[R18]優しいママも男でした

白峰楓

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私とママ。

嫁になんて出せないわ。-ママ視点-

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ユーリちゃんは、とても優しい子。
疲れてる私のために、栄養が足りないだなんて言って、美味しい料理を作ってくれたわ。
自分の料理なんてもう食べ飽きちゃったし、誰かの手料理は久しぶりだったんだけど、ユーリちゃんの作ってくれた料理は、今まで食べた中で一番美味しかった。


客と飲みながらご飯を食べる事はよくあるけど、、、。こうして同じテーブルで向かい合って、誰かとご飯を食べたのは、長い間生きてきて初めてだったから、私の中で記念になった。

------------------------------

ユーリちゃんと居ると、色んな感情が湧いてくる。可愛いとか、何考えてるんだろうとか、守りたいとか、ずっと一緒にいて欲しいとか、、、。

やだ、考えてるだけで恥ずかしくなってきたわ。顔とか赤くなってないかしら。


ユーリちゃんを盗み見ると、それはもうご飯が美味し過ぎるって顔をしていたの。すごく可愛い。アナタの作った料理は、自分自身も、私も、きっと誰だって幸せに出来そうだわ。それに、



「ユーリちゃんは、良いお嫁になりそうね」


そう思ったの。




「貰ってくれる人が居るかなぁ」



、、、、。
そうか、お嫁になるって、、、、私って馬鹿なのかしら。ずっと一緒に居て欲しいって思ってる子に、良いお嫁になりそうね、なんて。


----------------------------------
※以下、ママの妄想


『ママ、私の旦那さん紹介するね!!』

隣に居る男の人と、ユーリちゃんは仲良さげに手を繋いでいるの。左手の薬指には、男との結婚指輪が輝いているわ。ユーリちゃんはとても幸せそうで、嬉しそうで、、、
私の知らないユーリちゃん。私じゃここまで幸せにしてあげられなかったユーリちゃん。

『ママさん、ユーリさんを僕に下さい』


だめよ!!!あげないわ!!!!!!

--------------------

ハッとして、ユーリちゃんの方を見る。むすっとしてるユーリちゃんも可愛らしい。
今日出会ったばっかりなのに、どうしてこの子にはこんなに夢中になってしまうのかしら。目に入れても痛くない。どうせなら目の届く距離にいて欲しい、なんて思ってしまう私がいる。



「ち、違うのよっ。ほ、ほら、、、その、、、。」



出た言葉は、どんな意味だったのかはよくわからない。良いお嫁になりそうだけど、私の知らない誰かのお嫁さんになるなんて嫌なの。でも、そんな事出会って数時間の私が言ったらびっくりさせてしまうでしょう??それに、私はこの子のママになるって、、、決めた筈だったんだけど。

自分の言った言葉で傷つけてしまって、申し訳ない気持ちと、どうしようもない感情で、ユーリちゃんの顔が段々見辛くなっていく。



「そうだ!!ユーリちゃん、お風呂に入ってらっしゃい。お湯はもう溜めてるから。ね??」



私は立ち上がり、半強制的にユーリちゃんをお風呂に場に押し込んだ。


「うん。先にいただきます。」


私の無理矢理な行動にも、ユーリちゃんは感謝してくれた。私はこんな無茶苦茶なのに、、、ユーリちゃんはいつでも良い子ね。

バスタオルを置いて、脱衣場を後にする。
邪魔にならない様に、何処かに行かなきゃいけないのに、扉の前で立ち止まってしまう。中から、ユーリちゃんの服を脱ぐ音が聞こえてきた。
やだ、私ったらただの変態じゃない、、、。自分の行動に嫌気がさしたところで、その場から立ち去る。

-----------------------------------

「はぁ、、、、何してんだか。」


グラスに丸く削った氷を入れ、ウイスキーを注ぐ。私の髪色に似た液体を、一気に身体の中に入れると、酒の独特の風味で満たされる。
ユーリちゃんは、お酒を飲むのかしら。
飲むのなら、お酒を作ってあげたい。私だけが作れる、あの子だけの特別なお酒。私で、あの子を満たしたい。


あの子と出逢ってから、私はおかしくなってしまったみたい。可愛くて守ってあげたいって気持ちから、ずっと一緒に居たいだとか、離したく無いだとか、そんな気持ちにまで膨れ上がっている。握った小さな手、私の身体のなかに収まってしまう小さな身体、触れるたびに、強くなるこの思い。

ユーリちゃんにこの気持ちを打ち明けたら、混乱させちゃうんだろうな。言いたい訳じゃないけど、気づいて欲しい。私の中のこのドロドロとした感情を、あの子だけのこの特別な感情を。



「冷た」


沸騰した額に、グラスを押し当てる。私ったら、冷静じゃないわね、、。ユーリちゃんの事を考えながら飲んでると、酒が回るのが早い気がする。あぁ、本当にどうしちゃったのかしら。
私があの子のママになるって決めたのに、それだけじゃ足りないって俺が言っている。

ジャックは、私がユーリちゃんに恋をしてるって言ってたっけ。
その時はまだ冷静で、ママになるって気持ちの方が一応大きくて、言葉では拒否した。
だけど、夕陽を見ながらユーリちゃんを抱き締めてた時は、私は、俺で、男だった。小さく聞こえた喘ぎ声は、誰にも聞かせたくないし、俺だけのものにしたいと思った。


「ユーリちゃん、ごめん。俺、、、どうしようもないや。」


テーブルにうつ伏せて、現実から背を向ける。
ユーリちゃんは、私なママじゃなくて、俺なジフリールも受け入れてくれるのだろうか。
受け入れてくれなかった事なんて考えたくない。だけども考えてしまって、臆病になる。
きっと、これが恋。

甘くて苦い、俺の初恋。

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