《ユグシルト・オンライン》最強データから始める俺の異世界最強伝説!!──ではなく、Lv255の赤ちゃんに転生した俺の異世界物語

散歩道 猫ノ子

文字の大きさ
8 / 82
ススム編、第一章。《Lv255の赤ちゃん爆誕》

07《初めてのお出かけ》

しおりを挟む

生後4ヶ月、本日は初めてのお出かけ。

家の庭から外に始めて出る訳だが、畑と田んぼしか無く見渡しがとてつもなく良いやはりド田舎って感じだな。

ちゃんちゃんと鳴く鳥が住む木が、田舎道の端に時々生えてる以外に遮蔽物のような物はない。

「ねこのこちゃん、いつもありがとうね~」

コクコクと自慢げに頷くねこのこ、自慢げなのは良いんだ。

良いんだけどさ……

「くっくるし……ねこのこ、もっと優し……がはっ」
「にゅ?」こいつ絶対わざとだろ、何故優しくって言うとキツくするんだよ!!

「あら、ねこのこちゃん少し貸してくれるかな?」

「うむ、しかたなし」なぜ上から目線なんだよ!
ねこのこは抱く俺を母さんに渡す。……ていうか、今のは危うく圧迫死するとこだったぞ……豊満な胸ならともかく、その断崖絶壁の胸で押し付けたら死人が出るからやめて欲しい。

「ねこのこちゃん、こうやって優しく抱くのよ」
ほら見てみろ、母さんのこの豊満な……柔らかな感触、これこそ赤子になった大人なら体験したい幸せな時間なんだ、お前がいる事でこの幸せな時間がロスしてること、しっかりわかってくれよ!!

「らじゃ!」なぜ軍隊風!? 

ていうか「母さんやだー!!!」何故こんな幸せな場所から、あの断崖絶壁に行かなきゃならんのだ!!
「大丈夫よススム、ねこのこちゃんはあなたのねこのこなんだから、しっかり絆を育まないとね」
母さん、あんたがしてるのはライオンが我が子を崖から突き落とすのと同じだぞ!!

「ぎゃーーーーー!!! ………………あれ?」

「にゅ?」なんだ? 意外と……いい感じ??

「ふふ、ねこのこちゃん抱っこ上手ね~」
「ふふん!」反応は可愛くないが……確かにかなり上手くなった、さっき抱かれた時の激痛はもちろんなく、ふわっと抱かれてる感じだな。

……これなら……まぁ、いいだろう。いい匂いもするし……

「じゃあ行くわよ~」

「にゃ!!」ビシッと敬礼するねこのこ。

「へ?」

何故だろう、俺は今宙に浮いてる様な……
その瞬間、俺の脳内はフル回転する。
ねこのこ、ちび、子供、馬鹿、まな板。
母さん、天然、意外と真面目、美人、おっちょこちょい。
俺、普通に赤ちゃん。

ちがうそっちじゃない、焦りすぎて脳のフル回転を無駄にした。

ねこのこ、敬礼する、俺を抱っこしてる、片手は頭、片手は腰に……あっ終わった。

そして脳のフル回転のタイムが終わり、それは勿論訪れる。

ドスッ





「いったーーーい!!! こぉの!! ねっねこのこー!!」

結局の所、どれだけ学ぼうがねこのこはねこのこだった。

生後4ヶ月の赤ちゃん抱いといて……気を抜くなよ……
たぶん後頭部にたんこぶできたと思う。

♢

結局母さんの背中に自分でしがみつくことにした。
歩くのはさすがに歩幅が違いすぎて遅いからな。
かといってねこのこに抱かれるのはもう勘弁だ、本気で怖い……腕はかなり辛いが、まだこうしてぶら下がってるのがマシってもんだ。

「ちち、ねこのこ抱っこしてやろうか?」

「だっだいじょぶ……だ!!」
腕がぷるぷる悲鳴をあげ、汗もびっしょりだが断る!
いまだにじんじんする後頭部が俺にそう言えと言ってるんだ。

「あらあら、喧嘩かしら?」
母さん、あんたはもうちょい子供の心ってものを学んでくれないだろうか? 俺の頭は大人でねこのこは子供、喧嘩ってのは同レベルで行うものだから、それだけは無いんだよ。

「ちち!」「やーめーろー……ああっ!!」

何故か無理に母さんの背中から剥がされた。
怖い、怖い、怖い、俺今赤ちゃんの泣く気持ちが心底わかる気がする。
これほど信用ならない奴に抱っこされるのって怖いものなんだな。

「いいこー「ぐふっ!?」いいこー「がはっ!?」ちち、ちっこいからねこのこがいい子する、えへん!」
ああ、その心意気は汲んでやろう。だがな……一つだけ言わせろ。

「いちいち1発1発が強いんやよ!! それはとんとんじゃなくどんどん!! ていうかただのボディーフロウ!!」

「にゅ?」あっわからないのね、うん……

なんか疲れた、赤子の体力の無さを舐めるなよ……ふぁ~

「すぅ……すぅ……」
気がつくと俺は眠っていた。まさかねこのこの胸に抱かれ眠る日が来るなんてな……

ちなみにだが、俺は寝ても夢で寝てる間の出来事を見られる事に最近気付いたんだ。
だから……

「ちち、寝た」
両足をガシッと掴み上に上げ、俺をぼけーっと見るねこのこ。

……それが赤子にする対応かよ!!!

こうして、寝ながらも夢の中で突っ込むぐらいは可能だったりする。
……何得だよ、むしろ見たくない……



しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

念願の異世界転生できましたが、滅亡寸前の辺境伯家の長男、魔力なしでした。

克全
ファンタジー
アルファポリスオンリーです。

【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

異世界転生ファミリー

くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?! 辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。 アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。 アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。 長男のナイトはクールで賢い美少年。 ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。 何の不思議もない家族と思われたが…… 彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。

レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。 そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。

飯屋の娘は魔法を使いたくない?

秋野 木星
ファンタジー
3歳の時に川で溺れた時に前世の記憶人格がよみがえったセリカ。 魔法が使えることをひた隠しにしてきたが、ある日馬車に轢かれそうになった男の子を助けるために思わず魔法を使ってしまう。 それを見ていた貴族の青年が…。 異世界転生の話です。 のんびりとしたセリカの日常を追っていきます。 ※ 表紙は星影さんの作品です。 ※ 「小説家になろう」から改稿転記しています。

異世界転生したおっさんが普通に生きる

カジキカジキ
ファンタジー
 第18回 ファンタジー小説大賞 読者投票93位 応援頂きありがとうございました!  異世界転生したおっさんが唯一のチートだけで生き抜く世界  主人公のゴウは異世界転生した元冒険者  引退して狩をして過ごしていたが、ある日、ギルドで雇った子どもに出会い思い出す。  知識チートで町の食と環境を改善します!! ユルくのんびり過ごしたいのに、何故にこんなに忙しい!?

転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~

ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。 コイツは何かがおかしい。 本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。 目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。

処理中です...