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私とママ。
お風呂に入ったんですが、着替えがありません。
しおりを挟むママと同じ匂いになった身体を拭き上げ、浴室を出る。イケメンが使ってるシャンプーやコンディショナー、ボディソープ。私なんかが使ってしまったっていう、ほんの少しの罪悪感と、ママに包まれている気持ちになってしまう幸福感が同時に襲いかかる。
「はぁ、良い匂い。」
思わず何度も匂いを嗅いでしまう。ママの甘くて優しい、私を惑わす匂い。変態なのは承知だ。
それに、ママがいつも使ってるお風呂にも入ってしまった。色々考えてしまって、少しのぼせ気味なのは、、、セーフだよね。
下着を履いて、パジャマを着て、、、、ってあれ。私、着替えも何も無いんじゃなかろうか。今着てた服を着るなんて嫌だけど、、、、、。
「どうしよう。」
とりあえず、ママに着れそうな服があるか、聞くしかない。なかったら、諦める。こんな見ず知らずの人間が、服を貸して欲しいなんておこがましいかな。
女性物の下着とか、、、、ないよね。
て事は、今日は全裸待機!?
いくらママだからって、流石に裸を見られるのは恥ずかしい。
ママはオカマ口調なだけで、仕草とか行動はちゃんと男の人だ。心はどうなのかはわからないけど、観察してる感じ、恋愛対象は男性ではなさそう。
本人もオカマ口調なだけって言ってたし、もし男性が恋愛対象ならば、私の事をドキドキさせるのは重罪だと思う。
「25歳にもなって経験ないのは、流石に引かれるのかな、、、、」
でも、こんなピュアピュアな25歳、なかなか居ないから!!
付き合った男の数は0、もちろん処女、キスなんて無論、身体は、、、、好奇心でちょっとだけ開発してしまった。仕方ないじゃん!!えっちなことは男女構わず興味あるでしょ!
私の身体なんて、誰にも捧げる事ないんだから、ちょっとぐらい、、、、。
「いいよね。」
ちなみに、手を繋いだのは、、、ハニエルが初めてだ。抱き締めて貰ったのは、ママが初めて。
私はこの短い1日で、異性へのスキンシップ階段をを2段も上がってしまった。
大人になったなぁ。
----------------------------------------
ママの事を、好きになってしまうのも時間の問題だと思う。実際、気になって仕方がないんだけど。言い訳になるが、私は男性に対する耐性がない。あんなに優しくされて、触れられて、甘く囁かれたら、落ちてしまうのも仕方がない。しかも私好みのイケメンでイケボだ。ママじゃなくて、ジフリールさんだったら、完全にノックアウト。
『これからも俺と一緒に居て欲しいし、俺にユーリちゃんの事守らせて欲しい。』なんて言われて、落ちない女が居るのだろうか。もう、それは告白以外の何ものでも無いと思うんだけど。思い出しただけで恥ずかしくなる。あの時のママの声が何度も頭の中でリピートされる。
でも、彼は、ママなのだ。ママだから、まだ自制心が働いている気もする。ママじゃない彼にドロドロに溶かされて甘やかされて、結ばれたなら、この感情も、、、、
「っ、、、さむ。」
妄想してる間に、温まった身体も少し冷めてきた。着替えを持ってきて貰ってる間にもう一度湯船に入ろうかな。
息を吸って、大きい声でママを呼ぶ。
「ママー!!!!」
少しして、バタバタと足音が聞こえ、扉が開けられた。
「ユー、、、リちゃん。ごめん。」
タオルは巻きつけていたが、ママにはバッチリ身体を見られた。ママは真っ赤になって、蹲ってしまった。そんな姿は可愛い。
「ママ、ママなんだから身体見たぐらいで恥ずかしがらないでよ~。あのね、着替えがないから、ママの服貸して欲しいの。」
その言葉は半分嘘だ。服は貸して欲しいけど、身体を見られるのは私だって恥ずかしい。
スタイル抜群じゃないし、身長が小さい割に胸がデカくて不釣り合いなのはわかってる。細身の服は胸がパツパツになるから着られないって友達に言ったら、本気で殴られたっけ。ついてるものは仕方がないだろう。神からの天然の授けものなのだから。
ママをつまらない事で揶揄ったのは、さっき誰にも嫁に貰ってもらえない風な雰囲気を醸し出したからだ。地味に傷付いたし、ママが貰ってあげるわよ!!みたいな事を言ってくれればよかったのになぁ、なんて。ママはそんなこと冗談で言わないか。
私がまた妄想の世界に旅立っていると、ママはゆっくりと立ち上がって、
「ひぇっ!?」
私を壁ドンした。
情けない声が出る。
だだだだだって、ママから壁ドンされる事なんてある!?
実際壁ドンってほど勢いはなくて、壁トンぐらいだったんだけど、そんなのどうでも良くて、今この状況が理解できない。
身構えて無かっただけに、驚きが隠せない。
「ユーリちゃん、ママ以外にそんな姿見せちゃだめよ?」
あと少しで唇が触れてしまいそうな距離。自然と顔に熱が集まってくる。
触れそうで、触れられないこの関係が焦ったい。
「ぁ、、、うん。」
このまま、私の唇を奪ってくれればいいのに。お互いの唇が触れて、舌を絡ませて、ママの甘い蜜を私の中に注ぎ込んで欲しい。だめなのに、求めてしまう。
私の中の欲が、ドロドロと表面に現れてきそうで、怖い。こんな事思っている私は軽蔑されても仕方がないだろう。
ねぇ、まま、感情が溢れて来そうだよ。
伝わって欲しくないけど、伝わって欲しくて、ママを見つめる。
黒っぽいけど少し青い瞳に、私の何とも言えない少しいやらしい顔がしっかりと映っている。その奥にママのとろけそうな熱い熱が見えてしまうのは、私の幻覚だろう。
小麦色の髪の毛、長い睫毛、すっと通った鼻筋、柔らかそうな唇、ママの全てが欲しいけれど、手には入らない。
ほのかに香るウイスキーの匂いが少し気を紛らわしてくれてはいるが、それでもこの雰囲気に飲まれてしまいそうだった。
どれぐらい見つめ合っていたのだろう。短い時間さったかもしれないけど、それはとても長い時間に感じた。ママがゆっくりと私から離れて行く。
「服、取ってくるわね。風邪ひいちゃうから、もう一度シャワー浴びてきなさい?」
ママは薄っすら笑うと、脱衣所から出て行った。
これが、大人の余裕。経験の違い。
ママは私よりもっと大人な世界にいる
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シャワーから上がると、服が置かれていた。触り心地の良い、膝が隠れるぐらいの丈の薄ピンク色の服だった。ママはこんな色の服も着るんだなぁ。イケメンは何でも似合ってしまうのだろう。
ノーブラで過ごす事はあっても、この歳でノーパンで過ごす日が来るとは思わなかった。まあ、見えなきゃ大丈夫でしょ、、。全身脱毛を完了させてた自分に感謝する。
明日、服買いに連れてって貰おう。それまでに服が乾くといいんだけど。露出狂で捕まるのは勘弁だ。
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