貴方に出会えて

麻美

文字の大きさ
19 / 21

その後…13

しおりを挟む
巳露side

「綺麗な顔が…」

「すいません…わざわざ来ていただいて…」

「またそれ?大丈夫だって」

「え?…」

「あぁ…今日プライベートだから許してね?」

「あぁ…はい…」

「大丈夫?他の男に…」

「…っ…はい…」

「俺もね…あるんだよ」

「え…?」

「…暉さんと付き合いだしてからも…だからね…気持ちはわかるんだよ」

「そんなことって…」

「あるんだよ。それでも暉さんは俺を愛してくれる。だから…俺はその愛を信じてずっと側にいたいと思ってる。他になんてやりたくない…」

「…俺は…」

「君は責任感強いからよからぬこと考えてるんじゃない?」

「え…」

「図星?」

離れていかないでと言ったのに離れなければと思っている自分がいたのだ。

あの日から峻くんは苦しそうな笑顔になったから…

俺の痴態を見て…呆れたんだと思う。けど峻くんは優しいからずっと離れないっていってくれたんだって…俺がこんなんだから優しい峻くんは別れるって言えないんだって…

「ほんと…君たちは…似た者同士だね」

「似た者同士?」

「互いを想い過ぎて気持ちがすれ違っちゃう…もっと自分勝手になったらいいのに…本当はどうしたいの?」

「あんなことになったけど…でもやっぱり峻くんと一緒にいたい…峻くんがいい」

「かわい…」

「へ?」

「そんなに涙目で言ってるの可愛い…君は元々美人だけど泣き顔そそるねぇ…たまらない。このまま襲いたいくらい…」

「え?」

「あ…セクハラになる?俺訴えられちゃう?」

「訴えませんけど」

「パワハラになる?大丈夫?あわわわ…っ…どうしよう…」

「ふっ…ははっ」

「え?え?」

「社長が可愛いです」

「あぁぁぁ!!だめだからね!秘密だからね!」

「わかってます。こんなんじゃマネージャーも不安になりますね。可愛すぎますもん」

「よかった。笑ってくれた、いつか…傷は癒えるよ。そのとき側にいて欲しいのはだれ?」

「峻くん…」

「素直になって。君たちのことだもん。喧嘩すらしたことないでしょ?時には必要かもしれないよ。全て隠さず思いをぶつけ合ってごらん。今がそのタイミングなのかもしれない。さぁ。笑って?いつものあの綺麗な笑顔で。ね?」

「はい」

「うん。綺麗だ…連動くんの愛を信じて。彼は貴方をとても想っている。何者にも変えがたい存在だってすごく伝わってきたよ。君たちはきっと2人で1つなのかもしれないね。君がいるから連動くんは生きている逆もまた然りだよ…」

「ありがとうございます」

「さぁ。そろそろ呼びに行こうか」

「はい」




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
鍛えられた肉体、高潔な魂―― それは選ばれし“供物”の条件。 山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。 見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。 誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。 心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

さようなら婚約者

あんど もあ
ファンタジー
アンジュは、五年間虐げられた婚約者から婚約破棄を告げられる。翌日、カバン一つを持って五年住んだ婚約者の家を去るアンジュ。一方、婚約者は…。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない

了承
BL
卒業パーティー。 皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。 青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。 皇子が目を向けた、その瞬間——。 「この瞬間だと思った。」 すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。   IFストーリーあり 誤字あれば報告お願いします!

執着

紅林
BL
聖緋帝国の華族、瀬川凛は引っ込み思案で特に目立つこともない平凡な伯爵家の三男坊。だが、彼の婚約者は違った。帝室の血を引く高貴な公爵家の生まれであり帝国陸軍の将校として目覚しい活躍をしている男だった。

キサラギムツキ
BL
長い間アプローチし続け恋人同士になれたのはよかったが…………… 攻め視点から最後受け視点。 残酷な描写があります。気になる方はお気をつけください。

処理中です...