虹乃ノラン

虹乃ノラン

主成分は猫。受賞作『銀盤のフラミンゴ』『ベイビーちゃん』が電子書籍にて発売中。ココア共和国佳作、引きこもり文学賞入選、人生逆噴射文学賞審査員賞及び佳作ほか。名古屋市図書館でWSやったりしています。
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 ――その観覧車が彩りゆたかにライトアップされるころ、あたしの心は眠ったまま。迷って迷って……、そしてあたしは茜色の空をみつけた。  六年生になる茜(あかね)は、五歳で母を亡くし吃音となった。思い出の早口言葉を歌い今日もひとり図書室へ向かう。特別な目で見られ、友達なんていない――吃音を母への愛の証と捉える茜は治療にも前向きになれないでいた。  ある日『ハローワールド』という件名のメールがパソコンに届く。差出人は朱里(あかり)。件名は謎のままだが二人はすぐに仲良くなった。話すことへの抵抗、思いを伝える怖さ――友だちとの付き合い方に悩みながらも、「もし、あたしが朱里だったら……」と少しずつ自分を見つめなおし、悩みながらも朱里に対する信頼を深めていく。 『ハローワールド』の謎、朱里にたずねるハローワールドはいつだって同じ。『そこはここよりもずっと離れた場所で、ものすごく近くにある場所。行きたくても行けない場所で、いつの間にかたどり着いてる場所』  そんななか、茜は父の部屋で一冊の絵本を見つける……。  誰の心にも燈る光と影――今日も頑張っているあなたへ贈る、心温まるやさしいストーリー。 ―――――《目次》―――――― ◆第一部  一章  バイバイ、お母さん。ハロー、ハンデ。  二章  ハローワールドの住人  三章  吃音という証明 ◆第二部  四章  最高の友だち  五章  うるさい! うるさい! うるさい!  六章  レインボー薬局 ◆第三部  七章  はーい! せんせー。  八章  イフ・アカリ  九章  ハウマッチ 木、木、木……。 ◆第四部  十章  未来永劫チクワ  十一章 あたしがやりました。  十二章 お父さんの恋人 ◆第五部  十三章 アカネ・ゴー・ラウンド  十四章 # to the world... ◆エピローグ  epilogue...  ♭ ◆献辞
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文字数 54,568 最終更新日 2024.04.30 登録日 2024.04.01
《ファンタジー》 愛猫の「楓」を亡くし、泣き暮らす千里は暗闇のなか目覚めた。そこには黒髪の少女アケルと仮面の総支配人ケルビムがいた。そこはホテルエデンの東館。なぜそこにいるかもわからぬまま、ケルビムの頼みでアケルをオーナーの元へ届けるため本館を目指す……。
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小説 3,145 位 / 184,202件 ライト文芸 78 位 / 7,459件
文字数 640 最終更新日 2024.04.29 登録日 2024.04.29
ここはギンガワ県コスモ市、黄道区。僕らの平和な町である日、イエローバスが衝突するという事故が起こった。ライオン公園で撮った覚えのない五人の写真を見つけた千斗たちは、意味ありげに逃げる白猫を追いかけて商店街まで行くと、不思議な空間に迷いこんでしまう。
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小説 3,641 位 / 184,202件 ライト文芸 86 位 / 7,459件
文字数 927 最終更新日 2024.04.29 登録日 2024.04.29
バラは赤い、スミレは青い、お砂糖は甘い、そうして君も……。 一九六三年ミズーリ。代々トウモロコシ農家を営むベンの住む田舎町へやって来たハンナは、初対面でズケズケものを言う嫌味な女だった。母親を亡くし、フィラデルフィアでの美術教師の職を辞めてきたという。ベンたちのさぼり場である湖の景観の美しさに心を奪われたハンナは、そこをアトリエ代わりに通うようになる……。(★R15指定) 愛と友情の物語です。 戦地が描かれるのは四章からとなります。 ・全体を二部構成として捉えています。   第一部:一章~三章まで、ミズーリ編   第二部:四章以降   、ベトナム編~現在 ・第一部では、とうもろこし農家で日々鬱屈した日常をすごすベンの、ハンナとの出会いにおける心の変化を追い、第二部では戦地に身を置く中で、守るべきものを失っていくことに対するベンの葛藤を描きます。 ・戦地でベンが決定的に何かを失う瞬間のシーンとしては、四章『少年兵のリボン』『ドッグタグ』を、  戦争の実情、心をえぐるシーンのピークとしては、四章の『内通する村』『シンローイ』をあげます。 ・別作品『ベイビーちゃん』にてベンの将来が描かれています。 よろしくお願いいたします。
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文字数 21,721 最終更新日 2024.04.14 登録日 2024.04.03
きみが持っていたんだね。ぼくの帰り道を……。 ニーナはスコーネ地方にある、小さな町にくらす、小さな女の子。甘栗のような赤茶色の髪に、大きな水玉のヘアターバン。白いはだに青色の目の女の子。かのじょのお気に入りは、白衣を着た赤い目のうさぎのぬいぐるみ、『ドクター・トルール』――ニーナの大親友です。それからもうひとつ。ママが手あみであんでくれた、ニーナの目の色と同じ、青色の毛糸のカーディガン。 ニーナは今日も朝ごはんを食べると、トルールと一緒に森へと遊びにいきます。
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小説 184,202 位 / 184,202件 ライト文芸 7,459 位 / 7,459件
文字数 23,256 最終更新日 2024.04.03 登録日 2024.04.03
ここはパーテルノステル。知る人ぞ知るのぞき部屋だ。ここに通い始めて三年経つ。 キッチンも風呂もなく学生寮みたいな小さな部屋で、おそらく共有スペースが別に用意されているんだろう。とにかくこちらののぞき窓から隅々まで見渡せる程度のこじんまりした空間で、どういう仕組みになっているのか、部屋そのものが循環式エレベーターになっているらしい。二十世紀前半にヨーロッパで人気があった様式だとかで、常にゆっくりと動き続ける乗り降り自由の観覧車というところだ。
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文字数 11,160 最終更新日 2024.04.01 登録日 2024.04.01
 高校卒業と同時に山梨から東京へ出てきた朔良と未依は共に暮らしていたが、堅実に働く未依に比べ、朔良は日銭を稼ぐように暮らしていた。将来の目標も定まらないままの暮らしに、未依は不満を覚えている。  ある日、朔良は雑貨屋LoOpで未依への誕生日プレゼントにメビウスのデザインをした指輪を購入した。高額な品に未依は困惑したが、大切にしようとサイズ直しに店を訪れる。センスの良さに惹かれた未依が店をやりたいという朔良の夢を相談すると、オーナー波柴は起業セミナーへの参加を勧めた。 ◇目次 プロローグ 一章 サトザクラ 二章 エドヒガン 三章 オオシマザクラ 四章 ソメイヨシノ
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文字数 37,838 最終更新日 2024.04.01 登録日 2024.04.01
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