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第一章
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酷い悪臭がする。冷たい石、、ここは?
目が覚めると生まれ育った場所にいた。
周りを見ると見慣れた景色。
穴が空いた天井からは砂埃が舞っている。
これは夢?
「どうしてよ!!迎えに来るっていったじゃない!!」
怒鳴り声のする方へ行くとやせ細っているが綺麗な銀色の髪を振りまわしながら泣き叫ぶ女の人がいた。
「・・おかぁさんーー?」
ティアと同じ髪色の女性は、ティアに気付くとズカズカ近づいてきて髪の毛を引っ張りながら顔を覗き恐ろしい顔で睨みつけている。
「お前が、お前が産まれたら迎えに来るって言ったのよ!あの人と同じ瞳なのに!!金色の瞳は天龍人の証よ!!!何で!なんで!!!」
バチンと頬を打たれ、床に叩きつけられた。引っ張られた髪がぶちぶちと抜け落ちる。
「何が悪かったの!産んだじゃない!この地獄から連れ出してくれるって言ったのに!!」
泣き叫ぶ母は、頭がおかしくなっていた。
痛みで涙が出てくる。
悲しい訳ではない。この涙は痛いからだ。
涙で視界がぼやける。
「お母さん、私を産んだのは自由になりたかったの?わたしは?私は自由になる為の道具だったの?」
ティアの言葉が聞こえない母は、怒り狂って近くにある物を壊したり暴れている。
物音に気付いたサリーが急いでティアを部屋から連れ出し、ぎゅうと耳を塞ぎながら抱きしめてくれる。
塞がれた耳から母の騒音がかき消され、暖かい温もりがじんわりと体に伝わってきた。
「 」
(なに?誰か話してる?)
「 ょ」
(何?何を言ってるの?)
「 てるよ」
「愛してるよ。迎えに行くから。」
(優しい声、誰なの?)
「 待って て。 」
(誰?あなたはだれ?)
ふっと意識が戻ると綺麗な天井が見える。
(夢…?)
「目が覚めたか?ティア?」
ランガが心配そうに覗きこんでくる。
「ランガ?ここは?」
「俺の部屋だ。後でアマンサも来るぞ。」
「そぅ、あれ?何で部屋に?」
「頭が痛いと言って気を失っていたんだ。もう大丈夫なのか?」
夢のせいか、気分は悪いが頭痛は無くなっている。むしろモヤが無くなりスッキリした。
「大丈夫。ごめん、迷惑かけた。」
「いや、大丈夫だ。何か飲むか?」
「うん」
ヒヤリと冷たい飲み物をティアに渡しながら、ランガは様子を見る。
目覚めたティアは何か雰囲気が変わっているからだ。
本人は気付いていないようだが、何故か触れては行けない様な、そんな気がする。
「甘い、あ…今は?どれくらい寝てた?」
窓を見ると暗くなっている。
夜なのは間違いない。
「もうすぐ、前夜祭も終わるぐらいか?」
そんなに寝てたのかな。21時には終了の鐘が鳴る。半日は寝ていたようだ。
体を起こして、ベットから降りようとしたら手に力が入らずよろけてしまう。
「おい、大丈夫か?まだ寝ていたらどうだ?」
「ごめん。大丈夫」
ランガに支えられ不意にランガの胸に触れた時、鼓動が早くなる音が聞こえてきた。
ドクンドクンドクン
緊張しているのは、ランガも同じだった。
それが何故かおかしく「ふふ」と笑みが溢れてしまう。
「ん?どうかしたのか?」
優しい声。あぁ、私はランガが好きなんだ。
でも、気付かれないようにしないと。
ティアは恋心に鍵をして、気持ちを切り替える。
「うんん、何でもない。寝過ぎたみたい。明日はいよいよ大会ーーー怪我しないで。」
じっとランガを見つめる。
強いと信じてるけど、確かお客様との対戦もあるので、ティアは心配そうに見つめる。
「大丈夫だ、それより着替えるのか?」
視線を逸らしながら話すランガに言われ下を見ると、先程よろけた時かミニスカートがめくれ紐パンが露わに見えていた。
「っっっ!!!」
急いで立ち上がり、スカートを直そうとしたらスルっと片方の紐が解けてしまう。慌てて後ろを向くがミニスカートが捲れたままでプリンとしたお尻が丸見えだった。
「あぁー、確か俺の服はこっちに置いてあるんだったな。」
襲いたい欲望を我慢しながら背を向け、長めのTシャツを探し始めた。
心の中では動揺を隠そうと奮闘している。
(くそ!なんだあの可愛い姿は!照れる姿もクソ可愛いじゃないか!しかもお尻だと!!ふーー静まれ、おれ!鎮まるんだ!!)
大事な部分が熱を持ちムクムクと大きくなるのを抑えながらガチャガチャと服を探す。
(もー!このタイミングで!恥ずかしすぎる)
茹で上がった顔は煙が出るほど赤くなっていた。
「ティア、とりあえずこれに着替えたらどうだ?俺は風呂場にいるから、慌てなくて大丈夫だ。」
「ぅ、うん。分かった。ありがとう」
服を渡すとそそくさと風呂場に駆け込むランガはシャワーで頭を冷やし始めた。
「可愛すぎだろ。はぁー、先が思いやられるな。明日は俺は一緒にいられないが、大丈夫か?」
無防備なティアに悩まされるのだった。
一方ティアは、ランガの服に着替え落ち着きを取り戻していた。
ランガの匂いに気持ちが落ち着いたのだ。
「いい匂い。ランガの匂いがする。」
先程の、飲み物を飲みながらランガを待っているとドアがトントンと叩く音がした。
「アマンサかな?」
シャーっと音がするから、ランガはお風呂に入ってしまったみたいだ。
どうしようか悩んでいると。トントントントンっと叩く音がする。
「開けてもいいのかな?」
アマンサが来ると聞いていたから、他の人では無いと思いドアをそっと開けると、そこには見たことがない厳つい獣人が立っていた。
「・・・だれ?」
ドアの隙間からちょこんと顔を出す可愛らしい女の子に厳つい獣人は目をカッと見開きながら叫んだ。
「ランガの部屋に女子がいる!!!そんな馬鹿な!!」
大声にビクっとなるティアは驚き手が震えてしまう。それに気付いたのか獣人は急に赤ちゃん言葉で話しかけてきたから更にガタガタと震えてしまう。
「こわくないでちゅよ~だいじょうぶでちゅよ~らんがのおともだちでちゅからね~」
精一杯怖くないをアピールしているが、厳つい獣人がアワアワしながら赤ちゃん言葉で喋っているのは恐怖でしかない。
頭を冷やし終わったランガがドアを開けるとティアの姿がない。
ボソボソ聞こえる方を見ると震えるティアがいた。
「アマンサが来たのか?」
そう思いながら近づくと何やら赤ちゃん言葉が聞こえてきた。
「おにいちゃんは、こんなかおだけどやさしいんでちゅよ~らんがはいるんでちゅか~?こわくないでちゅからね~ほら~こわくないでちゅよ~」
一生懸命な姿にランガは言葉を失った。
それは、厳つい獣人がAの上位ランク。トップ10の1人ジャービスだったからだ。ランガも10に入っているが、ジャービスの下。
そんな偉い人が赤ちゃん言葉でティアに話している。
蒼白になりながらも、濡れた髪から水が滴り落ち急いでティアを後ろに移動させ前に出る。
「ジャービスさん、どうかしたんですか?」
ティアの前に立ちながらドアを開けると腰を曲げて屈んでいたジャービスはヨッコラショと言いながら背筋を伸ばす。
「いや、何。明日の件で話があったんだが…邪魔したようだな。」
チラッとランガとティアを見る。
「ランガよ、大会前だからとはめを外しすぎるなよ?」
「え?ーーーあっ!違いますよ!誤解です!」
濡れた髪のランガにランガの服を着たティア。
あたかも2人がイチャイチャしている最中の格好だった。それに気づいたランガは弁解する。
「とりあえず、中にどうぞ。」
ジャービスの声に人が集まって来たのだ。
部屋に入ると、椅子にジャービスを座らせランガとティアはベッドに座る。
部屋に椅子は一つしかないからだ。
「それで、何かあったんですか?」
ジャービスは仲間思いで、こうやって、何かあると仲間達に情報を伝えているのだ。
「いやー、ランガにも女がいると噂を聞いていたが嘘だと思っていたんだが。まさか幼児だったとは。いやはや、女に見向きもしないのが分かったぞい。」
ジャービスは獣人でライオンのように立髪が茶色くふわふわしている。尻尾がゆらゆら揺れているのに目がいってしまう。
「幼児に見えるかもしれませんが、ティアは女性ですよ。」
「ふむ、ティアとやら。今何歳になる?」
獣人から見たらティアは赤子の様だ。年を聞かれて「16歳になりました。」
そう答えると「やはり幼児では無いか。」獣人からしたらまだまだ幼い年齢に満足気なジャービス。ランガは驚きを隠せず「16、だったのか?」と衝撃の事実を目の当たりにした。
「あれ?話してませんでした?」
「・・・聞いてない。まさか、16だったとは」
(だから無垢なのか。19ぐらいだと思っていたが、まさかそんなに幼いとは。)
「ランガさんはいくつ何ですか?」
「21歳だ。」
「そうなんですね!21でAって凄いじゃないですか、私も早くランクをあげないと」
ティアが尊敬の眼差しで見るがランガは危うく成人したばかりの子に手を出すなんて、と自己嫌悪していた。
この世界では、16歳で成人する。
ランガは真面目な性格で成人したばかりの子を襲いそうになったと反省していたのだ。
そんな2人をよそにジャービスが真剣な顔で「明日の大会に天龍人が来る。それも2人だ。」
ランガの目つきが鋭くなる。
「天龍人?それは確かなのか?」
「あぁ。間違いない。試合には参加しないが観戦するそうだ。」
天龍人、夢の中でお母さんが言ってた言葉。
何故か気になる。
「天龍人って?」
「ティアは知らないのか?」
「うん。」
ジャービスとランガは、真剣な顔で教えてくれた。
「天龍人は、たまにやってきては何人か奴隷を連れて行くんだ。天龍人に選ばれたら・・・幸せだと聞く。」
「強いやつや、弱いやつ。基準が分からないんだが娼婦を連れてく時もあるなー。だが、幸せだという割に何度も連れて行くのが不思議でなー。何か企んどるとしか思えんのだ。」
2人はうーむと考え込んでいた。
目が覚めると生まれ育った場所にいた。
周りを見ると見慣れた景色。
穴が空いた天井からは砂埃が舞っている。
これは夢?
「どうしてよ!!迎えに来るっていったじゃない!!」
怒鳴り声のする方へ行くとやせ細っているが綺麗な銀色の髪を振りまわしながら泣き叫ぶ女の人がいた。
「・・おかぁさんーー?」
ティアと同じ髪色の女性は、ティアに気付くとズカズカ近づいてきて髪の毛を引っ張りながら顔を覗き恐ろしい顔で睨みつけている。
「お前が、お前が産まれたら迎えに来るって言ったのよ!あの人と同じ瞳なのに!!金色の瞳は天龍人の証よ!!!何で!なんで!!!」
バチンと頬を打たれ、床に叩きつけられた。引っ張られた髪がぶちぶちと抜け落ちる。
「何が悪かったの!産んだじゃない!この地獄から連れ出してくれるって言ったのに!!」
泣き叫ぶ母は、頭がおかしくなっていた。
痛みで涙が出てくる。
悲しい訳ではない。この涙は痛いからだ。
涙で視界がぼやける。
「お母さん、私を産んだのは自由になりたかったの?わたしは?私は自由になる為の道具だったの?」
ティアの言葉が聞こえない母は、怒り狂って近くにある物を壊したり暴れている。
物音に気付いたサリーが急いでティアを部屋から連れ出し、ぎゅうと耳を塞ぎながら抱きしめてくれる。
塞がれた耳から母の騒音がかき消され、暖かい温もりがじんわりと体に伝わってきた。
「 」
(なに?誰か話してる?)
「 ょ」
(何?何を言ってるの?)
「 てるよ」
「愛してるよ。迎えに行くから。」
(優しい声、誰なの?)
「 待って て。 」
(誰?あなたはだれ?)
ふっと意識が戻ると綺麗な天井が見える。
(夢…?)
「目が覚めたか?ティア?」
ランガが心配そうに覗きこんでくる。
「ランガ?ここは?」
「俺の部屋だ。後でアマンサも来るぞ。」
「そぅ、あれ?何で部屋に?」
「頭が痛いと言って気を失っていたんだ。もう大丈夫なのか?」
夢のせいか、気分は悪いが頭痛は無くなっている。むしろモヤが無くなりスッキリした。
「大丈夫。ごめん、迷惑かけた。」
「いや、大丈夫だ。何か飲むか?」
「うん」
ヒヤリと冷たい飲み物をティアに渡しながら、ランガは様子を見る。
目覚めたティアは何か雰囲気が変わっているからだ。
本人は気付いていないようだが、何故か触れては行けない様な、そんな気がする。
「甘い、あ…今は?どれくらい寝てた?」
窓を見ると暗くなっている。
夜なのは間違いない。
「もうすぐ、前夜祭も終わるぐらいか?」
そんなに寝てたのかな。21時には終了の鐘が鳴る。半日は寝ていたようだ。
体を起こして、ベットから降りようとしたら手に力が入らずよろけてしまう。
「おい、大丈夫か?まだ寝ていたらどうだ?」
「ごめん。大丈夫」
ランガに支えられ不意にランガの胸に触れた時、鼓動が早くなる音が聞こえてきた。
ドクンドクンドクン
緊張しているのは、ランガも同じだった。
それが何故かおかしく「ふふ」と笑みが溢れてしまう。
「ん?どうかしたのか?」
優しい声。あぁ、私はランガが好きなんだ。
でも、気付かれないようにしないと。
ティアは恋心に鍵をして、気持ちを切り替える。
「うんん、何でもない。寝過ぎたみたい。明日はいよいよ大会ーーー怪我しないで。」
じっとランガを見つめる。
強いと信じてるけど、確かお客様との対戦もあるので、ティアは心配そうに見つめる。
「大丈夫だ、それより着替えるのか?」
視線を逸らしながら話すランガに言われ下を見ると、先程よろけた時かミニスカートがめくれ紐パンが露わに見えていた。
「っっっ!!!」
急いで立ち上がり、スカートを直そうとしたらスルっと片方の紐が解けてしまう。慌てて後ろを向くがミニスカートが捲れたままでプリンとしたお尻が丸見えだった。
「あぁー、確か俺の服はこっちに置いてあるんだったな。」
襲いたい欲望を我慢しながら背を向け、長めのTシャツを探し始めた。
心の中では動揺を隠そうと奮闘している。
(くそ!なんだあの可愛い姿は!照れる姿もクソ可愛いじゃないか!しかもお尻だと!!ふーー静まれ、おれ!鎮まるんだ!!)
大事な部分が熱を持ちムクムクと大きくなるのを抑えながらガチャガチャと服を探す。
(もー!このタイミングで!恥ずかしすぎる)
茹で上がった顔は煙が出るほど赤くなっていた。
「ティア、とりあえずこれに着替えたらどうだ?俺は風呂場にいるから、慌てなくて大丈夫だ。」
「ぅ、うん。分かった。ありがとう」
服を渡すとそそくさと風呂場に駆け込むランガはシャワーで頭を冷やし始めた。
「可愛すぎだろ。はぁー、先が思いやられるな。明日は俺は一緒にいられないが、大丈夫か?」
無防備なティアに悩まされるのだった。
一方ティアは、ランガの服に着替え落ち着きを取り戻していた。
ランガの匂いに気持ちが落ち着いたのだ。
「いい匂い。ランガの匂いがする。」
先程の、飲み物を飲みながらランガを待っているとドアがトントンと叩く音がした。
「アマンサかな?」
シャーっと音がするから、ランガはお風呂に入ってしまったみたいだ。
どうしようか悩んでいると。トントントントンっと叩く音がする。
「開けてもいいのかな?」
アマンサが来ると聞いていたから、他の人では無いと思いドアをそっと開けると、そこには見たことがない厳つい獣人が立っていた。
「・・・だれ?」
ドアの隙間からちょこんと顔を出す可愛らしい女の子に厳つい獣人は目をカッと見開きながら叫んだ。
「ランガの部屋に女子がいる!!!そんな馬鹿な!!」
大声にビクっとなるティアは驚き手が震えてしまう。それに気付いたのか獣人は急に赤ちゃん言葉で話しかけてきたから更にガタガタと震えてしまう。
「こわくないでちゅよ~だいじょうぶでちゅよ~らんがのおともだちでちゅからね~」
精一杯怖くないをアピールしているが、厳つい獣人がアワアワしながら赤ちゃん言葉で喋っているのは恐怖でしかない。
頭を冷やし終わったランガがドアを開けるとティアの姿がない。
ボソボソ聞こえる方を見ると震えるティアがいた。
「アマンサが来たのか?」
そう思いながら近づくと何やら赤ちゃん言葉が聞こえてきた。
「おにいちゃんは、こんなかおだけどやさしいんでちゅよ~らんがはいるんでちゅか~?こわくないでちゅからね~ほら~こわくないでちゅよ~」
一生懸命な姿にランガは言葉を失った。
それは、厳つい獣人がAの上位ランク。トップ10の1人ジャービスだったからだ。ランガも10に入っているが、ジャービスの下。
そんな偉い人が赤ちゃん言葉でティアに話している。
蒼白になりながらも、濡れた髪から水が滴り落ち急いでティアを後ろに移動させ前に出る。
「ジャービスさん、どうかしたんですか?」
ティアの前に立ちながらドアを開けると腰を曲げて屈んでいたジャービスはヨッコラショと言いながら背筋を伸ばす。
「いや、何。明日の件で話があったんだが…邪魔したようだな。」
チラッとランガとティアを見る。
「ランガよ、大会前だからとはめを外しすぎるなよ?」
「え?ーーーあっ!違いますよ!誤解です!」
濡れた髪のランガにランガの服を着たティア。
あたかも2人がイチャイチャしている最中の格好だった。それに気づいたランガは弁解する。
「とりあえず、中にどうぞ。」
ジャービスの声に人が集まって来たのだ。
部屋に入ると、椅子にジャービスを座らせランガとティアはベッドに座る。
部屋に椅子は一つしかないからだ。
「それで、何かあったんですか?」
ジャービスは仲間思いで、こうやって、何かあると仲間達に情報を伝えているのだ。
「いやー、ランガにも女がいると噂を聞いていたが嘘だと思っていたんだが。まさか幼児だったとは。いやはや、女に見向きもしないのが分かったぞい。」
ジャービスは獣人でライオンのように立髪が茶色くふわふわしている。尻尾がゆらゆら揺れているのに目がいってしまう。
「幼児に見えるかもしれませんが、ティアは女性ですよ。」
「ふむ、ティアとやら。今何歳になる?」
獣人から見たらティアは赤子の様だ。年を聞かれて「16歳になりました。」
そう答えると「やはり幼児では無いか。」獣人からしたらまだまだ幼い年齢に満足気なジャービス。ランガは驚きを隠せず「16、だったのか?」と衝撃の事実を目の当たりにした。
「あれ?話してませんでした?」
「・・・聞いてない。まさか、16だったとは」
(だから無垢なのか。19ぐらいだと思っていたが、まさかそんなに幼いとは。)
「ランガさんはいくつ何ですか?」
「21歳だ。」
「そうなんですね!21でAって凄いじゃないですか、私も早くランクをあげないと」
ティアが尊敬の眼差しで見るがランガは危うく成人したばかりの子に手を出すなんて、と自己嫌悪していた。
この世界では、16歳で成人する。
ランガは真面目な性格で成人したばかりの子を襲いそうになったと反省していたのだ。
そんな2人をよそにジャービスが真剣な顔で「明日の大会に天龍人が来る。それも2人だ。」
ランガの目つきが鋭くなる。
「天龍人?それは確かなのか?」
「あぁ。間違いない。試合には参加しないが観戦するそうだ。」
天龍人、夢の中でお母さんが言ってた言葉。
何故か気になる。
「天龍人って?」
「ティアは知らないのか?」
「うん。」
ジャービスとランガは、真剣な顔で教えてくれた。
「天龍人は、たまにやってきては何人か奴隷を連れて行くんだ。天龍人に選ばれたら・・・幸せだと聞く。」
「強いやつや、弱いやつ。基準が分からないんだが娼婦を連れてく時もあるなー。だが、幸せだという割に何度も連れて行くのが不思議でなー。何か企んどるとしか思えんのだ。」
2人はうーむと考え込んでいた。
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