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うちの過去 Ⅰ
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―涼 side―
うちは思いっきりの東京出身やねんけど、それは知ってるよな?
丁度関西弁喋りだしたんは小学校卒業後。うちは、卒業する前までは普通に標準語で喋ってた。
あれは小5の頃やったかな、うちのクラスに転校生が来てん。その子は飯嶌雅(イイジマ ミヤビ)っていう女子やねんけど、その子は大阪の子やった。家庭の事情でおばあちゃん家に来てんて。雅はたまたまうちの席の横が空席やったから、うちの横になってん。雅とはすぐに意気投合して、めっちゃ仲良くなった。唯一無二の親友やな。…それは今も変わってないかな。
雅の明るい性格と、珍しい関西弁ですぐにクラスに馴染んでクラスの人気者になった。特に男子。
…そやけど、今のクラスにもおるみたいに、女子のボスみたいな奴おるやんか。それがうちら小5の時のクラスにもおった。あとそいつに取り巻く奴らもな。そいつらが、…雅の事を嫌っとった…
『転校生が調子乗るな』っていうそんな理由でな。それからそいつらは雅を。雅を虐め出したんや…
でもそういう奴はごく一部だけ。他の皆は雅の事をほんまに好きやったし女子に何言われても気にしやんかった。そいつら以外の男子も女子も雅の味方やった。…やのに、やのに。そいつらは懲りずにずっと雅を虐め続ける。そんな日が卒業前まで続いたんや…。他のクラスの人らも雅と仲良い子が多くて、雅の味方やった。やけど、雅は止まらへん、ヒートアップする虐めに耐えられへんかったんやと思う……。
卒業式の前日にな、
『雅ちょっとトイレ行ってくるわ!』
『一緒に行こうか?』
『そんなんいらんわ!トイレぐらい自由にさせろ!』
『わかった!じゃあ待ってるよ!』
『うん!あ、その前にちょっと待って、雅、涼に手紙書いてきてん、でもこれは!家帰ってから読んでな!絶対トイレ行ってる間読んだあかんで!』
『仕方ないなぁ、わかったよ!』
『それでこそ涼や!…雅、涼の事大好きやで』
『そんな事知ってるよ?変な雅だね!でもありがと』
そう言ってうちらは別れた。雅はトイレに、うちは涼を教室で待っていた。
やけど、いつまで経っても雅が戻ってこうへんねん。だからうちは雅が何かされてんのかな!?って思って雅を探し出した。……雅はおった、屋上に。屋上の端に立って。
『ごめんな、涼…ごめん』
いてもたってもいられなかったうちは、走って雅の所に行った。
『雅!!何してるの!?』
うちがそう言うと雅はゆっくりこっちを振り向いた。
うちは思いっきりの東京出身やねんけど、それは知ってるよな?
丁度関西弁喋りだしたんは小学校卒業後。うちは、卒業する前までは普通に標準語で喋ってた。
あれは小5の頃やったかな、うちのクラスに転校生が来てん。その子は飯嶌雅(イイジマ ミヤビ)っていう女子やねんけど、その子は大阪の子やった。家庭の事情でおばあちゃん家に来てんて。雅はたまたまうちの席の横が空席やったから、うちの横になってん。雅とはすぐに意気投合して、めっちゃ仲良くなった。唯一無二の親友やな。…それは今も変わってないかな。
雅の明るい性格と、珍しい関西弁ですぐにクラスに馴染んでクラスの人気者になった。特に男子。
…そやけど、今のクラスにもおるみたいに、女子のボスみたいな奴おるやんか。それがうちら小5の時のクラスにもおった。あとそいつに取り巻く奴らもな。そいつらが、…雅の事を嫌っとった…
『転校生が調子乗るな』っていうそんな理由でな。それからそいつらは雅を。雅を虐め出したんや…
でもそういう奴はごく一部だけ。他の皆は雅の事をほんまに好きやったし女子に何言われても気にしやんかった。そいつら以外の男子も女子も雅の味方やった。…やのに、やのに。そいつらは懲りずにずっと雅を虐め続ける。そんな日が卒業前まで続いたんや…。他のクラスの人らも雅と仲良い子が多くて、雅の味方やった。やけど、雅は止まらへん、ヒートアップする虐めに耐えられへんかったんやと思う……。
卒業式の前日にな、
『雅ちょっとトイレ行ってくるわ!』
『一緒に行こうか?』
『そんなんいらんわ!トイレぐらい自由にさせろ!』
『わかった!じゃあ待ってるよ!』
『うん!あ、その前にちょっと待って、雅、涼に手紙書いてきてん、でもこれは!家帰ってから読んでな!絶対トイレ行ってる間読んだあかんで!』
『仕方ないなぁ、わかったよ!』
『それでこそ涼や!…雅、涼の事大好きやで』
『そんな事知ってるよ?変な雅だね!でもありがと』
そう言ってうちらは別れた。雅はトイレに、うちは涼を教室で待っていた。
やけど、いつまで経っても雅が戻ってこうへんねん。だからうちは雅が何かされてんのかな!?って思って雅を探し出した。……雅はおった、屋上に。屋上の端に立って。
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