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第三章 大陸冒険編
発明女王と王家の宴
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「最近、新しい発明をしたんだょ」
ティーカップをテーブルに置くと、女王は何かの機械を取り出した。
「光エネルギー通話システムだょ!」
「何に使うんだ?」
「声を信号に変換して、光の自然エネルギーを利用した光速通信で会話するんだょ」
「……遠く離れた場所にいる人と、話せるということですか?」
「その通り! 今のところ、仙神国と各町の領主の屋敷、あとは北の砦に置いてる。なのにラファちゃん、わざわざ手紙を寄越すなんて、信じらんないょね。今、通信してやろうかな!」
女王は、仙王に通信を飛ばした。
『はい、こちら仙神国です』
「あ、シャルロットだけど。ラファちゃんに代わってょ」
『少々お待ちください』
本当に、会話している。返ってくる声も、少しはこもっているけど、クリアに聞こえる。
『ラファエロだが。シャルロットか?』
「ラファちゃん! 通信機を渡したのに、手紙を寄越すってどういうことよ!」
『え……あっ……いや、その、使い方がいまいち分からんのだ……』
「あれだけ教えたのに! ……分かったよ。後で、さっき出た子に使い方を教えておくから、ちゃんと聞くようにね!」
『あぁ、分かった……努力はする。そうだ、この機械を龍王にも渡せないか? 何かあれば、連絡が取りやすい』
「龍王に? 大丈夫だけど、まだ試作品だからね。これ、少し仙術を使うょ?」
「オレが教えます。大丈夫です」
「大丈夫だってさ! ユーゴっちに、使い方を教えて渡しておくから!」
『あぁ、頼む』
「じゃ、また食事会でもしようね! またね~!」
『あぁ、また行く。レオナードにも、よろしく伝えておいてくれ』
女王は、仙王を一方的に叱責すると、友達のように会話し、通信を切った。
「こんな感じね。いずれは、各家に一台くらい普及したらいいなと思ってる。もっと言えば、携帯できるサイズを目指したいな!」
本物の天才だ。
すごい話だったけど、少し話がズレてしまったな。
「エマには、近々直接話そうと思います。彼女は今、レトルコメルスで夢に向かって頑張っています。土地の相続は、もしかしたら放棄するかもしれません」
「そっか。聞いたらウチに教えてよ。その後はどうにかするから。レトルコメルスの領主は、オリバーか。何かあったら、オリバーの所から通話してくれてもいいし」
「分かりました。オリバーさんの所には行こうと思っています。連絡を入れておいていただけると、ありがたいのですが」
「分かったょ!」
「あと、エマがベルフォール姓を名乗ることについては?」
「ウチの玄孫なんだから、当然、問題ないょ」
エマには、とんでもない軍資金が入ることになる。どんな顔をするのか、見当もつかない。
「結構、話し込んだな。もう、いい時間だ」
「そうだね。次はパーティーだょ! 参加するんでしょ?」
「本当に、参加していいんですか?」
「いいって! ただの飲み会みたいなもんだし!」
夜のパーティーは、二つの王城の間にある建物の中で開催されるらしい。オレ達は、皆で会場へと向かった。
身分の高い人達ばかりなのは、間違いない。
だが、異常なほどにフレンドリーな王二人が一緒なので、気が楽なのも確かだ。
二つの城の間にある、巨大なホール。
招待状の類は貰っていないが、シャルロット女王と一緒だったので、すんなりと中に入ることができた。
さすがは、貴族のパーティーだ。皆の衣装が、やけに華やかに見える。オレ達四人の中で、この場に様になっているのは、ジュリアくらいのものだろう。
立食パーティーらしい。
部屋の中央には様々な料理が並び、その周りを、ヘソほどの高さのテーブルが囲んでいる。
レオナード王が、正面に立って挨拶を始めた。
「今年の定例パーティーも、二回目だね。いきなり企画したのに、こんなに参加してもらって、ありがとう! 今日は、仙神国からジュリエットちゃんと、その仲間たちが来ちゃってるから、みんなでワイワイ、ヤッちゃってよ! じゃ、カンパーイ!」
グラスのワインを掲げ、パーティーが始まった。あの小型の拡声器も、シャルロット女王の発明なのだろう。
中央から様々な料理を皿に取り分け、ワインと共に頂く。
「うん、美味いな」
「僕は、コース料理より、こういうビュッフェ形式の方が好きだな」
「うん、ホテルの朝食も、いつもこんな感じだもんね!」
しばしの歓談で、腹を満たす。
「皆様、エミリアの母の、リヴィアです。娘と一緒に、本当に幸せな時間を過ごすことができました。本当にありがとう……。何度お礼を言っても足りません……」
エミリーの母リヴィアさんと、メイドのイリアナさんが、オレ達に深々と頭を下げている。
「いや、オレ達は何もしていませんよ。頑張ったのはエミリー本人です」
二人と少し話すことができた。二人共、心から笑えているように見えた。ずっと心の中にあったエミリーへの心配が、ようやく晴れたんだろう。探したくても、探せるものではなかったはずだから。
「これからは、エミリア・オーベルジュを名乗るのか?」
「いや、その名前はここだけにする。王都を出れば、私は狩猟者『エミリー・スペンサー』だよ! ジュリアもそうだもんね」
「オレ達は今まで通り、エミリーと呼ばせてもらうぞ」
「もちろん、そうして!」
「ねぇ、エミリア。スペンサーというのは、どなた?」
「あぁ、ジュリアがウェザブール王国に入って、初めて喋った人族のオジサンの姓なんだって。信じらんないでしょ?」
「あぁ。名前も顔も、もう忘れたがな」
楽しく喋っていると、王二人が近づいて来た。
ティーカップをテーブルに置くと、女王は何かの機械を取り出した。
「光エネルギー通話システムだょ!」
「何に使うんだ?」
「声を信号に変換して、光の自然エネルギーを利用した光速通信で会話するんだょ」
「……遠く離れた場所にいる人と、話せるということですか?」
「その通り! 今のところ、仙神国と各町の領主の屋敷、あとは北の砦に置いてる。なのにラファちゃん、わざわざ手紙を寄越すなんて、信じらんないょね。今、通信してやろうかな!」
女王は、仙王に通信を飛ばした。
『はい、こちら仙神国です』
「あ、シャルロットだけど。ラファちゃんに代わってょ」
『少々お待ちください』
本当に、会話している。返ってくる声も、少しはこもっているけど、クリアに聞こえる。
『ラファエロだが。シャルロットか?』
「ラファちゃん! 通信機を渡したのに、手紙を寄越すってどういうことよ!」
『え……あっ……いや、その、使い方がいまいち分からんのだ……』
「あれだけ教えたのに! ……分かったよ。後で、さっき出た子に使い方を教えておくから、ちゃんと聞くようにね!」
『あぁ、分かった……努力はする。そうだ、この機械を龍王にも渡せないか? 何かあれば、連絡が取りやすい』
「龍王に? 大丈夫だけど、まだ試作品だからね。これ、少し仙術を使うょ?」
「オレが教えます。大丈夫です」
「大丈夫だってさ! ユーゴっちに、使い方を教えて渡しておくから!」
『あぁ、頼む』
「じゃ、また食事会でもしようね! またね~!」
『あぁ、また行く。レオナードにも、よろしく伝えておいてくれ』
女王は、仙王を一方的に叱責すると、友達のように会話し、通信を切った。
「こんな感じね。いずれは、各家に一台くらい普及したらいいなと思ってる。もっと言えば、携帯できるサイズを目指したいな!」
本物の天才だ。
すごい話だったけど、少し話がズレてしまったな。
「エマには、近々直接話そうと思います。彼女は今、レトルコメルスで夢に向かって頑張っています。土地の相続は、もしかしたら放棄するかもしれません」
「そっか。聞いたらウチに教えてよ。その後はどうにかするから。レトルコメルスの領主は、オリバーか。何かあったら、オリバーの所から通話してくれてもいいし」
「分かりました。オリバーさんの所には行こうと思っています。連絡を入れておいていただけると、ありがたいのですが」
「分かったょ!」
「あと、エマがベルフォール姓を名乗ることについては?」
「ウチの玄孫なんだから、当然、問題ないょ」
エマには、とんでもない軍資金が入ることになる。どんな顔をするのか、見当もつかない。
「結構、話し込んだな。もう、いい時間だ」
「そうだね。次はパーティーだょ! 参加するんでしょ?」
「本当に、参加していいんですか?」
「いいって! ただの飲み会みたいなもんだし!」
夜のパーティーは、二つの王城の間にある建物の中で開催されるらしい。オレ達は、皆で会場へと向かった。
身分の高い人達ばかりなのは、間違いない。
だが、異常なほどにフレンドリーな王二人が一緒なので、気が楽なのも確かだ。
二つの城の間にある、巨大なホール。
招待状の類は貰っていないが、シャルロット女王と一緒だったので、すんなりと中に入ることができた。
さすがは、貴族のパーティーだ。皆の衣装が、やけに華やかに見える。オレ達四人の中で、この場に様になっているのは、ジュリアくらいのものだろう。
立食パーティーらしい。
部屋の中央には様々な料理が並び、その周りを、ヘソほどの高さのテーブルが囲んでいる。
レオナード王が、正面に立って挨拶を始めた。
「今年の定例パーティーも、二回目だね。いきなり企画したのに、こんなに参加してもらって、ありがとう! 今日は、仙神国からジュリエットちゃんと、その仲間たちが来ちゃってるから、みんなでワイワイ、ヤッちゃってよ! じゃ、カンパーイ!」
グラスのワインを掲げ、パーティーが始まった。あの小型の拡声器も、シャルロット女王の発明なのだろう。
中央から様々な料理を皿に取り分け、ワインと共に頂く。
「うん、美味いな」
「僕は、コース料理より、こういうビュッフェ形式の方が好きだな」
「うん、ホテルの朝食も、いつもこんな感じだもんね!」
しばしの歓談で、腹を満たす。
「皆様、エミリアの母の、リヴィアです。娘と一緒に、本当に幸せな時間を過ごすことができました。本当にありがとう……。何度お礼を言っても足りません……」
エミリーの母リヴィアさんと、メイドのイリアナさんが、オレ達に深々と頭を下げている。
「いや、オレ達は何もしていませんよ。頑張ったのはエミリー本人です」
二人と少し話すことができた。二人共、心から笑えているように見えた。ずっと心の中にあったエミリーへの心配が、ようやく晴れたんだろう。探したくても、探せるものではなかったはずだから。
「これからは、エミリア・オーベルジュを名乗るのか?」
「いや、その名前はここだけにする。王都を出れば、私は狩猟者『エミリー・スペンサー』だよ! ジュリアもそうだもんね」
「オレ達は今まで通り、エミリーと呼ばせてもらうぞ」
「もちろん、そうして!」
「ねぇ、エミリア。スペンサーというのは、どなた?」
「あぁ、ジュリアがウェザブール王国に入って、初めて喋った人族のオジサンの姓なんだって。信じらんないでしょ?」
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楽しく喋っていると、王二人が近づいて来た。
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