言葉の暴力で世界最強! 消えたヒロインを追い求めて世界へ! 幼馴染に告白するつもりがなぜかモンスターに愛の告白を

二廻歩

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デルデル

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デルデルの攻略法が見つからずに皆イライラギスギス。
チームパイソンズは結成してすぐに仲間割れを始める。

「ハック何とかしろ! 」
「俺には無理だって! ちんけな盗賊だからな」
「うるさいわよあんたたち! 」
「だってハックが…… 」
「ゲンがリーダだろ? 」
ハックは自分はどちらかと言えばやられる側だと胸を張る。
堂々と主張するようなことではないと思うけどな。

「だったらやっぱりエクセル! 」
ここは妖精さんに頼るしかない。
「無茶言わないで! 倒し方がこれ以外にあるの? 」
今まで暴言カードを使い一発で倒して来た。それが通じないとなると打つ手がない。
案内役のエクセルでも打開策がないとなると完全なお手上げ状態。
「私だってただの旅行者…… 」
アプリンも泣き出す始末。

うわああ!
きゃあああ!
もうどっちが敵か味方かモンスターか分からない。

「あの…… そろそろ相手して」
律儀に話が終わるのを待つデルデル。意外に良い奴?
だが油断は禁物だ。モンスターは必ず害をもたらす。
「ちなみに弱点はありませんか? 教えてくれると助かります。一生のお願い! 」
話が通じると分かると下手に出るエクセル。よくやるよ。
「弱点? あるかよ! あっても教えられないね! 」
デルデルはエクセルの一生のお願いを突っぱねる。
決して話が通じるのでもなく良い奴でもない。
ただ冒険者を困らせて驚かせて楽しんでいるだけ。
どうしようもない奴だけどちょっとどこか抜けてるモンスター。

「お願い。どうかこの通り」
アプリンの色仕掛けにデルデルは興奮状態。
まずい大人の階段を登るデルデル。ただのモンスターだけどね。

「俺にも! 」
ハックまでおかしくなってしまう。
「ほら落ち着いて! 見てなさいあのモンスターの最後を」
デルデルはどんどん興奮していき頬に赤みを帯びる。
苦しそうにし何かを呟いたと思ったらいきなり爆発してしまった。
これはただの欠陥商品? 火気厳禁の危険な代物?
「やっぱり様子がおかしいと思ったのよね。弱点は温度。
熱に敏感なデルデルは一気に急上昇してしまい耐えきれずに爆発してしまった」
エクセルの分析は説得力があるが実際どうなのか怪しいものだ。

「デルデルがデレデレにってか」
「上手くまとめるんじゃないのハック! 」
ははは…… また叱られてるよハックの奴。
確かに原因も不明の状況でふざけられたら気持ちいいものではないか。
「とにかくデルデルは熱に弱い。急上昇には耐えられないのでしょう」
エクセルが一応の結論を出す。
結論が正しいかはもう一度確認すればいい。

そう言ってる側からデルデルが二体現れた。
ワードフォルダーからカードを取り出す。
【おいこら! 】
シンプルな暴言を吐いてみる。
だがデルデルは怖がるだけで効き目はほとんどない。
仕方なくアプリンに後を任せる。
デルデルをデレデレにして消滅させる。
意外にも攻撃的なアプリン。
これはラッキーかもしれない。
強力な仲間が加わったか?
デルデル二匹が消滅。
これにより完全攻略に成功。
もうデルデルを恐れる必要はない。

「さあ行こう! 」
続いて一般の方。
「あの…… ここにはどう行けばいいかね? 」
道に迷ったらしい。殺気が感じられないのでモンスターではないだろうが……
話を聞けば湯治に来て今どこにいるか分からない設定だとか。
どうも胡散臭い爺さんだが人間なら優しく笑顔で対応しなければならない。
面倒臭いがこれも規則だからな仕方がない。

「それでどこに行きたい…… うわ! 」
地図で確認しようとしたらいきなり攻撃を喰らう。
ハックと共に瀕死の状態となる。

「ゲン! 」
エクセルの言葉で蘇った俺は言葉の暴力を振るう。
【馬鹿野郎! 】
精一杯叫んで投げつける。
モンスターは攻撃を受け消滅。

ハアハア
ハアハア
「危ねえ! 助かったよ妖精さん」
「ほらこれを使って」
二人でエナジードリンクを飲み完全回復する。
エクセルのアイテムとアプリンの秘めた力で危機を乗り越える。
こうして一行は温泉街へと歩みを進めた。

「いらっしゃい! ゆっくりしていってください」
宿屋を見つけ一泊することに。
まだ陽は暮れてないがこれも体の疲れを取るには有効。
エクセルの判断に間違いはない。


                   続く
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