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ススム編、第二章。《Lv255の赤ちゃんギルド》
62《見られてますよ?》
しおりを挟むさて、冗談ばかりの俺だがさすがにそろそろ真面目にやらないと行けさそうだな。
俺をぐるりと囲う冒険者達、さっき争ってたってのに……俺を倒すためだけに共闘したって訳だな。
「これはギルドの総力戦、卑怯とは言うなよな!!」
いや別に卑怯なんて思わないが……いいのかお前……今の映像は一応観客たちにモニターで配信されてんだぞ?
こんな大人数でたった1人の可愛い赤ちゃんボコろうとしてるとか、絶対次から依頼来なくなるぞ?
こいつらに追われてて気付いたんだがな、変な魔力感じるなーって思ったら、どうやら森のあちこちに映像系の魔法が付与されてるみたいなんだよな。
……家帰ったのバレなくてよかったわ
ていうか、人が色々考えてるってのに、こいつはなんかうるっさいなぁ~
「さて、一応先に聞いておく……リタイアするってんなら、わざわざ攻撃することも無いがどうする?」
ん~それってあれですか?
ならリタイアしまーすって言って、うっそーんってパターンは
「ちなみに言っておくが、対戦相手の前でリタイアを宣言した場合、復帰なんかは出来ないからな、強制送還で終わりって訳だ」
ああそうなの、説明ご苦労さま。……ていうか無理なのね。
んーってなると、やっぱやるしかないんだよなぁ。
こいつら以外に俺の事知ってるギルドはなさそうだから、あまり目立つことはしたくなかったんだが……仕方ないか……
「ふんっ!!」
「熱っ!?」
「……それは1回戦で見せた、武器をどこからか取り出し操る魔法だろ? お前の事はしっかり研究させてもらっている、卑怯な真似は無駄だと思え!!」
……きっ気持ち悪い!!! なんなの、男の赤ちゃんを研究するってヤバいやつじゃないかこいつ!?
俺なら……胸の大きいお姉さんばかりしっかり研究するものだが、人生無駄にしてるよなぁ……可哀想に
にしても、剣で脅して見ようと思ったが……無駄かぁ
ていうかさ、さっきから俺、地面に珍しく突っ立ってるんだが……これも新しい武器かなんかなのかなぁ
「悪いが得意の魔法も封じさせてもらった、お前に魔法を扱われたらここにいる全員が瞬殺され金無いからな」
あらあらよーく分かってらっしゃる。
でもさ……ひとーつだけ言っておきたい。
「あのさ、そんな自慢げに語ってるのはいいけどさ」
「自慢……いいやちがうな、これは強者の余裕だ」
絶対こいつ厨二病患ってるから病院行った方がいいと思うわ。
じゃなくてだな。
「んーと、そうじゃなくてさ……一つだけいいこと教えてあげようと思ってさ」
「いい事?」
うん、まぁ俺にとっていい事で……こいつらにとっていい事かどうかはわからないけどさ。
「俺の空に浮いてる魔法あるだろ?」
「ああ」
「あれってさ、実はすっごい魔力を弱めててさ、かなーーーり繊細な操作を強いられる訳」
「それがどうした? 確かに空を飛ぶ魔法は稀も稀で凄いとは思うが……今のお前は魔法が使えないだろ? なら関係の無い話だ」
ところがどっこい、そうじゃないんだよなぁ。
「んーわかりやすく言うとだな……お前たちの使ってる魔道具なのか盾なのかは分からないが、それは魔法を使えなくする……ではなくて、厳密には魔力を著しく狂わせて使えない様にする。が正解なんだよな」
「……? 何が言いたい、魔法が使えない事には変わりないだろ!」
はぁ、これだからゲームもした事ない異世界の奴は馬鹿なんだよなぁ。
固定概念ってのか? そんなものに囚われてたらいつまで経っても強くはなれないってのに……
「仕方ないな~つまりだ、俺はその魔力妨害のせいで精密な魔力コントロールが出来なくなったから、こうして地面に立っている。そしてまぁ……」
「……えっなっなんで!?」
やっぱ言うより見せた方が手っ取り早い。
風の魔力を一気に膨らませ、魔力妨害の魔力を打ち払う。
ふよふよ~ふよふよふよ~ふぅ、やっぱ飛んでるのが落ち着くというか、楽だな~
「まぁつまりだ、魔力妨害されても魔法を唱えなくても魔力を集められる俺には無意味で、もちろん魔力を集められるってことは妨害の魔力なんて吹っ飛ばせるって訳だな」
なんかこの紅蓮ってやつ、不思議と気になる雰囲気があるんだけど……俺の気のせいだったな。
なんてことない、所詮雑魚のひとり。
「!! みんな、一斉にそいつを倒せーー!!!」
焦り指示を放ったグレンだが、それは俺を囲んだ途端にやってたら、人見知りの俺が困惑してる間にワンチャンはあったかもしれないが──
四方八方、距離にして数メートル離れた程度の至近距離からの攻撃。正直避けたら……こいつら全滅するだろなぁ~と思うが、馬鹿みたいに全力で放とうとしてやがるから、俺が避けたら仲間同士で死人が出そうだからな、流石にやめといてやろう。
まぁかといって、わざわざ全部被弾してあげようなんて、俺はドMな赤ちゃんじゃないからな! 自分で放った魔法ぐらい、自分で受け止める覚悟はあるだろ!
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