理学療法士だった俺、異世界で見習い聖女と診療所を開きました

burazu

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異世界で仲間が増えました

療養部屋の話

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 アレフさんより仮設の療養部屋建設の為の人夫はそろった事を教えられ、更に図面の間取りの最終チェックを終えるとアレフさんより工事の希望日程を尋ねられ、希望日程を伝える。

「分かった、2日後に向かうよう手配する。小部屋の増設なら1週間ほどで可能だろう」
「ありがとうございます、お待ちしています」

 そう言って、俺は詰所をあとにして診療所に戻って行った。まずは午後の診療を終えてからミミにも薬草の事と仮設の療養部屋の事を伝えようと思う。

 診療所に戻るとすぐに午後の診療の準備を行い、診療をするが、特に問題なく今日の診療を終える事ができた。

 診療を終えると早速俺はミミとミーザに今日の話をする。

「ミミ、ミーザ帰る前にいいか?」
「どうしましたかユーイチ様?」
「まあ、まずはダイニングルームに移動しようそこで話す」
「はい」

 全員で診察室からダイニングルームまで移動し、テーブルの椅子に座るとまずは俺から口を開く。

「ミミ、まずはこれを見てくれ」
「これは薬草⁉どうしたんですか?」
「この街の近辺に生えている草を調合した。やり方はゴルさんに教えてもらったんだ。ミミが休んでいる時も大ケガの患者さんに対応できるようにする為にな」
「そうなんですか、ですが薬草では魔法のような即効性はないはずです。すぐにお家に帰れない患者さんに対してはどうなさるんですか?」

 ミミの疑問に対し、俺は仮設の療養部屋についての話もする。

「それからこの図面も見てくれるか」
「これは何かの部屋ですか?」
「ああ、この部屋は仮設だが療養のための部屋だ」
「療養の部屋?」

 俺はミミに薬草の治療をした患者さんが入院できるように建設の許可をアレフさんにとり、更にアレフさんやゴルさんが人夫を手配してくれることも話した。

「皆さん、そこまでしてくださっているんですね」
「ああ、診療所が運営を続けてミミが修行する時間をとるには現段階ではこれがいいと思ったんだ」
「ありがとうございます、なんとお礼を申し上げればよいか」
「いいって、俺達もミミに一人前の聖女になって欲しいしさ」

 俺の言葉にミミも感激して涙がこぼれていた。

「……はい、少々ご迷惑をおかけする事もありますが、ここまでしてくださるのなら頑張ります」
「ああ、応援しているぞ」
「あたしもだよ」
「仮設の療養部屋の完成を見届けたらとりえず休みをいただきますのでよろしくお願いします」

 ミミも俺達の行動を見て、ようやくいつ休むかを言ってくれた。さああとは完成を待つだけだな。
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