愛し子は鈍感で、愛に気付きません。

momo6

文字の大きさ
31 / 31

31

しおりを挟む
[ピンポーン。この度は、メチャット販売をご利用頂きまして誠に有難う御座います。千鶴さんには多大なご迷惑をお掛けし誠に申し訳ありません。お詫びに特典としまして、地球での商品をお使い出来るように致します。創造神様よりサポートも任されておりますので、ご不明な点がございましたらこちらで対応致します。]


ーーー画面に浮き出たメッセージに言葉を失う。なんだって?色々と突っ込みたいが、まずはありがとう。地球のが買えて使えるのは超絶有難い!!そこは素直に嬉しいよね。

「何か書いてあるのか?」

画面を覗きこむイスンだが、ステータスしか見えないようで興味津々に聞いてきた。

「うーん。ちょっと待って~」
タップしながら操作をしていると、ホーム画面にメッセージが[ポーン][ポーン]と届いてきたのだ。
一つずつ開いていくと、使い方やポイント・セール期間などがあって苦笑する。
(本当に異世界にいるの?実は夢だったり?)
そう思いながら、スライドしていたらホーム画面の右下に【創造神のつぶやき】とコマンドを見つけた。
(ん?何だこれ?こんな分かりやすいコマンドって。見てほしいのか?)
ポチっと押すと、可愛らしい天使のイラストが出てきた。
AIの機能があるのか、吹き出しに合わせて感情豊かに動いている。
順番にスライドすると、本当に呟きじゃんと思わず突っ込んでしまった。

”神達の間で流行っている呟きを始めてみた”
”何を載せようか考えてる”
“隣人がやってきた。迷惑な奴だ”
“隣人が自分の国を自慢してきた悔しい”
”頑張って神力を注いだ”
”やばい。やり過ぎたら凄いのを作ってしまった”
”お腹が空いた。食事が不味い”
”腹を壊した。腐っていた”
“黄昏っていいよね”
”いつの間にか何百年か経っていた”
”争いが始まっていた。これは救済しなくては”
“あ・・・誰かが落ちた”
”なんて事だ。神力の結晶がいなくなってしまった”
“頑張ったのにな”
”まだいた!生きてた!ん?でも何か違う?”
”・・・地球の子だった。ヤバい地球の神に怒られる”

「はぁーー」
深いため息をしながら、まさかの理由に頭が痛くなる。なんなの!?このバカは?創造神?バカ神じゃない!!私がここに来たのは救済?助けようとしてミスったって事でしょ!?
「ムカつく」

ムカムカと怒りが込み上げてきて、スクロールする手に力が入る。
そんな千鶴にイスンは「どうした?」と心配してくれるが、今この状況を説明するには時間が欲しい。
「ちょっと整理するから待って。あっ!今日はこれをじっくり調べるから明日買い物でもいいかな?」
怒った口調で話すので、イスンは「わかった。そしたらギルドに行ってくる。お昼は戻らないから食べてていいからな」
返事をすると、イスンは荷物を取りに部屋に行ってしまった。そのまま出かけるようだ。

椅子に座りなおし、画面をじっくり見る。
呟きを見てると内情が分かってきた。まだ、新規まで見ていない為続きから見始める。


”めっちゃ怒られた”
”'わざとじゃないのに”
”あ、襲われてる!ヤバいヤバい!どうすれ・・・流石、神力の結晶。子孫に助けられたね”
”ーー子孫からの話が盛りすぎじゃない?我が頑張ったんだけど”
”なにあの子孫!可愛すぎなんだけど!!メル?よし。我の恩恵を授けよう。その名も溺愛!”
”え、まって、結晶が作るご飯美味しそう”
”我も食べたい”
”結晶は千鶴と言うのか。ふむ覚えた”



もう。突っ込まないよ。バカさ加減に呆れるよね。むしろ、何から怒っていいのやら。
創造神って威厳がゼロだね。



”珍しく呼び出しがあった”
”地球の神に怒られた。めっちゃ怒られた激おこ”
”やる気でんわー”
”創造神やめちゃおっかなー”
”執事に怒られた”
”千鶴をよく調べろって言われてもさー地球人でいいじゃん”
”執事に怒られた”
”我は神じゃないのか?”
”手始めに生い立ちでも見るか”
”え?え?え?”
”嘘でしょ?”
”地球怖い”
”飛行機怖い”
”涙で文字が打てt”
”よし。我が何かプレゼントしよう”
”確か買い物とか言うのをよくやっていたな”
”ーーえ?使えない?そこを何とか”
”粘ったかいがあったな…出費が痛い”
”よし、我からのプレゼントと解るようにメッセージを…いや、呟きを載せよう”
“しまった。今までのが載ってしまった”
”我の失態がバレてしまう”
”あぁぁああーーーー”


えっ?間抜け?間抜けなの??
呟きはそこで終わっていた。

「どんな創造神だよ。むしろ顔を見てみたいわ!」
呆れながら怒る気力が失せた。
「もうムカムカするなー、何か買うかな。よし、いっぱい買っちゃお!」

まずは食べ物!ポチポチと押しまくる。次は洋服!!ポチポチポチポチポチポチポチ

「ふーー!こんなに買ったのは初めて~あっ、雑貨とかあるんだ~ふーん。・・・ログハウス?洗面所・・・トイレ!!水洗トイレがある!!買うしかないでしょ!あっ!トイレットフォルダー!これもお洒落なのにして。ふっふっふ、これでボットンとはおさらばよ!」

予定外の買い物に笑いが込み上げてくる。
お会計をポチっと押すと、[アイテムボックスに移動しました。]と表示された。

「あれ?移動?もう買ったの??お金は?払ってないけど。そもそも金額が書いてないよ?」
そう。商品に金額が提示されていなかったのだ。
アイテムボックスを確認すると、キチンと入っていた。
「支払いはどうなってるの?まさか魂を削るとか言わないでしょうね?」
冗談混じりでホーム画面を見るが支払いに付いて書いていなかった。
いつの間にか創造神のつぶやきに、新規マークが赤く表示されていた。既読していない数字が書いてある「追加されたかな?」と気にせず押すとズラーっとつぶやきが書いてあった。


”すでに遅かった”
”全て知られてしまった”
”何か我について話しているな”
”聞き耳しよう”
”なんて!!間抜けな創造神と思われている!!」
”名誉挽回しなくては”


見てて飽きないが、肝心な支払いについて書いていない。
「金額がないから嘘だったりしてー」
疑惑の目でアイテムボックスからお菓子を取る。
「本物?」
手の感触を味わいながら袋を開ける。慣れしたんだ匂いにごクリと生唾を飲む。

「美味しい」
しおりを挟む

この作品は感想を受け付けておりません。

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

さようならの定型文~身勝手なあなたへ

宵森みなと
恋愛
「好きな女がいる。君とは“白い結婚”を——」 ――それは、夢にまで見た結婚式の初夜。 額に誓いのキスを受けた“その夜”、彼はそう言った。 涙すら出なかった。 なぜなら私は、その直前に“前世の記憶”を思い出したから。 ……よりによって、元・男の人生を。 夫には白い結婚宣言、恋も砕け、初夜で絶望と救済で、目覚めたのは皮肉にも、“現実”と“前世”の自分だった。 「さようなら」 だって、もう誰かに振り回されるなんて嫌。 慰謝料もらって悠々自適なシングルライフ。 別居、自立して、左団扇の人生送ってみせますわ。 だけど元・夫も、従兄も、世間も――私を放ってはくれないみたい? 「……何それ、私の人生、まだ波乱あるの?」 はい、あります。盛りだくさんで。 元・男、今・女。 “白い結婚からの離縁”から始まる、人生劇場ここに開幕。 -----『白い結婚の行方』シリーズ ----- 『白い結婚の行方』の物語が始まる、前のお話です。

つまらない妃と呼ばれた日

柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。 舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。 さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。 リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。 ――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。

お久しぶりです旦那様。そろそろ離婚ですか?

奏千歌
恋愛
[イヌネコ] 「奥様、旦那様がお見えです」 「はい?」 ベッドの上でゴロゴロしながら猫と戯れていると、侍女が部屋を訪れて告げたことだった。

降っても晴れても

凛子
恋愛
もう、限界なんです……

行き場を失った恋の終わらせ方

当麻月菜
恋愛
「君との婚約を白紙に戻してほしい」  自分の全てだったアイザックから別れを切り出されたエステルは、どうしてもこの恋を終わらすことができなかった。  避け続ける彼を求めて、復縁を願って、あの日聞けなかった答えを得るために、エステルは王城の夜会に出席する。    しかしやっと再会できた、そこには見たくない現実が待っていて……  恋の終わりを見届ける貴族青年と、行き場を失った恋の中をさ迷う令嬢の終わりと始まりの物語。 ※他のサイトにも重複投稿しています。

私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。

石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。 自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。 そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。 好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。 この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。 扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

処理中です...