宝石♢男子

西神 幸徒

文字の大きさ
12 / 23

第12話 ベタベタ、おやすみ宣言⁉︎

しおりを挟む
 さて、夜になり夕食をすませたあと。
 あたしの部屋にて、ガーネットとの作戦会議がはじまった。

「というわけで、オレしばらくは、学校でカナメにベタベタするのやめるね」
「どーいう風のふきまわしよ⁉︎ てか、ベタベタしてる自覚あったのね⁉︎」

 突然らしくないこと言うから、びっくりしちゃったじゃない。

「オレなりに考えてみたんだけど。やっぱりチトセって、カナメと友達になりたがってると思うんだよねー……でもそうなると、オレがじゃまなわけ」
「え……じゃまなのは、あたしのほうでしょ?」
「そんなわけないじゃん! なんでカナメがじゃまなのさー? 変なの!」

 変なのって……にこにこしちゃって……あっ、ま、まさかこいつ気づいてないの⁉︎
 チトセが自分を、すきかもしれないってことに――‼︎

「ほら、オレってやっぱ宝石男子じゃん? キラキラで美しくてさ、チトセも魅了されちゃったんだろうな……もともと宝石がすきみたいだし、コレクターにはたまらないよね」

 めずらしく、ガーネットの表情がふっとくもった。

「あーあ、オレってなんて罪な宝石なんだろう……人々の心をまどわしてしまう……!」

 って、いやいやいや、ちょっとまちなさいってば⁉︎

「その言いぶんだと、チトセは宝石としてガーネットがすき。ってこと?」
「そうそう、さすが察しがいいね、カナメ!」
「……ちょっとタイム。すこしだけ考えさせて」

 チトセは恋愛的な意味で、ガーネットのことがすきなんだって、決めつけちゃっていたわ。
 ……だけどもしかしたら、ちがう可能性もあるのかも?

 ガーネットを売って=ガーネットがすきだから、いっしょにいたい。
 だと思っていたけど、本当はそうじゃなくて。
 ガーネットを売って=宝石がすきだからコレクションにしたい。だったってこと?
 まぁたしかに、売って。なんて、ものをあつかうみたいな言いかた、すきなひとにつかうのは、変よね……。

 でも、だとしたらユーワク作戦はなんだったのよ?
 さきにハートをゲットしておいて、ゆだんしたところを捕獲し、コレクションにしちゃう作戦。とか、だったのかしら……うーん、ますますわからないわ。

「オレがベタベタしてるとさ、『ガーネットはカナメの宝石』なんだって、見せつけられているみたいで、イライラしちゃうんじゃないかなー?」

 と、ガーネットはかなり自信満々なようす。
 だけどあたしはこのとーり、めちゃくちゃにぶいわけよ?
 チトセがガーネットを恋愛的な意味ですき、なのか。
 宝石としてすき、なのか……さっぱりわからなくなっちゃったわけよ⁉︎

 たったひとつ、はっきりしていることがあるとすれば、そうね。
 どっちにしろ、チトセはガーネットがすき。ってことよね?
 だとしたら、ガーネットの『ベタベタするのはやめる作戦』も、いいのかもしれない。

「考えてもわからないものはしかたないわ‼︎  とりあえず、ガーネットの案でいきましょう! しばらくは、学校であたしにベタベタするのはキンシよ‼︎」

 ガーネットがあたしからはなれれば、チトセの誤解もとけるはずよね……!
 そうよ、そもそもあたしとガーネットは、まったくその――っそーいう関係ではないんだから‼︎
 ま、まあ、家族としてはすき、だけどね⁉︎
 べつに、ちょっとさみしいかも……なんてちっとも思ってないし‼︎

 って、なに考えてんのよあたし⁉︎ ほら、頭きりかえて‼︎
 チトセと友達になりたいんでしょ? 
 だったらまだ、やることいっぱいあるじゃない!

「よーし、明日から土日だし、チトセがよろこんでくれそうな、放課後寄り道プランをたっくさん考えるわよ!」
「そのチョーシ。カナメがキョーミある場所を調べてみたり、プレゼントをえらんであげるのもいいかもね! いろいろやってみようよ、オレも協力するからさ‼︎」
「ガーネット……ありがとう! あたし、がんばるから‼︎」

 チトセといっしょに楽しめそうなステキな場所、いっぱい見つけちゃうんだから!


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

勇者と聖女の息子 アレン ランダムスキルを手に入れて愉快に冒険します!

月神世一
児童書・童話
伝説のS級冒険者である父と、聖女と謳われた母。 英雄の血を引く少年アレンは、誰もがその輝かしい未来を期待するサラブレッドだった。 しかし、13歳の彼が神から授かったユニークスキルは――【ランダムボックス】。 期待に胸を膨らませ、初めてスキルを発動した彼の手の中に現れたのは…プラスチック製のアヒルの玩具? くしゃくしゃの新聞紙? そして、切れたボタン電池…!? 「なんだこのスキルは…!?」 周りからは落胆と失笑、自身は絶望の淵に。 一見、ただのガラクタしか出さないハズレスキル。だが、そのガラクタに刻まれた「MADE IN CHINA」の文字に、英雄である父だけが気づき、一人冷や汗を流していた…。 最弱スキルと最強の血筋を持つ少年の、運命が揺らぐ波乱の冒険が、今、始まる!

この町ってなんなんだ!

朝山みどり
児童書・童話
山本航平は両親が仕事で海外へ行ってしまったので、義父の実家に預けられた。山間の古風な町、時代劇のセットのような家は航平はワクワクさせたが、航平はこの町の違和感の原因を探そうと調べ始める。

笑いの授業

ひろみ透夏
児童書・童話
大好きだった先先が別人のように変わってしまった。 文化祭前夜に突如始まった『笑いの授業』――。 それは身の毛もよだつほどに怖ろしく凄惨な課外授業だった。 伏線となる【神楽坂の章】から急展開する【高城の章】。 追い詰められた《神楽坂先生》が起こした教師としてありえない行動と、その真意とは……。

14歳で定年ってマジ!? 世界を変えた少年漫画家、再起のノート

谷川 雅
児童書・童話
この世界、子どもがエリート。 “スーパーチャイルド制度”によって、能力のピークは12歳。 そして14歳で、まさかの《定年》。 6歳の星野幸弘は、将来の夢「世界を笑顔にする漫画家」を目指して全力疾走する。 だけど、定年まで残された時間はわずか8年……! ――そして14歳。夢は叶わぬまま、制度に押し流されるように“退場”を迎える。 だが、そんな幸弘の前に現れたのは、 「まちがえた人間」のノートが集まる、不思議な図書室だった。 これは、間違えたままじゃ終われなかった少年たちの“再スタート”の物語。 描けなかった物語の“つづき”は、きっと君の手の中にある。

極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。

猫菜こん
児童書・童話
 私は人より目立たずに、ひっそりと生きていたい。  だから大きな伊達眼鏡で、毎日を静かに過ごしていたのに――……。 「それじゃあこの子は、俺がもらうよ。」  優しく引き寄せられ、“王子様”の腕の中に閉じ込められ。  ……これは一体どういう状況なんですか!?  静かな場所が好きで大人しめな地味子ちゃん  できるだけ目立たないように過ごしたい  湖宮結衣(こみやゆい)  ×  文武両道な学園の王子様  実は、好きな子を誰よりも独り占めしたがり……?  氷堂秦斗(ひょうどうかなと)  最初は【仮】のはずだった。 「結衣さん……って呼んでもいい?  だから、俺のことも名前で呼んでほしいな。」 「さっきので嫉妬したから、ちょっとだけ抱きしめられてて。」 「俺は前から結衣さんのことが好きだったし、  今もどうしようもないくらい好きなんだ。」  ……でもいつの間にか、どうしようもないくらい溺れていた。

魔法使いアルル

かのん
児童書・童話
 今年で10歳になるアルルは、月夜の晩、自分の誕生日に納屋の中でこっそりとパンを食べながら歌を歌っていた。  これまで自分以外に誰にも祝われる事のなかった日。  だが、偉大な大魔法使いに出会うことでアルルの世界は色を変えていく。  孤独な少女アルルが、魔法使いになって奮闘する物語。  ありがたいことに書籍化が進行中です!ありがとうございます。

魔法使いたちへ

柏木みのり
児童書・童話
 十四歳の由は、毎日のように、魔法使いとそうでない人々がごく普通に一緒に暮らす隣の世界を姉の結花と伯母の雅代と共に訪れ、同じく十四歳の親友ジャンと魔法化学の実験に没頭する日々を送っていた。ある晩、秘密の実験中に事故が起き、由の目の前で光の炸裂と共にジャンは忽然と消え去った。  ジャンに何が起きたのか。再会は叶うのか。  「9日間」「はるのものがたり」「春の音が聴こえる」と関連した物語。 (also @なろう)

【もふもふ手芸部】あみぐるみ作ってみる、だけのはずが勇者ってなんなの!?

釈 余白(しやく)
児童書・童話
 網浜ナオは勉強もスポーツも中の下で無難にこなす平凡な少年だ。今年はいよいよ最高学年になったのだが過去5年間で100点を取ったことも運動会で1等を取ったこともない。もちろん習字や美術で賞をもらったこともなかった。  しかしそんなナオでも一つだけ特技を持っていた。それは編み物、それもあみぐるみを作らせたらおそらく学校で一番、もちろん家庭科の先生よりもうまく作れることだった。友達がいないわけではないが、人に合わせるのが苦手なナオにとっては一人でできる趣味としてもいい気晴らしになっていた。  そんなナオがあみぐるみのメイキング動画を動画サイトへ投稿したり動画配信を始めたりしているうちに奇妙な場所へ迷い込んだ夢を見る。それは現実とは思えないが夢と言うには不思議な感覚で、沢山のぬいぐるみが暮らす『もふもふの国』という場所だった。  そのもふもふの国で、元同級生の丸川亜矢と出会いもふもふの国が滅亡の危機にあると聞かされる。実はその国の王女だと言う亜美の願いにより、もふもふの国を救うべく、ナオは立ち上がった。

処理中です...