《ユグシルト・オンライン》最強データから始める俺の異世界最強伝説!!──ではなく、Lv255の赤ちゃんに転生した俺の異世界物語

散歩道 猫ノ子

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ススム編、第二章。《Lv255の赤ちゃんギルド》

68《半霊のレイナ》

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さて、どうしたものか?

「見ないでぇ~……見られるのは苦手なのぉ……」

こう宙ずりにして改めて見るが、こいつあれだなぁ……女だな。
何故に体操服のジャージ着てんの? って思うが、元の題材がゲームの世界だしな……ありえないことでもないのだろう。

それとまぁ

「俺、ぺたん娘に興味ねぇからそこまで見てないぞ?」

「がっがーーーーーん!!!??? そっそりゃ確かにぺたん娘だけど!? だけどほら、よーく見て!! 私にだって魅力はあるよね!? ねぇ!?」

「ん? ない。」

「ひぇーーー!!?? ひどいーー!!」

……うるっさいの捕まえてしまったなぁ……ていうか、見られたくないのか見て欲しいのかどっちなんだよ。
そもそも、俺の後ろにぷるぷる怖がったまま気絶した豊満系美少女がいるのに、どうしてわざわざ胸もない、しかも霊体のふっつーーに異世界じゃなくとも居そうな女を見なきゃ行けないんだよ。

「ていうかお前、この辺出身なのか? お前あれだろ……冒険者でもないだろ……」

「ヒェッどどどどうしてわかったのぉーー???」

そりゃまぁ、ギルド勲章も冒険者の腕輪もなーんにもつけてないし……それに、こうやって捕縛してたら仲間とか来るかなーっと思いきや、だーれも助けに来ないからなぁ、普通透明化能力持ちなんてまずいないからな、絶対助けに来るってもんだ。

「ていうかお前……ぼっちだろ」

「ひっひぇーーーー!!!!?? どうして……どうして私のすべてがわかるのぉーー?? もしかして心を読んでるの!? だめ!! 見ないでぇーーーーー!!」

見ろと言ったり見ないでと言ったり、忙しいやつだよ全く。

とはいえ、多分こいつ出てきたのって……

「はぁ……で、要件は? なんの利益もないのにわざわざ魔玉を手に入れる必要なんてないだろ? 他のギルドの奴らに金でも渡されたか?」

「!!?? ちっちがうよぉー!! そんな事しないよぉー」
だと思った。まぁ一応確認で聞いただけだ。
こいつはなんか初対面だってのに、不思議と考えてる事がわかるんだよなぁ

「森だな、今回のランクアップクエスト……ギルドから許可とか取りには来なかったのか?」

「ひぇーなんでわかるのぉ……でも分かってくれるとたすかるよぉ~そうなのー私はこの森の住民なんだけどぉ~一昨日から突然たーくさんひとがきたのぉ~」

……ああ、こいつそいやぼっちなんだっけ?
つまり……この森にはこいつ以外まともに喋るような知的生命体が居ないって訳で、臆病で更に人見知りなこいつは誰かが来ても出てこなかったから、ギルドの人間は誰もいないと思ってランクアップクエスト会場にしちまったって訳だな。

「で、お前は魔玉なんて盗んで何をするつもりだったんだ?」

「……えへへ、それはそのぉ……出来心と言いますかぁ……」

「つまりあれだな、このランクアップクエストのルールはわかってるってとこか……全部の魔玉を盗んで、このクエストそのものを無くそうって考えたって訳だ」

「てへっ」

「はぁ……」
浅はかだな~胸もそうだが浅はかすぎてこっちの頭が痛くなるわ。
ギルドが無許可でこの森を使用してるって知ってしまったからには、なんか俺自身も暴れ辛いし……とりあえず理由を訪ねてから考えたらいいか

「さて、本題だ。お前にとってこの森が大切なのか? わざわざ明日終わるクエストだってのに、こんな危険な行動をとるってことはさ」
もしも家族の墓がーとか、大切な何かがあるなら、この森の住民であるこいつが優先だからな。俺はギルド側に報告する義務があるのだが……そうなったら、またランクアップクエストやり直しになるんだよなぁ……めんどくせ

「ひぇ!? あっあしたにおわるの!?」

「え……」あっどうやらこいつ、そこまで詳しくこの大会のことわかってなかったのな……

「あとこの森には思い入れはないかなぁ、なんたって私! 急に豹変したお母さんがお父さん殺しちゃってぇ、お父さんもレイスになったんだけどぉ~すごーく痛そうな鎌をブンブン振り回されたから逃げてここに来たんだぁ」

「……………………………」

いや、壮大すぎん? そんなこと普通笑顔で言う??

つまりあれか、こいつは両親に殺されそうになって、逃げてきた……実はすっごい不憫な奴ってことか!?

「ひぇ!? まっまた見てるぅ、あまり見ないでぇー」

「……はぁ、行く宛てがないのか?」

「どうなんだろぉ? でも半霊体の私でもそろそろお腹がぐるるーだからぁ、行く宛てがないってことなのかなぁ?」

……………どうしよう、なんか可哀想だなぁ~って思ったから、ギルド来るか? って言おうと思ったんだが……こいつと話してると、頭のネジが数十本ぐらい抜けてる感じで、すっごいイライラするのだが……

でもなぁ……

「俺のギルドに来るか? 仕事さえしたら衣食住ぐらいは用意してやるぞ?」
なんかあれだわ、やっぱ……どうしようもない馬鹿だけど、こいつからは悪いって感じがしない。
というか、むしろなんか……助けてやんないとなって思ってしまうんだよな。

「ギルド? いしょくじゅう?」

「……………」やっぱ辞めようかな……

「!! そなた何を言っておるのじゃ!? おっお化けをギルドに居れるなど……いれるなどぉー!!」

ひなり、ようやく喋ったと思ったら……余っ程嫌なのな。

「おばけはわかるよぉ~ひひひ~おーばーけーだーどー」

「いっいやじゃーーーやめてたもれーー!!!!!!!!」

うん、俺は決めたぞ。

なんかこの、狐とお化けのやり取り……面白いし、こいつは連れて帰ろうそうしよう。

「ギルドってのは俺たちの家みたいなもんだ、つまり俺たちと来るならお前はこれから俺達と家族になるって訳だな」

「……!! いっいいの……私、おばけだよぉ!?」

「だっだめじゃだ……ひぃーー!!!」
……ひなり、残念だがもうこれは決定事項だ。
おれはお前の性格はたぶん嫌いだが、お前の見た目は好きだ。
そしてまぁお化けに怖がって俺に泣きついてる、お前はグッジョブだからな!!!

「おばけでもなんでも関係ない、俺達はギルド、イノセント・ロアーだからな……お前にだって、心から叫びたい何かがあるだろ?」

「……心から……うん、私はお母さんに元に戻って貰いたい、そしてまた墓地で人間驚かして楽しく暮らしたい!!」

「じゃあ大丈夫だな! 俺は団長だ……つまり、これからお前は俺の保護下に入るから、なにか困り事あれば言えばいいからな」

「……うん!! 団長!!」

こうして俺の私利私欲のため……ゲフンゲフン。

可哀想なお化けを優しい俺はギルドに加入させることを約束した。

「そういや、お前の名前ってなんだ?」

「ひぇ! 忘れてたぁ~私の名前は~レイナ~よろしくですぅ」

「ああ、俺の名前はススムだ、よろしくなレイナ!」

「どっどうしてこうなるのじゃ……わらわはわらわは、おばけがにがてじゃぁーーー!!!!!!」

ひなりの叫びも虚しく、レイナはしっかり俺たちの後を付いてきた。

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