理学療法士だった俺、異世界で見習い聖女と診療所を開きました

burazu

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異世界で仲間が増えました

審査合格

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 ミランダさんは煮る事で野菜本来の栄養が減るかもしれないという不安をメルさんに訴えるが、メルさんはまずは食べてもらう事が大事という事を自らの幼い時の出来事を元に話し、ミランダさんも理解を示した。

 正しい知識を教える事はもちろん大事だが、受け入れる側の心を整えてやるのもとても大事な事なんだよな。特にメルさん自身も野菜嫌いをお父さんの工夫で克服したんだからなおさら説得力があるな。

 今なんかいい雰囲気だし、後でミランダさんにはこっそりと煮ても問題ないどころか栄養価が増す事を教えてあげるか。

「あ、でもさあ知っていたかどうか分からないけど、野菜って煮たりする方が栄養が増すってユーイチが補佐官のお姉さんに話していたよ」
「え?」
「ああ、俺もその場にいたから間違いないぜ」
「そ、そうなのユーイチさん⁉」

 ここでミーザとギベルトがいい雰囲気の中いきなり栄養価の話をぶちこんで、メルさんが戸惑いながら俺に質問をしているし、一応答える。

「はい、結果的にですが味だけでなく、ちゃんと身体の事も考えている作り方をメルさんはしていたんです」
「そ、そうなんだ」

 いい雰囲気だっただけに少し、気まずそうなメルさんだったが、そんな中ミランダさんがこちらも戸惑いながら俺に声をかける。

「じゃ、じゃあ私も今度催し物でレシピをいただいたら、これを試してみるわ。リンが食べてくれて栄養も増えているなら」

 全員が少しぎこちなくなった頃に空気を換えるようにソフィアさんが全員に呼びかける。

「とりあえず皆さん、食べ終わったなら審査に移りましょう。これでメルさんの参加を決めるわけですから」

 その言葉に全員が用紙に数字を書いてソフィアさんに提出する。いよいよメルさんの合否が決まるんだな。

 ソフィアさんが回収した用紙に書かれた数字を計算し、集計が終わるといよいよ発表の時が来た。

「それでは発表します。合計で46点でしたのでメルさんのこのトマトベースの野菜スープでの催し物参加は認められます」
「やったあ!皆さんありがとうございます!」
「美味しかったですし、私は食べやすさも工夫していたと思いますよ」
「当日、レシピをいただけるのを楽しみにしてます」

 ソフィアさんやミランダさんがメルさんに声をかけているなか、俺もメルさんに声をかける。

「メルさん、前にあなたが言っていた『私の料理を食べれば野菜嫌いが治る』っていうのはこういう意味だったんですね」
「……父ができた事だし、きっと私にもできる、ううんできないとダメって思ったからよ」

 お父さんの料理、それがメルさんの料理人としての基礎になっているんだな。
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