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あの切れ味…匠がとぎに研ぎ澄ましたとしても到達不可能な切れ味!
本当に刃が無いのか再度確認したくなる、それほどまでに有り得ない光景、刃に吸い込まれてしまくらい心奪われてしまった。
自身が巻き上げた土煙が晴れたのを閃光さんも理解したのか、小さく頷いてから彼女の肩が一瞬だけピクリと反応し、次の動作が始める、まだ終わりではない!
次の動作を見逃すまいと、注意深く見つめていると
「・・・!」
一瞬の動作で彼女の剣先が天を指す。
鉄剣が丸太の胴体へ深く突き刺さっているというのに抵抗すらなく空を切るかの如く腕を鉄剣と共に天高く振り上げた…
丸太は胴体の部分、そう、先ほど刺された部分を起点に真っすぐと天へと亀裂が駆けるように切れてる、いや、裂けている。
先のベテランさんと女将の一撃を見ていなかったら、彼女の剣技に惚れてしまっていた、それくらいに恐ろしく惚れ惚れするような切れ味。
これがあれば、あの強固な毛皮を持っているあいつらでも易々と切り裂ける。
一応、戦士達が普段使っている剣を所持し、限界まで肉体を強化すればあのように…いや、不可能だよね、上から下に向けて振り下ろしたのであれば、あのように切れるだろうけれど…
突き刺さった状態で真上に切る何て芸当できやしない。
私でも…術式を複数組み込めば、再現でき…るかどうか、怪しいかも、ううん、悔しいけど出来ない。
っていうか、そもそも私の中にある前提がおかしかったよね?
目の前で起きた事象が筋力だけで解決できる芸当じゃない。
あの細腕をどの様に強化してもそんな芸当出来るわけがない。
考えるまでも無い、女将が見せてくれた先ほどの芸当、それと等しいモノを彼女は身に着けている、ってこと、ブランクなんて関係ない、彼女は示した、この切れ味であればベテランさんの隣に立つことを許してほしいのだと。
そう、彼女もまた女将やベテランさんと同じ高み、戦士として究極の領域へと辿り着き長年戦士として生きてきた彼らと肩を並べているのだと、証明した。
うん、だったらもう、照明はこれで十分、これ以上は言葉なんて必要無い。
彼女はベテランさんの背中を守る、いや、肩を並べるのに相応しい。
彼女の演武はこれにて終わりなのかと思い拍手を送ろうと手を上げるとベテランさんが指を刺している?
指先が刺している先は、中央から天へと裂けた丸太がある。
っということはまだある?
ベテランさんに視線を移すと小さく頷き腕を組んでいる。
見ていろってことね。
丸太と閃光さんに視線を移すと、私の視線を感じたのか、小さく頷いてから動き始める。
鉄剣を敵を切り裂いた時のように血を振り払う動作で剣を振り切っ先を地面へ向けている。
鉄剣はそのままで足先を上げ、何かを確かめるように丸太をコンコンっとつま先で軽く蹴っている。
何を確かめているのか何をしようとしてるのだろうと思った瞬間、コォンっと木が叩かれる音が響き渡り、丸太が一瞬だけ宙へ浮く。
彼女は、丸太の下の部分、地面と接している部分を爪先で軽く蹴っただけで、私の胴体ほどの太さがあるであろう丸太を宙へと浮かせた。
爪先で軽々と丸太を宙へ浮かせ、丸太は宙で横向きとなった。
横向きのまま、落ちてくる丸太を器用に足の甲っていうか爪先で受け止めるように乗せたと思った、瞬間、丸太が彼女の頭上を越えるように跳ね上がる。
まるで、サッカーボールのリフティングのように爪先だけの力であの重たい丸太を軽々と空へと蹴り上げ彼女は何を見せてくれるのかと空へ舞い上がった丸太を見つめていると
「っは!」
驚いたことに、彼女が何かをするのではなく、次の人の演武が始まっていた。
後方から珍しく気合の入った声が聞こえると、空が、光が、歪むほどの何かしらが空をかけていく…
何かしら?っへ、そんなの決まってるじゃん。
高密度の魔力!
静かで言葉少ない彼が宙へ浮かされた的に向けて高密度の魔力を放った。
光りが歪むほどの高密度の魔力が飛んでいく、そんなの見るまでも無い、結果なんて、わかりきっている…彼もまた先輩達の後ろを眺めているのではなく、肩を並べれると証明した。
空へと蹴り上げられた丸太が真っ二つに切られ、先に切れ込み、いや、中央から端まで綺麗に裂けられた丸太が、二人の斬撃によってばらけていく…
刃を飛ばした人物へと視線を向けると
「先輩には負けますが、僕だって!」
あの彼にしては珍しい程に、気迫が籠った声が届けられた。
彼もまた先輩達に肩を並べれるほどへと成長したのだとアピールしてくれる。
覚悟を決めた王族の血筋ってのは才能の塊!ってことね!
彼の心も、身体も成長した姿に胸が熱くなる。
このまま彼を見つめていると涙が零れ落ちてしまいそうになるので、視線を前へ向け、空中で弾け飛んだ丸太の破片へと視線を移すと
落ちてくる切られた丸太が地面へと吸い込まれ衝突するのだろうと眺めていたら、大地へ落ちる落下地点にベテランさんや奥様が落下地点を予測してたのか、切られた丸太の破片をキャッチして次々とある場所へ向かって投げていく。
投げられた先は壊れた的が放置されている場所がある。
そこには数多くのばらばらにされた無残な姿となった丸太だった木の破片が多く転がっている。
数を見る限り、当分の間、薪割りはいらないかもね。
最近は薪なんて使って無いから、炭でも作ろうかな?つってね。
彼らの連携力、僅かな時間で成長した結果に拍手を送ると
「この力、我ら恐れ多くも始祖様へと大きく近づいた、いや、肩を並べれるほどの領域に至ったのであるぅ!」
拍手に応えるようにベテランさんが自信満々に腕を組んで大きく胸を張って、さらには鼻の穴を広げて豪快に酸素を飛ばしてくる。
残念ながらね、この程度では、始祖様の肩には並べれねぇってーの…っていう事実を突っ込まないのが優しさであり、正解だよね、士気も下がるし
鼻の穴を大きく広げて腕を組んで、されど何も言わない…ってことは、これ以上は無いってことかな?
ベテランさんがこれ以上動く様子が無いっということは、演武は一旦、お終いかな?
さてさて、それじゃ、司令官として…ううん、知的好奇心が抑えきれねぇ!
答え合わせの時間といこうかな!
大きく鼻を広げている人物が腰につけている鉄剣に指を刺し
「魔力を圧縮して高濃度にし質量を付与して飛ばす、それだけじゃなく、魔力の形状を刃のように鋭くして、しかも、その鋭くした状態で対象へと飛ばして丸太を切ったって、ことで正解かな?」
質問に対して何も変化がない…これ、もしや己がしたことがどれほど凄いのか理解していない節がある。
何も動こうとしない反応が返ってこないので言葉を続ける。
「うーん、何となく、何となくだけど事象がどの様に発生したのかってのは、わかったんだけどさ、その状態を刃に乗せて維持したってことだよね?丸太を突き刺した、ううん、その前に、斧!女将が投擲した、あの斧も切れ味が鋭かった、鋭すぎた。手から離れても刃に乗せた鋭さを付与された魔力ってのは維持できるってことだよね?一応差、確認だけどその鉄剣ってさ、模擬専用の刃を潰してある鉄剣だよね?」
質問に対してベテランさんが何一つ反応しないんだけど?
難しく言い過ぎて思考がパンクしちゃったかもしれない…
動かないベテランさんの代わりに閃光さんが
「・・・」
一言も、モノを言わず、鉄剣の背を此方に向けて見せてくれる。
気持ち遠めで分かりづらいけれど、うん、確かに刃は潰してある。
だとしたら、やっぱり、仮説が正しいってことになる。
鉄剣にさ、魔力を飛ばす為に集めて集めて更に出来る限り魔力を圧縮して、更には魔力の形状を鋭く…そう、黒曜石のメスよりも鋭く細く形状を整え、その鋭き刃を鉄剣の表面に乗せて切ったり、放ったってことだよね。
先の女将が見せたように魔力で造った刃、それを武器に乗せ続けることが出来たってことだよね?どの程度、持つのだろうか?
「刃を留めたんです」
思考を加速させていると閃光さんが答えを出してくれる。
刃を留めた?っていうと、私の仮説は正しいのだということだね。
次の仮説も正しいってことになる、鋭さを付与したまま維持できる…ってことは、敵を切ることに関してであれば彼らは得物を選ぶ必要が無いっということになる。
…愛する旦那の大剣、要らないのかもっという何とも言えない感情が湧き上がってくる。
ここまで魔力を扱いきれたことに拍手を、惜しみない拍手を送りたくなる。
だって、彼ら戦士達は魔術という概念から最も遠い存在だもん、ぁ、一人を除いてね、ティーチャーくんは魔術もある程度扱えれるからね。
その魔力という概念から最もかけ離れた彼らが魔力に鋭さを付与するっという概念に辿り着き、尚且つ、それが何度も再現可能なレベルにまで感覚を研ぎ澄まし習得した、驚きの連続で思考が、感情が追い付かないや。
そもそも!魔力ってほっとくと霧散するんだよ!
魔力に指向性を持たせるっていう干渉をしておかないと、水槽の中に色を付けた一滴の水を入れるように溶け込んじゃう!
だというのに!魔力の密度を一定の箇所に留めれた!
留めるのが難しい物質を己の意思で留めたってこと?だよね?術式で介入せずにさ!
そんな芸当…私でも出来ない。
私だったら術式を通して魔力に指向性を持たせて一定の箇所に集まるように指向性を持たせて強引にその場に残留させる。
そうすることで霧散する性質を持つ魔力を留まらせることはできる!
でもなー、それをするとさー、魔力を無駄に消費するから、常時行うってのは選択肢に入らない、だって、集めただけじゃ意味ないもん、集めてすぐに利用するから、ただただ、留めるだけなんてしないもんなぁ。
そう、そういう固定概念があったから、無限の魔力と繋がっている時でも魔力を無駄に消費するからってことで、魔力を留めるっていうのは、私の中にある選択肢から省いてたよ。
それでも、選択肢として省いていても出来る事として、あったからさ、使うことはあった…術式を通して魔力に力の性質を付与することによって術を発動していた…
本当に刃が無いのか再度確認したくなる、それほどまでに有り得ない光景、刃に吸い込まれてしまくらい心奪われてしまった。
自身が巻き上げた土煙が晴れたのを閃光さんも理解したのか、小さく頷いてから彼女の肩が一瞬だけピクリと反応し、次の動作が始める、まだ終わりではない!
次の動作を見逃すまいと、注意深く見つめていると
「・・・!」
一瞬の動作で彼女の剣先が天を指す。
鉄剣が丸太の胴体へ深く突き刺さっているというのに抵抗すらなく空を切るかの如く腕を鉄剣と共に天高く振り上げた…
丸太は胴体の部分、そう、先ほど刺された部分を起点に真っすぐと天へと亀裂が駆けるように切れてる、いや、裂けている。
先のベテランさんと女将の一撃を見ていなかったら、彼女の剣技に惚れてしまっていた、それくらいに恐ろしく惚れ惚れするような切れ味。
これがあれば、あの強固な毛皮を持っているあいつらでも易々と切り裂ける。
一応、戦士達が普段使っている剣を所持し、限界まで肉体を強化すればあのように…いや、不可能だよね、上から下に向けて振り下ろしたのであれば、あのように切れるだろうけれど…
突き刺さった状態で真上に切る何て芸当できやしない。
私でも…術式を複数組み込めば、再現でき…るかどうか、怪しいかも、ううん、悔しいけど出来ない。
っていうか、そもそも私の中にある前提がおかしかったよね?
目の前で起きた事象が筋力だけで解決できる芸当じゃない。
あの細腕をどの様に強化してもそんな芸当出来るわけがない。
考えるまでも無い、女将が見せてくれた先ほどの芸当、それと等しいモノを彼女は身に着けている、ってこと、ブランクなんて関係ない、彼女は示した、この切れ味であればベテランさんの隣に立つことを許してほしいのだと。
そう、彼女もまた女将やベテランさんと同じ高み、戦士として究極の領域へと辿り着き長年戦士として生きてきた彼らと肩を並べているのだと、証明した。
うん、だったらもう、照明はこれで十分、これ以上は言葉なんて必要無い。
彼女はベテランさんの背中を守る、いや、肩を並べるのに相応しい。
彼女の演武はこれにて終わりなのかと思い拍手を送ろうと手を上げるとベテランさんが指を刺している?
指先が刺している先は、中央から天へと裂けた丸太がある。
っということはまだある?
ベテランさんに視線を移すと小さく頷き腕を組んでいる。
見ていろってことね。
丸太と閃光さんに視線を移すと、私の視線を感じたのか、小さく頷いてから動き始める。
鉄剣を敵を切り裂いた時のように血を振り払う動作で剣を振り切っ先を地面へ向けている。
鉄剣はそのままで足先を上げ、何かを確かめるように丸太をコンコンっとつま先で軽く蹴っている。
何を確かめているのか何をしようとしてるのだろうと思った瞬間、コォンっと木が叩かれる音が響き渡り、丸太が一瞬だけ宙へ浮く。
彼女は、丸太の下の部分、地面と接している部分を爪先で軽く蹴っただけで、私の胴体ほどの太さがあるであろう丸太を宙へと浮かせた。
爪先で軽々と丸太を宙へ浮かせ、丸太は宙で横向きとなった。
横向きのまま、落ちてくる丸太を器用に足の甲っていうか爪先で受け止めるように乗せたと思った、瞬間、丸太が彼女の頭上を越えるように跳ね上がる。
まるで、サッカーボールのリフティングのように爪先だけの力であの重たい丸太を軽々と空へと蹴り上げ彼女は何を見せてくれるのかと空へ舞い上がった丸太を見つめていると
「っは!」
驚いたことに、彼女が何かをするのではなく、次の人の演武が始まっていた。
後方から珍しく気合の入った声が聞こえると、空が、光が、歪むほどの何かしらが空をかけていく…
何かしら?っへ、そんなの決まってるじゃん。
高密度の魔力!
静かで言葉少ない彼が宙へ浮かされた的に向けて高密度の魔力を放った。
光りが歪むほどの高密度の魔力が飛んでいく、そんなの見るまでも無い、結果なんて、わかりきっている…彼もまた先輩達の後ろを眺めているのではなく、肩を並べれると証明した。
空へと蹴り上げられた丸太が真っ二つに切られ、先に切れ込み、いや、中央から端まで綺麗に裂けられた丸太が、二人の斬撃によってばらけていく…
刃を飛ばした人物へと視線を向けると
「先輩には負けますが、僕だって!」
あの彼にしては珍しい程に、気迫が籠った声が届けられた。
彼もまた先輩達に肩を並べれるほどへと成長したのだとアピールしてくれる。
覚悟を決めた王族の血筋ってのは才能の塊!ってことね!
彼の心も、身体も成長した姿に胸が熱くなる。
このまま彼を見つめていると涙が零れ落ちてしまいそうになるので、視線を前へ向け、空中で弾け飛んだ丸太の破片へと視線を移すと
落ちてくる切られた丸太が地面へと吸い込まれ衝突するのだろうと眺めていたら、大地へ落ちる落下地点にベテランさんや奥様が落下地点を予測してたのか、切られた丸太の破片をキャッチして次々とある場所へ向かって投げていく。
投げられた先は壊れた的が放置されている場所がある。
そこには数多くのばらばらにされた無残な姿となった丸太だった木の破片が多く転がっている。
数を見る限り、当分の間、薪割りはいらないかもね。
最近は薪なんて使って無いから、炭でも作ろうかな?つってね。
彼らの連携力、僅かな時間で成長した結果に拍手を送ると
「この力、我ら恐れ多くも始祖様へと大きく近づいた、いや、肩を並べれるほどの領域に至ったのであるぅ!」
拍手に応えるようにベテランさんが自信満々に腕を組んで大きく胸を張って、さらには鼻の穴を広げて豪快に酸素を飛ばしてくる。
残念ながらね、この程度では、始祖様の肩には並べれねぇってーの…っていう事実を突っ込まないのが優しさであり、正解だよね、士気も下がるし
鼻の穴を大きく広げて腕を組んで、されど何も言わない…ってことは、これ以上は無いってことかな?
ベテランさんがこれ以上動く様子が無いっということは、演武は一旦、お終いかな?
さてさて、それじゃ、司令官として…ううん、知的好奇心が抑えきれねぇ!
答え合わせの時間といこうかな!
大きく鼻を広げている人物が腰につけている鉄剣に指を刺し
「魔力を圧縮して高濃度にし質量を付与して飛ばす、それだけじゃなく、魔力の形状を刃のように鋭くして、しかも、その鋭くした状態で対象へと飛ばして丸太を切ったって、ことで正解かな?」
質問に対して何も変化がない…これ、もしや己がしたことがどれほど凄いのか理解していない節がある。
何も動こうとしない反応が返ってこないので言葉を続ける。
「うーん、何となく、何となくだけど事象がどの様に発生したのかってのは、わかったんだけどさ、その状態を刃に乗せて維持したってことだよね?丸太を突き刺した、ううん、その前に、斧!女将が投擲した、あの斧も切れ味が鋭かった、鋭すぎた。手から離れても刃に乗せた鋭さを付与された魔力ってのは維持できるってことだよね?一応差、確認だけどその鉄剣ってさ、模擬専用の刃を潰してある鉄剣だよね?」
質問に対してベテランさんが何一つ反応しないんだけど?
難しく言い過ぎて思考がパンクしちゃったかもしれない…
動かないベテランさんの代わりに閃光さんが
「・・・」
一言も、モノを言わず、鉄剣の背を此方に向けて見せてくれる。
気持ち遠めで分かりづらいけれど、うん、確かに刃は潰してある。
だとしたら、やっぱり、仮説が正しいってことになる。
鉄剣にさ、魔力を飛ばす為に集めて集めて更に出来る限り魔力を圧縮して、更には魔力の形状を鋭く…そう、黒曜石のメスよりも鋭く細く形状を整え、その鋭き刃を鉄剣の表面に乗せて切ったり、放ったってことだよね。
先の女将が見せたように魔力で造った刃、それを武器に乗せ続けることが出来たってことだよね?どの程度、持つのだろうか?
「刃を留めたんです」
思考を加速させていると閃光さんが答えを出してくれる。
刃を留めた?っていうと、私の仮説は正しいのだということだね。
次の仮説も正しいってことになる、鋭さを付与したまま維持できる…ってことは、敵を切ることに関してであれば彼らは得物を選ぶ必要が無いっということになる。
…愛する旦那の大剣、要らないのかもっという何とも言えない感情が湧き上がってくる。
ここまで魔力を扱いきれたことに拍手を、惜しみない拍手を送りたくなる。
だって、彼ら戦士達は魔術という概念から最も遠い存在だもん、ぁ、一人を除いてね、ティーチャーくんは魔術もある程度扱えれるからね。
その魔力という概念から最もかけ離れた彼らが魔力に鋭さを付与するっという概念に辿り着き、尚且つ、それが何度も再現可能なレベルにまで感覚を研ぎ澄まし習得した、驚きの連続で思考が、感情が追い付かないや。
そもそも!魔力ってほっとくと霧散するんだよ!
魔力に指向性を持たせるっていう干渉をしておかないと、水槽の中に色を付けた一滴の水を入れるように溶け込んじゃう!
だというのに!魔力の密度を一定の箇所に留めれた!
留めるのが難しい物質を己の意思で留めたってこと?だよね?術式で介入せずにさ!
そんな芸当…私でも出来ない。
私だったら術式を通して魔力に指向性を持たせて一定の箇所に集まるように指向性を持たせて強引にその場に残留させる。
そうすることで霧散する性質を持つ魔力を留まらせることはできる!
でもなー、それをするとさー、魔力を無駄に消費するから、常時行うってのは選択肢に入らない、だって、集めただけじゃ意味ないもん、集めてすぐに利用するから、ただただ、留めるだけなんてしないもんなぁ。
そう、そういう固定概念があったから、無限の魔力と繋がっている時でも魔力を無駄に消費するからってことで、魔力を留めるっていうのは、私の中にある選択肢から省いてたよ。
それでも、選択肢として省いていても出来る事として、あったからさ、使うことはあった…術式を通して魔力に力の性質を付与することによって術を発動していた…
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