理学療法士だった俺、異世界で見習い聖女と診療所を開きました

burazu

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異世界で仲間が増えました

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 打ち上げの挨拶を終えてテーブルに戻ると俺を待っていたのは仲間達からの洗礼だった。

「お疲れさん、今日の挨拶はユーイチにしては短くまとまっていたと思うよ」
「そうだ、そうだ、いつもああいう感じで言ってくれ」

 やはりこいつらの挨拶に関する長さのいじりはあったな。それは別にいいんだけどな。とりあえず俺達も飲み物を飲んで料理を楽しむとするか。

「お疲れ様ですユーイチ様、今日はいろいろと大変ですね」
「まあな、でもイベントは成功したとみていいだろうし、良かったとは思うな」
「そうですね、皆さん楽しそうでしたし」

 ミミと話しながら酒を飲み、料理も食べているが、少し思った事があり、みんなに話してみる。

「そういえば、せっかくの打ち上げだし、俺達だけでばかり固まっていないで他の人とも話したほうがいいんじゃないのか?」
「ユーイチ、どうやらそれはありみたいだぜ」
「本当だ、飲みながらだけどテーブルを移動しているな」
「ちょっと、俺も行ってくるぜ、新しい刃物はどうか売り込んでくる」

 酔って気分の良いときに刃物作りの売り込みに行くのか、商売熱心だなギベルトは、お、早速ギベルトの奴売り込みの為にお店の店主さんに話かけているぞ。

「こんばんは、皆さん、本日はお疲れ様です」
「おお、あんたは鍛冶師の……」
「ギベルトです、今日はミヤシタ・リハビリ・クリニックの手伝いをしていましたが、自分の本業は鍛冶師なので皆さんの刃物や道具でお困りごとがあったら、このギベルトまでご相談ください」
「それじゃあ早速だけどよ……」

 なんかギベルトに相談している店主さんが多いな。やっぱりあいつの鍛冶の腕は信が置けるようだ。ん?あれはユーリ君のパン屋の店主か、いま1人だし話しかけてみるか。

「ミミ、ミーザ、俺もユーリ君のパン屋の親方と少し話してくる」
「どうぞ、私達はここにいますので」
「料理は置いておくからね」

 ミミとミーザにそう言われて俺はパン屋の店主に声をかける。

「こんばんは、親方さん、あれ今日はユーリ君は?」
「あんたは診療所の……ユーリは婆さんを1人にできねえからって帰ったよ」
「そうですか、今日はお疲れ様でした。とても助かりましたよ」
「なあに、うちの店にも新しい客が来そうだし、俺の方が感謝してえぐらいだ。それよりもあんたに言いたかったことがあるんだ」

 俺に言いたい事、何だろう?

「あんたがユーリの婆さんのリハビリとかをしてくれたおかげで、ユーリがうちに来てくれてまだ頼りない部分はあるけど、助かってもいるし、それはあんたのおかげで感謝している事を言いたかったんだよ」
「いや、リハビリはともかく、ユーリ君の頑張りで親方さんが助かっているならそれは自分の及ぶ領域じゃないですよ」
「もし、俺の身体がいつか動かねえようになったら俺のパン屋を任せてもいいと思っている」

 ユーリ君にパン屋を引き継がせたいのか親方さんは。
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