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第六章 同盟締結
11 ユーリのお陰?
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やっと大使館に帰ったメンバーは思いがけない事態を、居残りの大使と外務次官に報告する。全員が疲れていたので、サロンでお茶を飲んでいた。
「ある意味でユーリが泣き虫だから、ハロルド達は竜騎士になれたんだね~」
フランツの言葉に、ユーリはちょっぴり引っかかりを感じたが、確かにそうかもと思う。狩りに参加しなかった大使や、外務次官は、ジミー・フォン・クリプトンの件、ハロルド達が竜騎士の資質があると判明した件と、一日で事件満載なのに驚く。
「その上、明日の会議は延期で、海水浴ですと! あの仕事中毒のヘンリー国王が海水浴! どんな魔法をかけて、執務室から出て、海へ行こうなんて考えを、国王陛下の頭に吹き込んだんですか?」
皆の視線がユーリに向いたが、ユーリはグレゴリウスを指差す。
「とんでもない! 竜達の前で、国王陛下が海水浴なんて仰るからですよ。あんな大騒ぎは初めてだとびっくりされてましたね」
竜騎士達は結局はユーリと嫉妬深いイリスが原因ではと思ったが、今回は大手柄もあったしと、口をつぐんだ。
「私はイリスを寝かしつけに行かなきゃ、早く寝てくれれば良いけど……」
ユーリはイリスに寝るまで目の周りを掻いてやると約束があると、色々と問題多発な一日で疲れているのに律儀に竜舎に向かおうとする。
「えーと、ユーリ、ちょっと質問があるんだけどな~。何で、エドアルド皇太子殿下は手に火傷されたのかな? 第二課題ポイントに来るまで、何があったのかな?」
「え~! もう、どうでも良いじゃない。あっ、イリスが呼んでるわ」
下手な誤魔化しに、どうせ学友達がエドアルドとユーリをくっつけようと画策したのだろうと全員が溜め息をつく。それより、ユーリが自分達に説教されるのが面倒くさいと思って誤魔化したのか、エドアルドを庇って誤魔化したのか、それが問題だと考えた。
ユーリが竜舎に行った後、グレゴリウスは、ユーリがエドアルドに好意を持ってきているのに気づき、かなり落ち込んだ。
「ユーリの背中に、バッタなんか入れるからですよ。やっと、マイナスから脱出した所なんだから、仕方無いです。これから、巻きなおしましょう」
フランツの慰めになってない慰めに、全員が溜め息をつく。
「何で、そんなことしたのですか? 女の子を虐めるなんて、皇太子殿下らしくもない」
ジークフリートに言われるまでもなく、反省しきりのグレゴリウスだ。
「ユーリもリューデンハイムに入学した時から、皇太子殿下にツンケンしてたからお互い様ですよ。いつからケンカしなくなったのかな? あっ、冬の池に突き落とされたのが最後だったかな。あの時は口喧嘩してて、エスカレートして小突き合いになって、皇太子殿下がぼっ~としてたのを、ユーリが突き落としたんですよね? よく、風邪ひきませんでしたね~」
グレゴリウスはその時のケンカを思い出して赤面したので、ジークフリートに問いただされてしまう。
「何故、それからユーリ嬢とケンカされなくなったのでしょうか?」
「そうだ! あの時、ユーリは罰を受けなかったんだ。皇太子殿下だけが罰を受けたんだよね。リューデンハイムはケンカ両成敗なのに、変だと思ったから覚えてるよ」
フランツの言葉に真っ赤になったグレゴリウスは、全員から答えを求める視線にさらされて、しどろもどろに説明する羽目になった。
「何でケンカしたのか忘れたけど、ユーリが私を押しのけたから、私も突き返したんだ……そしたら、胸に……びっくりしてたら、池に突き落とされたんだ。あの後、お祖父様に凄く怒られて……それに、私の方が背が高くなったから、ケンカしなくなったんだ。前から、お祖父様や、お祖母様や、母上や、アラミスにも、ユーリに悪戯するのを止めるように何回も言われてたんだけど、なかなかやめれなくて……自業自得なのかな……」
ドッと落ち込むグレゴリウスには気の毒だが、小さな男の子が好きな女の子といつものようにケンカをして、はずみで膨らみかけた胸を触ってしまいぼっ~としてるのを、怒った女の子に冬の池に突き落とされた場面を思い浮かべただけで、笑いの発作が抑えきれなくなった。
「酷い!」
真剣に落ち込んでるのに笑われて、ぷんぷん怒っていたグレゴリウスは、結局、何故リューデンハイムに入学した時から、ユーリにツンケンされていたのか、一目惚れでファーストキスして平手打ちされた件も聞き出され、つくづく外交官なんて嫌いだと落ち込む。
ジークフリートやユージーンは、幼い頃から一途にユーリを想ってきたグレゴリウスの恋を成就させてあげたいと心から思った。それにしてもエドアルドが2才年上なのはかなり不利だと、自分達が15才の頃を思い出して、色々な恥ずかしい体験に眉をひそめた。
一方、ユーリはイリスの目の周りを掻いてやりながら、色々と話をしているうちに寝てしまった。
縁談の件でエドアルドのことは初めはちょっと構えてしまっていたが、少し強引なところはあるけど悪い人ではないと思うと打ち明けた。
イリスはユーリのほのかな好意が恋に発展するのかな? と考えているうちに眠りについたが、ユーリの子どもを待っている知り合いの竜達に責められてる悪夢をみてしまい、思わず寝返りを打ちかけてユーリを下敷きにしそうになった。
ユージーンはやっぱり寝てしまったと溜め息をつきながら、ユーリを抱き上げるとベッドまで運んで行った。あどけない寝顔を眺めて、まだ恋に落ちないで欲しいと願った。
『外国の皇太子なんか、苦労するのが目に見えてるじゃないか』
すやすや寝ている額にキスして、寝室から出て行った。
次の日は、ヘンリー国王が参加しての竜達との海水浴が行われた。
カザリア王国の竜騎士達は竜がこんなに海水浴が好きだとは知らなかったし、重臣達は日頃のストレスが解消されて爽快な気分になった。
グレゴリウスは初めてアラミスと海水浴に来て、これからも連れて行ってやろうと決心した。だが、ユーリがエドアルドと話しているのを見ると、ずどんと落ち込む。
エドアルドは父上や重臣達との海水浴は、前にユーリとフランツと行ったほど楽しいとは思えなかったが、竜に慣れるために付いて来たハロルド、ジェラルド、ユリアンの水色の予科生の制服をからかって気を紛らわせる。
「酷いな~! 10才の子どもと同じ制服だなんて」
ぶつぶつ言ってるユリアンに、ユーリは昨日の今日なのによく予科生の制服がありましたねと尋ねると、一家のご婦人方が徹夜で縫ってくれましたと、少しはにかんで教えてくれた。
「皆様、愛されていらっしゃるのね」
ユーリは竜騎士の資質があると判明して、予科生になったことを心から喜んで、息子の為に徹夜して制服を縫ってくれる母親や祖母達に恵まれた三人が、ほんの少し羨ましかった。
『私にも少し変わった愛情を与えてくれるお祖母様がいるわ! それに、厳しいお祖父様と、優しいお祖父様も……』
ユーリは少し懐かしくモガーナ、マキシウス、レオポルドの顔を思い出す。
その後、カザリア王国は10才以上でも竜騎士の資質を持つ子供がいるのではと、再調査し数人の見損じていた竜騎士候補を発掘した。
ヘンリー国王は竜騎士養成の仕組みの抜本的な改正をシェパード卿に命じた。イルバニア王国の竜であるイリスに指摘されなければ、この後も竜騎士になれる人材を見過ごしていたと感謝したカザリア王国との同盟締結の会議は、友好的に進むことになり、細かい打ち合わせを残すのみになった。
ジミー・フォン・クリプトンの一件は、カザリア王国から丁重な謝罪と、穏便に済ませて頂いた感謝が正式にイルバニア王国に届けられた。
ローラン王国の外交官ミハエル・フォン・ヘーゲルは国外追放処分になったが、カザリア王国も、イルバニア王国も、ジミー・フォン・クリプトン使った手口の単純さや、暗殺まで計画してなかった事などから、所詮は小物と侮っていた。
しかし、手酷いしっぺ返しをミハエル・フォン・ヘーゲルにイルバニア王国はされる事になるのを、今は誰も知らない。
「ある意味でユーリが泣き虫だから、ハロルド達は竜騎士になれたんだね~」
フランツの言葉に、ユーリはちょっぴり引っかかりを感じたが、確かにそうかもと思う。狩りに参加しなかった大使や、外務次官は、ジミー・フォン・クリプトンの件、ハロルド達が竜騎士の資質があると判明した件と、一日で事件満載なのに驚く。
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竜騎士達は結局はユーリと嫉妬深いイリスが原因ではと思ったが、今回は大手柄もあったしと、口をつぐんだ。
「私はイリスを寝かしつけに行かなきゃ、早く寝てくれれば良いけど……」
ユーリはイリスに寝るまで目の周りを掻いてやると約束があると、色々と問題多発な一日で疲れているのに律儀に竜舎に向かおうとする。
「えーと、ユーリ、ちょっと質問があるんだけどな~。何で、エドアルド皇太子殿下は手に火傷されたのかな? 第二課題ポイントに来るまで、何があったのかな?」
「え~! もう、どうでも良いじゃない。あっ、イリスが呼んでるわ」
下手な誤魔化しに、どうせ学友達がエドアルドとユーリをくっつけようと画策したのだろうと全員が溜め息をつく。それより、ユーリが自分達に説教されるのが面倒くさいと思って誤魔化したのか、エドアルドを庇って誤魔化したのか、それが問題だと考えた。
ユーリが竜舎に行った後、グレゴリウスは、ユーリがエドアルドに好意を持ってきているのに気づき、かなり落ち込んだ。
「ユーリの背中に、バッタなんか入れるからですよ。やっと、マイナスから脱出した所なんだから、仕方無いです。これから、巻きなおしましょう」
フランツの慰めになってない慰めに、全員が溜め息をつく。
「何で、そんなことしたのですか? 女の子を虐めるなんて、皇太子殿下らしくもない」
ジークフリートに言われるまでもなく、反省しきりのグレゴリウスだ。
「ユーリもリューデンハイムに入学した時から、皇太子殿下にツンケンしてたからお互い様ですよ。いつからケンカしなくなったのかな? あっ、冬の池に突き落とされたのが最後だったかな。あの時は口喧嘩してて、エスカレートして小突き合いになって、皇太子殿下がぼっ~としてたのを、ユーリが突き落としたんですよね? よく、風邪ひきませんでしたね~」
グレゴリウスはその時のケンカを思い出して赤面したので、ジークフリートに問いただされてしまう。
「何故、それからユーリ嬢とケンカされなくなったのでしょうか?」
「そうだ! あの時、ユーリは罰を受けなかったんだ。皇太子殿下だけが罰を受けたんだよね。リューデンハイムはケンカ両成敗なのに、変だと思ったから覚えてるよ」
フランツの言葉に真っ赤になったグレゴリウスは、全員から答えを求める視線にさらされて、しどろもどろに説明する羽目になった。
「何でケンカしたのか忘れたけど、ユーリが私を押しのけたから、私も突き返したんだ……そしたら、胸に……びっくりしてたら、池に突き落とされたんだ。あの後、お祖父様に凄く怒られて……それに、私の方が背が高くなったから、ケンカしなくなったんだ。前から、お祖父様や、お祖母様や、母上や、アラミスにも、ユーリに悪戯するのを止めるように何回も言われてたんだけど、なかなかやめれなくて……自業自得なのかな……」
ドッと落ち込むグレゴリウスには気の毒だが、小さな男の子が好きな女の子といつものようにケンカをして、はずみで膨らみかけた胸を触ってしまいぼっ~としてるのを、怒った女の子に冬の池に突き落とされた場面を思い浮かべただけで、笑いの発作が抑えきれなくなった。
「酷い!」
真剣に落ち込んでるのに笑われて、ぷんぷん怒っていたグレゴリウスは、結局、何故リューデンハイムに入学した時から、ユーリにツンケンされていたのか、一目惚れでファーストキスして平手打ちされた件も聞き出され、つくづく外交官なんて嫌いだと落ち込む。
ジークフリートやユージーンは、幼い頃から一途にユーリを想ってきたグレゴリウスの恋を成就させてあげたいと心から思った。それにしてもエドアルドが2才年上なのはかなり不利だと、自分達が15才の頃を思い出して、色々な恥ずかしい体験に眉をひそめた。
一方、ユーリはイリスの目の周りを掻いてやりながら、色々と話をしているうちに寝てしまった。
縁談の件でエドアルドのことは初めはちょっと構えてしまっていたが、少し強引なところはあるけど悪い人ではないと思うと打ち明けた。
イリスはユーリのほのかな好意が恋に発展するのかな? と考えているうちに眠りについたが、ユーリの子どもを待っている知り合いの竜達に責められてる悪夢をみてしまい、思わず寝返りを打ちかけてユーリを下敷きにしそうになった。
ユージーンはやっぱり寝てしまったと溜め息をつきながら、ユーリを抱き上げるとベッドまで運んで行った。あどけない寝顔を眺めて、まだ恋に落ちないで欲しいと願った。
『外国の皇太子なんか、苦労するのが目に見えてるじゃないか』
すやすや寝ている額にキスして、寝室から出て行った。
次の日は、ヘンリー国王が参加しての竜達との海水浴が行われた。
カザリア王国の竜騎士達は竜がこんなに海水浴が好きだとは知らなかったし、重臣達は日頃のストレスが解消されて爽快な気分になった。
グレゴリウスは初めてアラミスと海水浴に来て、これからも連れて行ってやろうと決心した。だが、ユーリがエドアルドと話しているのを見ると、ずどんと落ち込む。
エドアルドは父上や重臣達との海水浴は、前にユーリとフランツと行ったほど楽しいとは思えなかったが、竜に慣れるために付いて来たハロルド、ジェラルド、ユリアンの水色の予科生の制服をからかって気を紛らわせる。
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『私にも少し変わった愛情を与えてくれるお祖母様がいるわ! それに、厳しいお祖父様と、優しいお祖父様も……』
ユーリは少し懐かしくモガーナ、マキシウス、レオポルドの顔を思い出す。
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ヘンリー国王は竜騎士養成の仕組みの抜本的な改正をシェパード卿に命じた。イルバニア王国の竜であるイリスに指摘されなければ、この後も竜騎士になれる人材を見過ごしていたと感謝したカザリア王国との同盟締結の会議は、友好的に進むことになり、細かい打ち合わせを残すのみになった。
ジミー・フォン・クリプトンの一件は、カザリア王国から丁重な謝罪と、穏便に済ませて頂いた感謝が正式にイルバニア王国に届けられた。
ローラン王国の外交官ミハエル・フォン・ヘーゲルは国外追放処分になったが、カザリア王国も、イルバニア王国も、ジミー・フォン・クリプトン使った手口の単純さや、暗殺まで計画してなかった事などから、所詮は小物と侮っていた。
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