牢獄の天使は愛を知らない

momo6

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第一章

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アマンサが気をつけてって言ったのは、こうなる事を予想してたのかな?
だって、今アシュリーと洋服を見ている・・・いや、着せ替え人形状態になっている。

自分を着飾り娯楽をする人がいると聞いた事はあるけど、まさか自分がそうなるとは夢にも思わなかった。

「ふーん、こっちの方が可愛いわね。ちょっと!あれとこれも持ってきてちょーだい。」
「はい!畏まりました!」

店員がせかせかと早歩きしながら動いている。
本当にここは闘技場か?

ランガに助けを求めようと見るが何故かご機嫌になっている。
「ランガ、そろそろ出ようよ。アマンサ達が探してるよ」
「あぁ、そうだなーーー行くか」
残念そうなランガはアシュリーに声をかけに行く。


「アシュリー、俺達は行くぞ。お前の娯楽には付き合いきれん。ティア、おいで。」
「え~まだいいじゃないのよ!ここでこんな可愛いお人形に会えるなんて奇跡よ?!もっと遊んでもいいじゃないの~」

・・・人形遊び、思った通りの答えだった。
アシュリーは悪い人では無いけど、やはり考えが違うな。ズキンと心が痛くなる。

ティアは来ていた服をその場で脱ぎ、着ていた服に着替え始めた。
急に服を脱いだから、ランガとアシュリーはギョッとして特にランガは顔が赤くなりながらもアシュリーに見せまいと全身で隠そうとした。
だが、アシュリーはお構い無しにガン見する。
女の様にしているが、やはり男の部分があるのだろう。ティアに釘付けだ。

先程までは、パーテンションで見えない様に着替えていたから分からなかったが、ほっそりした腕や足が露わになり、白い肌に銀色の髪がキラキラと美しい。下着からも分かる豊満な胸は動くたびにゆさゆさと揺れている。
よく見るとパンツが紐パンだった。その衝撃にランガは混乱した。紐パンで一緒に歩いていたのか?取れたりしたら一大事じゃないか!と。アシュリーも紐パンに気づいたが、普段から自分も履いているので気にはならないがゆさゆさ揺れる胸に思考が停止した。

いつの間にか、2人の動きは止まりティアをガン見していたのだった。

着替えが終わったティアは、「?、2人して抱き合って何してるの?」不思議そうに首をコテンとする姿が可愛すぎる。
ゴホンと咳払いしながらランガが「じ、じゃぁ俺たちはもう行くからな」「え、あーうん。またね。ランガに可愛子ちゃん!」

「?」
意外にすんなり行かせてくれたから驚いた。
先程までの強引さが無かったからだ。


パタンと扉が閉まるのを確認し、アシュリーは深いため息をした。
「いやいや。あの可愛さは反則だろ、久しぶりに女の肌を見たな。可愛子ちゃん。私がもっと可愛がってあげる、ランガと可愛子ちゃん。2人まとめてたっぷりとね♡」

アハハと不気味に笑うアシュリーに店員がドン引きしているのだった。



「アシュリーさんって意外にいい人なのかな?」
ブホッ!?
ティアの言葉に思わず吹き出したランガはむせながらも「そ、ゴホ、そんな事はないぞ」
「そう?私はいい人かな?って思った」
だって、知らない私に人形遊びと言ったけど綺麗な服を着せてくれたし、無理強いはしなかったから。・・・イワンセフ様やあの男の人みたいに強引じゃなかった、思い出しても気分が悪い。舐められた所がぞわぞわする。

「どうかしたのか?」
「ーーなんでもない。」
「?そうか、あっ!あの色はアマンサか?」

顔色が悪いティアを心配したが、何気なくみた方向に見たら忘れない蛍光ピンクの集団が何やら揉めているのが見えた。
「アマンサだ!…やっぱり着替えてないんだ。」
「そうみたいだな。行くのやめるか?」
「約束したから。行かないとーー会ったら約束は守った事になる。すぐ離れてもいいと思う。」

うん、間違ってない。自信たっぷり話すティアが可愛くてクックっと笑いが溢れてします。
(本当は嫌なんだな。だけど約束は守ろうとして、可愛いな。)


「だから~絶対核にいるんだって~」
「違うわよ!誰かに連れて行かれたのよ!!」
「糞虫どもが、見つけたらただじゃおかないわよ」

何やら不穏な雰囲気だ。
「何かあったのかな。」
「あぁー、多分ティアが部屋にいなかったから探してたんじゃないか?」
「え!?じゃぁ私のせいだ。」

ションボリしながら、近づくとティアに気づいたアマンサが「居たわよーー!!!!!」と怒声を上げながら突進してきた。
ビクっとなりながらも「ごめんなさい」と謝るがお構い無しにぎゅうぎゅうと抱きしめられた。
「んもう心配したのよ!部屋に居ないから探したわー!」
「そうよ~ゴリが連れてかれたーとか騒いで大変だったんだから~」
「まぁ、見つかったから良かったじゃない」
口々にやれ大変だったと言われ益々ティアは暗くなる。

「あー、俺が誘ったんだ。ティアは部屋にいると言ったんだが、バロフ様を見た事が無かった様で一緒にと連れ出したんだ。すまなかった。」
ランガが謝罪するとティアが急いで弁解する。
「私が行きたいって言った!ランガは悪くない。」

2人でお互いを尊重するのを見たら、アマンサはやれやれとティアの頭を撫でる。
「何もなくてよかったわ~バロフ様を見たかったのね。カッコよかったでしょ?」
「うん!凄かった!」

やっぱりアマンサといると安心するな、サリーお母さんみたい。
・・・今日の服は、恥ずかしいけど。
ジーっとアマンサ達の服を見るとそれに気付いたのか「あらん?ティアもこの服が気になるのかしら?ほら!!ジャジャーン!ティアの分も用意してるわよ♡」
「・・・え?」
どこから出したのか、手には蛍光ピンクの派手な服がある。胸の谷間が見えおへそが出ており、ミニスカートはギリギリお尻が見えない…のか?短かすぎる。

「マリアンヌに用意して貰ったのよ~私たちとお揃いね♡」
キャッキャっとアマンサ達が盛り上がっている。
いつの間にかマリアンヌのお店に来ていた。
「きょ、今日は疲れたからもう帰る。」
「えーー!?今あったばかりじゃない!!」
「そーよそーよ!せっかくお揃いの服を着たらいいじゃない!」
ギャーギャー騒ぐアマンサ達に根負けして。渋々ティアは着替える事にした。
「恥ずかしーーやっぱりこれで歩くのは嫌だな」
着替えが終わったティアは自分のあわれもない姿に羞恥心を覚える。
「ダメだ、着替えよう」
服を脱いでしまおうとしたら「終わったかしら~?」マリアンヌがひょいっと顔を出した。
「!!ギャーー!天使がいるわ!!」
大声にビクとティアの動きが止まる。
グイグイと店の奥から連れ出されたティアは恥ずかしすぎて顔が真っ赤になる。
「や~だ~似合ってるわ~ほらほら!私達とお揃いよ~♡」
蛍光ピンクの集団に挟まれてティアは羞恥心で倒れそうだ。

「可愛いが、ほかに見せたくないな」
ランガはボソリと言いながらも、ティアの髪が胸の谷間を見え隠しして、パンツが見えそうなミニスカがひらひらしている。
(・・・紐パンだったよな?危なくないか?)
不意に嫌な予感が頭をよぎる。

「ティア、もう着替えてきたらどうだ?」
不意に声をかけると鬼の様な顔でアマンサ達に睨まれた。
「なーに言ってんのよ!お揃いで過ごすにきまってるでしょ~!」
「本当はランガ様も好きなんでしょ?この服が♡」
「!!?そんな事は!!」
「も~照れちゃって~好きなくせに~」

アマンサ軍団に言われ、ランガはぐうの音も出ない。

ズキンっ、頭痛にティアはフラついてしまう。
「ティア!」
ランガが駆け寄り、ティアを支えると「大丈夫、少し頭が、、っつ」
「今日は何度か頭が痛いと言っているじゃないかっっ」
パチパチとティアの頭に触れようとしたらまた静電気が起きた。
「今のは?ティアは大丈夫?」
「何度か頭痛がしているようで、それにたまにパチパチっと火花が出る」
「え?何でそんな事に?火花って?」
「よく分からない。とりあえず、このまま部屋まで連れて行く。」
「そうね、明日は大会ですもの!ゆっくりした方がいいわ」
アマンサがギュッと手を握るとパチっと静電気が走った。
「っっ痛いわね。ランガ様大丈夫?」
「ああ、大丈夫だ。俺の部屋にいる。何かあれば部屋まで来て構わない」

「え!!部屋に行っていいんですかー!?嘘~!」
「アマンサだけな。落ち着いた頃に来たらいい。」

(ティアもアマンサがいた方がいいだろ)
頭痛に顔を歪めるティアは話が聞こえていないようだった。意識が朦朧とするなか、ランガの腕に抱かれ部屋へと連れて行かれる。
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