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ヒカリと影

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うちの過去 Ⅱ

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振り返った雅は、こう言ったんや。
『ごめん涼、雅もう耐えられへんねん…皆味方やったけどもう無理やわ』
ってな。
『何で!?私は雅が好きだよ!大好きだよ!いなくなったら私泣くよ!!』
『…涼?泣かんといて?涼の涙は綺麗やけど笑顔の方が綺麗やからな。……こんな雅に仲良うしてくれてほんまありがとう。雅も鈴の事大好きやで』
…………雅は飛び降りた。
即死やった。綺麗な雫を流して。 

うちは許せんかった。雅をここまで追い込んだ奴らと、それ以上に自分を。  
卒業式の前日、綺麗な青空やった。飛行機雲が1本あっただけや。その空を今でも覚えてる。
卒業式なんか出たくなかった。でも、雅のお父さんとお母さんがうちには出てほしいと言ったんや。雅の分もって。最初は断っとったけど、雅の分までって言われたら断れんかった。
だからうちは卒業式に出て、でもその次の日の春休みから一人称が私からうちになって、口調も関西弁になった。
…この気持ちわかる?うちは今皆と一緒に居て楽しいのはほんま。やけどな、うちの隣にはいつも雅がおったから…。でももう雅は隣におらん!この世界にもおらん…!飛び降りるんを目の前で見て防げんかった。うちのせいやねん。
軽蔑するやろ?これがうちの過去や…
……同情なんてしやんといて。…けどうちは皆が許してくれるんなら一緒にいたい……。

そう言ってうちは皆に頭を下げた。


                                   ―涼 side end―
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