補助魔法しか使えない魔法使い、自らに補助魔法をかけて物理で戦い抜く

burazu

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冒険者デビュー

クエスト達成

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 ミヨモの魔法を見て、自分達なら必ずクエストを達成できると確信したと強い言葉をニラダは放ち、ミヨモは返答をする。

「ニラダ君、そうだね頑張って達成しよう、そこまで頼られると私も嬉しいよ」
「うん、それじゃあ次の階の階段を探そう」
「うん、あ、でも3階に降りればもう達成って事になるのかな?」
「階層に降りたとペンダントが記録してくれるはずだし問題はないはずだ。アイテムは1つ手に入れたし魔物は……」

 そう言いながらマジックボックスの中にある魔石の数を確認し、その数をニラダはミヨモに伝える。

「全部で12個ある。これで魔物を10体以上討伐した条件も満たした事になる」
「それじゃああとは地下3階に降りればいいんだ、早く行こう!」

 ミヨモの言葉を受け、ニラダも地下への階段を探しに動き、しばらく動き回っているとそれらしき場所を発見する。

「あ、あそこ、あそこに階段が見えるよ」
「待て!何か来るぞ」

 ニラダがそう言うと、階段らしき場所の前に緑の身体をした2足歩行の魔物が棍棒をもって現れる。

「お、大きい!あの魔物は?」
「あれはグリーンオーガといって、オーガの一種だ、とても怪力で、人を喰らうと言われている」
「ひ、人を食べちゃうの?」
「数は1体だが、今まで倒した魔物よりは強いな、まずは俺が相手の力を見極めてやる」

 ニラダはそう言うと次の瞬間に2つの補助魔法の呪文を唱える。

「フォースアップ!プロテクト!」

 フォースアップで、物理攻撃力を、プロテクトで物理防御力を上げて、剣を抜いてオーガに斬りかかる。オーガの腕力は強いがニラダは攻撃を受け止め、オーガの身体を切り裂く事に成功する。

「どうだ!」

 オーガの身体を切り裂くものの、オーガはまだ生きており、すかさずニラダに反撃を試みる。

「クイック!」

 すかさずクイックの魔法を唱え、速度を上げると次の瞬間に攻撃をかわす事に成功する。

「ミヨモ!オーガの心臓だけを貫くことはできそうか?」
「それなら無属性魔法を刃上に放てばできるけど、それには膨大な魔力が必要なの……あ!」
「そうだ、君のスキルを使ってくれ」
「うん」

 そう言ってミヨモはスキル名をまず叫び、更に呪文の詠唱を始める。

「ユニークスキル:魔力を超越した者ノンマジックパワー発動!我に宿りし力よ、彼の者を切り裂き給へ。刃の放出ブレードディスチャージ!」

 その刃はオーガの心臓に向かっていき、胸を切り裂くとそのまま心臓を貫く事に成功した。その際にオーガの角をニラダは回収し、オーガが魔石化すると魔石も回収した。

「やった!オーガを倒したわ」
「よし、あとはこの階段を降りればクエスト達成だ!」

 そして2人は階段を降りて地下3階に到達する。これでクエスト達成だ!
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