理学療法士だった俺、異世界で見習い聖女と診療所を開きました

burazu

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異世界生活は大変です

更なる活動

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 ミミの手料理にミーザが喜んでいるとお母さんも喜びを素直に表に出す。

「うん、すごく美味しいよ、あたし達の為にありがとね」
「いえ、こちらも喜んでもらえて嬉しいです」

 2人から料理を絶賛されてミミも嬉しそうだし、歓迎会は成功だな。

 そんな中、ミーザが明日からの仕事内容が気になり、俺に尋ねてくる。

「明日からあたしもここで働くわけだけど、まず何をすればいいのかな?」
「基本的にミーザの役割は傭兵として診療所の安全を守ることだからな、何もない時は簡単な手当をお願いすることはあるかな」
「うん、分かった」

 ミーザに仕事の説明をするとミミもある提案をする。

「ユーイチ様、明日からミーザさんがいらしてくれるなら、私も治療の往診を始めたいと思うのですがいかがでしょうか?」
「そういえばミミはしばらく俺が正式に診療所を開く前に少しだけそれをしていたんだよな」
「はい、聖女見習いとしての活動だけでなく、この診療所としても始めていきたいです」

 ミミも治療の往診を始めるのか、ますます俺達診療所の活動の場は広がるな。

「よし、それじゃあ今後はミミが治療した人のリハビリも俺がやっていくか」
「でも今まで往診していたおばあ様はどうされるんですか?」
「明日の診療次第だけど、そろそろ往診を終了してもいいんじゃないかと思う、明日は近場の買い物に付き添おうと思っているからな」
「それが視野に入る程回復していらっしゃるんですね、すごいです」

 俺とミミが会話をしていると途中でミーザが声をかけてくる。

「なんかすごいね2人共、一生懸命、人のケガや病気を治したりするなんてさ」
「ミーザ?」
「あたしさ、結構今までどちらかというとケガをさせるほうだったしさ、そんなあたしがこの診療所になじめるのか不安になってきたよ」

 ミーザが傭兵として多分魔物狩りや人をケガさせたりしてる事で俺達になじめるかを気にしているのか。

「あのさミーザ、確かにミーザが傭兵をやっていたのはお金や生活の為だったとは思う。でも君や他の傭兵さん達が危険な魔物や悪い奴を退治してくれているから安心して暮らせる人達がいるんじゃないのか?」
「え?」
「私もそう思います、ミーザさん達の役割は安全の面からみても必要な事です」
「そうかな……」

 俺達はミーザにも気持ちよく働いて欲しいと思っている。だからこうやって声をかけているんだ。

「だから、ここでは俺達や患者さんの安全を守ってくれよ」
「うん」

 これでいいんだ、たとえ最初の理由が何であれ、人の為に何かができる人は素晴らしいと俺は思うな。
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