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グローディアス王国編
そして誤解は誤解のままに会話はススム!
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夜、王都の人気カフェである山々亭がいつもより早く店仕舞いをしてから人数が多いから店舗の机を壁に押しやり立食でのパーティー仕様に変えて準備をした。
力仕事は真白が請負って千尋の指示に従い運んで行く…。
そして白雪はいつものカウンターに座って二人を眺めて微笑んでいた。
「ああ~いい香りじゃ…」
「今夜はちょっと豪勢にビーフカレーにしたし、他にも色々作ったからね~!」
今夜は王太子殿下が無事に戻ったお祝い料理をと筆頭侯爵様からのたっての願いだ。
侯爵の息子さんも無事帰って来たって事でもあるし、それに騎士団長とその息子さんも連れて来るって言っていたから大人数になる。
お祝いだから今回は地球からシャンパンをお取り寄せした!
流石にお酒は短期間で作るのは無理だし子供に味は分からない…。
なので適当に選んでいたら地球の神様がコレとコレって出してくれたのを冷やして置いた。
最近我が家に祭壇を作ったんだ…そこには主神様と地球の神様の像を安置し毎日カレーをお供えしてる。
魔物カフェには相変わらず来てるらしいけど…喜んでいるって聞いたから良かった!
「さあ~だいたい用意は出来た!料理も出来たよ、白雪!」
「あい分かった!父上にお知らせしよう……すぐ来るそうじゃ!」
そう白雪が言った直後に大勢の人が転移して来た!
そして、そこには森で会った王太子殿下もいた!
千尋は少し緊張しながらみんなに声をかけた。
「いらっしゃいませ!山々亭へ!お待ちしてたよ!!」
「エディこちらがチーちゃんだ…」
「こんばんは、王太子殿下!千尋と言います!」
「!!こ、こんばんは…君が…チヒロ…もしかして私の!!」
「???」
覚えていますか?皆さん…千尋くんは現在髪も瞳も王様と同じダークブラウンなんです。
思いっきり勘違いしてしまった王太子殿下…。
「チ~ちゃん、こっちが私の息子のエリスだ!」
「こんばんは、千尋です!よろしくお願いします!」
「………………………………………か…か…可愛い………!」
エリスの目は既にハートになっている…瞬殺だった…。
「ここここんばんは!私はエリス…私の事はお兄ちゃんって呼んで!」
「お…兄…ちゃ…ん?」
「!!!ああ~可愛い可愛い~連れて帰る!ウチに連れて帰る!!」
「同じじゃ…侯爵と同じ事を言ってる…本当にどういう改造をしたらこうなるのか?」
白雪が白い目で見ていた。
「おい!俺の紹介は?」
ひときわ大きい人が千尋を見下ろした。
「チ~ちゃん、これがウチの騎士団団長してるジャンだ!脳筋だから近寄るな!」
「おい!!俺は騎士団団長ジャンだ!…しかし小さいのぉ~」
「………凄い!!カッコいい!!」
「お!」
「凄く立派な筋肉だよ~カッコいい~!!」
「ふっ…分かるか?」
「触ってもいい?」
「いいぞ!」
「ふわ~~っ!!見せ筋じゃない実用的な筋肉だ~凄く柔らかい!」
「おお~分かるか?なかなか見る目があるな!」
「あ!僕は千尋です!!僕筋肉も身長も大きくならなくて…でも!このままじゃダメだ!って色々研究しているんだ!必ず大きくなって筋肉付けたいから!」
「おお!そうか!!なら今度騎士団に遊びに来いよ!色々道具もあるし俺が特訓メニューを考えてやる!」
「本当?凄い凄い!嬉しい!!」
「チ~ちゃんに筋肉…嫌だ~!」
「侯爵パパは黙ってて!!僕は大きくなりたいの!!身長も伸ばしたいし…」
「おお~俺の理解者が出来た!!チーこれから俺の事はダディって呼んでくれ!チーはもう俺の子だ!!」
「ダディ!!よろしくお願いします!」
「おお!!チーこっちは俺の息子だ…喋らんヤツだが筋肉は鍛えている!仲良くしてやってくれ!
「……よろしく。」
「千尋です!よろしくお願いします!!」
一通りの挨拶が終わったところで千尋は料理を運んで来た。
「今夜はお祝いだし人数が多いから立食パーティーにしたよ!こちらに取り皿用意したからお好きな物を自分で好きなだけ取って食べてね!!」
「うわぁぁぁ~いい香りだ!美味しそうだ!!」
「あ!シャンパン用意したんだよ!先ずは乾杯しよう!」
「シャンパン?」
「そう!お酒だから僕と真白はジュースね!」
そう言ってワイングラスにシャンパンを注いでは渡して…真白と自分にはオレンジジュースを注いで渡した。
「さあ王様パパ!乾杯の挨拶お願いします!」
「ああ…王太子を含め皆よく無事に戻って来た!これから色々あると思うが…今はこうして再会出来た事を喜ぼう!!では、乾杯!!」
『乾杯!!』
シュワシュワした飲み物に大人達は一度動きが止まったが、その美味しさにゴクゴク飲んだ!!
「さあ~みんな食べてね!!冷めないウチにね!!」
そう言った途端に魔物達は無言でいっぱい色々取って食べ始めた!
「エリスこのカレーライスを食べてみろ!」
「カ、カレー?」
「ああ!最近の王都で流行っている料理だ!」
「……んん!!!辛い!…でも美味しい…なんて複雑でいて香り高い…ん…辛さの奥に甘みもある…美味しい~!」
「だろう!チ~ちゃんの料理はどれも美味しいが、その中でカレーは1番だよ!」
「エヘヘへ…褒めすぎだよ~」
「父上…連れて帰りましょう!こんな可愛い子が悪い大人に連れ去られる前に!我が家で保護しなくては!!」
「全く…親子で同じ事を言う!!千尋はやらん!!連れて行くな!!」
「エリス…我らの最大の壁…シラユキ殿だ…ブラックカード保持者だ!」
「ブラック!!」
「ちなみに、シラユキ殿だけじゃないビャクオウ殿とマシロ坊もブラックカードだ!」
「!!!」
「今王宮はビャクオウ殿、シラユキ殿に陛下の警護をお願いしている。」
「騎士団もなぁ~ビャクオウ殿には鍛えて貰っているぞ~!
「ビャクオウ殿に会えたお陰で、こうしてチーちゃんに会えた…すっかり餌付けされてしまったよ。」
「確かにこんなに美味しかったら餌付けされてしまいますね!本当に美味しい!」
「エヘヘ~どんどん食べてね!今日はグラタンも作ったしパエリア作ったし…」
「美味しいよ!私もチーちゃんって呼んでいいかな?私の事は…あ、あ、あ兄上って呼んで欲しい…。」
「兄上?」
「ああ…父上!嫁には出しません!!絶対出しません!!」
「ふっ…そうだな…嫁には出せないな!」
「もう!嫁には行かないよ!!行くわけないでしょ!」
「ははは…そうだな!」
「しかし、チーちゃんは私の大事な人にそっくりだ!」
「大事な人?」
「ああ…私の命を助けてくれた人…今代の神の愛し子様に…。」
「ブフっ!!」
「ん!大丈夫かい?チーちゃん!」
「…ククク……そうだな…そっくりだな!」
「そ…なんだ~ハハハ…光栄だな~~」
「美しい黒髪で…可愛い方だった…私に最後まで守護をかけて頂いた…。」
「………ああ!…実験した!」
「ん?実験??」
「ううん!何でも無いよ!!兄上!!でも、本当に無事に戻れて良かったね!!」
「ああ!ありがとうチーちゃん!!」
「さあ~いっぱい食べてね!!王様パパも笑ってないで食べて食べて!」
「ありがとう…チーちゃん!…本当に色々ありがとう…」
「…ふふふ…どういたしまして!」
楽しい宴は遅くまで続いた…。
別の場所では…
「どうするのじゃ!!このままでは我等は破滅じゃ!!」
「では、どうせよと…」
「この際じゃ王太子と陛下にも死んで頂こう…その混乱に乗じて…帝国の軍に動いて貰えば…。」
「分かりました…その場合私の身分は…」
「約束通りじゃ!」
「では、もう一度あの者に即座に効く呪いを依頼しましょう!」
「頼んだぞ!私も其方ももう後は無い…」
「分かっております!」
暗い夜もまた更けていく…。
続く…。
力仕事は真白が請負って千尋の指示に従い運んで行く…。
そして白雪はいつものカウンターに座って二人を眺めて微笑んでいた。
「ああ~いい香りじゃ…」
「今夜はちょっと豪勢にビーフカレーにしたし、他にも色々作ったからね~!」
今夜は王太子殿下が無事に戻ったお祝い料理をと筆頭侯爵様からのたっての願いだ。
侯爵の息子さんも無事帰って来たって事でもあるし、それに騎士団長とその息子さんも連れて来るって言っていたから大人数になる。
お祝いだから今回は地球からシャンパンをお取り寄せした!
流石にお酒は短期間で作るのは無理だし子供に味は分からない…。
なので適当に選んでいたら地球の神様がコレとコレって出してくれたのを冷やして置いた。
最近我が家に祭壇を作ったんだ…そこには主神様と地球の神様の像を安置し毎日カレーをお供えしてる。
魔物カフェには相変わらず来てるらしいけど…喜んでいるって聞いたから良かった!
「さあ~だいたい用意は出来た!料理も出来たよ、白雪!」
「あい分かった!父上にお知らせしよう……すぐ来るそうじゃ!」
そう白雪が言った直後に大勢の人が転移して来た!
そして、そこには森で会った王太子殿下もいた!
千尋は少し緊張しながらみんなに声をかけた。
「いらっしゃいませ!山々亭へ!お待ちしてたよ!!」
「エディこちらがチーちゃんだ…」
「こんばんは、王太子殿下!千尋と言います!」
「!!こ、こんばんは…君が…チヒロ…もしかして私の!!」
「???」
覚えていますか?皆さん…千尋くんは現在髪も瞳も王様と同じダークブラウンなんです。
思いっきり勘違いしてしまった王太子殿下…。
「チ~ちゃん、こっちが私の息子のエリスだ!」
「こんばんは、千尋です!よろしくお願いします!」
「………………………………………か…か…可愛い………!」
エリスの目は既にハートになっている…瞬殺だった…。
「ここここんばんは!私はエリス…私の事はお兄ちゃんって呼んで!」
「お…兄…ちゃ…ん?」
「!!!ああ~可愛い可愛い~連れて帰る!ウチに連れて帰る!!」
「同じじゃ…侯爵と同じ事を言ってる…本当にどういう改造をしたらこうなるのか?」
白雪が白い目で見ていた。
「おい!俺の紹介は?」
ひときわ大きい人が千尋を見下ろした。
「チ~ちゃん、これがウチの騎士団団長してるジャンだ!脳筋だから近寄るな!」
「おい!!俺は騎士団団長ジャンだ!…しかし小さいのぉ~」
「………凄い!!カッコいい!!」
「お!」
「凄く立派な筋肉だよ~カッコいい~!!」
「ふっ…分かるか?」
「触ってもいい?」
「いいぞ!」
「ふわ~~っ!!見せ筋じゃない実用的な筋肉だ~凄く柔らかい!」
「おお~分かるか?なかなか見る目があるな!」
「あ!僕は千尋です!!僕筋肉も身長も大きくならなくて…でも!このままじゃダメだ!って色々研究しているんだ!必ず大きくなって筋肉付けたいから!」
「おお!そうか!!なら今度騎士団に遊びに来いよ!色々道具もあるし俺が特訓メニューを考えてやる!」
「本当?凄い凄い!嬉しい!!」
「チ~ちゃんに筋肉…嫌だ~!」
「侯爵パパは黙ってて!!僕は大きくなりたいの!!身長も伸ばしたいし…」
「おお~俺の理解者が出来た!!チーこれから俺の事はダディって呼んでくれ!チーはもう俺の子だ!!」
「ダディ!!よろしくお願いします!」
「おお!!チーこっちは俺の息子だ…喋らんヤツだが筋肉は鍛えている!仲良くしてやってくれ!
「……よろしく。」
「千尋です!よろしくお願いします!!」
一通りの挨拶が終わったところで千尋は料理を運んで来た。
「今夜はお祝いだし人数が多いから立食パーティーにしたよ!こちらに取り皿用意したからお好きな物を自分で好きなだけ取って食べてね!!」
「うわぁぁぁ~いい香りだ!美味しそうだ!!」
「あ!シャンパン用意したんだよ!先ずは乾杯しよう!」
「シャンパン?」
「そう!お酒だから僕と真白はジュースね!」
そう言ってワイングラスにシャンパンを注いでは渡して…真白と自分にはオレンジジュースを注いで渡した。
「さあ王様パパ!乾杯の挨拶お願いします!」
「ああ…王太子を含め皆よく無事に戻って来た!これから色々あると思うが…今はこうして再会出来た事を喜ぼう!!では、乾杯!!」
『乾杯!!』
シュワシュワした飲み物に大人達は一度動きが止まったが、その美味しさにゴクゴク飲んだ!!
「さあ~みんな食べてね!!冷めないウチにね!!」
そう言った途端に魔物達は無言でいっぱい色々取って食べ始めた!
「エリスこのカレーライスを食べてみろ!」
「カ、カレー?」
「ああ!最近の王都で流行っている料理だ!」
「……んん!!!辛い!…でも美味しい…なんて複雑でいて香り高い…ん…辛さの奥に甘みもある…美味しい~!」
「だろう!チ~ちゃんの料理はどれも美味しいが、その中でカレーは1番だよ!」
「エヘヘへ…褒めすぎだよ~」
「父上…連れて帰りましょう!こんな可愛い子が悪い大人に連れ去られる前に!我が家で保護しなくては!!」
「全く…親子で同じ事を言う!!千尋はやらん!!連れて行くな!!」
「エリス…我らの最大の壁…シラユキ殿だ…ブラックカード保持者だ!」
「ブラック!!」
「ちなみに、シラユキ殿だけじゃないビャクオウ殿とマシロ坊もブラックカードだ!」
「!!!」
「今王宮はビャクオウ殿、シラユキ殿に陛下の警護をお願いしている。」
「騎士団もなぁ~ビャクオウ殿には鍛えて貰っているぞ~!
「ビャクオウ殿に会えたお陰で、こうしてチーちゃんに会えた…すっかり餌付けされてしまったよ。」
「確かにこんなに美味しかったら餌付けされてしまいますね!本当に美味しい!」
「エヘヘ~どんどん食べてね!今日はグラタンも作ったしパエリア作ったし…」
「美味しいよ!私もチーちゃんって呼んでいいかな?私の事は…あ、あ、あ兄上って呼んで欲しい…。」
「兄上?」
「ああ…父上!嫁には出しません!!絶対出しません!!」
「ふっ…そうだな…嫁には出せないな!」
「もう!嫁には行かないよ!!行くわけないでしょ!」
「ははは…そうだな!」
「しかし、チーちゃんは私の大事な人にそっくりだ!」
「大事な人?」
「ああ…私の命を助けてくれた人…今代の神の愛し子様に…。」
「ブフっ!!」
「ん!大丈夫かい?チーちゃん!」
「…ククク……そうだな…そっくりだな!」
「そ…なんだ~ハハハ…光栄だな~~」
「美しい黒髪で…可愛い方だった…私に最後まで守護をかけて頂いた…。」
「………ああ!…実験した!」
「ん?実験??」
「ううん!何でも無いよ!!兄上!!でも、本当に無事に戻れて良かったね!!」
「ああ!ありがとうチーちゃん!!」
「さあ~いっぱい食べてね!!王様パパも笑ってないで食べて食べて!」
「ありがとう…チーちゃん!…本当に色々ありがとう…」
「…ふふふ…どういたしまして!」
楽しい宴は遅くまで続いた…。
別の場所では…
「どうするのじゃ!!このままでは我等は破滅じゃ!!」
「では、どうせよと…」
「この際じゃ王太子と陛下にも死んで頂こう…その混乱に乗じて…帝国の軍に動いて貰えば…。」
「分かりました…その場合私の身分は…」
「約束通りじゃ!」
「では、もう一度あの者に即座に効く呪いを依頼しましょう!」
「頼んだぞ!私も其方ももう後は無い…」
「分かっております!」
暗い夜もまた更けていく…。
続く…。
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