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ロマンチックな夜に
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急いでコテージに戻る。
コテージに着いた頃には完全に陽が暮れていた。
水争奪戦で皆へとへと。
最後の缶詰を空け腹を満たす。
これはもう仕方ないこと。
もうすぐなんだから……
自分を納得させる。
再び始まる共同生活。
今夜のお相手は亜砂。
ベットを占拠する。
「おい! 幅を取るな! 」
亜砂は水着のまま気にせず熟睡。いや寝たふりか?
俺だって疲れているんだぞ……
動かそうとするが抵抗してちっとも退こうとしない。
「おい亜砂! いい加減にしろ! 」
反応が無い。困ったなあ……
これでは寝るに寝れない。
まったく……
起こさないようにそっと外へ。
夜の海をボーっと眺める。
五分経った頃足音が…… アイミだ。
「眠れないの? 」
彼女は横に腰を下ろす。
「済まん。起こしたか? 」
「ううん。私も眠れなくなっちゃって」
昼間とは別人のように見える。
今日は月がきれいだ。
月明りに映し出された少女。
彼女のぱっちりした目とキスをしたくなるほど厚みのある唇。
極めつけはその大きな出っ張り。
惹きつけられる。
「ねえゲンジ。私を…… 」
ロマンチックな夜。
このまま最後まで行ければどれだけいいか。
無意識に手をつなぐ。
彼女は恥ずかしそうに見る。
「ゲンジどうしちゃったの? 」
「走ろうか? 」
「ええまさか…… 」
手をつなぐと海の方へ走る。
「ちょっとダメ! 溺れる! 」
「構いはしない。どうせ俺たちは…… 」
格好つけようとしたが先が出てこない。
恥ずかしい。
「まさかゲンジ。気づいたの? 」
「何が? 」
「いえ。思い過ごしよ。何でもない」
手を離し拒絶の意思を示す。
「いいから俺の言うことを聞け! 」
少し強引だったか。アイミが固まる。
「あなた…… いえ申し訳ありません」
「あれ? 冗談のつもりなんだけどなあ…… 」
いきなりご主人様プレーを始めるアイミ。
怖くなったので元に戻る。
せっかくのチャンスをふいにしてしまった。
男とはどうしようもない。
それは自覚している。
だがこの無人島に取り残された極限の状態。
狂っても不思議ではない。
一緒に戻る。
気まずい雰囲気。
もう寝るに限る。
明日になれば忘れているだろう。
ベットの真ん中で死んだように寝ている亜砂を横に転がし寝床を確保。
ようやく眠りにつく。
翌朝。
男が立っていた。
その周りには数人の人影。
「そうか暗号を解読したか」
「はい。残り半分。今日中にも解き明かすでしょう」
「はっはは! 俺の作った暗号に手間取っていたがそうかようやくか」
感慨深い。
「おっと。他には? 」
「新しい道具を発見したようです。メジャーは大変便利で」
「そうか。奴めついに探し当てたか。これは愉快愉快」
男は余裕の表情を浮かべる。
博士の置き土産。
「これで奴も少しずつ記憶を取り戻し始めるさ。もう最期が近いな」
「私たちは? 」
「そうだな。見張っていろ! 気を抜くな! 」
「もしすべての記憶を取り戻したら残念だがお前らには消えてもらう。
そうならないためにも全力で阻止するんだな」
「複雑ですね」
「いや実に単純だ。お前らは用無しとなる。ただそれだけだ」
「そんなあ…… 」
「まあいい。どうなるか高みの見物といこう」
「しかし! 」
「騙している罪悪感があるのか? 」
「はい…… 」
「それは俺にもある。もちろん奴にだってある。いやそれどころか苛まれるだろう。
奴の為にもこのままの状態を保つためにもやることは一つしかない。
だがないくら頑張ったところで醒めない夢などないのだ」
男は姿を消した。
取り残された五人の少女たち。
彼女たちに希望の未来はあるのか?
ゲンジは一体?
新章突入。
「起きてお兄ちゃん! 」
元気いっぱいのリンに無理矢理起こされる。
「今日は命一杯あそぼ! 」
「おいおい。冗談じゃない。邪魔をするな! 」
「ええ、でも昨日遊ぶって約束したよ! 」
リンが乗っかる。
「こらリン! 」
アイミがすかさず止めに入る。
昨夜のことが頭から離れない。
「今日はデートの約束だったよね」
「はああ? 」
そんな約束をした覚えがない。
「ゲンジ! 泳ぎに行くよ! 」
亜砂まで参戦。
どいつもこいつも俺の邪魔をしやがる。
「ねえゲンジ! 」
「お兄ちゃん! 」
迫られては敵わない。
ここは一番誤魔化しやすいリンを選ぶ。
「ごめん二人とも。今日は一日中リンと遊ぶ約束をしてたんだ」
「ええゲンジ? まあしょうがないか…… 」
「じゃあお兄ちゃん行こう」
そう言うと無理やり手を引っ張っていく。
「早く早く! 」
興奮するリン。
「それで何をする? 」
「えっとねえ…… 魚釣り教えて。大きいの釣ってみたいんだ」
「ええっ? まあいいか」
大物を釣るには竿と糸と針が基本。
餌も大事な要素。
後は天気。晴れよりも曇っている方がいい。
温度も大事。水温もしっかり見ようね。
後はゆっくりじっと待つこと。
絶好のポイントへ案内。
できたら船を使い沖に行きたいのだが無いので岩釣りで大物を狙う。
「よし餌をつけたから投げてみろ! 」
「お兄ちゃん。終わった? 」
大欠伸。理解しようとも努力しようともしない。
「おいリン…… 」
「いいのいいの。これがリンのスタイルだから」
一丁前に生意気な口を聞く。
「だってお前が…… 」
「楽しもうお兄ちゃん」
「おいおい」
「静かに! お魚さんが逃げる! 」
「まったく! 我がままなんだから」
釣り開始。
【続】
コテージに着いた頃には完全に陽が暮れていた。
水争奪戦で皆へとへと。
最後の缶詰を空け腹を満たす。
これはもう仕方ないこと。
もうすぐなんだから……
自分を納得させる。
再び始まる共同生活。
今夜のお相手は亜砂。
ベットを占拠する。
「おい! 幅を取るな! 」
亜砂は水着のまま気にせず熟睡。いや寝たふりか?
俺だって疲れているんだぞ……
動かそうとするが抵抗してちっとも退こうとしない。
「おい亜砂! いい加減にしろ! 」
反応が無い。困ったなあ……
これでは寝るに寝れない。
まったく……
起こさないようにそっと外へ。
夜の海をボーっと眺める。
五分経った頃足音が…… アイミだ。
「眠れないの? 」
彼女は横に腰を下ろす。
「済まん。起こしたか? 」
「ううん。私も眠れなくなっちゃって」
昼間とは別人のように見える。
今日は月がきれいだ。
月明りに映し出された少女。
彼女のぱっちりした目とキスをしたくなるほど厚みのある唇。
極めつけはその大きな出っ張り。
惹きつけられる。
「ねえゲンジ。私を…… 」
ロマンチックな夜。
このまま最後まで行ければどれだけいいか。
無意識に手をつなぐ。
彼女は恥ずかしそうに見る。
「ゲンジどうしちゃったの? 」
「走ろうか? 」
「ええまさか…… 」
手をつなぐと海の方へ走る。
「ちょっとダメ! 溺れる! 」
「構いはしない。どうせ俺たちは…… 」
格好つけようとしたが先が出てこない。
恥ずかしい。
「まさかゲンジ。気づいたの? 」
「何が? 」
「いえ。思い過ごしよ。何でもない」
手を離し拒絶の意思を示す。
「いいから俺の言うことを聞け! 」
少し強引だったか。アイミが固まる。
「あなた…… いえ申し訳ありません」
「あれ? 冗談のつもりなんだけどなあ…… 」
いきなりご主人様プレーを始めるアイミ。
怖くなったので元に戻る。
せっかくのチャンスをふいにしてしまった。
男とはどうしようもない。
それは自覚している。
だがこの無人島に取り残された極限の状態。
狂っても不思議ではない。
一緒に戻る。
気まずい雰囲気。
もう寝るに限る。
明日になれば忘れているだろう。
ベットの真ん中で死んだように寝ている亜砂を横に転がし寝床を確保。
ようやく眠りにつく。
翌朝。
男が立っていた。
その周りには数人の人影。
「そうか暗号を解読したか」
「はい。残り半分。今日中にも解き明かすでしょう」
「はっはは! 俺の作った暗号に手間取っていたがそうかようやくか」
感慨深い。
「おっと。他には? 」
「新しい道具を発見したようです。メジャーは大変便利で」
「そうか。奴めついに探し当てたか。これは愉快愉快」
男は余裕の表情を浮かべる。
博士の置き土産。
「これで奴も少しずつ記憶を取り戻し始めるさ。もう最期が近いな」
「私たちは? 」
「そうだな。見張っていろ! 気を抜くな! 」
「もしすべての記憶を取り戻したら残念だがお前らには消えてもらう。
そうならないためにも全力で阻止するんだな」
「複雑ですね」
「いや実に単純だ。お前らは用無しとなる。ただそれだけだ」
「そんなあ…… 」
「まあいい。どうなるか高みの見物といこう」
「しかし! 」
「騙している罪悪感があるのか? 」
「はい…… 」
「それは俺にもある。もちろん奴にだってある。いやそれどころか苛まれるだろう。
奴の為にもこのままの状態を保つためにもやることは一つしかない。
だがないくら頑張ったところで醒めない夢などないのだ」
男は姿を消した。
取り残された五人の少女たち。
彼女たちに希望の未来はあるのか?
ゲンジは一体?
新章突入。
「起きてお兄ちゃん! 」
元気いっぱいのリンに無理矢理起こされる。
「今日は命一杯あそぼ! 」
「おいおい。冗談じゃない。邪魔をするな! 」
「ええ、でも昨日遊ぶって約束したよ! 」
リンが乗っかる。
「こらリン! 」
アイミがすかさず止めに入る。
昨夜のことが頭から離れない。
「今日はデートの約束だったよね」
「はああ? 」
そんな約束をした覚えがない。
「ゲンジ! 泳ぎに行くよ! 」
亜砂まで参戦。
どいつもこいつも俺の邪魔をしやがる。
「ねえゲンジ! 」
「お兄ちゃん! 」
迫られては敵わない。
ここは一番誤魔化しやすいリンを選ぶ。
「ごめん二人とも。今日は一日中リンと遊ぶ約束をしてたんだ」
「ええゲンジ? まあしょうがないか…… 」
「じゃあお兄ちゃん行こう」
そう言うと無理やり手を引っ張っていく。
「早く早く! 」
興奮するリン。
「それで何をする? 」
「えっとねえ…… 魚釣り教えて。大きいの釣ってみたいんだ」
「ええっ? まあいいか」
大物を釣るには竿と糸と針が基本。
餌も大事な要素。
後は天気。晴れよりも曇っている方がいい。
温度も大事。水温もしっかり見ようね。
後はゆっくりじっと待つこと。
絶好のポイントへ案内。
できたら船を使い沖に行きたいのだが無いので岩釣りで大物を狙う。
「よし餌をつけたから投げてみろ! 」
「お兄ちゃん。終わった? 」
大欠伸。理解しようとも努力しようともしない。
「おいリン…… 」
「いいのいいの。これがリンのスタイルだから」
一丁前に生意気な口を聞く。
「だってお前が…… 」
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「おいおい」
「静かに! お魚さんが逃げる! 」
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