《ユグシルト・オンライン》最強データから始める俺の異世界最強伝説!!──ではなく、Lv255の赤ちゃんに転生した俺の異世界物語

散歩道 猫ノ子

文字の大きさ
10 / 82
ススム編、第一章。《Lv255の赤ちゃん爆誕》

09《美女と美少女》

しおりを挟む

次の目的地、まぁ家のあるド田舎村からそれなりに遠い所まで来てるからな。
ついでに母さんが買い物もすませとこって感じに来たのは食材や生活雑貨等が売ってる大きな市場だな。

「ねこのこちゃん、しっかり手を繋いでてね」

「うむ!」なぜ偉そうなのか、あんたが迷子にならないようにしてるってことは理解してますかな?

ちなみに俺は母さんの首に乗っている。言わば肩車だな……ねこのこに落とされる前に、最初からここにくっついときゃ良かったわ。

「さぁて、今晩食べたいもののリクエスト!」

「「シチュー!」」

「ふふ、やっぱり仲良しね~」

…………まぁこればっかりはそう思われても仕方ないのか……何故か不思議なもので、ねこのこは俺と食べ物の好みが似てるんだよな。
勇者の身体から発生する存在って書いてる書物もあったし、つまり俺の身体から出来たなら……つまりそゆことなのか?

「鶏肉……じゅるる」
あっちがったわ、そういやねこのこは……シチューに入ってる味の染みた鶏肉が目当てなだけで、シチュー自体には大して興味無いの忘れてた……

「ふふ、鶏肉たっぷり入れてあげるわね」

「にゅにゅ!!! よっよきにはからえ!!」
こいつどこでこんな言葉覚えてきてんだ??
ていうか使い方間違えてるし……

とても澄んだ水色の髪とエメラルド色の瞳をした美少女だってのに……ほんと、言葉使いだけで台無しにしてる感あるよなぁ。

……いや、これはこれで需要があるのがオタク界って物か……俺はまだその領域には足を踏み入れれてないってとこだな。

黒いローブの上からでもわかる。
上から見下ろすねこのこのしっぽはピンと喜びを表してるな。


♢

異世界の露店市場は広大だ。
りんご1つにしても、ひとつの店を埋めるぐらいに敷き詰められてたり、肉なんてほとんどの店が大きな肉塊をケバブのようにぶら下げてるから、ひとつの店に沢山の品が並ばず、その結果……こうも先が見えない程の巨大な露店市場になってんだろうな。

「じゅるる~」はしたない猫が1匹。

「ふふ、ねこのこちゃんは本当に鶏肉が好きなのね~」
いや、母さん……そうじゃないだろ……、普通店のカウンターに身を乗り上げ、ぶら下がる鶏肉見ながら洪水のヨダレでカウンター汚してる事を注意すべきだろ……

ほら、店の人やってきたぞ、怒られるぞ、俺は知らんからな!!

「ほほぅ、まさかこの子はねこのこ族ですかな?」
……ん? おかしいな……なんだか予想と違う反応だぞ?

筋肉質な厳つい坊主のおっさんきたーー!! って思ったんだが、口を開くと優しい口調に驚きが隠せん。

「じゅるる……ねっねこのこはねこ……じゅるる、鶏肉、よこせ!!」食欲に負けて自己紹介やりきれてないぞ……ていうか、ねこのこってやっぱ、凄い生意気なとこあるよな。

「ハハハ! ねこのこ族は初めて見たが中々に可愛いな! ほらよ、さっき昼飯用に焼いた鶏肉だがやるよ!」
……なんだろう、この世界には美少女に生意気言われたら、許さなきゃいけないっていうルールでもあるのだろうか?

「おっさんありがとだぞ!!」
……とうとうこいつ、ダイレクトにおっさんて言いやがった、さすがに怒られるぞ……

「お礼が言えて偉いなぁ、ほらよ、これも食べな」
……何故褒められる?? 次はおにぎりも渡されてるねこのこ。

「くんくん……いらね」しかも軽く拒否。

「鶏肉が好きなんだな! これはいい客になってくれそうだ!」いや、もうマジで叱らなきゃそいつ調子乗るぞ!?

結局ねこのこは一切怒られることはなく、うふふとその光景を眺める母さんも、美女ってことで鶏肉を安く譲ってもらってた。
俺はわかったわ、たぶんこのおっさんは彼女いない歴=年齢の悲しき男なんだってさ。

「あなた、おや? 可愛いお客さんだね」

「はは、そうだろ!」
いや、普通に嫁いたわ……つまり美少女と美女は基本的に優遇される生き物ってことだな。

♢

鶏肉、野菜、それから調味料等など、結構な量の食材を購入した母さんである。

勿論そんなに買えば……

「母さん、重たくないの?」

「ふふ、お母さんを誰だと思ってるの? これぐらい余裕よ!」
いや、誰って……母さんは母さんで、痩せ型でひ弱な女性じゃないのか??
まぁなぜ俺がそう思うかと言うとだな、ねこのこに抱かれる俺が見る母さん、腕がぷるぷるしてるとこから無理してるのはひと目で分かるんだよな。

ていうか不思議だ。

「ねぇ母さん」

「どっどうしたの?」
もう声色も変わってんじゃん、若い若いと言っても腰を痛めたら若くても人生終わるから無理は禁物なんだぞ?
じゃなかった。

「ねぇ、どうして異空間収納しないの?」

「……へ?」
だってさ、ここってゲームの世界じゃん。
だから当然、食料だろうがなんだろうが、アイテムって分類になってて、アイテムは勿論収納出来るのが当然じゃん?

現に俺は異空間に腐る程アイテムを持ってて、何故母さんがわざわざこうして重い荷物を持ってるのかわからん。

「筋トレ? ……でも母さんは筋肉無い方が可愛いと思うけど」

「……嬉しいこと言ってくれるのは良いんだけど……ススム、さっきなんて言ったの?」

ん? 母さんボケるにはまだ若いと思うが……子供二人を1人で育てる疲労でも溜まってんのか?

「えぇと、異空間収納になおさないの?」





何故か母さんは静かになった。
そして、言ってくる。

「ススム……まさか、異空間収納を持ってるの!?」

「……? うっうん」
……おかしい、また思ってた反応と違う。

俺が魔法を使おうが、生後すぐに歩いたり喋ったりしようが驚かなかった母さんだと言うのに……まさか、異空間収納って……

俺の感は的中した。

「異空間収納というのは、王族のみが生まれながらに持つ魔法なの……もしくは街一つ買えるぐらいのお金を払って手に入れるような高名な魔法……」

えぇ……これってそんな凄いのか?? 生後すぐに使えたし……なんかサイズ合わない装備の倉庫になってるこれが……
いやもう驚きです。

「ちち、勇者、もってるとうぜん!」
横からねこのこが何故か自慢げに割り込んできた。

「……そう言えばそうね、ススムは勇者なんだから持っててもおかしくないのかしら? ……ふふ、母さんとしたことが、勇者を育てるんだから驚かないようにしようと思ってたのにね、ごめんねススム……よしよし」

……ああ、そうだったんだ。
なんか母さんがあまり驚かない理由がわかったよ。
つまり、我が子が勇者として生まれたから、それに驚いて僕に嫌な思いをさせないようにしてくれてたって訳だな。

……ふむ

我が母ながら、出来た親だなーって感心するよ。

「母さん、とりあえず収納するね」

「ふふ、じゃあお願いしようかしら」

僕は母さんの持つ荷物を全て異空間に収納、僕たち3人は帰路に着いた。
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

念願の異世界転生できましたが、滅亡寸前の辺境伯家の長男、魔力なしでした。

克全
ファンタジー
アルファポリスオンリーです。

【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

異世界転生ファミリー

くろねこ教授
ファンタジー
辺境のとある家族。その一家には秘密があった?! 辺境の村に住む何の変哲もないマーティン一家。 アリス・マーティンは美人で料理が旨い主婦。 アーサーは元腕利きの冒険者、村の自警団のリーダー格で頼れる男。 長男のナイトはクールで賢い美少年。 ソフィアは産まれて一年の赤ん坊。 何の不思議もない家族と思われたが…… 彼等には実は他人に知られる訳にはいかない秘密があったのだ。

レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。 そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。

飯屋の娘は魔法を使いたくない?

秋野 木星
ファンタジー
3歳の時に川で溺れた時に前世の記憶人格がよみがえったセリカ。 魔法が使えることをひた隠しにしてきたが、ある日馬車に轢かれそうになった男の子を助けるために思わず魔法を使ってしまう。 それを見ていた貴族の青年が…。 異世界転生の話です。 のんびりとしたセリカの日常を追っていきます。 ※ 表紙は星影さんの作品です。 ※ 「小説家になろう」から改稿転記しています。

異世界転生したおっさんが普通に生きる

カジキカジキ
ファンタジー
 第18回 ファンタジー小説大賞 読者投票93位 応援頂きありがとうございました!  異世界転生したおっさんが唯一のチートだけで生き抜く世界  主人公のゴウは異世界転生した元冒険者  引退して狩をして過ごしていたが、ある日、ギルドで雇った子どもに出会い思い出す。  知識チートで町の食と環境を改善します!! ユルくのんびり過ごしたいのに、何故にこんなに忙しい!?

転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~

ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。 コイツは何かがおかしい。 本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。 目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。

処理中です...