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ラストピース・空蝉 ウツセミルゲンジ
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コテージを離れ西に向かう。
暑い! 暑い!
太陽の力が強まってきた。
もうダメだ。早く……
水筒の水に手をつける。
まだ登山さえしていないのにこの有り様。このままではすぐに命の水が尽きてしまう。
引き返すか? まあ何とかなるだろう。
初登山だと言うのに本当に大丈夫だろうか?
不安が残る。
あれ? 何か思い出したような気がする。
まあいいか。ただの勘違いさ。
足が重い。
まるで体が進むのを拒絶しているかのようだ。
水筒の残りを確認。
水分補給はこまめにしなくては倒れてしまう。だが飲み過ぎにも気をつけなくてはいけない。
さあ行くぞ!
姿を見せない少女たち。
まだ俺のことを信じていないのか?
誰も居ないこの島でせっかく出会った貴重な仲間だと言うのに。
みんなどこへ行ってしまったのか?
まあ彼女たちにも事情と言うものがある。
なるべく尊重したいが少なくても何か言ってからにして欲しい。
心配するじゃないか。
また独りぼっちだ。
くそ! くそ! くそ!
不満ばかりが溜まる。
そのうち爆発しかねない。
とにかく山に行くとしよう。
その前に……
登山する前に果樹園へ立ち寄る。
ヤシの実とバナナをお見舞いの品にする。
気に入ってくれるだろうか?
さあさっそく登山開始。
とは言ったものの肝心の亜砂が見当たらない。
待ち合わせしたはずだが未だに姿を現さない。
先に行ってしまったのか?
しょうがない。先に進もう。
頂上を目指して山を登る。
緑に覆われた道なき道をひたすら開拓。
暑い!
喉が渇いた!
疲れたよう!
うおおお!
誰かに聞こえる訳ではないが叫んでみる。
ああ虚しい。
何か手掛かりは……
発見。道だ。
人の手が入った登山道が運よく見つかった。
これで頂上まで行ける。
さあ歩くぞ!
一時間後。
はあはあ
はあはあ
ようやく頂上が見えてきた。
頂上は狭く山小屋があるだけ。
念のために中を確認。
だがまったく使っていないのか埃だらけで山小屋としての役割を果たせていない。
まあこんなものか。
どうやら誰もいないらしい。
無駄足だったか?
アイミたちが隠れているはずもない。
頂上の空気を思いっ切り吸い込む。
あー気持ちいい。
深呼吸して下山開始。
登山口まで降りる。
うん? まだあるぞ。
少し下るとボロボロの一軒家が見えた。
隠れ家発見。
まさか……
念のため確認。
「おーい! 誰かいませんか? 」
ゴホゴホ
ゴホゴホ
風邪を拗らしたのか息が苦しそうだ。
「あの…… 」
「すいません。今は体調を崩していまして…… 」
妙に熱っぽい。
セクシーな声に魅了されてしまう。
「突然押しかけてすみません」
彼女は苦しそうに咳き込む。
大丈夫だろうか?
彼女が亜砂の言っていた女の子だろう。
「あなたは? 」
「私は空蝉。どうかよろしく」
「俺はゲンジ。お見舞いにきたんだけど…… 」
家には空蝉以外いない。
「他の奴は誰も来てない? 」
「ええ。今日は誰も」
空蝉の話を聞くことにした。
元々病弱だと言う。今はだいぶ改善されたのだがやはり暑さは侮れない。
特に日差しの強い午後はどうにもならないらしい。
「ただの風邪ですから。もう明日にでも良くなっていますよ」
和服姿の彼女。
高貴な身分の娘なのか上品な仕種に言葉遣い。
ついついこちらも丁寧になってしまう。
「何か飲み物でも…… 」
ゴホゴホ
ゴホゴホ
立ち上がり動こうとする。
「俺は大丈夫ですから」
「申し訳ありません」
その場で座り込む。
はだけた裾から見えるほっそりとした足は白く少しだけ赤みがかっている。
まるで人形のようだ。
「二、三日も大人しくしてれば…… 完治しますから…… 」
「無理をすることは無い。俺が毎日通ってやるから」
「そこまでしていただかなくても…… 」
「ははは! 気にするな! 」
迷惑そうに下を向く。
まずかったかな……
女は礼を述べて横になる。
これ以上は迷惑だ。
帰るとしよう。
まったくあいつらは何でこないんだ!
姿を見せない少女たち。
何か変だ。
まあいいか。
結局今日も亜砂たちに会うことは無かった。
コテージに戻り一人寂しく飯を食う。
それから三日が過ぎた。
空蝉の体調は良くなり血色も良く、元気を取り戻した。
通った甲斐があったと言うものだ。
【続】
五人目の少女・空蝉。
これでようやく主要キャラクターが揃った。
登場人物紹介
ゲンジ 謎多き主人公。
生まれも育ちも不明。
何らかの理由でこの島にやって来た。
名前さえも不確か。
過去のトラウマから高所恐怖症と水恐怖症(軽い)
記憶喪失は本当か?
朝起きられない。
博士 亜砂の口から洩れた人物。
どうやらゲンジと関係があるらしい。
ゲンジの記憶を取り戻す突破口。
博士と言うぐらいだから偉いのだろう。
所在不明。
今どこにいるのか?
なぜ姿を見せないのか?
キャラクター紹介
ヒロインたち
アイミ 第一の少女。
目がぱっちりしていてかわいらしい。
胸が大きくゲンジと過去に何かあったらしい。
ムーちゃん 第二の少女。
アイミをも凌ぐ美少女。
本名は明かされていない。
リン 人懐っこい性格。
成長期なのか胸はない。
伸びた服のせいで胸元が見え隠れする。
見た目は幼い。
皆の中で一番小さくて幼い。
亜砂 大胆な白の水着を着用。
泳ぎが得意。
博士の情報をつい話してしまう。
少し抜けているところがある。
空蝉 最後の少女。
病弱で儚い。
和服が似合う上品な女性。
暑い! 暑い!
太陽の力が強まってきた。
もうダメだ。早く……
水筒の水に手をつける。
まだ登山さえしていないのにこの有り様。このままではすぐに命の水が尽きてしまう。
引き返すか? まあ何とかなるだろう。
初登山だと言うのに本当に大丈夫だろうか?
不安が残る。
あれ? 何か思い出したような気がする。
まあいいか。ただの勘違いさ。
足が重い。
まるで体が進むのを拒絶しているかのようだ。
水筒の残りを確認。
水分補給はこまめにしなくては倒れてしまう。だが飲み過ぎにも気をつけなくてはいけない。
さあ行くぞ!
姿を見せない少女たち。
まだ俺のことを信じていないのか?
誰も居ないこの島でせっかく出会った貴重な仲間だと言うのに。
みんなどこへ行ってしまったのか?
まあ彼女たちにも事情と言うものがある。
なるべく尊重したいが少なくても何か言ってからにして欲しい。
心配するじゃないか。
また独りぼっちだ。
くそ! くそ! くそ!
不満ばかりが溜まる。
そのうち爆発しかねない。
とにかく山に行くとしよう。
その前に……
登山する前に果樹園へ立ち寄る。
ヤシの実とバナナをお見舞いの品にする。
気に入ってくれるだろうか?
さあさっそく登山開始。
とは言ったものの肝心の亜砂が見当たらない。
待ち合わせしたはずだが未だに姿を現さない。
先に行ってしまったのか?
しょうがない。先に進もう。
頂上を目指して山を登る。
緑に覆われた道なき道をひたすら開拓。
暑い!
喉が渇いた!
疲れたよう!
うおおお!
誰かに聞こえる訳ではないが叫んでみる。
ああ虚しい。
何か手掛かりは……
発見。道だ。
人の手が入った登山道が運よく見つかった。
これで頂上まで行ける。
さあ歩くぞ!
一時間後。
はあはあ
はあはあ
ようやく頂上が見えてきた。
頂上は狭く山小屋があるだけ。
念のために中を確認。
だがまったく使っていないのか埃だらけで山小屋としての役割を果たせていない。
まあこんなものか。
どうやら誰もいないらしい。
無駄足だったか?
アイミたちが隠れているはずもない。
頂上の空気を思いっ切り吸い込む。
あー気持ちいい。
深呼吸して下山開始。
登山口まで降りる。
うん? まだあるぞ。
少し下るとボロボロの一軒家が見えた。
隠れ家発見。
まさか……
念のため確認。
「おーい! 誰かいませんか? 」
ゴホゴホ
ゴホゴホ
風邪を拗らしたのか息が苦しそうだ。
「あの…… 」
「すいません。今は体調を崩していまして…… 」
妙に熱っぽい。
セクシーな声に魅了されてしまう。
「突然押しかけてすみません」
彼女は苦しそうに咳き込む。
大丈夫だろうか?
彼女が亜砂の言っていた女の子だろう。
「あなたは? 」
「私は空蝉。どうかよろしく」
「俺はゲンジ。お見舞いにきたんだけど…… 」
家には空蝉以外いない。
「他の奴は誰も来てない? 」
「ええ。今日は誰も」
空蝉の話を聞くことにした。
元々病弱だと言う。今はだいぶ改善されたのだがやはり暑さは侮れない。
特に日差しの強い午後はどうにもならないらしい。
「ただの風邪ですから。もう明日にでも良くなっていますよ」
和服姿の彼女。
高貴な身分の娘なのか上品な仕種に言葉遣い。
ついついこちらも丁寧になってしまう。
「何か飲み物でも…… 」
ゴホゴホ
ゴホゴホ
立ち上がり動こうとする。
「俺は大丈夫ですから」
「申し訳ありません」
その場で座り込む。
はだけた裾から見えるほっそりとした足は白く少しだけ赤みがかっている。
まるで人形のようだ。
「二、三日も大人しくしてれば…… 完治しますから…… 」
「無理をすることは無い。俺が毎日通ってやるから」
「そこまでしていただかなくても…… 」
「ははは! 気にするな! 」
迷惑そうに下を向く。
まずかったかな……
女は礼を述べて横になる。
これ以上は迷惑だ。
帰るとしよう。
まったくあいつらは何でこないんだ!
姿を見せない少女たち。
何か変だ。
まあいいか。
結局今日も亜砂たちに会うことは無かった。
コテージに戻り一人寂しく飯を食う。
それから三日が過ぎた。
空蝉の体調は良くなり血色も良く、元気を取り戻した。
通った甲斐があったと言うものだ。
【続】
五人目の少女・空蝉。
これでようやく主要キャラクターが揃った。
登場人物紹介
ゲンジ 謎多き主人公。
生まれも育ちも不明。
何らかの理由でこの島にやって来た。
名前さえも不確か。
過去のトラウマから高所恐怖症と水恐怖症(軽い)
記憶喪失は本当か?
朝起きられない。
博士 亜砂の口から洩れた人物。
どうやらゲンジと関係があるらしい。
ゲンジの記憶を取り戻す突破口。
博士と言うぐらいだから偉いのだろう。
所在不明。
今どこにいるのか?
なぜ姿を見せないのか?
キャラクター紹介
ヒロインたち
アイミ 第一の少女。
目がぱっちりしていてかわいらしい。
胸が大きくゲンジと過去に何かあったらしい。
ムーちゃん 第二の少女。
アイミをも凌ぐ美少女。
本名は明かされていない。
リン 人懐っこい性格。
成長期なのか胸はない。
伸びた服のせいで胸元が見え隠れする。
見た目は幼い。
皆の中で一番小さくて幼い。
亜砂 大胆な白の水着を着用。
泳ぎが得意。
博士の情報をつい話してしまう。
少し抜けているところがある。
空蝉 最後の少女。
病弱で儚い。
和服が似合う上品な女性。
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