24 / 273
異世界に転移しました
必要な診療方法
しおりを挟む
コーロ地方の領主、バートン氏より診療所の開設の許可が出された俺はアレフさんの馬車でキッコの街へと戻り、詰所に到着すると馬車からミミと一緒に降り、2人でアレフさんにお礼を言った。
「アレフさん、色々ありがとうございました」
「ありがとうございます。ユーイチ様の診療所があると私も自分の活動がしやすくなるので助かりました」
「いや、私は領主様に報告したに過ぎん、ミヤシタ殿が二コラ様を治してくれた事が最終的に領主様のお心を動かしたのだ」
アレフさんの謙虚な姿勢と俺に対する労いの言葉で俺はとても感激しており、更にアレフさんは俺に声をかける。
「明日から診療所の開設で大変だろうが、この街の人々の為に頼むぞ」
「はい、それじゃあ戻って準備をします」
そう言って俺とミミは診療所に戻り、明日の開設の準備を始める。
まあ準備といっても軽く掃除をしていつでも患者さんをお迎えできるようにするくらいなんだけどな。
診療所の準備を手伝ってくれているミミに俺は気になる事があり、尋ねてみる。
「そういえばミミは俺の診療所の準備を手伝ってくれていたけど、ミミ自身の聖女見習いの活動はしっかりやれていたのか?」
「あまり、大掛かりではなかったんですが、時々怪我をした方が私の借家に尋ねてきたりしてた事はありましたし、ご自身で動けない方は私が直接出向きましたね」
ミミの話を聞いて、俺の頭の中で色んな考えが浮かび、それをミミに伝える。
「そうか、往診サービスか、そうだな患者さんにとってはそれも必要だな」
「ユーイチ様?」
「それからミミ、今後の治療希望者で自分で来れる人にはこの診療所に来てもらう、もしくは誰かに連れてきてもらうのがいいだろう。ここに俺とミミがいればまとめて治療と後遺症のリハビリができる」
「そうですね、それが良いと思います」
更に俺は往診サービスをするにあたって必要であると思う事をミミに話す。
「とりあえず当面はここでの診療をメインにして、ある程度落ち着いたらまたアレフさんの所に行って、家から出れない人の情報をどれ程把握してるか聞きに行こう」
「ユーイチ様、張り切っていますね」
「この世界には俺の世界にあった物や概念がほとんどない。だからこの世界で得たスキルと元の世界で得た知識や技術を活用する事が今の俺にできる事だからな」
「ユーイチ様、私の分からない事やできない事はユーイチ様にお任せします。ユーイチ様ができない事は私が頑張りますから協力していきましょう!」
そうだな、ミミの能力はもちろん必要だがここまで協力的な子を無下にはできないな。明日からやるぞ俺は、いや俺達は!
「アレフさん、色々ありがとうございました」
「ありがとうございます。ユーイチ様の診療所があると私も自分の活動がしやすくなるので助かりました」
「いや、私は領主様に報告したに過ぎん、ミヤシタ殿が二コラ様を治してくれた事が最終的に領主様のお心を動かしたのだ」
アレフさんの謙虚な姿勢と俺に対する労いの言葉で俺はとても感激しており、更にアレフさんは俺に声をかける。
「明日から診療所の開設で大変だろうが、この街の人々の為に頼むぞ」
「はい、それじゃあ戻って準備をします」
そう言って俺とミミは診療所に戻り、明日の開設の準備を始める。
まあ準備といっても軽く掃除をしていつでも患者さんをお迎えできるようにするくらいなんだけどな。
診療所の準備を手伝ってくれているミミに俺は気になる事があり、尋ねてみる。
「そういえばミミは俺の診療所の準備を手伝ってくれていたけど、ミミ自身の聖女見習いの活動はしっかりやれていたのか?」
「あまり、大掛かりではなかったんですが、時々怪我をした方が私の借家に尋ねてきたりしてた事はありましたし、ご自身で動けない方は私が直接出向きましたね」
ミミの話を聞いて、俺の頭の中で色んな考えが浮かび、それをミミに伝える。
「そうか、往診サービスか、そうだな患者さんにとってはそれも必要だな」
「ユーイチ様?」
「それからミミ、今後の治療希望者で自分で来れる人にはこの診療所に来てもらう、もしくは誰かに連れてきてもらうのがいいだろう。ここに俺とミミがいればまとめて治療と後遺症のリハビリができる」
「そうですね、それが良いと思います」
更に俺は往診サービスをするにあたって必要であると思う事をミミに話す。
「とりあえず当面はここでの診療をメインにして、ある程度落ち着いたらまたアレフさんの所に行って、家から出れない人の情報をどれ程把握してるか聞きに行こう」
「ユーイチ様、張り切っていますね」
「この世界には俺の世界にあった物や概念がほとんどない。だからこの世界で得たスキルと元の世界で得た知識や技術を活用する事が今の俺にできる事だからな」
「ユーイチ様、私の分からない事やできない事はユーイチ様にお任せします。ユーイチ様ができない事は私が頑張りますから協力していきましょう!」
そうだな、ミミの能力はもちろん必要だがここまで協力的な子を無下にはできないな。明日からやるぞ俺は、いや俺達は!
1
あなたにおすすめの小説
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
神々の間では異世界転移がブームらしいです。
はぐれメタボ
ファンタジー
第1部《漆黒の少女》
楠木 優香は神様によって異世界に送られる事になった。
理由は『最近流行ってるから』
数々のチートを手にした優香は、ユウと名を変えて、薬師兼冒険者として異世界で生きる事を決める。
優しくて単純な少女の異世界冒険譚。
第2部 《精霊の紋章》
ユウの冒険の裏で、田舎の少年エリオは多くの仲間と共に、世界の命運を掛けた戦いに身を投じて行く事になる。
それは、英雄に憧れた少年の英雄譚。
第3部 《交錯する戦場》
各国が手を結び結成された人類連合と邪神を奉じる魔王に率いられた魔族軍による戦争が始まった。
人間と魔族、様々な意思と策謀が交錯する群像劇。
第4部 《新たなる神話》
戦争が終結し、邪神の討伐を残すのみとなった。
連合からの依頼を受けたユウは、援軍を率いて勇者の後を追い邪神の神殿を目指す。
それは、この世界で最も新しい神話。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
神の加護を受けて異世界に
モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。
その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。
そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる