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第6章「ようこそ愛ヶ咲島」
第1話「夏休み前日」
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2016/7/20
---『皆さん、夏休みの間、色んなところに行かれると思いますが、くれぐれもトラブルを起こさず、無事、新学期を迎えれるよう…』
夏休みの前日、1学期の終業式も大半が終わり、ただいま校長の長話を退屈そうに聞いている最中だった。中には半分寝かけている生徒もちらほら見かけた。
---20分以上にわたった校長の話で終業式が終わり、生徒達はそれぞれの教室へと戻って行った。
「はーい、皆んな、成績表渡すから静かにしてね!」
教室に戻るとLHRが始まり、白石先生が成績表をチラつかせながら皆を静めていた。
しばらくして皆が静かになったタイミングを見計らって番号順に名前を呼びあげ成績表を渡す作業をし始めていた。
「ねえねえ、明日どこ行く?」
「お前、明日の朝練、参加する?」
しかしその沈黙の空気は数分も持たず、各々、明日からの予定を立てていた。白石先生は再度注意することはせず、渡す作業を続けていた。1学期最後の日だから大目に見てくれているのだろう。
「佐藤くーん!」
「あっ、はい!」
しばらくすると俺の名前が呼ばれ俺は成績表を受け取りに行った。
---「それじゃあ皆んな、来週の掃除当番の日、忘れずにねー!」
「はーい!!」
成績表も配り終わり軽い諸注意を受けLHRは終わった。ちなみに夏休みにはクラス別で掃除当番が2回ほど設けられているので、少なくとも2回ぐらいは学校に行かなければならない。
そしてLHRが終わると皆、下校しながら口を揃えるように夏休みの予定を立て始めていた。各々、充実した夏休みを過ごすのに必死のようだ。
「……」
そんな中俺は一言発さず教室を出て行った。無論、俺みたいな非リア充は夏休みの予定など立てることなどない。夏休みにやることなんて限られてるからな。
中学の頃の夏休みはほとんど丸岡の家でゲーム漬けの日々だった。きっと今年の夏休みもそんな日々になるだろう。
「和彦くーん!」
「ん?」
そんなことを校門まで来てボーッと考えていると、後ろからみのりが俺を名前を呼びながら笑顔で駆け寄って来た。
「和彦君、夏休みって、もう予定は立ててますか?」
「? イヤ、まだ何も立ててないけど」
みのりは駆け寄ってくるなり夏休みの予定を聞いてきた。俺は素直に首を横に降るとみのりはホッと胸を撫で下ろした。もしかしてまた家に招待してくれるのだろうか?
「今度、海行きませんか?」
「…えっ?」
みのりの発言を聞いて俺の時はしばらく停止したのだった。
---『皆さん、夏休みの間、色んなところに行かれると思いますが、くれぐれもトラブルを起こさず、無事、新学期を迎えれるよう…』
夏休みの前日、1学期の終業式も大半が終わり、ただいま校長の長話を退屈そうに聞いている最中だった。中には半分寝かけている生徒もちらほら見かけた。
---20分以上にわたった校長の話で終業式が終わり、生徒達はそれぞれの教室へと戻って行った。
「はーい、皆んな、成績表渡すから静かにしてね!」
教室に戻るとLHRが始まり、白石先生が成績表をチラつかせながら皆を静めていた。
しばらくして皆が静かになったタイミングを見計らって番号順に名前を呼びあげ成績表を渡す作業をし始めていた。
「ねえねえ、明日どこ行く?」
「お前、明日の朝練、参加する?」
しかしその沈黙の空気は数分も持たず、各々、明日からの予定を立てていた。白石先生は再度注意することはせず、渡す作業を続けていた。1学期最後の日だから大目に見てくれているのだろう。
「佐藤くーん!」
「あっ、はい!」
しばらくすると俺の名前が呼ばれ俺は成績表を受け取りに行った。
---「それじゃあ皆んな、来週の掃除当番の日、忘れずにねー!」
「はーい!!」
成績表も配り終わり軽い諸注意を受けLHRは終わった。ちなみに夏休みにはクラス別で掃除当番が2回ほど設けられているので、少なくとも2回ぐらいは学校に行かなければならない。
そしてLHRが終わると皆、下校しながら口を揃えるように夏休みの予定を立て始めていた。各々、充実した夏休みを過ごすのに必死のようだ。
「……」
そんな中俺は一言発さず教室を出て行った。無論、俺みたいな非リア充は夏休みの予定など立てることなどない。夏休みにやることなんて限られてるからな。
中学の頃の夏休みはほとんど丸岡の家でゲーム漬けの日々だった。きっと今年の夏休みもそんな日々になるだろう。
「和彦くーん!」
「ん?」
そんなことを校門まで来てボーッと考えていると、後ろからみのりが俺を名前を呼びながら笑顔で駆け寄って来た。
「和彦君、夏休みって、もう予定は立ててますか?」
「? イヤ、まだ何も立ててないけど」
みのりは駆け寄ってくるなり夏休みの予定を聞いてきた。俺は素直に首を横に降るとみのりはホッと胸を撫で下ろした。もしかしてまた家に招待してくれるのだろうか?
「今度、海行きませんか?」
「…えっ?」
みのりの発言を聞いて俺の時はしばらく停止したのだった。
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