれている。

「……なんで出てったの?」
「さあ? 家でもあの感じだったんじゃん?」
「地獄だな」
「奥さんと娘さんはよく耐えた」
「離婚届郵送ってのが全身で拒絶してる感じでリアル」
「なー」

 比内さんの事務所にも離婚相談はそれなりの頻度でやって来る。相手と別れるために法律事務所を訪ねてくる人のタイプはおおよそ二パターン。
 一つはとにかく激怒している。相手の気に食わないところがこれでもかという程に湧き出てくるようだ。
 もう一方は反対に冷静。冷静というか冷徹というか、とにもかくにもこれ以上相手と関わりたくないという意思が凄まじい。直村に離婚届だけ郵送させた奥さんは、弁護士さんに淡々と要望を述べた事だろう。

「直村っていつからあの感じなんだろ」
「さあねえ」
「センターで生徒を怒鳴りつけた武勇伝語りはさすがに引いた」
「まともに聞くなよ、脳みそ死んじゃうぞ」

 ここの生徒はみんなおとなしいから問題を起こすようなのはいない。家の都合で転校はあっても中退や退学は聞いたことがないし、ほぼ百パーは普通に卒業していく。卒業した後の進路もこれまたほぼ百パーが進学だ。
 警察のお世話になった生徒の話など噂レベルですら聞いたことがない。昔の漫画やドラマで見かけるくだりはこの学校では起きないだろう。

 冷凍しておいたミニハンバーグをモグッとひとかけら頬張った。これにチーズは仕込んでいないが、比内さんも満足してくれているだろうか。

「ここが漫画のヤンキー校っぽかったら直村の血管は毎日切れてそう」

 焼いた肉のミンチを飲み込み、何気なく呟いてみれば晃がフンと鼻で笑った。

「他校生と喧嘩でもしたら理由も聞かずに即断で処分だろ。生徒のことなんて何があっても守らないよ」
「問題起こすのは我が校の恥だもんな」
「我が校を率いてるつもりの自分の身が一番大事だ。なんなら警察に秒で引き渡して厳格な教師アピールするんだろ」
「漫画の熱血教師には死んでもなれないと思う」
「熱血教師と衝突する側だからね」
「フィクションなら衝突しておきながら最終回で粋な事したりするけど。生徒と熱血教師を守るために自分の首を賭けてみちゃったり」
「直村で想像してみ」
「……ないな」
「ないない」

 なぜなら直村は性能の悪い高校生が大嫌いだから。

 具のないおにぎりを早くも食い切りパンの袋を開けた晃は、中身を取り出す前に緑茶のペットボトルのキャップをカチッと軽く捻った。

「口だけ偉そうな大人に限っていざってときはどうせ自分しか守らない。そんな奴を誰が信用するんだ」
「失望って一番強いガッカリだもんな」
「直村みたいな男が威張りくさってても許されるような時代じゃないよ」
「サムライがいた頃の男が好き勝手やってても辛うじて女性陣から反乱起こされないでいたのは刀振り上げて命張る役割があったからだと俺は思ってる」
「偉そうに女は黙ってろって言う代わりに敵が来たら自分が戦うからって刀持ちながら強烈な一行をどっしり構えて付け足せるからね。保身と言い訳と正当化にまみれた現代の大人とは覚悟が違う」
「言い訳どころかなんならミスったら自分で腹まで切っちゃうし」
「平和な時代になっても偉そうなだけで役には立たない男なんかが女子供から毛嫌いされて敵視までされるのは仕方ない。何様だお前って話だもん」
「そう考えると多小田の方が百倍はマシに思えてくるかも」
「多小田なんか失望する余地もないじゃん」
「今がゼロ地点くらいだからあとはもう評価上がるだけか」
「すげえ生きやすそう」
「期待されてないって最強だ」

 教壇で開催されていたミニ勉強会はどうやらそこで終わったようだ。集まっていた数人の生徒は自分の席に戻っていく。多小田も短いチョークを置いた。
 黒板は消さずに放置して教卓を振り返り、自分の教科書やら出席簿やらを手に取っていく。そのついでに俺達へとうんざりしたように目を向けてきた。

「……あのなあ、お前ら。さっきから全部聞こえてんだよ」

 隣で晃がおかしげにフハッと笑った。多小田は余計にうんざりした。

「まったくよお……。それと藤波、お前はおとなしそうな顔して言ってること実は葉山よりキツいぞ。悪かったな期待されてなくて」
「すみません」
「こんな心のこもってないすみませんは久々に聞いた」

 すみません。

「そういうのは後ろの方でひっそりと言え。なに俺の目の前でやってくれてんだ」

 それは俺が後ろに行く前に晃がここに来たからだ。
 いま俺の隣の席は名取さんだが、名取さんが窓際の女子グループの方に移動するのと同時に晃がここにやって来る。というか名取さんが席を立っているときは大抵晃がここにいる。

 生徒が昼飯食ってる部屋の教壇でチョークを使っていた手をパンパンすると女子勢からまた怒られるので、多小田は右手を白衣になびって帰る姿勢を取りつつ言った。

「せめて呼び捨てはやめとけよ」

 それにはすかさず晃が答えた。

「俺ら先生いないとこで先生のことタコって呼んでますよ」
「おーお前らどうなってんだあ。センコーの人権はどうでもいいのか」

 前の方で固まっている奴らも俺達の話を聞いていたようだ。この辺のグループ全員に向かって多小田は緩く呼びかけたものの、面白そうに笑われるだけ。それでもこの教師は気にもしない。

 ここまで緩すぎるのもどうかとは思うが、年下を調教したがる偉そうな教師には今後もおそらくならないだろう。躾けるどころかガキは放っておいても適当に育つとか思っていそうなタイプだ。
 直村と合わないのも仕方がない。考え方が百八十度異なる。偉そうにしない教師に向かって、パン食いながら晃も緩めに聞いた。

「直村センセの悪口はいいんすか?」
「んー、いいよ俺もあのオッサン嫌い。内緒な」

 優等生とは程遠い物言い。俺達と年の近い不良教師による発言に、近くにいた生徒たちはみんな耳ざとく注目した。そりゃそうだ。まともな教師からは絶対に出てこないセリフだ。
 好奇心旺盛な生徒の目玉にじっと真っすぐ見つめられ、さすがの多小田も微妙な顔になっていく。

「おいおいおい、マジで内緒だかんな。絶対言うなよ。裏切んなよお前ら」

 そうやってひとしきり笑われてから、多小田は今度こそ教科書を持ってヤル気なく出ていった。
 生徒がどっちに付くかは明らか。わざわざ自分から直村先生サマと話したがる人間はここにはいない。



 いい教師がどんな大人を指すのか、たかが高校生の俺には分からない。偉そうに分かったような口も叩けない。それでも思うところくらいはある。
 高校生の親から見れば、直村のような進学第一の先生こそが素晴らしい教育者に思えるのだろうか。もしもそう考える親なら、多小田みたいな教師の外観だけを見たときに憤慨しか湧いてこないだろう。

 死ぬほど厳しくて細かくて怖いけど生徒から好かれている先生もいる。授業が面白い先生もいるし、眠気ばかり誘発させる先生もいる。口煩い事は何も言わないが一方で生徒に興味もないから、いるかいないか分からないような影の薄い先生なんかも。
 何が正解なのかは知らない。それでも明らかな不快感や、違和感には嫌でも気づく。
 高校教師の役割は高卒を扱き下ろす事ではないだろう。思い通りにならない生徒を性能悪いと評価する事でもないだろう。

 言ってること頭おかしかったけどなんだかんだ素敵な先生だったと、直村について思い出している十年後の自分は想像できない。
 適当だったけど素晴らしい先生だったと多小田について振り返っている十年後の自分も描けないが、好き嫌いの感情だけで言うなら楽しい思い出にはなりそうだ。

 他人を見下しているかどうかはその人の言動に表れる。他人をコントロールしたがる傲慢な態度は隠しようもなく外に漏れ出る。
 子供に言い分を与えない大人は大概自分が見えていない。他人に気づかれている事実に気づいてすらいないそんな大人を、尊敬すべき人と見誤るほど子供だってバカじゃない。
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