Finally the world to bring about

ヒカリと影

文字の大きさ
16 / 19

綺麗な笑顔

しおりを挟む
貴女は…。紀衣ちゃんは…今まで何の為に生きてきたの?
家族の為?友達の為?自分の為?
…本当は死にたくなんかないでしょう?生きたいでしょう?
…貴女はまだ間に合うよ。私は貴女と同じ症状だったの…私は無理だったけど、貴女はまだ手術を受ければ治るよ?
…私の分まで、生きて。




私は太陽の光で目を覚ました。今私は、誠弥くんのお父さんの海弥(ウミヤ)さんことみっくんが理事長兼医院長の大学病院で入院してるよ!

あの夢は…あの女の子は誰だったの?私と同じ症状だった?同じ症状の人、いたんだね。誠弥くんに聞いてみよっかな!
「紀衣おはよう!」
「誠弥くん!おっはよー!」
「元気だな!」
元気に見えるんだ、良かった!

「ねぇ、誠弥くん!私、夢で見たんだけど、私と同じ症状の人っていたの?可愛い女の子だったんだけど…その子に喋りかけられたんだ!」
「え!?そうなのか…。…その子の名前は碧音(ミオ)ちゃんと言って、5年前、俺がまだ学生だった時に紀衣と同じ症状で亡くなった女の子だ…。その子には何て言われたんだ?」
…碧音ちゃんは私と同じ症状で5年前亡くなった子…?私も死ぬのかもね。
「碧音ちゃんは、貴女は何の為に生きてきたのって、本当は死にたくないでしょって、生きたいでしょって、それで…私は無理だったけど、貴女は手術を受ければ治るよって。」
「…そうだったのか。……なぁ紀衣」
「私は…確かにまだ死にたくない。生きたいよ!生きたくて生きたくて!…だけど碧音ちゃんが言ったこと信じてもいいの?碧音ちゃんは亡くなったんだよ?私と同じ症状だったんだよ!」
「紀衣!碧音ちゃんはお前が生きれるって言ったんだよ。俺は紀衣を絶対に助ける!だから俺を…信じろよ」
私は、手術を受けたい…と思った…。
「…誠弥くん…私、私。受けるよ」
「そっか。俺を信じてくれてありがとう」
誠弥くんの笑った顔はとてもとても綺麗だった…。
その綺麗な笑顔を、涙で汚したくないと思った…。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン
青春
名門復活を目指し厳しい練習を続ける鐘ヶ岡学園の女子バレー部 キャプテンを務める新田まどかは、身体能力を飛躍的に伸ばすため、ある行動に出るが…

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

処理中です...