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情報収集
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サヴェロは情報収集をする為、店の店主に話しかける。
「ねえ、おっちゃん。俺達、世界中の遺跡を巡りながら旅をしてるんだけどさ、この辺りに大きな遺跡とかない?」
「遺跡? ん~確か、この街の近くで最近遺跡群が見つかったって話なら聞いたな」
「本当⁉ その話、もう少し詳しく教えてくれない?」
「ああ、つっても、オジサンはあんまり遺跡の事とか詳しくないから、それほど知らないが、こっから西に五十キロメートルくらい行った所で大きな遺跡が見つかったって話だ。えーっと、何て言ったかな……カーなんとか遺跡っていったかな?」
屋台の主人の話を聴いて、サヴェロとメリダは互いに顔を見合わせる。早速、遺跡の情報が入り自然とにやける二人。しかし、それとは反対に店の主人の表情は渋いものだった。
「だけど、物見遊山で行くのはお勧めしないぞ」
「どういう事?」
「その遺跡なんだがな、最初に見つけた連中が遺跡の中を探索していたところ、遺跡の中で化け物に襲われたらしいんだ」
サヴェロは眉をひそめ「化け物?」と聞き返した。
「そうだ。探索していた十数人がその化け物に襲われて皆大怪我をした。死人も出たって話だ。オジサンが遺跡の事を知ったのも、この話を聞いたからだしな。別の意味でこの辺りじゃ結構有名だよ」
屋台の主人の話を聞き終えて、再び顔を見合わせるサヴェロとメリダ。
「化け物って何だろう? 私そういうの見た事ないんだけど」
「俺だってないよ。遺跡から化け物が出てくるなんて初めて聞いた」
幸先の良いスタートをきれそうだったところに入ってきた化け物という不安要素。これに二人の間には重苦しい空気が漂う……だが、
「でも、早速手に入った情報だし、確めるだけ確めてみよう」
と、サヴェロが提案した。
「危なくなっても、メリダは俺が守るから」
ニッと笑い、そう言い切るサヴェロ。するとそこに『私もいます』とアイオスが入ってきた。
「悪い悪い。アイオスもな」
サヴェロは「ははは」と明るく笑うが、メリダの表情は明るくなかった。
「どうした? メリダ。具合でも悪いのか?」
サヴェロはメリダの顔を覗きこみ、そう訊ねると、
「え? ううん。そんな事ないよ」
メリダはハッと顔を上げ、無理矢理笑顔を作って答えた。
「そうか? ならいいんだけど」
『……』
いきなり有力な情報を手に入れたサヴェロ達は食事を済ませると、早速例の遺跡へと向かうのであった。しかし……
「あ? 西の遺跡? 悪いが他をあたってくれ。あんなトコまで行くのは勘弁だぜ」
サヴェロはヒッチハイクをして、西の遺跡へ行こうとするのだが、誰もが西の遺跡という言葉を聴いた途端、走り去ってしまう。
「これで八人目かぁ……だーれも相手にしてくれないね」
「うーん。さすがに死人まで出てる危険な所だからな。そもそも、そこまで連れて行ってってのもムシが良すぎるか」
サヴェロはこれらの経験から、西の遺跡という言葉は使わずに、西の街外れまで連れて行ってもらえるよう道を行き交うドライバーを止めて交渉を続ける。
すると、古いトラックに乗った恰幅のいい中年の女性が街外れまでならいいと、サヴェロ達を車(荷台)に乗せてくれた。
車に揺られること一時間。サヴェロ達は街外れの山中で下車した。
「ここまで連れてきた手前、こんな事言うのも何だけど、本当にいいのかい? こんな所で降ろしちゃって」
「はい。大丈夫です。助かりました」
「ありがとうございました」
サヴェロとメリダは自分達をここまで運んできてくれた女性に深々とお辞儀をする。
「そうかい? ならいいんだけど。でも、気を付けなよ。ここらの近くにある遺跡から化け物が出てくるって話だからねえ」
今からそこに行くんですよとは言えないサヴェロは「そうなんですか? 気を付けます」と知らないふりをし、続けて質問をした。
「ちなみに、その遺跡ってどっちにあるんですか? あっ、いや、場所がわかっていれば近付かなくて済むと思って」
「ああ、遺跡ならこの道を真っ直ぐ行った所にあるわよ」
女性が指差した道は幅は広いが、舗装はされておらず、辺りを森に囲まれた不気味な所だった。これにはサヴェロも化け物が出てきても不思議じゃないなと心の中で思った。
「この道は遺跡を発掘する為の資材や人を運んだりするんで通したらしいんだけど、化け物の一件以来誰一人寄り付かなくなっちまったねえ」
女性は一通りサヴェロの質問に答えると、車のエンジンをかけた。
「それじゃあ、おばちゃんは先を急ぐから。あんた達気を付けるんだよ」
女性はそう言うと、手をひらひらと振って走り去っていった。サヴェロは車が見えなくなった事を確認すると、女性が言っていた道を振り返った。
「雰囲気たっぷりの所だな」
「さすがにちょっと緊張してきたかも」
「何だ? ビビってんのか?」
「なっ! そんな事ないし! とっとと行こう!」
サヴェロに煽られ、ムキになったメリダは一人遺跡へと続く道を進んで行く。サヴェロも慌ててメリダの後を追い、遺跡への道を進んで行くのであった。
「ねえ、おっちゃん。俺達、世界中の遺跡を巡りながら旅をしてるんだけどさ、この辺りに大きな遺跡とかない?」
「遺跡? ん~確か、この街の近くで最近遺跡群が見つかったって話なら聞いたな」
「本当⁉ その話、もう少し詳しく教えてくれない?」
「ああ、つっても、オジサンはあんまり遺跡の事とか詳しくないから、それほど知らないが、こっから西に五十キロメートルくらい行った所で大きな遺跡が見つかったって話だ。えーっと、何て言ったかな……カーなんとか遺跡っていったかな?」
屋台の主人の話を聴いて、サヴェロとメリダは互いに顔を見合わせる。早速、遺跡の情報が入り自然とにやける二人。しかし、それとは反対に店の主人の表情は渋いものだった。
「だけど、物見遊山で行くのはお勧めしないぞ」
「どういう事?」
「その遺跡なんだがな、最初に見つけた連中が遺跡の中を探索していたところ、遺跡の中で化け物に襲われたらしいんだ」
サヴェロは眉をひそめ「化け物?」と聞き返した。
「そうだ。探索していた十数人がその化け物に襲われて皆大怪我をした。死人も出たって話だ。オジサンが遺跡の事を知ったのも、この話を聞いたからだしな。別の意味でこの辺りじゃ結構有名だよ」
屋台の主人の話を聞き終えて、再び顔を見合わせるサヴェロとメリダ。
「化け物って何だろう? 私そういうの見た事ないんだけど」
「俺だってないよ。遺跡から化け物が出てくるなんて初めて聞いた」
幸先の良いスタートをきれそうだったところに入ってきた化け物という不安要素。これに二人の間には重苦しい空気が漂う……だが、
「でも、早速手に入った情報だし、確めるだけ確めてみよう」
と、サヴェロが提案した。
「危なくなっても、メリダは俺が守るから」
ニッと笑い、そう言い切るサヴェロ。するとそこに『私もいます』とアイオスが入ってきた。
「悪い悪い。アイオスもな」
サヴェロは「ははは」と明るく笑うが、メリダの表情は明るくなかった。
「どうした? メリダ。具合でも悪いのか?」
サヴェロはメリダの顔を覗きこみ、そう訊ねると、
「え? ううん。そんな事ないよ」
メリダはハッと顔を上げ、無理矢理笑顔を作って答えた。
「そうか? ならいいんだけど」
『……』
いきなり有力な情報を手に入れたサヴェロ達は食事を済ませると、早速例の遺跡へと向かうのであった。しかし……
「あ? 西の遺跡? 悪いが他をあたってくれ。あんなトコまで行くのは勘弁だぜ」
サヴェロはヒッチハイクをして、西の遺跡へ行こうとするのだが、誰もが西の遺跡という言葉を聴いた途端、走り去ってしまう。
「これで八人目かぁ……だーれも相手にしてくれないね」
「うーん。さすがに死人まで出てる危険な所だからな。そもそも、そこまで連れて行ってってのもムシが良すぎるか」
サヴェロはこれらの経験から、西の遺跡という言葉は使わずに、西の街外れまで連れて行ってもらえるよう道を行き交うドライバーを止めて交渉を続ける。
すると、古いトラックに乗った恰幅のいい中年の女性が街外れまでならいいと、サヴェロ達を車(荷台)に乗せてくれた。
車に揺られること一時間。サヴェロ達は街外れの山中で下車した。
「ここまで連れてきた手前、こんな事言うのも何だけど、本当にいいのかい? こんな所で降ろしちゃって」
「はい。大丈夫です。助かりました」
「ありがとうございました」
サヴェロとメリダは自分達をここまで運んできてくれた女性に深々とお辞儀をする。
「そうかい? ならいいんだけど。でも、気を付けなよ。ここらの近くにある遺跡から化け物が出てくるって話だからねえ」
今からそこに行くんですよとは言えないサヴェロは「そうなんですか? 気を付けます」と知らないふりをし、続けて質問をした。
「ちなみに、その遺跡ってどっちにあるんですか? あっ、いや、場所がわかっていれば近付かなくて済むと思って」
「ああ、遺跡ならこの道を真っ直ぐ行った所にあるわよ」
女性が指差した道は幅は広いが、舗装はされておらず、辺りを森に囲まれた不気味な所だった。これにはサヴェロも化け物が出てきても不思議じゃないなと心の中で思った。
「この道は遺跡を発掘する為の資材や人を運んだりするんで通したらしいんだけど、化け物の一件以来誰一人寄り付かなくなっちまったねえ」
女性は一通りサヴェロの質問に答えると、車のエンジンをかけた。
「それじゃあ、おばちゃんは先を急ぐから。あんた達気を付けるんだよ」
女性はそう言うと、手をひらひらと振って走り去っていった。サヴェロは車が見えなくなった事を確認すると、女性が言っていた道を振り返った。
「雰囲気たっぷりの所だな」
「さすがにちょっと緊張してきたかも」
「何だ? ビビってんのか?」
「なっ! そんな事ないし! とっとと行こう!」
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