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18.オーランドの独り言
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「あ……、また、やってる……」
この学園の教師に割り当てられた自室から出た矢先、ふと眼下に広がる緑の中に、一つの茶色が目に入った。
今日の授業を終えた、もう少しで夕暮れが迫る昼下がり。徐々に朱に染まる空には、くっきりと白い月が浮かぶ。教師棟の窓からちょうど見下ろす所にある中庭に、一人の茶色のふわふわした髪の娘が見えた。
ベンチの前に立ち、目の前の地面に何かの魔法をかけようと右手を掲げているようだ。
……だが、しばしそうしていても、遠目からも、地面にはこれといった変化は見られない。しばらくして落胆したかのようにベンチに腰を下ろした。
そうしてまた、傍らに積み上げた魔導書を開く。
(真面目に、やってる……)
平素の魔力の素養は高くはなく、課題は真面目にやっているのだろうに、散々なものが多かった。
貴族の子息、令嬢が多く通うこの学園。
貴族の子ども達は生まれながらに家庭教師や、専任の講師がつく。独学や、奉仕で行われる教会の学び舎で学んできただけの平民とは、そもそも入学時から大きな差がある。
……この国は、来る前に聞いていたよりも、魔力を持たない者に対する差別が激しいところだった。
僅かな魔力しか持たないあの娘に、これまでたくさんの苦労があっただろうことは、想像にかたくない。
それがこの国にきて、とても不思議だった。魔力なんかなくたって生きていけるのだろうに。魔力の多寡だけで語る必要があるとは思えないけれど。
僕の国ウィルダードは、魔力を持たない者の方が多い。でも産業は発展し、特に表向きは問題はないように思える。
……まぁ、どんな場所にも日がさすところがあれば、必ず暗い影はある。“普通”がどういうものかはよくはわからないけれど。
僕には生まれた時の記憶がある。
まず最初の記憶は、女が悲鳴にも似た嗚咽を上げていたところから始まる。
僕は床に這いつくばりながら泣くこともせず、じっとその女を見つめていた。
「何なの、聞いてないわ、こんな気味の悪い真っ黒なのが生まれるなんて聞いてないーー!!」
そして半狂乱になったその女は、僕を手にかけようとした。
そのナイフが振り下ろされる前に、僕は、それを女と共に排除した。そうするだけの力があった。そして、そうするのが、自然だったから。
女の血の海のなかで、産声をあげた。
とある研究施設、人工的に強力な魔力を持つ者を作り出す実験が行われていた。そこで作り出された子ども、それが僕だ。
記憶の中で、誰かに抱かれた覚えはない。ただいつも白い壁の暗い部屋にいた。色も感じない、熱も持ったことがない。そして感情というものは育つ術を持たないまま、人を効率的に殺める方法、影で生きる方法だけを覚えていった。
人を殺める感触、絶命の刹那に向けられる視線、親しい者を失った憎悪の矛先、命のやりとりだけに唯一熱を感じた。
この国へは、内情を探るために潜りこんだ。特段変わらない、いつもの任務の一つ。
この国からウィルダードには国際協定と法の目を掻い潜り、精神を破壊する魔道具や武器が流れているらしい。その流れ、発生源を探る。
その魔道具は粗悪だが、使う者に恍惚を与え、そしてその影で確実に精神を蝕む。
それを売買する組織は、排除しても排除しても、どこからか湧いてくる。
……なら、元を絶たなきゃならない。
ウィルダードでは、魔道具に溺れた家族を嘆き悲しむ者達を何度も見てきた。
でもそれを見るたびに不思議だった。
何故他人にそんなに心を寄せることができるんだろう。
いつか壊れると分かっているものを何故大切に、惜しむことが出来るのだろうか。
何かを壊されるのが嫌ならば、壊される前に先に自分の手で壊してしまえばいいのに。
(あ、やっぱり、居た……)
あの黒い肌の……竜使いの一族のライとかいう男。いつもあいつは彼女を視界の端で追っている。
そして彼女に関わるような諍いは、彼女の知らない内に収めているようだった。
今も彼女の視界に入らないぎりぎりの所で、彼女を見守っている。そして、今それを見ている僕のことにも気が付いている。
こちらに、射抜くような殺気が向けられているのを感じる。
属性判定の時に見た彼女の魔力は、土の魔力に覆われた聖なる光の魔力だった。そしてあの甘い残り香。そんなものは少なくとも、ウィルダードでも、この国でも見たことは、ない。
……今任務で探っている聖教会、そこが血眼で探す女がいるという。
(彼女は、恐らく……)
気が付けばオレンジに染まる景色の中、彼女の所に庭にいた小鳥達が集まっている。あの鳥達のように、彼女の甘い香りに誘われて、絡め捕ろうと群がってくる者達が現れるだろう。
(あの男、は、あの子が壊れたら、涙を流すのかな。今まで見てきた者たちのように、喚き狂うのかな? 僕を、殺そうとする?)
キースが言っていた。大切な妹から目を離さなければよかったって。
それはそうだ。
壊されたくなければ、閉じ込める、か、先に壊してしまえばいいんだよ。……他人に壊される前に。
ほら、ライは、僕が、彼女を壊したら、どうする……?
おもむろに左手を掲げると、小鳥と戯れる彼女に向けて魔力を集中させようとした。
―――その時、彼女はキョロキョロと辺りを見回したかと思うと、白銀の輝きを放った。
「!!!」
彼女の手から一羽の鳥が羽ばたく。
呆気にとられるこちらなんてよそに、彼女はまぬけな顔をして、飛び立った鳥に手を振っている。
(……信じられない、こんな所で……。狙われている力を持っているという自覚が、全くない……。)
しばし、呆ける。
遠くにいるライも、眉間を抑えて俯いているのが見える。
「……くくくっ」
魔力をこめようとしていた左手で口を抑えて、こみ上げる笑いをかみ殺す。
ーー面白いね、君。国中に追われていて、それでいて、知ってか知らずか、そんなにも単純に、貴重な魔力を他者の為に使うんだ。
(本当、面白いね……)
一羽の鳥にすら慈悲を与える彼女は、こんな僕にも慈悲を向けてくれるのかな。その甘い慈悲があれば、何かが大切だっていうことを、知ることができるんだろうか。
……奪われた時に、泣くことができるのかな、彼女を失った時に、今まで見てきた者達のように喚き悲しむことが、できるのかな……?
僕のなかにそんなものが、あるのだろうか。こんな容れ物でしかない僕も、そんな感情を知ることができるのだろうか。
……今、ウィルダードからは、魔道具の件以外に、王国に反旗を翻すべく力をつけはじめた反政府軍に力を貸すように指令が来ている……。
軍もまた、月の乙女を捜しているらしい。少なくとも、聖教会に囚われるよりは、いいように思うけれど……?
ベンチから立ち上がり、彼女は中庭を立ち去っていく。ライもまた、こちらに視線を寄越しながらも、それに続く。
ちらりとライを見遣る。
「君は、彼女を、どうするのかな……?」
君は彼女を壊さないの? どうやって、彼女を守るつもりなのかな? どうやって大切に、するの?
--もっと彼女を知りたい。こんな気持ちは、初めて感じる。
ふふ……もう、しばらく、様子をみていることにしよう……。
この学園の教師に割り当てられた自室から出た矢先、ふと眼下に広がる緑の中に、一つの茶色が目に入った。
今日の授業を終えた、もう少しで夕暮れが迫る昼下がり。徐々に朱に染まる空には、くっきりと白い月が浮かぶ。教師棟の窓からちょうど見下ろす所にある中庭に、一人の茶色のふわふわした髪の娘が見えた。
ベンチの前に立ち、目の前の地面に何かの魔法をかけようと右手を掲げているようだ。
……だが、しばしそうしていても、遠目からも、地面にはこれといった変化は見られない。しばらくして落胆したかのようにベンチに腰を下ろした。
そうしてまた、傍らに積み上げた魔導書を開く。
(真面目に、やってる……)
平素の魔力の素養は高くはなく、課題は真面目にやっているのだろうに、散々なものが多かった。
貴族の子息、令嬢が多く通うこの学園。
貴族の子ども達は生まれながらに家庭教師や、専任の講師がつく。独学や、奉仕で行われる教会の学び舎で学んできただけの平民とは、そもそも入学時から大きな差がある。
……この国は、来る前に聞いていたよりも、魔力を持たない者に対する差別が激しいところだった。
僅かな魔力しか持たないあの娘に、これまでたくさんの苦労があっただろうことは、想像にかたくない。
それがこの国にきて、とても不思議だった。魔力なんかなくたって生きていけるのだろうに。魔力の多寡だけで語る必要があるとは思えないけれど。
僕の国ウィルダードは、魔力を持たない者の方が多い。でも産業は発展し、特に表向きは問題はないように思える。
……まぁ、どんな場所にも日がさすところがあれば、必ず暗い影はある。“普通”がどういうものかはよくはわからないけれど。
僕には生まれた時の記憶がある。
まず最初の記憶は、女が悲鳴にも似た嗚咽を上げていたところから始まる。
僕は床に這いつくばりながら泣くこともせず、じっとその女を見つめていた。
「何なの、聞いてないわ、こんな気味の悪い真っ黒なのが生まれるなんて聞いてないーー!!」
そして半狂乱になったその女は、僕を手にかけようとした。
そのナイフが振り下ろされる前に、僕は、それを女と共に排除した。そうするだけの力があった。そして、そうするのが、自然だったから。
女の血の海のなかで、産声をあげた。
とある研究施設、人工的に強力な魔力を持つ者を作り出す実験が行われていた。そこで作り出された子ども、それが僕だ。
記憶の中で、誰かに抱かれた覚えはない。ただいつも白い壁の暗い部屋にいた。色も感じない、熱も持ったことがない。そして感情というものは育つ術を持たないまま、人を効率的に殺める方法、影で生きる方法だけを覚えていった。
人を殺める感触、絶命の刹那に向けられる視線、親しい者を失った憎悪の矛先、命のやりとりだけに唯一熱を感じた。
この国へは、内情を探るために潜りこんだ。特段変わらない、いつもの任務の一つ。
この国からウィルダードには国際協定と法の目を掻い潜り、精神を破壊する魔道具や武器が流れているらしい。その流れ、発生源を探る。
その魔道具は粗悪だが、使う者に恍惚を与え、そしてその影で確実に精神を蝕む。
それを売買する組織は、排除しても排除しても、どこからか湧いてくる。
……なら、元を絶たなきゃならない。
ウィルダードでは、魔道具に溺れた家族を嘆き悲しむ者達を何度も見てきた。
でもそれを見るたびに不思議だった。
何故他人にそんなに心を寄せることができるんだろう。
いつか壊れると分かっているものを何故大切に、惜しむことが出来るのだろうか。
何かを壊されるのが嫌ならば、壊される前に先に自分の手で壊してしまえばいいのに。
(あ、やっぱり、居た……)
あの黒い肌の……竜使いの一族のライとかいう男。いつもあいつは彼女を視界の端で追っている。
そして彼女に関わるような諍いは、彼女の知らない内に収めているようだった。
今も彼女の視界に入らないぎりぎりの所で、彼女を見守っている。そして、今それを見ている僕のことにも気が付いている。
こちらに、射抜くような殺気が向けられているのを感じる。
属性判定の時に見た彼女の魔力は、土の魔力に覆われた聖なる光の魔力だった。そしてあの甘い残り香。そんなものは少なくとも、ウィルダードでも、この国でも見たことは、ない。
……今任務で探っている聖教会、そこが血眼で探す女がいるという。
(彼女は、恐らく……)
気が付けばオレンジに染まる景色の中、彼女の所に庭にいた小鳥達が集まっている。あの鳥達のように、彼女の甘い香りに誘われて、絡め捕ろうと群がってくる者達が現れるだろう。
(あの男、は、あの子が壊れたら、涙を流すのかな。今まで見てきた者たちのように、喚き狂うのかな? 僕を、殺そうとする?)
キースが言っていた。大切な妹から目を離さなければよかったって。
それはそうだ。
壊されたくなければ、閉じ込める、か、先に壊してしまえばいいんだよ。……他人に壊される前に。
ほら、ライは、僕が、彼女を壊したら、どうする……?
おもむろに左手を掲げると、小鳥と戯れる彼女に向けて魔力を集中させようとした。
―――その時、彼女はキョロキョロと辺りを見回したかと思うと、白銀の輝きを放った。
「!!!」
彼女の手から一羽の鳥が羽ばたく。
呆気にとられるこちらなんてよそに、彼女はまぬけな顔をして、飛び立った鳥に手を振っている。
(……信じられない、こんな所で……。狙われている力を持っているという自覚が、全くない……。)
しばし、呆ける。
遠くにいるライも、眉間を抑えて俯いているのが見える。
「……くくくっ」
魔力をこめようとしていた左手で口を抑えて、こみ上げる笑いをかみ殺す。
ーー面白いね、君。国中に追われていて、それでいて、知ってか知らずか、そんなにも単純に、貴重な魔力を他者の為に使うんだ。
(本当、面白いね……)
一羽の鳥にすら慈悲を与える彼女は、こんな僕にも慈悲を向けてくれるのかな。その甘い慈悲があれば、何かが大切だっていうことを、知ることができるんだろうか。
……奪われた時に、泣くことができるのかな、彼女を失った時に、今まで見てきた者達のように喚き悲しむことが、できるのかな……?
僕のなかにそんなものが、あるのだろうか。こんな容れ物でしかない僕も、そんな感情を知ることができるのだろうか。
……今、ウィルダードからは、魔道具の件以外に、王国に反旗を翻すべく力をつけはじめた反政府軍に力を貸すように指令が来ている……。
軍もまた、月の乙女を捜しているらしい。少なくとも、聖教会に囚われるよりは、いいように思うけれど……?
ベンチから立ち上がり、彼女は中庭を立ち去っていく。ライもまた、こちらに視線を寄越しながらも、それに続く。
ちらりとライを見遣る。
「君は、彼女を、どうするのかな……?」
君は彼女を壊さないの? どうやって、彼女を守るつもりなのかな? どうやって大切に、するの?
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